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Pre 2023/03/04 23:50

Unityでのメッセージウィンドウシステム

みなさんお久しぶりです。
前回から相当期間が空いてしまいましたが……このアカウントは気楽に投稿する予定で作ったものなので、気にせずやっていきたいと思います。

今回はゲームエンジンUnityに関する内容、具体的には「メッセージウィンドウシステム」がテーマになります。
RPGツクールがメジャーですが、Unityでゲームを作る方もだいぶ増えてきたように思います。

ただの雑記ですが、Unityに興味のある方の参考にでもなれば嬉しく思います。

メッセージウィンドウシステム

キャラクター同士の会話やナレーションなどのテキストを表示するシステムは、余程特殊なゲームでない限りは必要となるシステムでしょう。

UnityにはAsset Storeがあり、ここにいくつかのメッセージウィンドウシステムがあります。
軽く調べると出てくるのは「宴」や「fungus」といったところでしょうか。
「Dialogue System for Unity」なんてのもあります。

この中でも宴は、よくできているアセットだなと感じています。しかも日本人の方が制作者なのでマニュアルも日本語でしっかりと用意されています。
なのでどれがおすすめかと言われれば、私は宴をお勧めします。


ただ実は、宴はノベルゲームのためのアセットなんですね。「Unity用ビジュアルノベルツール」とあります。

一応、ノベルゲーム以外でも利用できるようには作られており、この点でもアセットとして非常に優秀だと思います。
それでもやはりノベルゲームで使用することを前提とした作りとなっているので、通常のゲームで利用しようとするとどうしても気になる点は出てきてしまいます。

私が遭遇した問題の1つは、立ち絵をはじめとするリソースのメモリ管理でした。宴と、宴以外で同じリソースを使用すると面倒なことが起こります。

宴はビジュアルノベルツールとして、とても適切にリソースのロード・アンロードを管理をしてくれています。
そこに、こちらが勝手にUnityで同じリソースを使おうとするので話が面倒になってくるわけですね。

宴はこの点も考慮していてくれて、リソースをアンロードしないなどもできるのですが、結局はこちらがそのアンロードも管理しないと使用するメモリはどんどん増えていき……

結局、何が言いたいかというと
『アセットはクリエイターが手間をかけずにそのシステムを利用できるためのものであるはずなのに、結局その手間が掛かってしまう』
ということです。

なので私としては、やはり宴はUnity用ビジュアルノベルツールであるので、ビジュアルノベルゲームを作る場合に利用すべきかなと思っています。

他にも、宴とUnityでの情報や命令のやり取りをするために、「少々回りくどい手段」を用いなければならないなどの問題もありました。


個人的には宴が一番良いメッセージウィンドウシステムの候補です。
「fungus」や「Dialogue System for Unity」なども触りましたが、そもそもExcelで管理できない(多分。できたとしてもその手順が明確に示されていない)など、どうしても気になってしまうポイントが出てきてしまいます。

ただそれでも私は、通常のゲームでメッセージウィンドウシステムを扱いたいのなら、結局は『自作するべき』という結論に行き着くのではないかと思っています。

自作のメリットは何といっても『表現したいことを表現できる』ということですね。あとから「これをしたい!」と思っても、既存のアセットだとそれができずに悶々とする可能性がありますが、自作であればこれを回避できます。
それに、自分の資産にもなりますからね!

メッセージウィンドウシステムに関しては、手間が掛かっても自作する価値があるものだと思います。


自作するならおそらくはエクセルに会話情報(会話ID、話し手、セリフetc……)を記載し、それをCSV形式で出力して読み込むのが現実的かなと思います。




今回の記事は以上になります。
またお付き合いしていただければ幸いです。



コロナ治りかけの時に描いていたソニア。まだラフですが早く作中で見せたいですね。

Pre 2022/11/03 22:55

Lust裏話

ずっと「そのモードにならなければならない」ということに気づくべきでした……


先日、「Lust」という作品をDLsite様にて販売開始しました。

この記事では
- Lustを制作する過程で直面した問題や感じたこと
- Lustという作品やキャラクターについて深く掘り下げる
主に上記2点について語っていこうと思います。

やや殴り書きっぽくなること、ご了承ください。記事って丁寧に書こうとするとかなり時間食っちゃうんですよね……

一応プレイされた前提で話を進めます。
また、このアカウントでの記事は基本的にユーザー向けでないものですが、この記事はLustをプレイしたユーザーも対象として書いていきます。


