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2024年 03月の記事 (52)

無名@憑依空間 2024/03/31 17:00

★無料★<女体化>この中にひとり、元男がいます②~自白~(完)

--------------------—

残り時間の表示が着々と”0”に近づいていくー。

先程、タイマーは”15分”を切ったー。
謎の男・鈴木に仕掛けられたデスゲーム。

”この中にひとり、元男がいます”

そんなことを突然言われても、戸惑ってしまうー。
困惑してしまうー
冷や汗が、止まらないー。

気の強そうな友美恵も、
さすがに焦って来たのか、先ほどから口数が少なくなっているー

モデル体型の麗子も、沈黙したままー

大人しい性格の眼鏡女子・梓は、自分の眼鏡の掃除を始めて落ち着かない様子ー

お母さんオーラの強い笹香もは、他の3人を見つめながら
”どうしよう”と言う感じだー。

そしてー

”このまま黙っていたら…どうなるんだろう…”

”女体化して女子大に通っている”
そんな彼女は、困惑していたー。

女子大に入学したのは、決して下心からではないー。
けれどー、
他のみんなからすれば、そう思うだろうし、
確実に嫌われるー

だから、言い出すことが出来なかったー。

正直なところーー
鈴木という謎の男が仕掛けて来た”ゲーム”に勝つためにはー
”女体化した過去を持つ本人”が自白するしかないと、
彼女自身は思っていたー

他の3人が”あんただったのね!”なんてことは、ありえないー
黙っていれば、絶対に分からないからだー。

しかしー
先程、鈴木は言ったー。

”君たちの答えは”4人の中にそんな子はいない”という
 答えのようだがー
 ザンネンながら、君たちの中にひとり、
 元男がいるー。

 残り30分ー
 見つけることが出来なければ、君たちは”罰ゲーム”だー。

 ここから一生出ることは出来ないー。
 嘘ではない、私は本気だー。
 
 ゲームは死ぬ気で挑めー
 敗者に待つのは、罰のみー”

とー。

鈴木という男は、どういうわけか”女体化”の過去を知っているー。

そしてー
もしもこのまま隠し通せばー
”罰ゲーム”が待っているー

謎の男・鈴木の仕掛けて来る罰ゲームとは何かー。

「----------」
大したことがないものなら、別にそれでもいいー

でもー
もしも本当にここから”生きて返す気が”ないとすればーー

(……)

