若様の性長日記!・3(4)
20階に到着すると休憩用のフロアがあり、その奥に白い扉があった。
扉にはプレートがあり、【マッサージ部門】とあった。
「結構分かりやすいよな、ウチのビル」
フロアごとに部門が分かれていて、案内マップはないものの、一度教えられれば迷わずに来れるのは良い。
…別に方向音痴というわけではないが、流石に会社の社長の息子が、自社ビルで迷っている姿をさらすのはどうかと思う。
まあ幹部達はオレの顔を知っていて、毎日誰かとは顔を合わせる。
そしたら向こうから話かけてくれるので、困ったことがあれば彼等がすぐに対処してくれる。
…と言うのも、ダメだよな。
完璧に自立するまで、少し甘え癖を直した方が良いのかもしれない。
そもそも梢さんの影響もある。
彼女は親父の秘書ではあるものの、オレが高校を卒業するまでは彼女がずっと傍にいてくれた。
忙しい親父の代わりを務めてくれていたんだろう。
なのでオレは彼女を恋愛対象には見られない。
下手な男より、よっぽど男らしいからだ。
「まっ、頼りにはなるけどな」
けれど流石にこの歳で学生の時と同じことを繰り返しているようでは、進歩がないと言える。
「もうちょっとしっかりしよう」
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