リクエスト小説 メルティア 『媚薬で敏感になったおっぱいで隠れ自慰行為』
カリカリと、室内には羽ペンが動く音が静かに響いていた。
開けた窓から入り込んだ涼やかな風が、執務机の上に重ねられた羊皮紙を揺らしている。
室内は実用一辺倒と言うべきか。
飾りと言えるものはほとんど無く、本棚と執務机、そして来客用のソファとテーブルが一対ずつだけ。
執務机の正面にあるドアの向こうからは人の気配が複数あり、執務机で業務を行っている女性が多くの人から大切に守られているのだというのが感じられた。
窓から入り込んだ風は室内に飾られた白花の香りを周囲に広げ、羽ペンを動かしている人物は鼻の甘い香りに気持ちを落ち着けながら、僅かに乱れた美しい銀髪を何気ない仕草で整えた。
この国、魔導王国フォンティーユの王女であり、この国を救った黒髪の勇者マリアベルの姉メルティア。
彼女は母親譲りの銀髪は窓から差し込む陽光を反射して神秘的に輝いて見え、机に座って仕事をしている彼女をどこか……神聖なもののように煌めかせていた。
「ふう……こうも書類の相手ばかりだと、肩が……」
と独り言ちて、銀髪の女性は大きく伸びをした。
ただそれだけだ。
強張った身体を伸ばしただけ――なのだが、メルティアがそんな普通の事をしただけなのに、伸ばされた身体は強烈に胸元を強調させてしまう。
こちらも母親譲りの、エルフの血を引いているとは思えないほど豊満に成長してしまった胸。
小玉の果実を二つ、無理やりドレスへ押し込めてしまったような……そう思えるほどのモノ。
メルティアの体格に合わせたドレスだというのに胸元だけは生地が左右へ引っ張られ、卑猥な皺を作り出してしまっている。
薄桃色と純白を基調とした可愛らしさが感じられるドレスはメルティアのお気に入りの一着だった。
戦前――ブラックウーズという汚らわしい魔物に一度は国を奪われ、けれど勇者マリアベルや仲間たちと共に取り戻した母国。
復興の際に僅かだが残っていた私物の一つとして回収できたのだが、メルティアは1年の冒険……だけでなく、スライムによる数度の凌○によって身体の肉付きが明らかに変化してしまっていた。
年齢とともに身体が成長したのとは違う。
……明らかに、胸が大きくなっているのだ。
以前のドレスも腰回りなどは十分余裕があるのに、胸元だけはこの通り……生地が張り詰めるほどまで膨らんでしまっている。
おそらく一回り……いや、二回りは大きくなったのでは、とメルティアは思う。
その胸を小さめの下着に押し込めているが、ブラジャーのカップから溢れた乳肉がドレスの生地を引っ張ってしまっているのだ。
それでなくとも、メルティアが着ているドレスは胸元を強調するように開いている造形している。
そこから覗く胸の谷間はとても深く、縦割れと言っていいほどの形となってしまっていた。
メルティアはそんな、自分でも『男の目を惹いてしまう』と理解している胸の谷間を見て、ため息。
「はあ……復興のためにお金が必要だし、当分はドレスを新調できないわよね……」
メルティアはそう思い、もう一度ため息を吐いた。
背を伸ばした後、今度は肩を回す。
重い乳肉を支える肩は疲労で硬くなっており、たったそれだけでも吐息を漏らしてしまいそうなほど心地良い。
それと同時に、その動きに合わせて二回りほど膨らみ、ブラジャーから溢れるほどまで成長した乳肉がドレスの下で卑猥に揺れてしまう。
ドレスと下着に支えられた胸が揺れ、谷間が震える様子は、男から見れば目の毒としか言いようがない。
けれど今、室内に居るのはメルティア一人。
他人の目を気にすることなく、大きすぎる胸を大胆に揺らしながら肩を回しながらメルティアは執務で強張った全身をほぐしていく。
