新作はフルボイス仕様です!
長らく放置してしまい誠に申し訳ありません。
Aqua-baiser6作目は、当サークル初フルボイス仕様のノベルゲームです。
ナッシュとユミルデが凝りもせずイチャイチャします。
できれば12月14日のナッシュの誕生日に合わせたいのですが、販売開始は12月下旬…が濃厚です;
タイトルは「ハニーデューバニラ ~Baby and Mermaid +~」(ベイビーアンドマーメイドプラス)です。
ハニーデューは文字通り蜜のような激甘さを、バニラはユミルデの匂いのイメージから、副題はSRRの二人のシナリオ「Baby and Mermaid」から、そして+は追加要素を意味しています。
…実は、販売開始ギリギリまで新作情報を発表しないつもりでした。
9割方作品が完成してから、体験版とともに予告を開始する目論見だったのですが(いつも販売開始
予定日を守れないのが悔しくて;)、どうしても我慢できず…(笑)
とにかく、一刻も早く、声優さんによるこの素晴らしいボイスを皆様に聴いていただきたかったのです!
自分一人だけ楽しむのも我慢の限界がありました。
予告のキャラクター紹介ページにて各サンプルボイスをアップしておりますので(どれも甲乙付けがたく
6つ選ぶのに大変苦労しました)、蕩けるような甘いボイスを是非ともご堪能下さい。
腰砕けになりそうな囁き声に加えて、無修正の淫語もありますので、初めはイヤホンまたはヘッドホン等でじっくりとお聴きになられることを推奨いたします。
体験版は近々公開予定です。
ただいま必死にCG作業を進めております!
続きは作品のコンセプトなどについて、少し。
…いえ、少しどころか、かなり長くなると思われますが…;;
この作品のコンセプトは、予告ページにも書きましたが
「世界一長く、くどく、恥ずかしいHシーン」です。
プレイして下さった方にぐったりしていただけたらなぁと思い、制作に挑みました。
うんざりするくらいにしつこく、
いたたまれなくなってくるくらい恥ずかしく、
呆れるほどイチャイチャ甘々でありながら、
とことん濃厚な男女のエロを展開。
そんな作品を作ってみたい、と以前から考えていたのですが、ナッシュとユミルデが丁度あてはまり
そうなカップルだったため「じゃあ作ってみよう」と実行するに至りました。
計画そのものは、夏頃から打ち立てていました。
2010年07月21日の記事でそれとなくほのめかしていますね。
この「初めて挑戦する分野」というのが、当サークル初導入のキャラクターボイスでした。
しかし、調べれば調べるほど「私には扱い切れそうも無い」という思いが強くなりました。
ネット声優さんにどうやって依頼すればいいのか。
どのようにボイスを管理すればいいのか。
勉強しなければならないノウハウがたくさんあり、この時点でフルボイス計画は頓挫しかけていました。
SRR販売直後で半ば脱力していたのも、それに起因していたと思います。
フルボイス作品のことは保留しておき、私はアヘリズムの作業に移りました。
今だから言えることなのですが、実はアズサ&ティアリスの再登場は予定になく、プロットの段階では
ユミルデ(ナッシュ×ユミルデ)がキャラクター枠に入っていました。
SRRで描けなかった体位があったからです。
これに局部のカットインと、より下品な擬音と台詞を入れて、一枚のCGを完成させるつもりでした。
けれども、他の登場キャラクターに比べてこの二人は明らかに浮いていますし、アヘリズムのコンセプトにもいまいち当てはまっていないように思えたので、細部まで書き込んだラフも結局没になりました。
やはりこれも、SRR直後で「もうこの二人は書きたくない」と思っていたためかと思われます。
半端なことはしたくないという理由もありますが…
(なお、一度お蔵入りになったこの没ラフは今回の新作で採用しています)
正直、かなりギリギリまで迷っていました。
この「ナッシュ×ユミルデのフルボイス作品」を作るか否か。
アンニュイ天使、そしてSRRで「書ききった」と感じたこの二人を、再び描くことは出来るのか?と。
アヘリズムを完成させた直後には、次回作は悪魔軍を描いたノベルゲーム「悪魔という名の」(仮)に
するつもりでいました。
プロローグ部分を試作するくらいには、「悪魔と~」の方に傾いていましたね。
では、何故ハニーデューバニラの制作に踏み切ったのか。
その切欠は、とある乙女ゲーをプレイしたことにあります。
私はこれまで、いわゆる男性向けのエロゲーをいくつかプレイしてきましたが、18禁乙女ゲーをプレイ
したのは初めてでした。
男性キャラクターは甘いボイスで、とろけるような睦言をたくさん言ってくれます。
初めこそ私は萌えに萌えて身悶えながらクリックしていましたが…
しかし、途中で「…何か違う」と違和感を覚えてしまったのです。
この違和感の原因は、ゲームの是非ではなく、私の個人的すぎる嗜好によるものでした。
恥ずかしながら「物足りない」と思ってしまったのです。「綺麗すぎる」とも。
男性キャラ諸君には、もっと下品に、もっと獣のようにがっついて欲しい!
