母の浮気/41
「あら、出ちゃったの?」
キスをやめた母が訊くと、
「す、すみません……」
と久司は謝って下を向いた。
「ふふっ、若いからしょうがないわよ」
そう言うと、母は、彼に下着を脱ぐように言った。
「えっ、パンツをですか?」
「そうよ。だって、そのままじゃ気持ち悪いでしょ。それに、これから、エッチするわけだから、どっちみち脱ぐことになるんだし……あ、それとも、もう一回出したから満足?」
「そ、そんなことないです!」
久司は、急いで、ズボンをおろして、ブリーフを脱いだ。母は脱いだブリーフを受け取ると、
「ちょっと、待っててね」
と言って、下半身を丸出しにしたままの少年を部屋に置いて、そこを離れると、少ししてから戻ってきた。どうやら、洗濯するらしい。
――ちょっと待てよ……。
と良太は思った。うちの洗濯乾燥機は、洗濯から乾燥まで行ってくれる優れものであるわけだけど、全行程が終了するまで、優に3時間はかかる。ということは、久司は、あと3時間は家にいるということだ。まさか、3時間も和室でセックスし続けるということはないだろうが、そうでないとしても、家にいるとしたら、おそらくはすぐそこのリビングに陣取るはずだろうから、良太はその間、出るに出られないということになる。
――マジかよ……。
こんな窮屈なところに、あと3時間もいなければいけないとは。なんで、そんな修行じみたことをしなければいけないんだと思ってみたところで、そんなところに来たのは、自分の意志なので、どうしようもない。
「さて、と。じゃあ、もう一回、初めからね」
母は、にっこりと微笑むと、服を脱ぎ出した。彼女が下着姿になって、半裸をさらしたところで、久司の目はギラギラと輝き、それに応じてまだまだ熟していないペニスが、それでもピンッと上を向いた。
母の肉体は全く衰えていないどころか、さらに艶を増したようだった。抜けるように白い肌は見るだけでも、しっとりとしていることが分かり、腰回りにもふくらはぎも、ふっくらとしていながら、たるみがない。
「久司くんのお母さんと比べると太ってるでしょ、恥ずかしいな」
母が、本当に恥ずかしがっているような、まるで少女のようにはにかんだ笑みを浮かべると、
「全然、そんなことないですっ!」
久司は大きく否定すると、
「き、綺麗です……」
女に褒め言葉を言った自分自身を恥ずかしがっているような表情をした。
「ふふっ、嬉しい……下着は、久司くんに取ってもろうかなあ」
母は、からかうような笑みを浮かべた。