母さんでもいいや/32
イッたばかりだというのに、再び快感を与えられて、里穂は、新たな性感の波を被せられる格好になって、焦りを覚えた。
「ま、待って……そんな、あんっ!」
息子はマングリ返しの状態から、普通の正常位へと戻って、母親の乳房をこねくり回しながら、腰を振っていた。どうやら、彼はまだ射精していなかったようである。そういえば、ナカに出された感覚は無かった。
一度落ち着いたはずの体に、また火が入るようになって、里穂は、思わず顎先を上げて、声を上げた。
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!」
息子は、力強く腰を振り続けた。そうして、乳房も、まるで揉みつぶすようにしっかりと握る。この女は自分のものだと言わんばかりの傲慢な行為に、しかし、
――ああっ、すごいっ!
里穂は心が震えるのが分かった。彼から与えられる快感の大きさに圧倒される思いである。こんな快感を知ってしまった今や、もう息子から離れられなくなってしまうのではないかと思われた。
性感はどんどん高まって、里穂は、心ばかりか自然と体が震えるのが分かった。それを止めるために、というか、何かにつかまっていたくて、ぎゅっとシーツを握りしめるようにした。
ギシギシというベッドのきしむ音が、行為の激しさを物語っている。ぶちゅぅ、ぶちゅぅ、という卑猥な水音が結合部から上がるたびに、里穂は、
「ひああんっ、はああああっ!」
と喉を嗄らすように叫び声を上げた。
「気持ちいいか、里穂?」
「いい、すごいっ!」
息子からかけられる声に、里穂は素直にならざるを得ない。到底否定できない素晴らしい感覚に、里穂は酔ったようになった。
「イクぞ、中に出すぞ、里穂?」
ガシガシと膣壁をこすり、膣奥を突きながら、息子が宣言するように言った。里穂は、何も考えられず、
「出して、いっぱい出してっ!」
と叫んでしまった。その叫び声を、自分の耳で聞いたときに、
――わたし、何を……!?
とほんの一瞬だけ正気に戻ったけれど、すぐに、性感の大波にさらわれた。瞬間、奥の奥まで肉棒がねじ込まれるようになって、
「イクぞ!」
息子が一声上げると、膣奥に、どくどくどくどくっ、と射精されるのが分かり、
――ああ、イクッ!
里穂も、目の前を真っ白にして、再び、オーガズムを得た。
里穂は、快楽に緩みきった表情のまま、しばらくの間、夢中を漂っていた。そこには、息子に対する母親の尊厳などまるで無く、ただ強いオスに抱かれたメスの満足した様子だけがあった。