自分が、”女体化薬で女体化した元・男子”であることを言うかー
それとも、隠し通して罰ゲームを受けるかー

どちらにしても、彼女にとっては、破滅の道だったー。

そんな風に考えていると、豪邸の一室にセットされた
タイマーの表示が残り5分を切ったー。

「---」
「---」
「---」
「---」
4人とも、沈黙しているー

他の3人を見て、彼女は思うー

”みんな、友達を信じてるってことよね…”
とー。

残り5分でゲームオーバー…
そんな極限状態でも、誰一人として
”誰なの!?”と、周囲に問い詰めるような人間はいなかったー。

きっと、みんなー
”友達”を信じているからー
問い詰めないのだろうー

(わたし…どうしたら…)
落ち着かない様子でため息をついた彼女は
今一度、タイマーを見つめるー

残り、3分ー。

気の強い友美恵が立ち上がると、
インターホンに向かって叫んだー。

「この中に元男なんていない!!!
 いい加減にわたしたちをここから出して!」
とー。

”いる”
鈴木は断言したー。

「---残念ながら、いるんだよ」
4人の女子大生を幽閉した部屋のカメラを見つめながら、
鈴木は笑うー

”人の個人情報”を徹底的に調べ上げるのが
趣味の一つでもある鈴木はー

”女体化薬”を購入して、女体化しー
女子大生として、女子の中に溶け込んでいる人間の
正体を知っているー

そう、”いる”のだー。
他の3人からしてみれば受け入れがたい現実だろうー。

「ーーーさぁ」
女子大生たちがいる部屋に通じるマイクの電源を落とすと、
鈴木は笑みを浮かべたー

「--君が自ら”わたしがそうなの”と言うしか
 君たちが、このゲームに勝つ方法はないぞー」

鈴木は、4人がそれぞれ映し出されたモニターのうち、
一つを見つめながら笑みを浮かべたー

鈴木が凝視するモニターには、
眼鏡をかけた大人しそうな女子大生のーー
梓が映し出されていたー

「--君は、”元男”だろうー?
 女体化薬を飲んで、女になったー。」

女体化した元・男は、
内藤 梓ー

大人しい性格で、眼鏡をかけた女子生徒ー

高校時代に女体化薬を手に入れて
女体化しー
以降、名前と経歴を隠して
女子高生・女子大生として過ごしてきたー

高校時代までは、停学になるほどのワルでー
女体化してからは”真逆の自分”に快感を感じているのか
大人しくて優しい眼鏡女子を演じているー。

「---」
鈴木は笑みを浮かべると、立ち上がるー。

「---------!!!!」
友美恵たち4人がいる部屋に、鈴木が姿を現したー

「さァ、残り1分30秒だー。
 4人のうちの、誰が女体化した元男子なのか、
 答えは出たか?」

鈴木の言葉に、
困惑する4人ー

「-ククク、まぁそうだろうな。
 そいつは、完璧に女体化しているー
 本人から、言い出さない限り、無理だろうなー」

「--さァ どうするー」

鈴木は狂気的な笑みを浮かべたー

”中沢 昭”---

”鈴木”が、この4人を選んだのには、
もう一つ、理由があったー。

このようなデスゲームを仕掛けたのには、
もう一つ、理由があったーー

それはーーー
高校時代のー
女体化する前の梓ー
まだー”中沢 昭”という名前だったころの梓にー

鈴木は、街中で絡まれて殴られたことがあったのだー。

ゲーセンでたむろしていた当時の梓にー
まだ男だったころの梓に、理不尽に絡まれて殴られたのだー

だからこそー
鈴木は、梓と、仲良しの3人を拉致したー。

そしてーー
梓が”わたしは本当は男なの!”と親友3人の前で
自白せざるを得ない状況に追い込んでいるー

梓が親友3人に、自分は”元男”であることを自白すればー
3人の親友を恐らく失うだろうー

自白しなければ、その時は、この4人を処分するまでだー。

「--ククク あと30秒だー」
鈴木が叫ぶー

友美恵が拳を握りしめるー

「-おっと、やめとけ」
鈴木が、友美恵の方を見つめるー

「実力行使は、無駄だ」
鈴木が部屋の隅を指さすと、
そこには”自動で発射される機銃”のようなものが
セットされていたー。

「-金があれば、なんでもできるんだよ」
鈴木が笑みを浮かべるー

「-私に一歩でも、暴力を振るおうとすれば
 君たちに待つのは”ルール違反”による
 ゲームオーバーだけだ!

 さぁ、あと15秒ーーー!

 女体化した元男子を当ててみせろ!

 それとも、自分から、”わたしは男なの!”
 って、言うかァ???」

鈴木が大声で叫ぶー

”わたし…わたしーー”
”みんなを、騙すつもりなんてー”
”このまま黙っていたらどうなるんだろうー”
”信じてくれたみんなを裏切ることになるなんてー”