「ふう……さて、もうひと頑張り、っと」
そんな、平和な時間。
つい数週間前までブラックウーズの脅威に抗い、そして心の一部では恐れていた日常とは違う。
平和で、穏やかな時間。
メルティアはその時間を楽しむように言葉を紡ぐと、羽ペンを握り直して羊皮紙に向き直る。
内容はブラックウーズによる被害、その報告。
そして、それに必要な復興費用や、人員の補填。
そこへ他国からの援助の申し入れや、不足している人員の補充などなど。
事務的な内容が書かれた羊皮紙たち……その枚数は、数えきれないほど。
その全部に目を通し、一年間の凌○で肉体的に、精神的にも披露している母、女王レティシアの代わりに対応する。
それが王城へ戻ってきたメルティアの仕事だった。
「マリアも頑張っているのだから、私も頑張らないと」
妹、マリアベル。
異世界から召喚された父の血を濃く受け継いだ、この世界で優位いつの黒髪を持つ存在。
女神ファサリナの武具を身に纏い、魔物ブラックウーズの討伐を果たしたフォンティーユの英雄。
そのマリアベルは、スライムの残りを探して国中を移動している。
男を殺して取り込むことで力を増し、そして女を犯して同族を増やしていく最悪の魔物。
ソレは必ず滅ぼさなければならない人類の敵であり、もはや最弱と呼ばれていた魔物ではない……。
メルティアが頭を使って疲労しているなら、マリアベルは身体を使って疲労しているのだ。
そんな妹に負けないよう、そして頑張りすぎる妹が無理をしないで済むように、メルティアは自分に出来ることを頑張ろうと考える。
――カリカリと、羽ペンの動く音が室内に響く。
涼やかな風と淡い花の香りに気持ちを落ち着ければ、メルティアはうっすらと微笑みを浮かべながら仕事をこなしていく。
静かな時間、ゆっくりと真面目な時間が流れていく……。
「…………」
だがある時から、時々、メルティアの手が止まるようになった。
時間は昼前。
執務室で仕事を始めて、四時間ほどの時間が経った頃だろうか。
羽ペンの動きが止まる回数が増え、本人も身動ぎをする回数が増えていく。
無意識なのだろう。
集中力が乱れたと言えば、そのようにも見える。
「ふう……ああ、もうこんな時間……」
しばらくして、自分の変化に気が付いたメルティアは窓から見える太陽の位置でおおよその時間を考え、集中力が途切れそうになっている現状の理由を理解した。
同時に、ゾクリ、と背筋が疼いたような気もする。
……気のせいではない。
そして、疼いたのは背筋だけではなく――その、大きく成長した胸も。
「はあ。勝ったのはいいけれど、倒されてもまだ毒を残すなんて……最悪な魔物ね」
その言葉を向けたのは、今は亡き最悪の魔物、ブラックウーズに対してだ。
ブラックウーズ。
メルティアの父とその仲間たちの力で魔王が倒され、魔物は増える術を失った……そのはずなのに、増える術を手に入れた突然変異の怪物。
しかも、女性を犯して利用するというのだから、最悪だ。
フォンティーユに捕らえられた、もしくはブラックウーズとの戦いに敗北した女性はあの薄汚い黒に近い灰色の体液を持つスライムに犯される。
そして子を孕まされるのだが……メルティアは幸運にも、助けられた。
マリアベルや、共に旅をした仲間たちによって。
その際、あまり認めたくはないのだがブラックウーズの仲間とも言えるかもしれない忌むべき魔物の一種族、女淫魔のフェネルリエカに最も多く助けられたのは思う所が多々あるが……今はいい。
メルティアはブラックウーズに襲われ、何度も犯された経験がある。
処女も奪われてしまった。
……けれど、スライムが最も執着したのは、母親譲りのその胸だ。
大きく、柔らかく、けれど張りもある。
