スタジオポーク 2018/07/13 21:51

製作を断念している人妻ゲー4

【麻衣子】
「フフフ……あんなに焦っちゃって……ほんとに可愛いわ……」

 ……貴志くんを送り出した私は、思わず笑みを漏らし、ドギマギする彼の様子を思いだした。

【麻衣子】
(……こんな風に、若い男の子をからかってしまうのも、やっぱりストレスのせいよね……)

【麻衣子】
(だってほんとにあの人ったら、毎日毎日仕事仕事で家にもいないし、いくら愛しあって結婚したからって言ったって、こっちだって欲求不満になるばかりだもの……)

 私はため息をつき、淫靡に火照る自分の身体を、今日もちょっと持てあます。

【麻衣子】
「だけど……あんまりからかってると、いつかほんとに襲われちゃうかも……」

【麻衣子】
「そうしたら……」

 あの可愛い男の子がケダモノのようになって自分に襲いかかってくるところを、私は想像した。

【麻衣子】
「あっ……」

 すると、いきなり股間がキュンと疼き、さざ波のように鳥肌が背筋をザワザワ駆け上がる。

【麻衣子】
「……もしかして、ムラムラしているの? あの子に犯される自分を想像して……? あああ……」

【麻衣子】
「でも……さすがに不倫はまずいわ……慎ちゃんにも悪いし……」

 そう……あの人のことが嫌いになったわけではないのだから。

 大好きなことにかわりはないし、離れたくなんて全然ない。

 けれど――


……………………

 …………

 ……


【麻衣子】
「……ねえ、聞いてるの、慎ちゃん? 慎ちゃんってば……」

【慎一郎】
「……うん? ああ、聞いてるけどさ……」

 ――その夜。

 私はまた夫と、転職について話していた。

 実はこのところ、ずっと私は、しつこいほどにそのことを話題にしている。

【麻衣子】
「『聞いてるけど』、なに?」

【慎一郎】
「いや、だって……収入がさ……」

【麻衣子】
「収入なんて、少しぐらい下がっても生活できるじゃない。私、贅沢な暮らしがしたいだなんて、別に思っていないし」

【慎一郎】
「そうだけど……」

 また始まったと言わんばかりのうんざりとした顔つきになり、リモコンを弄ってテレビのチャンネルを変えながら、夫は答える。

【麻衣子】
「あなたが一生懸命働いてくれているのは分かっているわよ? でも、もっと二人で一緒にいられる時間を取れるような仕事に就いてほしいの」

【麻衣子】
「でないと、何のために結婚したのか、正直私だって分からないし……」

【慎一郎】
「うーん……そうは言うけど……」

 夫はニュース番組を目で追いながら、気のない声で答えた。

【麻衣子】
「なに?」

【慎一郎】
「いや、俺だって、二人でいる時間は取りたいよ? そんなこと言うまでもない」

【麻衣子】
「だったら――」

【慎一郎】
「でもさ。最近、やっと収入だって上がってきてるんだ。だから、せっかくここまでがんばってきたんだから、今後のためにももう少し努力してみたいんだよ」

【麻衣子】
「慎ちゃん……」

【慎一郎】
「な? 分かってくれよ、麻衣子。俺だけのためじゃない。これは、麻衣子のためを思ってでもあるんだ。やっぱり大事な収入源を、疎かにはできないよ」