Lustとはどんな作品か

初めに、Lustはどんなゲームか。

ターゲットはM向け。
ジャンルはRPG……ですがダンジョン探索やお金のやりくり、戦略性のあるバトルなどのゲームらしいゲーム性はほとんどないです。
ゲームの趣旨は「仲間の女性が優秀で、主人公が徐々に劣情を感じていく」、その様を楽しむものとなっています。

尖った作品にはなれた

ありがたいことに「今までになかったタイプのゲーム」といった声を何度かいただいています。
一般的なM向けのゲームは敵キャラとして女性キャラクターが登場し、色仕掛けなどをしてくると思いますが、本作では一切そう言ったものがありません。

なので本作は、かなり異色な作品になったと思います。とはいえ、作り始めるときにそれを目指したわけではありません。
ただ単純に「そういった趣旨のM向けゲームを作ってみようかな?」、そんな感じでした。

それで手始めにキャラクターのラフを描き始めたら驚くほどすんなり描けて、すぐにイメージも固まり、じゃあ作ってみようか、となりました。

作り終えての感想

率直に、Lustのような作品は
「もう作りたくない」
というのが正直な感想ですw

自分が作った作品、買ってもらっている作品にそんなこと言っていいのか……ともなりそうですが、別にこの作品が嫌いとか、そういうわけではないのです。


先ほど、『ゲームの趣旨は「仲間の女性が優秀で、主人公が徐々に劣情を感じていく」、その様を楽しむものとなっています』と言いました。
また、作中において、仲間の女性であるグレースを除いて、主人公(プレイヤー)に性的な感情を抱かせるような女性、及びその描写は一切登場しません。

なので、この作品は主人公とその仲間の女性であるグレースとの関係がほぼ全てであり、この2人の関係性とその変遷を丁寧に描く必要がありました。


端的に言って、お手軽とは正反対なんですよね。ユーザーからしても、作り手からしても


エロゲーなんだから、大層な理由なんてなくていいから急にえっちなキャラが登場して、サクッと主人公を誘惑してあれこれすればいいのに……
この作品は本当に回りくどいことをしています。

ただ、まあ、ストーリーが大事な作品もあるので特段おかしな話でもないでしょう。雰囲気は大事ですから。それによってより刺激のあるものにもなるでしょう。

Lustを作るということ

主人公とその仲間の女性であるグレースとの関係を丁寧に描くにはどうすればいいでしょうか?

これはシンプルで、自分がその世界に入り込み、主人公になるべく感情移入しながら作ることです。
エロゲーに限らず、どんな物語だってそうですよね。

で、問題はここにあったんですよね。

このゲームは、(Dルートを除いて)主人公がグレースにあらゆる面で敗北し、劣情を味わう話です。
制作者である私は、制作中常にその主人公に感情移入しなければなりません。

私はLustの制作に入る度に、自分を意図的に「だらしないモード」にさせていました。
そうでないと(Dルート以外の)主人公の話を書けないからです。

これがきつかった笑

なんのこっちゃって話ですが、私は現実世界では全然Mではないんですよね。
あくまで性的欲求の高まったときの娯楽の一つとして、二次元の世界での男性受けを楽しんでるだけ、現実世界ではまっぴらごめんなんですよね。

だから色々なサービスのサブスクとかで数十万単位のお金が動いているのを見るとちょっと苦しくなったりもします。

話を戻して……
つまり、私はLustの制作中、その気でないときも「だらしないモード」に自分を貶めて制作しなければならなかったわけです。

「ゲーム作るぞ!」と集中(≒しっかり)しようとするのに、だらしなくもならないといけないという矛盾(笑)
とんだ笑い話ですね……

ただ、作ると決めた以上、それを待ってくれている人もいるわけなのでなんとか作り続けました。

もちろん、作品は好きで作っていますし、作っていて楽しかったです。
言いたいのは、それと同時に辛い面もありましたというだけです。楽しい部分と辛い部分は共存するものだなっていう、それだけの話です。

早く終わらせたいのにタスクを増やした

正直、徐々に制作は辛く感じてきていました。理由は先に挙げた通りなのですが、もう一つ理由があります。

Lustはえっちなシーンが少ないんですよね。そして、普通のRPGにあるようなイベントが多くあります(そのイベント内で劣等感を煽ったりすることはありますが……)。
イベントシーンというのは、些細なものでもそれを一つ作るのにはそれなりの時間とパワーを使います。