見事としか言いようのない美巨乳はスライムにとっても魅力的だったようで、メルティアは犯されるたびに胸を嬲られた。
――開発された、と言ってもいい。
なにせ、胸を揉むだけでなく、悪辣なスライムは仲間の一人である女科学者が作り出した媚薬を利用してメルティアの胸の感度を上げ、更に乳腺という普通に生活していたら絶対に意識しない箇所まで性感帯にしてしまった。
おかげでメルティアは媚薬の後遺症に悩まされ、ふとした拍子に発情してしまう。
どうしようもないのだ。
女科学者カーラが作り出した媚薬は強力――しかも、スライムはその媚薬を更に体内で変化させ、異常としか言いようがないほど強力なものへと作り変えてしまったのだから。
「ふぅ、は……ぁ……お薬、飲まないと」
少し前まで真面目に仕事をしていたとは思えない、熱の籠った息を吐きながらメルティアが羽ペンから手を離す。
白磁のように美しかった肌はうっすらと朱に染まり、僅かに額を濡らしてしまうほどの汗が浮かんでいる。
トクン、トクンと心臓が今までより少し早く鼓動し、高鳴っているのが自分でも分かった。
何より気になるのは、何度も何度も嬲られてしまった、自分でも大きいと分かっている美巨乳だ。
胸元の開いたドレスから覗く谷間にもうっすらと汗が浮き、窓から流れ込む涼やかな風が撫でるだけでもジンと痺れたような刺激を放ってしまう。
メルティアが興奮を抑えるための薬に手を伸ばそうとすれば、その僅かな所作で豊満すぎる胸が揺れ、下着の裏地に敏感過ぎる先端が擦れてしまった。
第三者が見れば机の上にある革袋へ手を伸ばしただけにしか見えないだろう。
けれどメルティアはその刺激だけでその母親譲りの美貌を魅惑的に蕩けさせ、「んっ」と鼻にかかった甘い吐息が漏れてしまった。
ピクン、と小さく震えた細い肩が艶めかしい。
「……はあ。カーラさんが解毒剤を作っているそうだけれど、予算、少し増やした方がいいかしら?」
カーラ。
女神ファサリナを信奉する国家リシュルアに所属していた女科学者。
そして今は、ブラックウーズが残した破壊と、その眷属であるスライムに抗するための道具を作るためフォンティーユに留まっている小柄な女性。
その顔を思い浮かべながらメルティアは軽口を言う。
実際には自分の一存で予算を振り分ける事など不可能なのだが、そう言いたくなる気持ちもわかるのだ。
スライムの媚薬に苛まれているのは、何もメルティアだけではない。
媚薬の実験台にされたカーラ本人や『聖女』と称される父と共に旅をした女神官、ジェナだって軽度だが媚薬の影響を受けている。
他にもたくさんの女性たちが媚薬だけでなく凌○の後遺症に悩まされており、カーラが作る解毒薬はそんな彼女たちにとっては希望そのものなのだ。
「私はまだ、抑制剤が簡単に手に入るだけマシ……なのでしょうけど」
それは王族だからというわけではなく、スライムに犯された回数が多く、そして媚薬を撃ち込まれた量も他の女性たちよりずっと多いからだ。
カーラの考えでは、メルティアはおそらくこの大陸の誰よりも媚薬を打たれ、そして体内に蓄積しているのだという。
しかも、その多くが胸なのだ。
母親譲りの美巨乳。
エルフの血を引いているとは思えない豊満な胸は、以前からも大きかったが、今では成人した男性でも片手では掴めないほど。
しかも揉まれただけで簡単に絶頂してしまう最大の弱点でもあった。
「……お薬、飲まないと」
思考によからぬ妄想が混ざりそうになり、メルティアはそう言葉にしてから抑制剤が入っている革袋を手にした。
薬の形状は丸薬だ。
とても苦くて、喉越しも最悪。
けれどその苦さが興奮を抑えるのだと思えば、苦い食べ物が苦手なメルティアも文字通り涙を流しながら飲むしかない。
(はあ……いつまでこの薬を飲まないといけないのかしら?)
