息子の告白/26
びく、びくっ、と体を震わせた久美子は、頭の奥に閃光が走るのを認めた。
「か、母さんっ、そんなに締め付けられたら、ううっ……」
息子が焦ったような声を上げるのが、どこか遠くで聞こえた。しばし、夢中をさまよっていた久美子は、自分の体の奥深くに硬い肉の棒が差し入れられているのを再び感じるようになった。
「母さん、大丈夫?」
反応がなくなってしまった母を心配したのだろう、声をかけてきた息子に、久美子は、
「きゅ、急に変なこと言わないで、驚くでしょ」
と答えることができた。
「変なことって?」
「『愛している』とか……それに、名前で呼んだでしょ」
「でも、それがおれの本心だからさ、いいだろ、言っても」
息子は気楽な口調で言った。久美子は、今日だけのこと、ともう一度自分に言い聞かせて、顔を前に向けた。
「怒ったの?」
「怒ってないわ」
「じゃあ、名前で呼ばせてもらってもいいんだね?」
「……いいわ」
「やった!」
息子は、はしゃいだ声を上げた。まるで子どものような声に、もしかしたら、彼はこれまでずっと我慢していたのではなかろうかと考えて、もしかしてもなにも現にそうだったのだろうという認識を新たにした。
「あー、ずっとこうしてたいよ」
そんなことを言って、彼は、久美子の乳房を揉みしだいた。双乳が、若い男の硬い手によって、つぶされると、久美子は、切ない気持ちになった。
「はあっ……」
吐息が甘くなるのが自分で分かる。乳首をつままれると、
「ひあんっ!」
とこれまで出したことがないほど甘える声が出てしまって、かあっと頬が火照るのを感じた。
「可愛い、久美子」
「ちょ、ちょっと、高典」
「名前で呼んでいいんでしょ、久美子」
そう言って、乳首をクニクニとつぶしてくる息子に、それ以上注意を与えることができず、というか、名前で呼んでいいと許可を与えたばかりなので、そもそも注意することもできず、久美子は、喘ぎ声を上げ続けた。
「乳首をいじられるのが気持ちいいんだね」
そう言って、高典は、執拗に乳首に刺激を与え続けた。ただ乳首を軽くつねるだけで、他にどのようなテクニックを使っているわけでもないのに、それだけで久美子は、十二分に気持ちが良かった。こちらこそ、ずっとこうされていたい気分である。しかし――
「ふうっ、じゃあ、また動くね」
そう言うと、高典は、乳首から指を離し、体勢を整えたあとで、尻たぶをなで回すようにした。