【麻衣子】
「うっ……」

 それはたしかに正論だとは思う。

 でも、私が聞きたいのは正論なんかではないのだ。

【麻衣子】
「……………………」

【慎一郎】
「……………………」

 やがて夫は、大好きなテレビに夢中になり始めた。

 いつしかテレビの番組は、ニュースからお笑い番組に変わっていた。

【慎一郎】
「……あはははは」

【麻衣子】
「……気楽ね、慎ちゃんは」

 テレビを相手に大口を開けて笑う夫を、じとっとした目で見つめながら、思わず呟く。

【麻衣子】
「……ずっと一人にしてたら……ほんとに浮気しちゃうかもしれないから……」

【慎一郎】
「……うん? 何か言った?」

【麻衣子】
「ううん、何にも……」

【慎一郎】
「あはははは。麻衣子も見なよ、こいつらのコント、超ウケる。あははははは」

【麻衣子】
「……………………」

 怨みがましく呟くも、テレビに夢中な夫はおめでたい笑いで私に応えた。

【麻衣子】
「……はあ…………」

 私はつい溜息をつき、そんな夫から視線を逸らして、一人の男の子の笑顔を脳裏に蘇らせるのだった……。

 ……………………

 …………

 ……



【貴志】
「さてと、またゴミ出しだ……」

 ――そしてまた、新しい朝がやってきた。

【貴志】
「もしかして、また麻衣子さんに会えるかな……」

 満タンにゴミを詰め込んだゴミ袋を両手に提げた俺は、部屋を後にしてゴミ捨て場に向かう。

 麻衣子とは、この間部屋にお邪魔をした時に、もう少しで暴発しそうになり、慌てて自分の部屋に逃げ帰ってきて以来、一度も会っていなかった。

 一緒にいればいたでそわそわと落ち着かず、離れていればいたで、また落ち着かない――恋人でも何でもないただの隣人さんなのに、何だかとても不思議な気分だった。

【貴志】
「あっ……」

 しかし、ゴミ捨て場へとやってきた俺は、思わず失意の声を漏らした。

【慎一郎】
「やあ、おはよう」

 ゴミを捨てにやって来ていたのは、麻衣子ではなく慎一郎だった。

 俺に気づいた慎一郎は、親しげで爽やかな笑みとともに挨拶をしてくる。

【貴志】
「お、おはようございます……」

【貴志】
(残念……今日は麻衣子さんじゃないのか)

【貴志】
(でも、いつもゴミ出しは麻衣子さんのはずなのに、今日に限っていったいどうしたんだろう?)

【貴志】
「あれ、麻衣子さんはどうしたんですか?」

 好奇心を抑えがたかった俺は、笑顔を顔に張りつけて慎一郎に答えながら、さらっとした調子で聞いた。

【慎一郎】
「うん? ああ、あいつ? それが、ちょっと風邪を引いちゃったみたいでね」

【貴志】
「え。風邪、ですか」

【慎一郎】
「ああ、今日はまだ寝てるんだ。だから今朝は、俺のお役目ってわけ」

 ゴミを出し終えた慎一郎は、おどけた調子でそう言い、にこっと笑ってみせる。

【貴志】
「そ、そうなんですか、それはいけないですね……」

 風邪を引いてしまったという麻衣子を思い、俺は胸を痛めた。

【貴志】
(もしかして、熱とか出ちゃったのかな? 一人にしていて、大丈夫なんだろうか……)

