桃河馬 2020/07/18 00:30

賃貸の壁を傷つけずに一人で本格的な防音壁作ってみた(怒)

は〜い、どうも桃河馬です。
前回ちょっと触れた隣室のカップルなんですけどねえ…
思っていたよりもかなりチンパンジーカップルだったみたいで、なんと1日中セックスばっかりしてるとんでもないやつらでした。
それがたまにではなくて、1週間のうちの5日くらいマジでこいつらだいたい14時から24時まで休憩を挟みながらずっとギシギシパンパンアンアン騒音を立てています…。

この人たちマジで毎日騒音立ててるけど、学校いつ行ってんの?大学生だよね?
どうせ友人に出席の点呼を代わりにやってもらって、論文系の課題とかも先輩のを丸写ししてるだけなんだろうけど…
勉強しろよッ!!!
定期テストとか流石にあるでしょ!?ないのか!?
それにしたって大真面目にセックス以外の趣味くらい見つけたほうが良いと思う…。
コロナのせいなのかどうか知らんけど、流石にここまで1日中セックスばかりしてんのはどうなのよ…。

ともかくこのままではノイローゼになりそうなくらい精神衛生に悪い環境で、同人作業どころではない!
もうちょっと生活が安定してから壁の防音などにお金をかけるつもりだったけど、これは急いで部屋の壁に防音加工をして隣のセックスの音を取り除く必要があるどッ!!

という訳で僕は2020年6月30日に賃貸の壁に防音工事を行うことにしたのでした。
以下にその工事の一部始終をなるべく詳細に分かりやすく書きますので、これからDIYで防音を考えている人の参考になれば幸いです。

まずは設計図作りから


防音加工をしたい壁の寸法をしっかり計りましょう。
そして防音壁にするためには合板やコンパネなどを使用すると思いますが、これらはだいたい910×1820か900×1800で売られています。
そこからどのように敷き詰めれば良いのかをシミュレーションしましょう。

そして上図のように『どのようにカットしてもらえば良いのか』もちゃんと図にしておくと、ホームセンターなどでカット依頼をする際にその図を担当者に直接提示することでスムーズに間違いなく伝えることが可能なのでオススメです。
使用する単位はmm(ミリメートル)で統一しましょう。
またこの際、カット時に3mm前後の誤差が出る可能性があるという注意を受けると思いますので、壁の寸法を3mmほど小さく仮定して依頼をするのが安全かもしれません。
ちなみに僕は壁の寸法を1mm小さく仮定して依頼しましたが、キレイにピッタリとハマってくれました。運が良かったかも。

合板やコンパネは大きな木材なので、これを真っ直ぐ精密にカットするにはそれなりの道具と環境が必要になるはずです。
なのでカットサービスも行っているホームセンターで木材を購入するのが無難だと思います。

  • アドバイス
    僕は最初、カーペット分の床の厚みを計算に入れ忘れたことで合板の寸法を間違えるという失敗をしてしまいました。
    結果ホームセンターで購入した合板をカットしてもらったものの、壁にハメることができないという大惨事に。
    幸いにも合板を購入した際のレシートを捨てずに持っていたため、ホームセンターに再び持って行って再カットしてもらうことが可能でした。
    そういうことがあるかもなので壁の寸法は抜かりなくしっかり計りましょう。
    そして念のためレシートも捨てないこと(ただし、ホームセンターによってはレシートを持っていたとしても再カット不可の場合もあるようなので注意)。

資材や道具集め

  • 必要資材
    合板、2×4材、アジャスター、ロックウール、遮音シート、吸音ボード

  • 必要道具
    プラスドライバー、50cm定規、5mメジャー、大きいハサミ、カッター(オススメは黒刃)、ノコギリカッター、ゴム手袋、ハンマー(鉄製)、キリ、画鋲(長さ7mm)、布両面テープ、気密防水テープ、ビス(長さ35mm)、ブルーシート、脚立

資材や道具は『ダイソー』『カインズホーム』『カインズ資材館PRO』『ピアリビング』『Amazon』などで集めました。

ダイソーで購入したもの:
・プラスドライバー
・50cm定規
・5mメジャー
・大きいハサミ
・カッター
・ノコギリカッター
・ゴム手袋
・ハンマー
・キリ
手作業に必要な道具の全てがダイソーで揃います。

プラスドライバーはビスをねじ込む作業全般で活躍します。

定規は遮音シートや吸音ボードをカッターで切る際に使うので、長いものがオススメです。多分100均で買えるものでは50cmが最大ではないでしょうか?

