官能物語 2021/01/19 14:00

母さんでもいいや/32

 イッたばかりだというのに、再び快感を与えられて、里穂は、新たな性感の波を被せられる格好になって、焦りを覚えた。

「ま、待って……そんな、あんっ!」

 息子はマングリ返しの状態から、普通の正常位へと戻って、母親の乳房をこねくり回しながら、腰を振っていた。どうやら、彼はまだ射精していなかったようである。そういえば、ナカに出された感覚は無かった。
 一度落ち着いたはずの体に、また火が入るようになって、里穂は、思わず顎先を上げて、声を上げた。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!」

 息子は、力強く腰を振り続けた。そうして、乳房も、まるで揉みつぶすようにしっかりと握る。この女は自分のものだと言わんばかりの傲慢な行為に、しかし、

――ああっ、すごいっ!

 里穂は心が震えるのが分かった。彼から与えられる快感の大きさに圧倒される思いである。こんな快感を知ってしまった今や、もう息子から離れられなくなってしまうのではないかと思われた。
 
 性感はどんどん高まって、里穂は、心ばかりか自然と体が震えるのが分かった。それを止めるために、というか、何かにつかまっていたくて、ぎゅっとシーツを握りしめるようにした。

 ギシギシというベッドのきしむ音が、行為の激しさを物語っている。ぶちゅぅ、ぶちゅぅ、という卑猥な水音が結合部から上がるたびに、里穂は、

「ひああんっ、はああああっ!」

 と喉を嗄らすように叫び声を上げた。

「気持ちいいか、里穂?」
「いい、すごいっ!」

 息子からかけられる声に、里穂は素直にならざるを得ない。到底否定できない素晴らしい感覚に、里穂は酔ったようになった。

「イクぞ、中に出すぞ、里穂?」

 ガシガシと膣壁をこすり、膣奥を突きながら、息子が宣言するように言った。里穂は、何も考えられず、

「出して、いっぱい出してっ!」

 と叫んでしまった。その叫び声を、自分の耳で聞いたときに、

――わたし、何を……!?

 とほんの一瞬だけ正気に戻ったけれど、すぐに、性感の大波にさらわれた。瞬間、奥の奥まで肉棒がねじ込まれるようになって、

「イクぞ!」

 息子が一声上げると、膣奥に、どくどくどくどくっ、と射精されるのが分かり、

――ああ、イクッ!

 里穂も、目の前を真っ白にして、再び、オーガズムを得た。
 
 里穂は、快楽に緩みきった表情のまま、しばらくの間、夢中を漂っていた。そこには、息子に対する母親の尊厳などまるで無く、ただ強いオスに抱かれたメスの満足した様子だけがあった。

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