様々な考えが頭の中を巡るー

そしてーーー

残り5秒のタイミングでーー

ついに、梓は、観念したー
このまま、黙っていたら、鈴木という男に殺される可能性があるー。

命には、代えられないー。

梓が叫ぶー

「--みんなごめん!!!女体化薬を飲んで、女になったのは、わたしなの!!」

「--ごめん!わたし…男なの!」

「--わたし…女体化薬を飲んでー」

「…みんなを騙すつもりはなかったの!信じて!」

ーーーーー

ーーーーーーーーー

「--え」

「へ?」

「あ?」

「!?」

4人が表情を歪めるー

「---……なに…???」
”ゲーム”を仕掛けた鈴木も唖然としているー。

「---え???ど、、どういう…?」
友美恵が言うと、
”元男”である梓も「え…」と震えているー。

残り5秒のタイミングでー
自分が元男であると自白したのは、
梓だけではなくー

友美恵、麗子、笹香ー
4人全員が、自白したのだー

「---え?あんたも?」
「--え?みんなも?」
「--嘘?マジ?」
「-俺たち、全員女体化男子??」

4人が戸惑うー

「-わ、、わたしは大学に入る前に女体化薬で」
友美恵が言うー。

「--え…わたしは高校時代、JKになりたいって思って…」
眼鏡女子の梓が言うー。

「うそぉ…!?わたしは中学の時、海外旅行で買った薬を飲んだら
 こうなっちゃって」
モデル体型の麗子が言うー。

「--わ、、わたしはネットで女体化薬をー」
お母さんオーラの強い笹香が言うー。

「なんだよ!俺たち全員元男だったのか!」
大人しい雰囲気を捨てて、眼鏡を置くとゲラゲラ笑いだす梓ー

「--マジで~~!すっご~~!」
気の強い友美恵も笑いながら言うー

「--え?お前の元々の名前は?」
「梓って、高校時代そんなだったのかよ~!」

「ねぇねぇ、せっかく女体化してるんだから、いつもみたいに女子モードで話そうよ」
「--おう!そうだな、、じゃなくて、、そうね!うん!そうしましょう!」

4人の女子が盛り上がっているー。

4人はー
全員、元男の女体化した男子だったのだー。
偶然中の偶然ー

デスゲームを仕組んだ鈴木は唖然とするー。

「--馬鹿な…」
鈴木が知っていたのは”梓が元男”ということだけだったー

しかしー

「----でさ、どうすんの?」
大人しかった梓が笑いながら言うー。

「-このゲームは、わたしたちの勝ちよね~?」
お母さんオーラの強い笹香が言うー。

「--あ……ぅ」
鈴木はその場で凍り付いて、4人の女子を見つめたー

「ーーーわたしたち、帰ってもいいのよね?」
モデル体型の麗子が言うと、
鈴木は、放心状態で頷いたー。

”じょ、、女体化した男子が、4人も、いただとー?”
鈴木は、そんな偶然あるものか、と思いながらも、
”似た者同士、無意識のうちに引き寄せあったってことか?”と、
頭の中で、拉致した4人が全員、元男子だったことを何度も何度も考えては、
頭を抱えたー。

麗子、梓、笹香が、鈴木の豪邸から出ていくー。

最後に残った気の強い友美恵は、鈴木の方に近づくと、
鈴木の胸倉をつかんだー。

「--元々男だったとしても、
 わたしたちは今、真剣に女子大生として生きてるんだから、
 二度とそれを弄ぶようなこと、すんじゃねぇぞ」

友美恵に低い声で睨まれて、
鈴木は「はひっ、、」と声を出して、
そのまま尻餅をついたー

「友美恵~!早く帰ろうよ~!」
手を振る梓ー。

梓に向かって「うん!今行く~!」と手を振る友美恵ー。

一人残された鈴木は、表情を歪めるー。

「女体化って、そんなに簡単にできるものなのかー?」
鈴木は思うー。

事前に、”梓”が、女体化した元男子であることは知っていたー。

だが、友美恵、麗子、笹香までそうだとは全く知らなかったし、
最後に、全員が自白するまで、全く気づかなかったー。

つまりー
言われなければ、全く分からないー

「クク…はははははははは!」
鈴木は、目覚めたー。

「-ーー女体化…すばらしい!」
鈴木はそう叫ぶと、一人、ネットで女体化薬を探し始めたー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

まさかの全員”女体化”しているエンドでした~!☆

”女体化した男子”の心理描写が①から何度かありましたが
その都度言ってることが若干食い違っていたりと、
①の時点からヒントを隠してありました~!
皆様は気づきましたか~?

お読み下さりありがとうございました~!☆

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無名@憑依空間 2024/03/31 11:43

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無名@憑依空間 2024/03/30 17:11

★無料★<女体化>この中にひとり、元男がいます①~ゲーム~


「---な、、なんなのここー?」

ある日ー
仲良しの女子大生4人組が、
男に拉致されてしまったー。

彼女たちを拉致した男は、”人の弱み”を調べ上げては、
その弱み”ネタ”に、”ゲーム”を行っている男だー。

常人には理解することの出来ない狂気ー。

この4人の女子大生を拉致したのには、理由があったー。

それはー
4人のうちの一人に”元男”がいるからだー。

この世界の”裏”に存在する”女体化薬”と呼ばれるもので、
女体化し、普通の女子として生活しているー。

そんな秘密を持つ子が、いるからだー。

その秘密を知った男は、迷わず、
”元男”の彼女と、その子と仲良しの3人を拉致したのだー。

己が、楽しむためにー

”--我が屋敷にようこそ”
女子大生4人が閉じ込められた部屋に、声が響き渡るー。

豪邸ーー
とも言えるような豪華な屋敷の一室に閉じ込められた女子大生4人は
戸惑いの表情を浮かべていたー。

「--な、なんなのここ!?あんたは誰!?」
4人のうちの一人が叫ぶと、男は笑いながら答えたー

”私は、鈴木(すずき)だー”
本名か、偽名かもわからない名前を名乗ると、
鈴木は続けたー

”私は数年前に宝くじに当選してね。
 その費用を元に、莫大な不動産と富を手に入れることに成功したー。

 でもねー
 金が余るようになってくると、今度はヒマになってくるんだ。
 ”刺激”が欲しくなってくるー。

 そこで、財力を元に、人々の個人情報の中に隠された秘密を探ってー、
 その秘密をネタに、こうして時々ゲームをしているのさ”

