『未だ蕾の勇者様』 振り返り その2 絵の制作とAIとか
どうも、捕虜です。
前回はきっかけについて書いたので、今回は作ってる時に大変だった話なんかを書こうかと思います。
前回のあらすじ。
「エロゲ業界が滅んだけどエロ同人ゲー市場の盛り上がりを感じたから参入した。」
『捕虜と宇宙人』の体制と絵の制作について
捕虜と宇宙人は名前の通り、さじとまらいのす二人だけでやってます。
ゲームのエンドロールに書いてある通り、まらいのすは絵描き、その他全部がさじ、という体制です。
きちぃぜ?(´・ω・`)
ちなみにサークルの方でもチラチラ言ってますが、まらいのすは商業未経験で、元々イラストレーターとかじゃありません。
ただの趣味絵描きでした。
例えば最初の頃のエレノアはこんなん。
たしかこれでも制作2~3ヶ月目くらいの絵なので、今回の絵を描き始める前は完全に素人でした。
でも、他に絵をかける人がいないし、AIで作るとかもっての外なので、まらいのすに描いてもらうしかありません。
しかし流石に今のままでは、AI絵のおかげで無駄にハードルの上がってしまった昨今のエロ同人ゲーの中では見向きもされません。
じゃあどうしよう……?
当然、まらいのすに鞭打つしかありませんよね。(´ω`)
ということで、趣味絵師でしかなかったまらいのすに地獄の特訓を施しました。
出てきた絵に対して
捕虜が赤入れ。
※これは口頭説明ありき。
たしか身体のパーツ毎に向いてる方向がバラバラだから、立体的にイメージして箱(パーツ)同士を繋げて描けとかナントカ。
業界で培った知識と経験を半年くらい掛けてまらいのすに叩きつけてやりましたよ。
えぇ。
結果、まらいのす10回くらい泣きました。
……ドンマイ。(´・ω・`)b
そんな努力のかいもあって、まらいのすの画力も随分と上がってきました。
ですが、まだまだ手放し運転はできなくて、制作速度がまらいのすに掛かってる感じなのが捕虜と宇宙人です。
どうにも立体とか3次元を頭の中で構築するのが苦手な様なのだけど、捕虜は絵師畑の人間じゃないので書き方を教えるとか、自分で修正するってのができないんですよね。
動画とかも見ろって進めてるんですけど、いまいち効果があったのやら。
https://www.youtube.com/watch?v=R1WAunSg4mg
↑個人的には肉感の有る絵はこういう描き方を習得すべしと。
だもんで一つ一つ違和感を突き詰めながら、捕虜なりにおおまか修正して描き直してもらう方式で進んでます。
あぁ~、どっかに無料かつ一瞬でいい感じの絵を描いてくれるスペシャルなツールないかなぁ~???
って事で、外せないのはAIの話なんですが、捕虜と宇宙人では今後も背景とモブ以外でAIを使う予定はありません。
なんでかと言うと、業界で長くやってましたから、もう10年以上前からAIに限らず『デザイン素材を自動生成する技術』の話は知っているし、検証もしているんです。
その上で出た結論が、『少なくともこの先30年くらいは商業ベースで絵の全自動化は無理だろうなぁ』なんです。
昨今では法整備の動きも出てきてAI”絵師”を名乗る人達が淘汰されつつありますが、捕虜的には法律以前に”質”が商業水準に到達する事が難しいと思っています。
もう少し正確に言うと、『最新のAIでも一定以上の質の絵を、”目的を持った状態で統一的に”出力する事は難しい』ので、結局のところ人間に欲しい絵を伝えて描いてもらうほうがコスパが良いんですよ。
だから現段階のAIは何処までいっても、”作業工程を数段肩代わりしてくれるツール”にしかなれません。
この辺は技術的には中国の某ソシャゲ会社がうまいこと使ってますけど、それにしたって法律ができちゃったら壁は超えられないだろうなぁって思ってます。
結局は1次生産者たる絵師が保護されないと、AI自体も学習元が無くなって頭打ちになりますし、AIだけで回し続けると過学習問題から逃げられないので、AI絵師は未来的に成り立たないんですよね。
捕虜は結構大きめのゲーム会社でブロックチェーンもAI技術も評価する立場にありましたけど、どちらも本質的にはゲームに活用できるような代物じゃなくて、余人が想像するような輝かしい未来技術じゃない事は痛感しています。
なので創作活動の主軸にAIを据える様な事は、捕虜が現役のウチは無いはずです。
さてさて、また長くなってしまったので、今回もこの辺にしておきます。
今後もダラダラと綴っていきますので、応援よろしくお願いします!
処女作:未だ蕾の勇者様