君をのせて飛びたくない

あの地平線輝く高所に対して恐怖心を抱かないのは脳の一部の神経細胞がまともに機能していないからであって決して男らしい勇気があるド根性がある喧嘩っ早いロシアの若者達とかそんな大それた持ち上げ方をするべきではないと真剣10代しゃべり場よりも真剣に思う神谷道楽です。

飛びたくない。

空を自由に。

飛びたくない。

はい。たけこぷ――ぺちぃぃぃぃぃぃぃぃん！

丸メガネ違いの男が22世紀の丸くて頑丈な業務用お手々を払い除けた。

その竹を受け取るとでも思ったのかね。

未来を先取りした猫型機種よ。

そもそも制空権はラピ●タ王家のもの。

だからはっきりと言わせて頂こう。

君をのせて飛びたくはないし、

気球に乗って飛びたくもないのだ。

そう天空の城ではなく気球。

気球と聞くとどんなイメージが思い浮かびますか？

私は下のイメージです。

これしか浮かびません。

一緒に乗ろうぜ！と馴れ馴れしく誘われたら、

一度医者に診てもらった方が良いと音速で助言します。

いや、凄い乗り物で革新的な技術だとは思います。

熱い空気は冷たい空気よりも軽いだとか静的浮力を持つ空気よりも軽い気体で満たされたら浮くんだとかンナ化学的知見がなくとも、

要するにあれでしょ空飛ぶ魔力じゃんと何となくその原理が理解できちゃう凄い乗り物。

それが天空の城ではなく気球。

でもね。

ただ高所が恐怖で恐怖が高所な自分には耐え難いんだ！という話です。

高所が苦手な真人間を無理やり高所に誘うのは、

控えめに言って殺人未遂。

それでも一緒に乗ろうとしつこく勧めてくるそんなロシアンなあなたに是非観てもらいたい。

イントゥ・ザ・スカイ
~気球で未来を変えたふたり~

https://www.youtube.com/watch?v=F9FIPphnxok

※Amazonプライムで観れます

ざっくりと粗筋を紹介しますと。

1800年代のロンドンで気象学者のジェームズ（男）と気球操縦士のアメリア（女）が、

男女二人っきりでガス気球に乗って最高高度到達を目指す。

という実話ベースのスリリングスカイストーリーです。

大空で男女二人っきりなので、

うっかり甘いロマンスとエロスをちょっとご期待されるかもしれませんが、

開始10分でそんなこと言ってられん龍の巣だ！父さんは嘘つきじゃなかった！ママ落ちる！誰がそのシャツを縫うんだい！あんな夢こんな夢いっぱいあるから地上に一刻も早く返して下さい！親方空から女の子が！助けてドラえもぉおおおおおおおお！！

絶望的窮地が二人に襲いかかります。

この映画。

恐ろしくスリリングで、

袋にいる子供達が冷却されないか心配になるほどに終始タマタマがひゅんひゅんし続けます。

CG技術も当たり前のようにやたらリアルなので、

観てる方も本気で気球に乗ってしまった感じになっちゃってもうやめてくれもうタマヒュンケルしちゃいます。

そもそも主人公達が乗る気球がですね。

これでもかってくらい上昇しよるんです。

最高高度到達を目指す！っていう目的があるから当たり前っちゃ当たり前なんですが、

高度1万メートル雲の上の世界に到達した時は、

流石に一瞬だけビューティフルな景色に目を奪われましたが、

すぐに氷の世界に突入するのでやっぱり天空の城なんてないよね地上が楽園よねと思っちゃいます。

実際の史実とは異なる所があってレビューとかも荒れている作品ですが、

あくまでエンターテイメントとして割り切って観れば気球絶対に乗らない人類育成啓蒙作品として大いに楽しめます。

そんな訳で気球はオススメしませんが映画はオススメします。