D’s Production 2020/06/19 08:14

新作鋭意製作中7 - このゲームは何ではないか

大昔のことだが、拙作《サキュバス・レ○プ残酷物語》について、

これだけ血まみれになっているのに“出血”などの
状態異常にはならないのか

というような指摘を受けたことがある。

《サキュバス・レ○プ残酷物語》はRPGで、
攻撃するたびに敵のグラフィックがダメージを負っていくという
野心的なシステムのゲームだ。


文字通り敵は「血まみれ」になっていくわけだが、
しかしそれはグラフィックだけの話で、
それによって敵のステータス(攻撃力等)は変わらず
もちろん状態異常(行動不能等)にはならない。

もちろんリアリティを追求していけば、
傷が増えていけば当然攻撃力は減るはずで、
痛みによって行動に制限が出ることもあるだろう。
ましてや腕がちぎれ飛んだりしたら
まともに動けなくもなるだろう。
(あるいは、逆に死にものぐるいになって
 攻撃力が上がるかも知れない)

けれども、多分だがこの指摘をした人は
決してそのようなリアリティを追求して
言ったのではない・・・のではないかと思う。

というのも、いわゆる「リョナラー」の中には
「状態異常」に興奮を覚えるタイプの人がいるからである。

「リョナ」というのは「猟奇オナニー」の略で、
相手が苦しんでいる様に興奮する性癖である。
変態の中の変態と言ってよい(断言)。
紳士の中の紳士(淑女の中の淑女)と言い換えてもよい(欺瞞)。

リョナラーの中には想像力のたくましい人たちもいるらしく、
このような人は直接描画されずとも、
テキストや暗示されるシチュエーションで
状況を想像して興奮できるという。
想像だが、こういった人々がリョナゲームで楽しむとなると
「状態異常で興奮する」ということになるのだと思う。

少なくとも状態異常を
性癖として嗜む層という人は確かに存在する。

そこで話を戻して《サキュバス・レ○プ残酷物語》なのだが、
このゲームにはそのように状態異常を“楽しむ”という思想はない

もちろん毒や拘束(行動不能)などの状態異常そのものはあるのだが、
それはゲームの中の駆け引き(戦略性)のために存在するだけで、
プレイヤーとしてはありがたくないもの、できるだけ回避するもの
として登場するだけである。

つまり
このゲームは上のような「状態異常を性癖として嗜む」層には訴求しない
ということになる。

《サキュバス・レ○プ残酷物語》は
状態異常を楽しむゲームではない


「この作品はこんな人にお勧め!」
これは商品の紹介ページではよく見る文言である。
作者や販売者がその商品を売るために、
興味を持ってもらった人にアピールポイントを説明するのは当然であろう。

しかし同時に、
「この作品はこんな人にはお勧めしません」
という注意書きが必要な場合もある。

「この作品には以下の要素は含まれません」
「このような表現が苦手な方はご注意ください」
「あくまでフィクションであり史実について考察するものではありません」

こういった但し書きも、しばしば紹介ページでは見られる。
一種の逃げ口上だが、こと同人に関しては(あるいは商業の場合でも)
非常に有効だと思うときがある。

「この作品は何ではないか」を積極的にアピールした方が
良いこともあるというわけである。


私の作っているのは「リョナ」ゲームだが、
この「リョナ」というものは随分人口に膾炙(かいしゃ)したように思う。
(「人口に膾炙した」などと言って良いか分からないが・・・
 少なくとも過去に比べて認知度は上がったであろう)

広く知れ渡ったのは良いが、その分多くの層を取り込み、
単純に「リョナ」というだけでは
自分の好みに合うか分からないというのが現状である。

最新のリョナゲーを作ったと言って、いわゆる「リョナラー」達にそれを
見せたところで、好評を得られるとは限らない。
一口にリョナが好きと言っても、その好みは千差万別だからである。

となると、必要な措置は上記のようにして
客層(メインターゲット)を絞るということであろう。


翻って現在制作中のゲームの話である。

前回まで私が描いていたのは、最新作の敵キャラクターなのだが、
今回描いていたのは主人公画像である。

このゲームの基本的な性的な指向性は《サキュバス・レ○プ残酷物語》と
ほとんど変わりない。

しかし《サキュバス・レ○プ残酷物語》の制作時には
私の未熟さゆえ実現できなかったことを実現したいと考えている。

また同時に、実現してしまったことを差し控えたい、とも思っている。

思っているのだが、それはそれで、やったらやったで悪くないので、
やはり実装したほうがよいのか・・・などとも考えており、
つまり迷っていることもある。

何について迷っているのかと言うと、
「主人公画像のダメージ(グロ)差分」である。

《サキュバス・レ○プ残酷物語》にしても、最新作にしても、
基本的な指向性は「強力な主人公が無力な人間を惨殺しまくる」である。

ただゲームという媒体の都合上、
本当に無力な相手をなぎ倒していくだけでは面白くないので、
結果として敵もそこそこ強くする必要がある。
場合によってはプレイヤーが負ける程度のバランスが必要である。
(このようなバランスがないゲームもあるけれど、
 それはそれで、やはり私が目指しているゲームではない)

そうすると主人公もダメージを負わないといけないのだが、
それ自体は私の好むところではない。
私のゲームは、主人公が傷を追ったり死ぬのを見て
楽しむゲームではない
、というわけである。

そうは言っても、敵が血みどろになって死んでいく中で、
主人公だけ血みどろにならずに死んでいくというのは
リアリティの欠如であり、整合性が取れない話である。

やはりここは、別に好みではないがゲームシステムの必要上から、
ダメージ差分を描くのが良いだろうか
ということを悩んでいるという話であった。

ちなみに、《サキュバス・レ○プ残酷物語》でも同様に考えていたのだが、
プレイヤーから「主人公のリョナ絵も見たい」と言われて
実装したという経緯がある。
(《サキュバス・レ○プ残酷物語》では主人公が3パターンあるので、
 作業量も3倍であった。死ぬ!)

これによって《サキュバス・レ○プ残酷物語》の完成度が上がったと
感じたのも事実である。

はてさて、どうなることやら・・・?


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