あくまら 2021/01/11 22:18

"EVILIZE"制作回顧録1



「EVILIZE」制作の経緯や設定などを知りたいという要望をアンケートや
メッセージで頂いていたので、この作品の制作の回顧録を記事にして作っていきます。
記事が面白いものになるかどうか怪しかったので作ろうかどうか迷っていたのですが、作ることに決めました。

描いておきながら使わなかったボツ絵などもこの回顧録の中で紹介していければいいなと思っています。

創作ノートやバックアップしたデータを見返さないといけないため、回顧録の更新は不定期になります。

今回の回顧録ではタイトルについてお話していきます。

「EVILIZE」という単語は名詞"EVIL"に接尾辞"-ize"を組み合わせて動詞化した単純な単語ですが、いわゆる俗語です。

当然一般的とは言い難い単語のため、オックスフォード英語辞典にも載っていません。
("EVIL"という単語とその派生語は第五巻に載っていますが、"EVILIZE"という単語は見受けられませんでした)
ネット上の辞典であるUrban dictionaryやwikitionaryには"EVILIZE"という単語は載っていますが、誰でも編集できる点からこれらの辞典は信用に値しないでしょう。
そのため、実際の使用例から調べる他ありませんでした。

俗語としての"EVILIZE"は主に①「○○を悪とみなす」という使い方や、②「○○を悪に変える」という使われ方をしています。

これは私見ですが、この単語は政治的・社会的な文脈で①の使われ方をすることが多いように思えます。②のような意味での扱われ方は後で語りますが主に創作物中での特殊な用法になることが多いでしょう。
②は悪堕ち的なニュアンスを感じることができますね。

私の作品のタイトルとしての"EVILIZE"は①での意味を採用しています。
(もちろん、②の意味でもこの作品を当然捉えることはできます。)
何を悪とみなすのか?が作品のテーマであったためです。
結果的にはこのテーマを表現しきれなかったと思っています。
この作品における反省点の一つです。


次に②の意味で使われている例を2つ紹介していきます。
一つ目は「phantom」というバンドグループの曲である「EVILIZE」です。
1991年発表の2ndアルバムに収録されています。

歌詞でもこの単語は使われていますので、一部フレーズを抜き出して紹介します。

You evilize everything you touch
You evilize - I'm loving it too much
You evilize - you got me hypnotized
You evilize come on and hold me tight

一番上のフレーズは②の意味で使われていることがわかると思います。



2つ目に「ミラキュラス・レディバグ&シャノワール」というCGアニメ作品です。
スーパーヒロインであるレディバグとその相棒の戦いを描くヒーローアクションです。

この作品に触れる方はあまりいませんが完全に悪堕ちモノの作品です。
堕ちるのは心に闇を抱えた一般人ですが・・・

ホークモスというヴィランがアクマという蝶を使って人間をヴィランに変えてしまうのですが・・・その時のホークモスの台詞(英語版)が下記のようなものです。

「Fly away my little AKUMA, and "evilize" him/her」

ちなみに日本語版だと

「行け、私の可愛いしもべよ。"アクマタイズ"の時間だ」

となっています。

この台詞が登場するのはシーズン1の第2話以降です。
シーズン1第1話では話しません。

このアニメはフランスで制作されたものなのですが、フランス語版でもEVILIZE"の部分は"アクマタイズ"となっているようです。
おそらく英語版で"Evilize"となっているのは"アクマタイズ"という単語の意味が理解しづらいものだろうという配慮からだと思われます。

この作品はディズニーチャンネルにて視聴することができます。
気になる方はご視聴してみてください。
この作品を見るためだけにディズニーチャンネルに登録しましたが・・・
純粋にアクション作品として良質なものでした!

②の意味の使用例は以上になります。

最後に・・・"Demonize"という単語もあります。
悪魔化するもしくは悪魔としてみなすという意味をもっています。
"Evilize"と似たような単語に思えますが、
なんとこの単語は俗語ではありません。
この単語の方が俗語っぽい字面に見えるのですが・・・

以上で今回の制作回顧録を終わります。

長くて面白くない記事ではあったと思いますが、何か得るものがあれば幸いです。
制作回顧録というより英単語の解説になってしまいましたね。

次回の回顧録は「EVILIZE」の制作に至るまでです。
ボツ絵も紹介できると思いますのでお楽しみに!

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