そう思ってしまうのも、しょうがない事だった。
元凶であるスライムを倒したというのに、自分の体質は変化したまま――それを悪く思ってしまうのは当然の事だろう。
心中でスライムへの恨みを言葉のしつつ、メルティアは革袋を手にするとその口を縛っている紐を解く。
……そして革袋を逆さにしたが、目的の丸薬は一つも落ちてこなかった。
「へ?」
それが何を意味しているのか、淫欲に思考を曇らせ、息を乱すメルティアは理解できずに何度か革袋を振ってみる。
けれど、何も落ちてこない。
空だ。
「え、から……薬、切れてる?」
不幸なことに、執務に追われていたメルティアは薬が切れていることに気付いていなかった。
思えば、昨晩は「最後のお薬だから、カーラさんへ相談しに行かないと」と呟いたような気がする。
その後は執務で疲れた頭を休ませるようにすぐ入眠してしまい、朝はまた執務に追われて羽ペンを手に取った……まあ、つまり。
薬が切れたことも忘れて、仕事をしてしまったということだ。
それに気付いた瞬間、メルティアは全身から汗が噴き出したような気がした。
全身が火照り、そして胎の奥が燃え盛るように発熱たように感じる。
椅子の上で身を固くしたのも一瞬で、メルティアはキュッと太ももを擦り合わせた。
たったそれだけで擦れた肌がジンと痺れ、そしてゾクリとした疼きが腹の奥に溜まったのを自覚する。
その奥……こちらもお気に入りの、薄桃色のショーツの奥が見なくても分かるほど熱く盛り――そして、恥ずかしい液体を漏らしたのが自覚できてしまう。
(ぁ、うそ……)
媚薬の影響、そして抑制剤が無いという事を自覚すると、変化は早かった。
あっという間に肌が汗で濡れ、心臓の高鳴りがより一層激しくなり、まるで子宮が自分から活動しているかのようにゾクゾクと疼いてしまう。
メルティアは、その感覚に覚えがあった。
性的な刺激を受けた際に、身体が発情した瞬間。
何度もスライムに犯されたからこそ覚えてしまった、自分が興奮してしまった瞬間。
「うぅ……」
メルティアはまた自分が興奮し始めたことを自覚すると、とにかくまずは唇を噛んで乱れる呼吸と一緒に漏れそうになる嬌声を抑えた。
ドアの外には自分を警護してくれている騎士たちが居るのだ。
そんな彼らに自分の嬌声など……聞かせられるはずがない。
……真面目に仕事をしている騎士たちの後ろで、淫欲に耽るなど。
(ぁ、だめ……っ)
そんな淫らな妄想に、ほんの少し妄想しただけで、媚薬の影響が強く残る身体は発情してしまう。
腰の疼きが強くなったことを自覚すると、メルティアは瞼を強く閉じた。
ギュッと目を瞑り、椅子の上で身を固くし、背を伸ばし、両手を膝の上に置いて、深呼吸。
「すー……はー……すー……はー……」
(気持ちを落ち着けて、全部、忘れるの……)
自分へ言い聞かせるように何度も心の中で繰り返す。
スライムに襲われた事。
犯された事。
多種多様な形をした触手たちがメルティアの豊満な身体に群がり、瑞々しい肢体を嘗め回し、そして全身のありとあらゆる弱点を暴かれた。
スライムは狡猾だ。
