官能物語 2020/12/07 14:00

母さんでもいいや/14

 ぷんとした青臭いオスの匂いを感じた里穂は、口を開いて、また閉じた。とてもできそうにない。そもそも、フェラチオの経験がそれほどない。請われてやったことは、何回かあるものの、それほど多数では無い上に、うまくやったと思ったこともない。

「できないの、母さん?」
「…………」
「大丈夫、できるよ。まずは、舌を出して」

 息子の声に励まされる形で、里穂は、舌を出した。

「まずは、チンコの先を舐めてみて」

 息子の声は魔法のように作用して、里穂は、舌を出して、亀頭につけた。そうして、レロレロと舐めた。いったん始めると、驚くほどスムーズに続けることができた。昔のわずかな記憶が蘇ってきて、亀頭を舌で舐め回すようにしたあと、カリ首に舌先をつけた。

「ああっ、気持ちいいよ、母さん……」

 息子の声が熱を帯びるのを心地よく聞きながら、里穂は、いよいよ、彼のモノを口に含んだ。

「ううっ……」

 息子の喘ぎ声が聞こえる。
 里穂は、これまでさんざん責められてきたその仕返しをしてやれるのではないかと思った。口内に思い切り含むようにして、歯を当てないように気をつけて、舌と頬の内側の粘膜を使って、肉棒をぴったりと挟むようにしてやる。こちらは、思い出をたどる必要も無く、アイスキャンディーを舐めるときのような要領で行けるのではないかと里穂は考えた。

 じゅるじゅると舐めるようにしてやると、

「ああっ、母さん、いいよっ!」

 息子が、気持ちよさそうな声を上げる。
 思い切り含んでも、肉棒の半ばほどしか含めないそれは、女泣かせの逸品であるのだろうけれど、それを今はこちらが責め立てているのである。里穂は、一種、妖しい気分になってくるのを覚えた。肉棒を舐めて興奮を覚えたのは初めての経験である。じわりと、体のどこかが溶けて、秘所を濡らすのが分かった。

 里穂は、じゅるり、じゅるりと、肉棒をこすり続けた。顔を動かして、肉棒を上下にこするたびに、

「ううっ……ああっ……」
 
 と息子が喘ぎ声を上げる。その声が、天上の音楽のように里穂には聞こえた。

――もっと、もっと、鳴きなさい。

 里穂は、肉棒を口唇でしごき上げながら、玉袋をいじった。これはかつてのかすかな記憶のおかげである。すると、息子は、おおっ、とうめき声のような声を発した。どうやら、これもお気に召したようである。里穂は、玉袋をコリコリといじりながら、肉棒に愛撫を施し続けた。すると、それからしばらくして、

「母さんっ、で、出るっ!」

 という声がして、次の瞬間、里穂は、後頭部が押さえられるのを認めたあと、口の奥に向かって、どぴゅどぴゅどぴゅっ、と精の弾丸が撃ち込まれたのを認めた。

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