端的に言えば「少しくらい卑語・淫語を言ってくれたっていいじゃないか」と。
もちろんこれは乙女に向けたゲームですから、私の卑俗な願望など叶わぬことはよく存じております。
アヘ顔を晒し、男女ともに卑語を連呼するようなHシーンは、女性向け作品において敬遠されるどころかドン引きされてしまうものであるとも。
一般的に「女性向け」と定義されている(私的に)控えめなHシーンでは物足りない…
ならば、男性向けのエロゲーでその足りないエロス分を補給するしかない。
ところが、エロゲーでも私を真に満たしてくれる作品はありませんでした。
プレイしてよかったと心から思える大好きな作品もいくつかあります。
ですが、「自分の嗜好にかっちりはまる」作品となると、これがなかなか見つかりません。
「男女」が「濃厚エロ」を展開する「純愛」もののエロゲー…たくさんありますね。
しかし、当然ながらその殆どは男性視点で作られたものです。
Hシーンにおいてのメインは主人公(男)ではなく、あくまで攻略されるヒロインです。
それはプレイヤーが主人公に感情移入するための措置でしょう。
ここで私は思ってしまうのです。
「主人公とヒロインそれぞれの機微をもっと詳しく、より叙情的に描写してほしい」…と。
これについては、2010年08月01日の記事でも触れています。
男性向けの要素と女性向けの要素は相反していて、うまく融合できない状態です。そもそも融合する
必要性などないでしょう。きちんと住み分けが成されているとも言えますから。
ですが、男性向けにも女性向けにも傾けない私のような人間は、そのどちらにも居場所を見出すことが出来ません。
それぞれ作品を楽しむことは出来ても、真の充足感は絶対に得られないのです。
思うに、私は特定のキャラに自己投影して物語を進行することが出来ない性質なのだと思います。
よってハーレム(あるいは逆ハーレム)願望は皆無です。
エロゲーにおいても乙女ゲーにおいても、「主人公と攻略対象」ではなく「一組のカップル」という見方で楽しむ方法をとっています。
だから私の作品は、「一人の主人公で複数のヒロインを攻略する」タイプではなく、「様々なカップルを
描写する」という形態ばかりなのだと思います。
もう一つ。
これも私が世間一般との乖離を感じた事例なのですが……エロゲーで(Hシーンにて)男性ボイスが
敬遠されるのと同様、乙女ゲーにおいても女主人公のボイスをOFFにする女性プレイヤーが多いと
知った時、私は「もったいない」と思ってしまいました。
(不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。余計なお世話であることは重々承知
しております)
男性向け作品では男声がいらないとされ、女性向け作品では女声がいらないとされる。
これがユーザーの総意に近い、スタンダードであるという現状にどうしても馴染めないのです。
男にも女にもそれぞれ良いところがあって、どちらもかけがえのないものなのに、なぜ同性の存在を
排除しようとするのか。
なぜ男性向け・女性向けという風に、はっきり区別されなければならないのか。
書けば書くほど、読めば読むほど。
描けば描くほど、見れば見るほど。
心から思います。「男」も「女」も本当に素晴らしい。
だから私は今回、その「両方」を描写しようと心に決めました。
そのために「男女フルボイス」という形態をとりました。
今の自分が持てる最大限の力を発揮して、ハニーデューバニラという作品を完成させようと。
そう思い立ったら、「もうこの二人のHシーンは書きたくない」と思ったナッシュ×ユミルデのイメージが、
どんどん膨らんできました。
とはいえ、実際に文章を打つとなると大変で、シナリオを完成させるまで一ヶ月近くかかってしまい
ましたが…;
そうして完成したのが、声優さんに申し訳ないと思うほど長く、しつこく、卑猥なテキストでした。
書いている私自身、何度も「いいかげんにして欲しい」と思いました。主にナッシュに対してですが。
そして改めて、自分は紛うことなき変態だと実感しました。
いい加減しつこいと批判されることを覚悟でナッシュとユミルデを選んだのは、この二人が今現在私の
オリジナルの中で一番完成されている男女カップルだと思ったからです。
「完成されている」とは、「完璧」という意味ではなく、「既に出来上がっている」「二人の関係にブレが
ない」(だからイチャイチャしても違和感がない)という意味です。
テオドラとピアジュでもよかったのですが、この二人は私の中ではまだ発展途上なので…(笑)
テキスト作業中は、終わりの見えないHシーンの数々に途方に暮れることもしばしばでしたが、完成したものを読み返してみた時、自分で思っていた以上にナッシュとユミルデが好きになっていたことに気付きました。
そして、二人にそれぞれ声優さんのお声を吹き込んでいただけた時に、その確信はより強いものとなりました。
「声」には物凄いパワーが秘められていると思います。
テキスト上の存在でしかなかった二人に、魂が宿ったような、胸が熱くなる感慨を得ました。
今はもう、お二人が演じてくださったナッシュとユミルデのボイスを早く聴いてほしくて仕方がないという心境です。
…随分と仰々しい語りをしてしまいましたが、所詮はアマチュアの自己満足に過ぎません。
思い描く理想を実現するために必要な能力が備わっていない、己の未熟さも自覚しています。
思いっきり空回りしているだろうとも。
ですが、その自己満足の果てに、私が目指す「一つの理想」を少しでも感じていただけたら嬉しいな、と思います。
なお男性ボイスOFFバージョンも同梱する予定です。
初めは予定になかったのですが、私の嗜好を購入者様に押し付けるのは、それこそただの独り善がりに過ぎないと考え直しました。
でも、出来ればナッシュのボイスもしっかり聴いていただけたらと思います。
男女双方のボイスがあってこそHシーンの臨場感も増すものと確信しております。
ナッシュを担当してくださった和泉契様、ユミルデを担当してくださったみる☆くるみ様、御二方の素晴らしいお声があってこそのハニーデューバニラです。
最後までお付き合いくださいまして誠にありがとうございました。
より良いものを皆様にご提供できるよう、完成まで全力を尽くして頑張ります!
どうぞよろしくお願いいたします。