科学者・カーラが言うには取り込んだ男たちの意識、もしくは知識を共有しているのかもしれないと言われるほど――人の弱味を見付け、突く事に長けている。
その説明を受けた時、メルティアはその異常な進化は凌○にも発揮されているのではと思ってしまった。
それほどまでに――スライムは普通の魔物とは違う。
女を犯し、○すだけでなく感じさせようとしてくるのだ。
大陸最強の魔導師である母レティシアの才能を継ぐ魔導師、勇者の姉であるメルティアも、その地位とは関係なく、『快楽』だけでなく『羞恥』を与えられたからこそ分かってしまう。
スライムは、女を○すだけではなく、女を気持ち良くしようとする魔物なのだと。
「は、ぁ……んぅ……だめ、だめぇ……」
スライムは何度拒絶しても、その触手を止めなかった。
まるで人間の手のように――いや、人間の手では不可能な動きで片方だけでも大振りな果実のように膨らんでいるメルティアの形が整った美しい巨乳を簡単に包み込み、その全体を余すことなく刺激してくる。
蛇が全体へ巻き付くようにゆっくりと、黒に近い灰色の体液を浸透させるように。
最初は優しく丁寧に、痛みを与えて女を緊張させないように……その刺激を思い出すように、メルティアは執務に使っている椅子の上で腰を揺らしながら左手を持ち上げ、その細くしなやかな白い指を薄桃色のドレスの上から胸に重ねた。
「ん……」
それだけで、鼻から甘い吐息が漏れてしまう。
ピクンと細い肩が震え、整えられた爪がドレス越しとは思えないほど柔らかな胸の中に沈んでいく。
「ふ、ぁ……」
(ぁ、きもちいい……)
たったそれだけでメルティアは今が執務中だという事も忘れそうになり、けれど右手に握っている羽ペンの感触が何とか理性を踏み留まらせる
「仕事……っ……し、ないと……」
呼吸を乱しながら、メルティアがそう呟く。
それは自分に言い聞かせるためのものだったが、けれど力が無い。
鼻息は乱れ、頬が上気し、額や首筋には汗が浮いている。
汗を吸ったドレスが肢体に張り付けば、薄桃色の生地にうっすらと下着の線が浮かんで見えた。
その下着の上から、胸に重ねたままの左手がゆっくりと動き出す。
「は、ぁ……ぁん……っ……」
ふに、と。
細く美しい指が左胸を揉んだ。
それに合わせて甘い吐息が漏れる。
そうなると、もう駄目だ。
メルティアは自分でも否定できない気持ち良さに思考を染め、左手がふに、ふにと優しく丁寧に胸を揉んでしまう。
それだけで胸から身体を貫きそうなほど甘美な刺激が放たれ、溢れ、すぐにでも絶頂してしまいそうだった。
「だめ、だめなのに……ぃ……」
スライムの媚薬に侵され、日常生活に支障をきたすほど感度が増した肢体――その中でも最もスライムに嬲られ、開発された美巨乳。
白魚のように美しい指が少し揉んだだけでゾクリと背筋が震え、腰の奥の熱が上がる。
メルティアはその疼きの中、スカートの中で下着が湿っていることに気が付いた。
見なくても、触れなくても分かる。
媚薬の興奮と胸からの刺激で、勇者の姉の膣穴は簡単に決壊していた。
今はまだうっすらと湿っているだけだが、もし左手でスライムがそうしたように乱暴な動きで胸を揉みしだいたら……いや、両手で胸を揉んだらどうなってしまうだろう?