えっちでないシーンばかり作っていると、(仮にそれがLustの特徴である「主人公を煽る」要素が含まれていても)ユーザーが求めているものを作っている手応えがないんですよね。
これも確実に私を苦しめました。


ですが、途中からルート分岐やマルチエンディングを採用することにしました。開発当初はこれらは考えていませんでした。


制作を辛く感じるようになってきたのに、タスクが増えることをしました。これにも理由が二つあります。

一つは、先に言った「ユーザーが求めているものを作っている手応えがない」ことに由来します。
「ボリュームが少ないのでは?」と焦ったんですね。それで、「ならせめてルート分岐やマルチエンディングを採用しよう」となったわけです。

そしてもう一つ。男性受けのゲームの制作者としてはあるまじきことですが普通のルートを欲したんですね。

Dルートは……

Dルートは主人公が活躍するルートです。つまり、Lustの趣旨に反したルートです。
主人公がグレースを助けますし、主人公はグレースよりも強いままエンディングを迎えます。

また、このDルートだけ、ストーリーの進行が通常とは大きく異なります。
A・B・Cルートはほぼセリフの変化程度の差しかありませんが、Dルートだけは終盤のストーリーの流れが大きく異なり、他ルートでは行かない場所に行き、他ルートでは明かされなかった謎が解き明かされます。

結果的に、Dルートは作品全体としてのオチがついて、作って正解だったと思います。
今考えると、逆にDルートなしでどう作品全体のオチをつけるつもりだったんだ……w

ただ、Dルートを作れたのは正直運が良かったです。
というのも、元々ストーリーを作り始める前に、その時点で考えられるエリア(町やダンジョンなど)を全て作っていたからです。
なのでDルートのために、新たにマップを作るということはせずに済みました。余裕のなかった私にとっては、これは貴重な貯金でした。

あるエリアをDルートでのみ行くようにし、そしてDルート以外ではその場所には向かう流れにはならず、結果的に物語の謎は解き明かされないようになりました。

制作終盤はほんっとうにヘトヘトでしたが、かろうじて作品としては運よくまとめ上げることができたと思っています。

そして何より、Dルートが私にとっての救いでもありました。Dルートを用意することによって、先に言っただらしないモードになることを割り切ることができたんですね。
正直、制作終盤はDルートの方がやる気ありましたからw

Dルートは制作者が作品に込めたメッセージ(笑)ですw
あくまで娯楽の一つ。自分の日常生活はDルートで行きましょう!

次のLustライクのゲームを誰か…!

自分にLustのような作品は向いていないとわかりました。向いていたらDルートなんて作りません!笑
「Dルートなんていらねぇ!」、そういう人が向いているのかもしれません。
それ以前に私はえっちシーンすら……と、この話はいらないですね。

他の男性受けサークルさんがLustライクなゲームを作ったら、より良いものができると思います。それを待っている紳士も多いと思います。
それで紳士の皆さんが喜んでくれれば私もLustを作った甲斐があったなと、今よりも強くそう思うことができそうです。

作るには多分コスパが悪かったりと色々問題はあると思いますが、いつかそんなゲームが出てくるのをひっそりと楽しみにしています。




余談: エマとグレースについて

ここからは余談。Lustの考察的なもの。エマとグレースについてです。
Lustをプレイしたユーザー向けのものとなります。

グレースは完璧だったか

グレースの評価として「完璧」という言葉をいただいたりします。
これは素直に、とても嬉しく思います。

完璧なキャラというのは意図的に作ろうとしてもなかなかできないものだと思っています。
どこか設定上無理に付けた感が出てしまったり、変に周りが持ち上げたり、周りを下げることによって相対的にそう見せようとして作品全体が不自然になったりしまいがちだと思います。

ですがグレースというキャラは、自分でも極々自然に、非常に賢いキャラとして作れたなと思っています。


ところで、グレースは本当に完璧だったでしょうか?

