八卦鏡 2021/08/01 00:00

寮長日記1[笑女]

公園の砂場

公園の砂場で二人の○女が砂遊びをしている。
そして、赤髪の○女が突然驚きの声を上げる。

赤髪の○女「あっ、ネズミ人間だ!」

何もない場所を指差し、騒ぐ赤髪の○女。
黒髪の○女が、何もない場所を見詰める。

黒髪の○女「えっ、何もいないじゃない!」

赤髪の○女「あそこにいるじゃない!」
赤髪の○女「あっ、逃げた!」

黒髪の○女「嘘つきはダメってママが言ってた!」

赤髪の○女「嘘じゃないもん!」

そんな言い争いをしていると、二人の○女のもとに女性がやって来た。

黒髪の○女「あっ、ママ!」

ママと呼ばれた女性は、黒髪の○女の手を取る。
そして、赤髪の○女にお別れの挨拶をした。
公園から去って行く親子の姿を夕日が照らす。

謎の男性

赤髪の○女は、一人公園の砂場に残された。

パチパチパチパチ

突然、拍手の音が響いた。
いつの間にか、砂場の正面にあるベンチに男が座っていた。
黒いスーツに浅黒い肌の黒髪の男だった。

謎の男「素晴らしい!」
謎の男「どうやら、君は特別な瞳を持っているようだね」
謎の男「その瞳は、人類滅亡への歩みにきっと貢献する事だろう」

パチパチパチパチ

謎の男は再び拍手をした。
謎の男の顔は、とても優しげだった。
赤髪の○女は、その場から逃げ出した。

それから

あの日以来、赤髪の○女はその瞳の能力をないものとして過ごした。
例えその瞳で何か見えても、他人には絶対にその事を話さなかった。
その対価として、赤髪の○女は日常生活を享受する事ができた。

朝の学生寮

赤髪の○女は成長し、地方にある女子校に入学した。
その女子校は、自分が住む地域からかなり離れていた。
なので、彼女はその女子校の学生寮に入る事になった。

トントン

自分の部屋で荷物の整理をしていると、扉を叩く音がした。
扉を開くと、彼女と同じ制服を着た長身の女性が立っていた。

青島魔夜(あおしま・まや)

学園の3年生で、この学生寮の寮長だ。

魔夜「新入生の部屋の確認で巡回しています」
魔夜「えっと、ここは105号室…あなたは…」

赤沼夢香(あかぬま・ゆめか)

魔夜はこの学生寮の名簿を見て名前を読んだ。

夢香「はい、赤沼夢香です!」
夢香「3年間、よろしくお願いします!」

魔夜「そんなに、緊張しなくても大丈夫よ」
魔夜「ここの学生寮は、すごーく緩いから」

そう笑って、魔夜は名簿の夢香の欄にチェックを入れる。

魔夜「そうそう、この寮で色々な事が起こるかもしれないけど…」
魔夜「それもまた、青春だから!」

夢香「えっ?」

そう言うと、魔夜は扉を閉めて去って行った。

夢香「………どういう意味…?」

夜の学生寮

部屋の整理で疲れていたが、机に向かい勉強する事にした。

あっはははははははは!

突然、部屋の天井から大きな笑い声がした。

あっはははははははは!

確か2階は2年生の部屋だ。

あっはははははははは!

大きな笑い声は、止め処なく繰り返される。
さすがに、無視して勉強を続ける事はできない。
夢香は部屋を出て2階に向かった。

205号室

夢香の部屋の真上の部屋は205号室だ。
205号室の扉の前には、既に数人の生徒がいた。
あの大きな笑い声を聞きつけた生徒たちだろうか。
205号室の扉は開かれ、生徒たちは部屋の中を見ている。
夢香はさりげなくその場に近付き、部屋の中を覗き込む。

笑い続ける女子生徒

205号室の女子生徒は、ベッドの上にいた。
ベッドの上には、散乱したスナック菓子とスマートフォン。
ベッドに寝そべり、お菓子を摘みながらスマホを弄っていたのだろうか。
しかし、今はだらしなく大股を広げてベッドの上に座っている。
彼女の身に着けている制服は激しく乱れ、乳房が剥き出しになっている。

黄城翔子(きしろ・しょうこ)

学園の2年生で、夢香の先輩になる。

あっはははははははは!

部屋の外から多くの生徒が見ているにもかかわらず、翔子は笑い続ける。
翔子は笑いながら、びくっびくっと広げた大股を痙攣させる。
そして、剥き出しの乳房が、何かに引っ張られるように伸縮している。
普通の人間には、全く理解できない不思議な光景に見えるだろう。

照魔眼

しかし、夢香にはその異様な光景の原因がはっきりと分かる。
翔子の背後に、巨大な黒い球体の怪物が見えるのだ。
その球体には、顔のようなものはない。
その球体には、蝙蝠の羽のようなものがある。
その球体には、複数の触手のようなものがある。
ある触手は、翔子の右腕を拘束している。
ある触手は、翔子の左腕を拘束している。
ある触手は、翔子の左乳房を弄っている。
ある触手は、翔子の股間を弄っている。
触手の先端では、赤くミミズの束のようなものが蠢いている。
それが、翔子の乳首を転がしたり吸ったりしている。
それが、翔子の股間の陰部を突いたり撫でたりしている。

あっはははははははは!

黒い怪物に蹂躙され、翔子は笑い続ける。

寮長日記

その場にいる生徒たちは、誰も部屋の中に入ろうとはしない。

あっはははははははは!

その場が完全に硬直している中、翔子の笑い声だけが響く。
そこへ、背の高い女性が走って来る。
この学生寮の寮長である、青島魔夜だ。
魔夜は棒立ちの生徒たちを掻き分け、部屋の中を覗き込む。

魔夜「黄城さん!」

魔夜は手に持った古びたノートを開いた。
ノートの表紙には、寮長日記と書かれている。
普通の人間には、ただの古いノートにしか見えない。
夢香の瞳には、それがオーラを放っているのが見える。
夢香はこのような書物を、過去に何度か見た事がある。
夢香はオーラを放つ書物をこう呼んでいた。

魔導書

魔夜「あったわ!」

魔夜は右手を翔子の方に差し出す。

魔夜「あなた達の魔力も借りるわね」
魔夜「気絶するかもしれないけど」
魔夜「明日の朝には目を覚ますわ」
魔夜「今夜の記憶を全て失ってね」

そう呟くと、生徒たちがバタバタと倒れた。
夢香はその状況を見て、少し遅れて自分も倒れた。

大いなる深淵の大帝の名に誓い告げる
それは忍耐強きものの乳房にあらず
ノーデンスに魔力を捧げ命ずる
イブ=ツトゥルのマントの下の乳房に還れ

魔夜がまるで呪文のように、ノートに記された文を唱える。
すると、笑っていた翔子が突然ベッドに倒れた。
夢香は床に倒れ、その状況を見ていた。
黒い怪物は翔子を解放し、部屋の壁をすり抜け消え去った。

魔夜「…ふう…時々乳房を勘違いして、夜鬼が迷い込むのよね…」
魔夜「特に自慰をしている娘は、勘違いされやすいから危ない」

魔夜は、床に倒れている生徒たちの方に振り返った。

魔夜「新しく入寮した生徒には、いきなりの歓迎行事だったわね」
魔夜「でも、これも青春だから!」

夢香「…………………………」

倒れた生徒たちは、魔夜によりそれぞれの部屋のベッドへと運ばれた。
夢香は自分のベッドに寝かされるまで、気絶の演技を続けた。

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