鈴木の言葉に、
眼鏡をかけた女子大生が「ゲーム…?」と不思議そうな表情を浮かべたー

”そうだー。
 君たちをここに連れて来たのはー

 君たちにエッチなことをしたいわけでもなければ
 君たちを売り飛ばすわけでもないしー
 ましてや、身代金を要求するわけでもないー

 だたーー
 ”ゲーム”に参加してもらいたいだけだ”

鈴木がそこまで言うと、
今度は、長身のモデルのような体型の女子大生が声を出したー。

「--どういう意味なの?」
とー。

”---君たちの中にひとり、元男がいます”

「---!?」
「--!」
「---は?」
「---え??」

4人の女子大生が困惑の表情を浮かべるー。

4人を拉致した鈴木は、モニター室で、4人の戸惑いを見つめながら、
さらにマイクに向かって呟くー

桜庭 友美恵(さくらば ゆみえ)さんー
宇尾 麗子(うお れいこ)さんー
三渕 笹香(みつぶち ささか)さんー
内藤 梓(ないとう あずさ)さんー

”君たち4人の中のひとりは、元々男だと、いうことだー”

鈴木は笑みを浮かべるー。

”ゲーム”のネタに出来る秘密はないかと、
近所の大学の女子大生のデータを、裏社会の情報網も駆使して
徹底的に調べ上げたところ、
彼は、知ってしまったのだー

”女体化薬を使って、高校生の時に女体化して、それから女として
 生きている元男子の女子大生がいる”ことをー。

「---は?どういうこと…?」
気の強そうな友美恵が呟くー。

「ーーーーわたしたちの誰かが、男ってこと?」
モデルのような体型の麗子も困惑しているー

眼鏡をかけた梓と、
お母さんのようなオーラを出している笹香も困惑しているー

”その通り”
鈴木は答えたー。

”今から君たちには、その”元男”を探してもらいたいー
 ま、”本人”は分かっているとは思うがー”

鈴木はそこまで言うと付け加えたー

”女体化した元男子を60分以内に見つけることが
 できれば、君たちの勝ちだー。
 もちろん、”本人”が自白してもいいー

 ただしー見つけることが出来なければ
 君たちの負けだー

 その時はー”

「その時はー…?」
友美恵が不安そうに言うと、
鈴木は答えたー

”君たち全員、ここから出ることはできないー
 永遠にー”

鈴木の声が歪むー

”さァ、女体化女子大生探しデス・ゲームのはじまりだ!
 君たち4人の中に潜む女体化女子大生を60分以内に見つけて
 無事に脱出することはできるのかどうか!
 
 クククーー
 健闘を祈るー。”

鈴木は、そう叫ぶと、
マイクの音声を切って、
4人の女子大生がいる部屋のカメラを見つめたー

「そうだー
 戸惑えー
 狼狽えろー

 命を燃やして、
 死ぬ気でゲームに挑めー」

鈴木はそう呟きながら、
”元・男子の女子大生”を見つめたー

「--さァどうする…
 君が自ら他の3人に自白すればー
 ゲームは即座に君たちの勝ちだー」

鈴木は、そう言いながらも、
彼女が周囲の友達に、自白することなどありえない、と
確信していたー。

何故ならー
この4人が通うのは”女子大”だー。
”自分は高校生の時まで、男だったけど、女体化薬を飲んで女になりました”なんて
言えるはずがないー

実際に、”この子”はそのことをずっと、隠し続けてきているー。

「----」
鈴木は、”57:12”と書かれた、”残り時間”を表示している時計を
見つめながら笑うー。

4人がどんな”答え”を出すのは、楽しみにしながらー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--……わたしたちの誰かが、男ってこと?」
梓が言うと、
「--そんなこと、あるわけないよねぇ?」
と、母親オーラを出している笹香が言うー。