メジャーは部屋の寸法や資材の寸法を測るのに必要です。

大きめのハサミがあると何かと便利です。

カッターは遮音シートや吸音ボードのカットで使います。

ノコギリカッターは合板を部屋の壁の幅木分をカットするのに使います。


多分何気にこれが一番厄介な作業かも。音も五月蝿いし木クズも出てしまう…。でもカインズの木材カットサービスではL字カットは注文不可なので、ここばかりは自力でやるしかないんですよねえ。

ゴム手袋はロックウールをカットする際に手の保護のために使用します。

ハンマーは画鋲を押し込む時に使います。カンカンと打ち付けるのではなく、グッと押し込むイメージで画鋲を刺します。

キリは合板に下穴を開ける時に使います。基本的にプラスドライバーを使って手でビスをねじ込む作業をする際は下穴を開けてあるほうが圧倒的に楽です。

カインズホームで購入したもの:
・アジャスター
・画鋲(長さ7mm)
・布両面テープ
・気密防水テープ
・ビス(長さ35mm)
・ブルーシート
・脚立
アジャスターに関してはカインズメーカーのアジャスター『リマルテ』を購入しました。


アジャスターには『ラブリコ』や『ディアウォール』も売っていますが、オススメはリマルテです。
理由はその形状で、リマルテは2×4材にハメてかぶせるものではないので、合板を壁として取り付ける際にまったく邪魔をしないのです。
リマルテがどうしても手に入らない場合はラブリコでもしかしたら何とか代用できるかもしれませんが、ディアウォールは形状的に厳しいのでオススメしません。

画鋲は遮音シートを合板に貼り付ける際に使用します。

布両面テープは吸音ボードを貼り付ける際に使用します。

気密防水テープはカットしたロックウールを塞ぐのに使います。
最初カインズでは気密防水テープは売られていないのかと思っていたのですが、『エースクロス』という商品名そのもので売られていました。
気密防水テープで探して見つからなかったらエースクロスで探してみてください。

ビスは合板を柱に打ち込む際に使います。

ブルーシートは木クズが出るかもしれない作業の時に床に敷くのに使いました。

脚立は高い位置を作業するときに必須です。

カインズ資材館PROで購入したもの:
・合板
・2×4材
・ロックウール
(気密防水テープ、ビスも売ってます。50cmより長い定規もここで買えますが、値段はそこそこします)
『PRO』という名称から、素人である自分がここに踏み入ってよいものか分からず、入店するのに非常に勇気がいりました。
できるだけプロっぽい顔つきをしていざ入店!
※後から気づきましたが「一般客も歓迎」って書いてありました。なのでプロっぽい顔つきをする必要はないみたいです。


なんだか凄そうな資材がたくさんあるぅ!
とんでもない物量の資材に圧倒され、その場で腰を抜かして倒れこみそうになるのをグッとこらえて防音に良さそうな資材を物色。

合板は前述した通り、壁にするために使用します。
自分は軽くて加工がしやすい『針葉樹合板』にしました。
本当は防音性能のことを考えたらとにかく重い素材であることが重要なのですが、木造賃貸の床に甚大なダメージを与えてしまうリスクや、素人が一人で施工するのに重すぎる資材を使うと難易度が爆上がりすることが懸念されたので、ここは針葉樹合板が最適解と判断。
厚みは12.5mmの合板です。
柔らかいので画鋲も良く刺さってくれます。

2×4材はアジャスターと組み合わせて柱にするために使用します。
これは適当に部屋の高さに近いものを選べば良いと思います。
リマルテをアジャスターとして利用する場合は、部屋の高さから90mm引いた長さに2×4材をカットしてもらいましょう。

ロックウールは壁の中の吸音材として使用します。
自分は厚さ55mmのものを購入しましたが、実は厚さ100mmのものも資材館PROの中に売ってたことを後になって知ってしまいました。
失敗した…。100mmの存在を知ってたら100mmを購入したのに…。

ピアリビングで購入したもの:
・遮音シート
ピアリビングさんから通販で遮音シート『サンダム』を購入。
コスパを優先するなら大建工業の『ダイケン』がサンダムより安いみたいですが、性能はサンダムのほうが良いらしいです。
サンダム

Amazonで購入したもの:
・吸音ボード
性能はさておきコスパではおそらくトップクラスの吸音ボード『YYT吸音ボード』を購入しました。
壁の寸法に合わせて購入枚数を選びましょう。
YYT吸音ボード

実際に施工する



まず初めに『柱』を用意しましょう。
2×4材にアジャスターを組み合わせて柱にして配置します。その際に柱は壁にくっつけず少し空間を開けておきます。
まだこの段階ではしっかり天井に突っ張らせてガチガチに固定する必要はありません。倒れない程度に固定しておけばOK。


そしたら次はロックウールを柱の後ろに噛ませるように配置していきましょう。

その際、柱のすぐ後ろにこのようなブロックを配置します。
このブロックは2×4材の端材を半分にカットしてからさらに8cm幅でカットしてもらったものです。
これを図のように置き、柱をブロックに完全に密着させてからガチガチにしっかり突っ張って固定させます。
ここで柱の固定が甘いと壁が地震などで倒れてくるという大惨事もあるかもしれませんよ…。


柱の固定が終わったらいよいよ合板を柱にビスで打ち込んでいきます。
事前に合板には遮音シートを画鋲で貼り付けておきましょう。
この遮音シートを合板のサイズに切り出していく作業が結構面倒くさいです。

ちなみにビスはプラスドライバーを使い、手で打ち込んでいきます。
なぜ電動ドリルを使わないのかと言うと、音がデカすぎて流石に隣がカワイソウであることと、柱と合板がくっつかずに浮いてしまう事故が手でやったほうが起きにくいからです。
キリで下穴を開けながらプラスドライバーで打ち込むようにすれば、手でも簡単にビスが入っていきます。
※写真では電動ドリルを構えていますが、結局電動ドリルは一度も使っていません。


隙間にロックウールを詰め込みながらどんどん合板を打ち込みます!
目指せ隙間ゼロ!!