【慎一郎】
「じゃあまたね」

【貴志】
「あ、あの!?」

【慎一郎】
「……え?」

 サッと片手を上げてこの場を離れようとした慎一郎を、思わず俺は呼び止めた。

【貴志】
「あ……えっと、その……これから、仕事……ですか?」

【慎一郎】
「うん? ああ、もちろん。働かないと食べていけないからね」

【貴志】
「でも、あの……麻衣子さんは?」

【慎一郎】
「……アイツ? まあ、大人しく一日寝ていてもらうしかないかなぁ」

【貴志】
「うっ……! で、でも……一人にしておいても平気なんですか? 具合が悪いんじゃ――」

【慎一郎】
「まあ、そうは言っても、こっちには仕事があるし。そもそも子供でもないしね。何とかしのいでもらうしかないかなと」

【貴志】
「け、けど……」

【慎一郎】
「じゃあまた。ちょっと急いでるんで。悪いね」

【貴志】
「あっ……」

 あくまでも爽やかさを失わず、けれどこれ以上は関わっていられないとばかりに、慎一郎は俺を遮ってゴミ捨て場を後にした。

【貴志】
「…………ふう」

 そんな慎一郎の背中を目で追い、俺は思わずため息をつく。

【貴志】
「風邪か……平気かな……」

 心に思うのは、麻衣子のつらそうな顔だった。

 美貌を薄桃色に火照らせた色っぽい新妻は、潤んだ瞳を細め、せつなげなため息を零しながら、枕に頬を埋めていた……。

 ……………………

【貴志】
「…………ふう。今何時だ? ……ああ、もうこんな時間か」

 ずっと部屋に籠もって勉強に集中していた。

 時計を見た俺は、あっという間にお昼になっていたことに気づく。

【貴志】
「どうりでお腹空くわけだよな。どら、それじゃ少し休憩して、ご飯でも作ろうか……」

 勉強の手を止めた俺はそう言うと、あり合わせの品で何か作ろうと、キッチンに向かおうとした。

【貴志】
「……でも……麻衣子さん、どうなったかな……」

 しかしふと心に思い出すのは、昼食を何にするかと言うことより、やはり麻衣子のことだった。

 正直に告白するなら勉強をしている間だって、何度麻衣子に感心がいきそうになったか分からない。

【貴志】
「様子を見に行ってあげようかな……いや、でも……俺なんかが見に行ったりしたら、気を使わせちゃう――」

【麻衣子】
『きゃー!!』

【貴志】
「――えっ!」

【貴志】
「な、なんだ! なんだなんだなんだ!?」

 俺は思わずギョッとした。

 隣の部屋から、麻衣子の悲鳴らしき声と、もの凄い音が聞こえてきたのだ。

【貴志】
「いったい……どうしたんだ……」

 こうなると、もう迷ってなんかいられなかった。

 俺は慌てて部屋を飛び出し、麻衣子の様子を見に出かけた。

【貴志】
「……麻衣子さん? 隣の貴志です……あの……何かありましたか? 麻衣子さん……?」

 麻衣子の部屋のドアをノックし、控えめながらも緊迫した声で中に問いかける。

 しかし中からは、物音一つ聞こえない。

【貴志】
「ううっ……!? これはいよいよ大変なことに……! えっと、どうしたらいいか――」

【貴志】
「あっ……」

;;立ち絵■麻衣子

【麻衣子】
「あれ? 貴志くん」

【貴志】
「ま、麻衣子さん!? あ、あれ……?」

 ようやく現れた麻衣子は片手こそ腰に当てていたものの、いつもと変わらぬ色っぽくも健康そうな顔つきだった。

【麻衣子】
「どうしたの、そんな顔して? 何かあった?」

 どうやら、血相を変えた俺の様子に驚いたらしい。麻衣子は両目を見開き、心配そうに聞いてくる。

【貴志】
「あ、いや……なんか……麻衣子さんの悲鳴と、ドスンっていう鈍い音が聞こえたもんだから……」

【麻衣子】
「ああ、聞こえちゃった? ウフフ、ごめん、ごめん。棚で探し物をしていたら、台から落ちちゃったのよ。もー、間抜けよね、ほんとに……」

 俺の言葉を聞き、麻衣子はようやく合点がいったというように破顔して、改めて痛そうに腰をさする。

 その様子はやはり思いのほか元気そうで、俺はようやくほっと安堵した。

【貴志】
「じゃ、じゃあ……平気だったんですね?」

【麻衣子】
「ほんとにごめんなさい。そんなに大声出してた? もう恥ずかしいわ……」

【貴志】
「あの……風邪を引いたって聞きましたけど……」

【麻衣子】
「え? 慎ちゃ……夫に? ああ、もしかして朝、ゴミ捨て場とかで会ったの?」

【貴志】
「ええ。だから俺、実はずっと心配で……」

【麻衣子】
「ウフフ、ありがとう。そんな風に心配してくれるのは、貴志くんだけだわ」

【貴志】
「いや、そんなことはないと思うけど……」

【麻衣子】
「平気よ。ちょっと拗ねてたもんだから、私あの人に嘘をついたの」

【貴志】
「え、嘘?」

【貴志】
(拗ねてって……いったい何があったんだ……)

【麻衣子】
「でも嬉しいわ。そんな風に心配していてくれただなんて。もしかして、お勉強もはかどらなかった? なんて。ウフフ……」

【貴志】
「は、はあ。いや……」

【貴志】
(くそ、またからかわれちゃってる感じ……でも、心配だったのは事実だしな……)

【麻衣子】
「ねえ、せっかくだから、よかったらお昼ごはん、一緒に食べていかない?」

【貴志】
「…………えっ!?」

 お……………………お昼ご飯!?

【麻衣子】
「それとも、もう食べちゃった?」

【貴志】
「あ、う、ううん。まだ、だけど……」

【麻衣子】
「だったら一緒に食べよ♪ ね、いいでしょ? 実は私、貴志くんさえよければ、後で誘いに行こうかと思っていたの」

【貴志】
「え、ほ、ほんと?」

【麻衣子】
「こんなこと嘘つくわけないでしょ? さあ、どうぞ」

 驚く俺に愉快そうに吹きだし、麻衣子は色っぽい仕草で中へと誘う。

【貴志】
(い、いいのかな……でも、こんな風に誘われたら、断れない……)

