官能物語 2020/06/23 14:00

義弟と交わって/25

 指でなんてイキたくなかったのに、イッてしまったわたしは、浩二くんの体温をしばらく感じていました。イッた衝撃から、少しして回復したわたしは、浩二くんに手を引かれて、浴室を出ました。

 体を拭いてから、下着と服を身につけようとしたわたしは、

「そのままでいいよ、どうせ、また脱ぐんだから」

 そう言われて、裸のまま、また、手を引かれました。
 この手に引かれて、わたしは、どこに連れて行かれてしまうのだろう、とそんなことを考えました。これまでの少し退屈だけれど、平穏無事な生活からまったく離れてしまって、いったいどういう風に、これから生活が変わってしまうのだろう、と。

 浩二くんは、わたしのことを「奪う」とはっきりと言っていたわけですが、それが、もしも、セックス後のリップサービスではないとしたら、どういうことになってしまうのか。……でも、確か、彼は、わたしが妊娠したら、という条件をつけていたわけで、そのときに責任を取ると言う代わりに、そんな風に言ったに過ぎないわけですから、わたしが妊娠さえしなければ、何も起こらないわけです。

 ……妊娠。すでに、二回も中出しされたわたしでしたが、そのことに関しては、それほど心配していないということに気がつきました。中に出されているというのに、妊娠を心配していないというと、大分お気楽な性格のように思われるかもしれません。そうして、夫の弟と関係を持っているのですから、事実、お気楽なのかもしれませんが、ともかく、あまり心配してはいませんでした。

 というよりは、できたらできたでいいと思っていたのかもしれません。できたら大問題になります、もちろん。しかし、わたしの頭の奥には、できたらどうなるのか、本当に浩二くんが奪ってくれるのか、それとも、捨てられるのか。どちらにせよ、現状が変わる事への、期待があったのかもしれません。

 ということは、わたしは、やはり、この現在の状況、平和だけど退屈なこの状況を変えたいということへの希望が、大きくあったのかもしれません。

「真由さん、大きくしてよ」

 部屋の中に入ると、浩二くんが、わたしに向き直って言いました。わたしは、彼の前にひざまづくと、だらりと垂れ下がって勢いを失っていたペニスに、顔を近づけました。ムワッとしたオスの匂いを感じながら、わたしは、そっとペニスの底を握って、亀頭を上向かせると、そこに舌をつけました。

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