これでついに防音壁の本体が完成!
しっかし見栄えが悪い!これはどげんかせんといかん!
ちなみにこの段階で隣室の音が明らかに小さくなっていることを実感します。


見栄え改善と防音性能アップのために吸音ボードを貼り付けていきます。

貼り付けにはカインズの布両面テープを使用し、写真のように両面テープを貼ってくっつけています。
両面テープで強度が足りるかと心配していましたが、現在(2020年7月17日)まで何の問題もなくくっついています。


完成ッ!!!


こうして説明すると簡単にやったみたいに感じますが、ここまで完成したのは7月12日でした。
なんと2週間近くかかってしまったのです…。
家具をすでに部屋に運び込んである状態から壁を防音工事したのもマズかったと思います。合板を置いとくスペースがとにかく狭くて、めちゃんこ大変だった…。

しかし大変だった甲斐あって、今では隣室のセックス音もほとんど気にならないレベルまで減音することができました!
喘ぎ声はもうほとんど聞こえないと言っても過言ではありません!
マッジで不快だった男の声や、セックス後のピロートークが聞こえなくなったことが本当に涙が出るほど嬉しいッ!!
…ただやっぱりベッドの軋む音だけはカットしきれないなぁ。あれは振動音だから、隣室のカップルにベッドを離してもらうしか手はないんよなぁ…。
これは『アンパンマンマーチの刑』の執行も考えないとあかんかもな…。

まあでもギシギシ音くらいならギリギリ我慢できなくはないけどね。
こっちも防音壁を作ったおかげで音楽を大音量で流して楽しめるようになったし、そのおかげでセックス音が音楽で掻き消せるようになったのはデカい。

ちなみに服や本棚、観葉植物などのインテリアや家具も遮音材や吸音材になり得るので、壁側に配置できるなら配置してしまったほうが防音性能がほんの少しくらい底上げされるかもしれません。


最後に工事に2週間かかった言い訳なのですが、実は僕は壁だけでなく自分の同人作業スペースにも防音加工を施していました。

こちらは柱に合板を打ち付けるなどのことはせず、合板に遮音シートと吸音ボードを貼り付けたものを壁に立て掛け、それを机などで抑えつけておくという簡易的な防音加工です。
またパソコンの周囲には『タンスのゲン ウレタンフォーム(厚み5cm)』を立て掛けておき、パソコンから出る音が周囲に漏れるのをさらに軽減しています。

簡易的な防音加工とはいえ大きな合板を4枚利用しての作業スペースの防音加工だったので、作業量は隣室側の壁だけを施工するだけの場合と比べて単純に2倍になっていたと感じます。

かかった費用

さあ。そして今回の防音施工にはいったいどれだけのお金がかかったのでしょう。
かかった費用の内訳は以下の通り!!
※資材にかかった費用のみで、道具にかかった費用は計算していません。また、壁の施工のみの費用であり、作業スペース分の費用も加えていません。

遮音シート(サンダム)
5885×2=11770円

2×4材アジャスター(リマルテ)
980×4=3920円

ロックウール(厚さ55mm)
3780円

針葉樹合板(910mm×1820mm×12.5mm)
1150×5=5750円

2×4材
780×4=3120円

YYT 吸音ボード 24枚セット
27600円

合計金額:55940円

うん。
まあまあ安く仕上げられたのではなかろうか。多分。

道具にかかった費用を加えても6万円くらいの予算で抑えられてるとは思う。
ピアリビングさんの『ワンタッチ防音壁』を利用したら16万円ぐらいかかることを考えたら、破格の金額とも言えるのではなかろうか!
…ちなみになんですけど、僕が床と作業スペースの防音にかけた費用もトータルするとかかった合計金額は156565円ですた。でもそれでもワンタッチ防音壁よりは安いから……。

さあ!何にしても!
これにて騒音問題は一件落着ッ!!
あぁ〜長かった!キツかった!

なんか今回は成人向け同人作家の描くようなブログ記事ではなかったですね!
完全に!

でも次回から…今度こそ!!
同人活動再開しますよぉおお!!



《2020.8.11 追記》
両面テープで留めていた吸音ボードが剥がれ落ちました…。
両面テープじゃやっぱあかんかった…。


なのでカインズでこちらのたいこ鋲を購入。
こっちのカインズでは一番長い画鋲でも10mmしかなかったので、たいこ鋲を使用することにしました。
このたいこ鋲なら全長19mm(針長15mm)なので厚さ7mmのYYT吸音ボードにガッチリ刺さってくれました。
合板の厚さ12.5mm+吸音ボード7mm=19.5mmなのでたいこ鋲が貫通する心配もありません。

手でボードの四隅にぶっ刺してしっかり固定。
明らかに安定感が違います。落ちる気配がありません。
初めからこれで固定すればよかったなぁ。

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