「はっ、はっ、はっ……」
(だめ、だめよ……そんなことをしたら、気付かれちゃう……)
メルティアの視線がドアに向く。
ドアの向こうで真面目に自分を警護してくれている騎士たちの顔を思い出してしまう。
実直で、真面目な騎士たちだった。
一人はメルティアより少し年上の、まだ若いエルフの成年。
もう一人は、外見こそ若いが、どこか年老いた雰囲気がある長い年月を生き抜いたエルフの男性。
今日は運が悪い事に、警護をしてくれている二人の騎士はどちらも男だった。
もしこれが片方でも女性だったなら、この症状を相談できただろう。
けれど、メルティアは一国の王女とはいえ一人の女だ。
……こんな症状、異性には相談できない。
そして、もし執務室で自慰を行い、その声を聞かれてしまったら……。
「はぁ……はぁ……っ」
(お薬が無くて……興奮が収まらないまま、見つかってしまったら……っ)
女とは違う男の大きな手で、自分とは違う太い指で、スライムと同じように乱暴に胸を揉まれてしまったら。
ドレスが乱れるくらい――いや、この薄い布が破れてしまいそうなくらい乱暴に揉まれてしまったら……。
「ぁ」
そう妄想した瞬間、メルティアの肢体が椅子に座ったままブルリと震えた。
一瞬だけ瞳から光が消え、ぼうっとした視線が天井に向く。
薄く化粧が施された唇が中途半端に開いたまま、その端から涎が一筋零れ落ちる。
……そのまま、数秒。
「は、は……ぁ……」
メルティアはただただ、頭の中でもしかしたら男に襲われるかもしれない……そう妄想しただけで絶頂した。
……それを情けないとも、恥ずかしいとも思わない。
なにせ、メルティアはすでに全身を開発されてしまっているのだ。
一度興奮すれば満足するまで収まらず、そして快楽を我慢できるほど女の精神力は強くない。
それを、嫌と言うほど思い知らされている。
何度も、何度も。
マリアベルとの旅の途中。
スライムに襲われ、絶頂させられた。
泣いても叫んでも、許しを乞うても……謝罪しても。
きっと、男たちもスライムと同じようにメルティアを凌○するはずだ。
時折、本当に時々だが――城に勤める騎士たちの視線が、自分の胸に向いているのをメルティアは気付いていた。
妹よりも低い、学生のような低身長。
メルティアが心の中で強く意識してしまっている低い身長に比べて、大人の女性顔負けの豊満すぎる胸。
スライムからの凌○でさらに膨らんだそこは、もはや凶器のようなもの。
子供のように低い身長と女淫魔のように膨らんだ大きすぎる胸。
その差が男たちの理性を惑わせ、視線を惹いてしまう。
そんな胸を持つメルティアが仕事を忘れて自慰を行っている姿なんかを男性騎士たちが見てしまったら……。
「だめ、だめぇ……っ」
頭の中の妄想が加速する。
(声っ、出したら聞かれちゃう――気付かれちゃうっ)
そうなってしまったら、自分は終わりだとメルティアは思う。
執務室に籠って仕事をしている王女――ではない。
きっと男たちに執務室に籠って自慰に耽る淫乱な王女という噂が広がり、自分は毎日犯されるのだ。
乱暴に、滅茶苦茶にされてしまうのだ。
男たちが一番興味を持つのは、きっと自分の胸だとメルティアは確信する。
スライムに嬲られたことで一回り膨らみ、王城に残っていた昔の下着はどれ一つとして使えなくなってしまった大きな胸。
感度も増していて、下着が用意できるまで布を強く巻いて胸の震えを押さえつけるしかなかった。
そうしなければ、乳首がドレスへ擦れただけで軽く絶頂し、立っていられなくなるほどなのだ。
ニプレスを張っても汗で粘着力が落ち、勃起した乳首がすぐに押し剥がしてしまうほど。
その乳首だって――。
「ぁぁ……」
メルティアの唇から、絶望の声が漏れる。
抑制剤が無い事を自覚した身体は妄想で更に興奮し、乳首が勃起していく。
それは……一目で分かるほどの変化だった。
ドレスと下着越しにも勃起した乳首の位置が分かるほど、薄桃色の布の上にポツンと小さな突起が見て取れる。
二枚の布地越しとは思えないほどはっきりと、くっきりと。
「だめ、だめ……収まって、おねがい……っ」
メルティアは祈るような声で呟くが、乳首の勃起は収まらない。
起ち始めただけでも丸分かりな変化だというのに、時間が経てばさらにその陰影は大きく太く成長していく。
銀髪の魔導師はその変化を目で見て、絶望したように表情を暗くする。
けれど、どうしようもない……メルティアの胸は、胸だけでなく乳首までが開発されてしまっている。
スライムが好むように、スライムが嬲りやすいように、太く、長く。
その乳首がうっすらとドレスの生地の上に浮かび上がると、メルティアの左手……その人差し指が狙う。
その様子を、絶望するように見ている事しかできない。
頭では分かっているのだ。
それはダメだと。
完全に歯止めが利かなくなると。
分かっているのに――――。
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