ここではあえて、私がグレースを批評してみたいと思います。
(決してLustをプレイしてくださった方々のグレースに対する評価は間違っているとか、そんなことを言いたいわけではないのでご安心ください)


グレースは非常に要領がよく、頭も良いです。社交性もあり、旅の途中で交渉などもうまくこなしています。
戦闘能力も、Dルートを除いては元々戦闘経験のあった主人公をあっという間に追い越してしまいます。

こう見ると完璧な気がします。

しかし、Dルートを除いて、主人公はグレースと出会って「不幸」になっています。もちろんこれは主人公にも問題はありますが、「側にいる人間が不幸になっている」という事実を見ると、グレースも手放しで褒められる人間ではないのでは? という考えがあっても不思議ではないと思います。

何より、Dルート以外はストーリーの根本的な問題解決に至っていません。
これは致命的だと言えるでしょう。
ある意味、目の前にある関係を大事にしなかったグレースが乗り越えられなかった闇のようにも思えます。

後日談では数の減らないモンスターたちに疑問を抱き、調査をはじめとした行動をとり始めますが、果たして……


結局、 Dルート以外はグレースにとってもBAD ENDなのです。
(でもCルートはBAD ENDを回避できる可能性は残されていそうですね)

エマの能力

四人で冒険しているのは何故でしょうか?
きっかけはエマです。宿屋でエマがそう提案しなければ四人で冒険することはありませんでした。
そして、四人いなければ危なかった場面があります。初めてベルガンティへ向かう際の地下通路です。
エマ自身が賢いわけではありませんが、結果的にエマのおかげで大事にはならずに済んでいます。些細な道中のイベントですが、あそこで謎を解けなかったら誰かが助けに来ない限り閉じ込められたままになっているんですね……。

それ以前に、主人公がエマの護衛として一緒に旅をすることに決めたのも、エマに対して一定以上の好感を抱いているからでしょう。もし聖女がグレースだったら、主人公はどうしたでしょうか……?

また、剣豪は根本的にはグレースが目当てで同行しましたが、道中パーティーの仲を繋いでいたのはエマでした。

正反対

作中でおかしな魔術師であるミントはエマとグレースを対だと言いましたが、その通りということでしょう。
深く考えたわけではないんですけどね。そこはミントというキャラクターが私の考える以上に思慮深いキャラだったということかもしれません。

グレースが主役でエマが主役でないのは、エマがいい子だからですね。いい子だから刺激がない。(ただ別のジャンルだったら違った形で活躍ができたのかも……?)

しかしDルートのエンディング後は、グレースもだいぶ丸くなっていることでしょう。
また、エマもしばらくしたらリーベ村を出て旅をしたいと言っていますが、これも「リーベ村という平和な田舎村にいるより、旅をして社会の荒波に揉まれた方がいい」と考えているからです。
エマとグレースは互いに良い影響を与え合っている……そんな裏設定です。


おわりに

挨拶の記事を除いて初の記事ということもあり、少々気合が入り、非常に長い記事になってしまいました。

毎度こんな長い記事を投稿するつもりはなく、もっと気楽に、その時気になることをテーマに記事を投稿していく予定です。今だとAI絵師とか熱いですね。

コメントは気楽にしていただけると嬉しいです。全てに返信できるわけではありませんが、ありがたく読ませていただきます。


では、今回はこれにて失礼します。
ありがとうございました。

Pre 2022/11/03 22:50

初めまして

初めまして。
このアカウントは「ひろいんそふと」のサブアカウントです。

このアカウントを作成した理由は主に2つあります。

一つは、クリエイターとして活動していると、その時々で思うことがあり、そのことを投稿する記事の中に書きたくなることがよくあります。
しかしそれらはユーザーにとっては関心の薄い、あるいは関心のない内容であることも少なくないと思います。
(それが悪いことだとは思っていませんし、私は他のクリエイターさんのそういった記事の内容を見るのは好きな方です)
そのため、こうして別のアカウントを作成し、ここでその鬱憤を晴らそうというわけです。

もう一つは、他のクリエイターさんとの交流の場にしたいと考えています。
交流という表現は大袈裟ですが、私はこれまで一人で活動してきて、今すぐとは行きませんがそろそろ複数人で制作することも視野に入れたいと思っています。
であれば、そのきっかけになりそうなアクションくらいは起こしておこうと、そう思った次第です。
それと自分の書いた記事が他のクリエイターさんにとって何かしら良い刺激になれば、それはそれでいいなと、そうも思っています。

その他、自分の作品の裏話とか裏設定とかも気ままに書くつもりです。

クリエイターは作品を作るのが仕事であり語りすぎるのはよくありませんが、このアカウントではあまり気を張らずに何気なく記事を投稿していこうと思いますので、これからどうぞよろしくお願いします。




気を張らずに〜と言ってるのに文章が堅い!

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