「スーツと誘惑」に登場する二人組の痴○のお話です。
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バスの中での痴○行為。挿入はありません。
2017年、プチプリンセスにアップ。
2020年からpixivにて公開中です。
【登場人物】
珠美(たまみ)……大学生。ボブヘアーでガーリーなファッションが好き。
経験は元カレひとり。
所用でひさしぶりにバスに乗ったけど……。
見知らぬバス路線 古東アマヨ
01 静かな車内
……しまった。間違えたよね、これ。
久しぶりのバス停で乗り込んだバスの路線を間違えていることに気が付いたのは、すでにバス停を3つは過ぎた頃。珠美は、はあと溜息をついてしまった。
バスの中は閑散としていた。
珠美が座ったのは、後ろから二列目の席の窓側。座ってすぐに、友だちとのラインのやりとりを始めたので、左側に流れていく景色が、まったく見たことない風景なことに気が付くのが遅れてしまったのだ。
急いでおりても仕方ない。どこか乗換ができる場所か、駅に接続がいいところにしなくては。急ぎではなくてよかったと、珠美はラインのやりとりをいったん切り上げ、スマホで乗換について調べ始めた。
「すみません」
「あっ、はい」
珠美の右の開いていた座席に男が乗り込んできた。珠美は左側に少し腰をずらす。
……混んできたかな。
と、スマホから視線をあげると、相変わらず車内は閑散としていた。空いている席は沢山ある。
内心いぶかしく思いながら、珠美はスマホを見ているふりをして、横目で隣の男の様子を伺う。
珠美と同じくらいか、ちょっと上くらいの年齢の男だった。横顔がすっとしていて、清潔感がある。濃い色の薄手のコートをきて、下はジーンズの普段着姿だった。髪はストレートで、前髪がすこし長めだ。
……あれ、ちょっとかっこいいかも。
隣に座った男性が、好感の持てる容姿だったことに珠美はほっとし、そして少しときめいてしまう。
ふわっと、甘い香りが鼻先をくすぐる。男がつけている香水かもしれない。カジュアルな服装には少し似合わないかもしれない、重めの甘い匂いだった。
……なんで、わざわざ私のとなりに……。
もしかしてナンパ? いや、ここがこの人の定位置とか……。
珠美は考えを巡らせる。
次の瞬間、珠美の予想外の出来事が起こる。
珠美の右の太ももの上に、男が左手が置かれた。
びくっと珠美は体を震わせた。
……えっやだ……これって。
……痴○!?
その単語が思い浮かんだ時には、すでにその手は、珠美のスカートの下に差し込まれていた。