【麻衣子】
「……? どうしたの? ほら、入って♪」

【貴志】
「そ、それじゃ……お邪魔します」

【麻衣子】
「はい。どうぞ、どうぞ」

 こうして俺は戸惑いつつも、麻衣子に誘われるまま、再び彼女の部屋へと上がり込んでしまったのだった……。

【貴志】
「……で、でも……ほんとによかったのかな。慎一郎さんに無断で、上がり込んだりしちゃって」

 この前と同じ席に座った俺は、なおも不在の主を気にして、麻衣子に言った。

【麻衣子】
「あら、今さら何言ってるの? この前だって上がったでしょ?」

【貴志】
「それは……そうだけど……」

【麻衣子】
「ウフフ。ちょっと待ってね。すぐに用意終わるから」

 戸惑う俺を色っぽく見つめて笑い、調理台の前に立った麻衣子は昼食の準備を進める。

 どうやら料理を作っている途中で、災難にあったらしかった。

 調理台には料理途中の食材が、賑やかに並べられている。

【貴志】
(け、けど……そんなことより……うおおお……)

 こちらに背を向けて作業を始めた麻衣子の、逞しい肉尻へと俺の視線は吸い寄せられた。

 今日も変わらず、はちきれんばかりのボリューム感と、旬のみずみずしさを感じさせる。

 ムギュッと掴んで思いきり搾れば、果実さながらの甘い汁が滴りだしてきそうなジューシーさだ。

【貴志】
(……あれ?)

 そんな風に鼻の下を伸ばして豊満ヒップを観賞していた俺は、やがてふと、麻衣子の太腿に目が行った。

【貴志】
(脚に……切り傷……)

 透き通るように白いむっちり美脚に、痛々しい、しかもまだ真新しい傷があった。

 もしかしたら、さっき転倒した時にできたものではないだろうか。

【貴志】
「ま、麻衣子さん、傷ができてますよ……」

【麻衣子】
「え、傷? どこ?」

【貴志】
「太腿の裏側。痛くないですか?」

【麻衣子】
「へ? …どこ?どこ?」

 どうやら痛みは感じていなかったようだ。俺の指摘に驚いたように、麻衣子は振り返って自分の脚を見る。

【貴志】
「ちょっと見にくい場所かな……太腿のちょうど真後ろのところなんですけど……」

【麻衣子】
「えー、分からない。でもいやだわ、大きい傷?」

【貴志】
「いえ。それほどでもないですけど……」

【麻衣子】
「あ……これね。あん、いやだわ。こんなところに傷が……絆創膏貼っておいた方がいいわね。ねえ、貴志くん。お願いしていい?」

【貴志】
「――え! 絆創膏……!?」

【麻衣子】
「ええ。だって、私じゃ場所的にうまく貼れそうにないもの。お願いされてもらえる?」

 そう言うと麻衣子は俺の返事も聞かず、救急箱から絆創膏を取りだし、いそいそと椅子に腰を下ろした。

【麻衣子】
「ねえ、貴志くん。お願い。ほら」

【貴志】
「う、うん……」

 麻衣子に催促され、俺は彼女の前へと移動する。

 そんな俺の眼前に惜しげもなく晒されるのは、むちむちと肉と脂の乗りきった、柔らかそうな色白美脚だ。

【貴志】
(うわ、うわあぁ……綺麗な脚……ううっ、やっぱり色も白いし……このむちむち感! くううぅ……)

 麻衣子から絆創膏を渡され、今にも震えそうな手でシール部分を剥き出しにし、無防備に晒される美妻の腿に――

【貴志】
「は、貼りつけますよ……」

【麻衣子】
「ええ、お願い……………ンフフ……」

【貴志】
(ううっ、絆創膏貼られたぐらいで、そんな色っぽい声出さないで……! ああ、チンポ勃っちゃう……!)

 傷口に絆創膏を密着させるや、思わずエロチックな声を出す麻衣子に、俺はますます浮き足立った。

 しかしそれでも何とか頼まれた仕事を終え、やれやれと胸を撫で下ろす。

【麻衣子】
「ありがとう、貴志くん。助かったわぁ。さて、ご飯、ご飯……」

 しかし麻衣子は俺の内心の動揺なんてまったくお構いなしという感じで、にこやかに言って椅子から立つと、再び調理台に向かおうとした。

【麻衣子】
「……あら。こんなところにゴミが。もういやだわ、お客さんが来てるのに」

 床に落ちていた小さなゴミに、麻衣子は気づいて脚を止める。

 そしてそのまま当然の成りゆきで、むちむちした身体を二つに折り、ゴミを拾い上げようとした。



【貴志】
(うおおおおおおおおおっ!?)

 そうなると、俺の眼前にこれでもかとばかりに突き出されてくるのは、何度焦げつくような熱烈視線で盗み見たのか分からない、迫力たっぷりの豊艶ヒップだ。

 その上短いスカートの裾から、隠していたければならないはずの淫靡な中身が、バッチリと丸見えになっている。

【貴志】
(――え、ええっ!? パンツ……穿いてない!!?)

