【けいおん・澪】失態の連鎖3
リハビリもかねて久しぶりの更新。
けいおんの二次創作小説。
お腹を冷やしてしまった澪の運命やいかに。
ガタッ!!
澪は周囲の視線も気にせずに、勢いよく立ち上がると廊下へと飛び出していた。
幸いなことに授業終了直後と言うこともあって澪以外誰も廊下にはいない。
だけど。
ぬちゅっ……。
ワレメに入り込んでくるお湯は、容易に澪を急がせてはくれなかった。
だけどこの場で立ち尽くしているわけにもいかない。
じゅわ……むちちちちちち……っ
(あう……漏れてる……ちょっとずつお尻から漏れだしてる……っ)
たとえつま先立ちになって背中を弓なりに反らせたとしても、柔らかい女の尻でははお湯を止めることは叶わなかった。
むちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ……。
歩きながら、漏らし、漏らしては歩き……。
ちょっとずつ歩幅を重ねていく。
元からおしっこをおもらしして冷え切っていたショーツだ。
それが黄土色に染まって股間に食い込んできてしまう。
「熱いの……熱いのが……」
歩きながら漏らしていた。
いや……。
今の澪は、漏らしながら歩いていたという方が近いだろう。
それほどまでに、澪のスカートは、臭いと音をまき散らしていた。
ブジュ……!
ビチ、ビチチチチ……!!
「まだ、まだまだまだまだまだまだまだ………!!」
ムリュリュリュ……ッ、
一歩進むたびに、じわじわとショーツが重たくなっていく。
水だけではなく、未消化物までもが押し出されてきてるのだ。それがショーツの内側に濾過されてべったりと張りついている。
それでも折れそうになる心を堪えながらもトイレに向かう。昼休みの失敗を生かして、一年生のトイレへと一歩ずつ近づいていった。
そんな澪は、歩を重ねるのに必死で気づいていない。
へっぴり腰になっているスカートの中から、ポタポタと茶色い雫を垂らしながら歩いていることに。
許容量の少ないショーツで、しかも薄布一枚だけで水溶便を押しとどめられるはずもなかった。
ぺったりとショーツが張りついたヒップラインから、汚水を点々と落としながら一歩ずつ歩を重ねていく。
(ダメ……ここで立ち止まったら……!)
一日で二回もおもらしをしただなんて笑い話にしかならない。しかもウンチおもらし。
こうまでなっても、澪にとってはまだウンチおもらしと認めてはいけない事実だったのだ。
すでにパンツの中は熱いマグマのような下痢で満たされているけど、それを認めてしまえば廊下の真ん中でしゃがみ込んでしまうに違いなかった。
(はぁ……はぁ……やっと辿り着いた……)
何度もしゃがみ込みそうになりながらも、澪はやっとのことでなんとかトイレへと辿り着く。
しかしそこに繰り広げられていたのは、少女にとって「残酷」の一言に尽きる光景だった。
「え…………っ!?」
すべてのトイレの個室に「調整中」と張り紙が出されていて、ドアが閉ざされていたのだ。
(そ、そう言えば……)
パニックになって忘れていた。
今日のトイレは、単なる故障中ではなくて、計画的に整備を行うために輪番で使えなくなるということを。
昼休みには三年生のトイレが使えなかったけど、放課後には一年生のトイレが使えなくなるということなのだ。
つまり、今使えるトイレは澪たち三年生のトイレ……こうして一年生のトイレにまできたことが完全な無駄足と言うことになる。
「う、うそ、だろ……?」
目の前に突きつけられた事実を認められずに、引き攣った笑みを浮かべてしまう。
人間、本当に追い詰められたときは開き直るしかない。今の澪がそんな状況だった。
「あは……あはははは……」
(もう、無理……)
せっかくここまで辿り着いたというのに。
おしっこを漏らすばかりか、ウンチまでも。高校生なのに。
ビチュ!
ビチュチュチュチュチュチュ!!
水のようなものを、少女の柔尻で押し込めておくことなどできるはずもなかった。
どんなに閉じていても、完全な水が溢れ出してきた。
「いっ、いやあああああぁぁぁぁああ…………」
お尻に、これ以上ないくらいの力をこめるけれど、水溶便は止まることを知らぬかのようにパンパンにショーツに満たされていく。
ついに、
「うぐぐぐぐぐぅ~~~…………はぁっ」
一瞬の脱力。
それを腸内の圧力が見逃すはずはなかった。
無惨な下痢おもらしのはじまりだった。