 眼前いっぱいにドアップで突き出された麻衣子の尻に、俺は思わず両目を見開いた。

 実りに実った甘い白桃を思わせる形のいい豊臀には、それを隠そうとする下着がどこにもない。

【貴志】
(あっ……てぃ、Tバック……!)

 しかし尻の谷間へと視線を向けた俺は、麻衣子がノーパンではなく、いわゆるTバックのパンティを穿いていたことにようやく気づいた。

 セクシーなTバックパンティは、細い線のようになって、ギリギリ何とか、彼女の肛門を俺の目から隠している。

【貴志】
(ううっ、エ、エロい! 昼間から……こんなエロエロな……Tバックのパンツを穿いてるなんて……ずお、ずおおお……!)

【麻衣子】
「……ん? あらやだ、また見てる。もー、エッチ♪」

 すると麻衣子は、ようやく俺の視線に気づいた。

 慌てて片手で尻の谷間を隠し、二つ折りにしていた身体を元に戻して、悪戯っぽく俺をなじる。

【貴志】
「あっ……! ご、ごご、ごめんなさい!」

【貴志】
(またやってしまった……!)

 恥ずかしい行為を働いていたことがばれてしまい、俺はたちまち顔を熱くした。

 多分スカートの中を覗きこんでいた俺の顔は、メチャメチャいやらしい、変態みたいな表情だったはずだ。

【麻衣子】
「もー、ほんとに貴志くんってエッチなんだから。これじゃ、安心して着たい服も着られないわね~」

 動揺して恥じらう心の中まで、すべてお見通しという感じだった。

 麻衣子はからかうように言い、両腕を艶めかしく組んで睨んでみせる。

【貴志】
「ほ、ほんとにごめんなさい! 俺ってば……そんなつもりなかったのに……つい……!?」

【麻衣子】
「そんなつもりなかったの? 完全な出来心?」

【貴志】
「も、もちろん! いきなり目の前にお尻が突き出されたから、つい、反射的に――」

【麻衣子】
「じゃあ、もっと見たいってわけじゃない?」

【貴志】
「……………………えっ!?」

【麻衣子】
「……………………」

【貴志】
「……ま……麻衣子、さん……?」

【麻衣子】
「もっと見てみたいって言うんなら、私だって、考えてあげなくもないけど。絆創膏を貼ってもらったお礼の意味もあるし」

【貴志】
「なっ……!?」

【麻衣子】
「…………見たい?」

【貴志】
「あっ、その……!?」

【麻衣子】
「……………………」

【貴志】
「うううっ……!?」

 思いがけない麻衣子の言葉に、俺はますますストーブのように顔を熱くし、耳までヒリヒリとなり始める。

【貴志】
(やめろ、赤くなるな、馬鹿……! か、からかわれてるだけだ! いつものことだろ? そんなに真剣にドギマギするな……!)

 セクシーながらも悪戯っぽい顔つきで見つめてくる麻衣子に、俺は唇を震わせて絶句した。

 単なる冗談だとは分かっているものの、こんな色っぽい表情で見つめられたりしたら、せつないぐらいに身体が痺れてしまう。

【貴志】
「あ……あの……お、俺……その……!?」

【麻衣子】
「なーんて、それほど見たいわけでもないか。ンフフ、冗談よ。くつろいでいて。さてと、ご飯の用意……」

【貴志】
「あ……」

 やはり麻衣子にしてみれば、いつもと変わらぬ軽いジョークだったらしい。

 クスッと笑って首をすくめると、くるりと身体を反転させ、何事もなかったかのように調理台に向かう。

【貴志】
(く~~~……冗談だって分かってるのに、これ、けっこうキツい……! それにしてもあのTバック、すごかったな。くうう……)

 再び料理の手を動かしだした妖艶新妻の後ろ姿をチラチラと盗み見、俺はたまらず股間を熱くした。

 先ほど目にした鮮烈すぎるTバックと、かぶりつきたくなるような水蜜桃ヒップの光景が頭から離れず、硬くなったペニスはズキズキと、痛いほどにジーンズを突き上げてしまっている。

【貴志】
(……見たいって言ったら、本当に見せてくれたのかな? いや、そんな、まさか……からかわれてるだけだって……!)

【貴志】
(何しろこの人は、れっきとした人妻じゃないか。あんに素敵で、仲の良さそうな旦那だっているんだぞ……落ち着け、落ち着け……)

次回に続きます。

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