「----」
友美恵と麗子は困惑の表情を浮かべるー

残り時間が部屋に表示されていて、
部屋の隅には”回答用”のインターホンが存在しているー。

60分以内に
”4人のうち”誰が、元男子なのかを突き止めて
これで回答しろー、
と、いうことのようだー。

「---ーーー」
友美恵は困惑しながらも、ようやく口を開いたー

「念の為、確認するけどー
 みんな、”女”よね?」

友里恵の言葉に、
笹香、梓、麗子の3人は、困惑しながらも頷くー

「---元男なんて、いるわけないじゃんね…」
モデルのような体型の麗子が言うー。

友里恵は、自分を含む4人の反応を見ると、
部屋の隅のインターホンの方に歩いて行って、それを鳴らしたー

”おや、もう答えが分かったのかな?”
鈴木を名乗る男が応答するー。

「--4人の中に、元男なんていない!
 みんな生まれた時から女よ!」
友里恵がそう回答すると、
鈴木は笑ったー

”ははははは…
 でも残念ながらいるんだよ、これが。
 私が調べた情報は間違いないー
 君たち4人の中に、”高校時代に女体化した元男”は、いるんだー。

 それが誰なのかを突き止めないと、
 君たちの負けだよ。

 現実逃避しているのは構わないー
 けれど、負けたその時にはー”

ガン!

友美恵は怒りの形相で、インターホンの電源を切ると、
他の3人の方を見つめたー

戸惑う4人ー

そうこうしているうちに、
あっという間に残り時間は残り40分を切っているー。

「----------」
4人のうちの一人が、表情を歪めたー

自分のスカートをぎゅっと握りながらー
”--俺は、JKになりたかったんだよ…”と
心の中で呟くー。

4人の中に、”元・男の女子”は、
謎の男・鈴木が指摘する通り、
本当にいたー。

彼女は思うー。

高校時代に、ネットで手に入れた女体化薬を使って
女体化しー
それ以降、女子として生きて来たー
地元を離れて、女子大に入学して
JDライフを存分に満喫してきたー。

他の3人の親友にも、”自分が元男”であることは
一度も言ったことがないしー
もし、このことが知られればー
みんなとは、もう友達ではなくなってしまうかもしれないー。

そんな恐怖から”彼女”は口を閉ざしていたー。

「---……ねぇ、本当に誰もいないの?」
眼鏡をかけた梓が言うと、
「--いるわけないじゃない… ねぇ?」と、
お母さん風オーラを出す笹香が周囲を見渡すー。

「---そ、そうよ!やっぱ、元男なんているわけない!」
友美恵も叫ぶー。

「---う、、うん…そうよね!」
モデル風の麗子も頷くー

”答え”を出せずに、
”4人の中に女体化男子はいない”と
結論づけてしまう4人の様子をモニター越しに見つめながら
鈴木は笑みを浮かべたー。

「人間とは、愚かなものだー。
 受け入れがたい現実を前にした時、
 それと受け入れられずに、現実から、目を、背けるー」

鈴木は、残り時間を確認するー。
残り時間は、30分ー。

鈴木はかつて、小さいころに”虐○”を受けていたー
ゲーム好きな父親からの虐○だー。

ゲーム好きな父親は、息子であった彼に
”ゲームでの対戦”をよく挑んで来たー。

そこまでは、いいー。
子供と遊んでくれる良き父親とも言えるー。

だがー
対戦で負けると、父親は、息子である彼を殴りつけたー

”何事も勝負は命懸けだ。
 命を懸けて挑めー。
 ゲームでも、社会での競争でもだ」”

父親は、そう言い放ち、何度も何度も対戦で負けた
幼き日の鈴木を殴りつけたー。

やがて、家庭は崩壊しー
鈴木は宝くじに偶然当たり、大金持ちになって、今に至るー。

だが、その時の父親の”虐○”が、
今の鈴木の歪んだ”デスゲーム遊び”に繋がっているー

「--ゲームは命懸けだ」
鈴木はモニターを見つめながら微笑むー。

”4人の中に女体化した男子”がいるのは間違いないー。
その本人を見つめながら鈴木はほほ笑むー。

そして、マイクをONにして、4人に向かって呟いたー

4人の女子は、まだ”ゲーム”を甘く見ているー。

部屋の中に声が響き渡るー。

”君たちの答えは”4人の中にそんな子はいない”という
 答えのようだがー
 ザンネンながら、君たちの中にひとり、
 元男がいるー。

 残り30分ー
 見つけることが出来なければ、君たちは”罰ゲーム”だー。

 ここから一生出ることは出来ないー。
 嘘ではない、私は本気だー。
 
 ゲームは死ぬ気で挑めー
 敗者に待つのは、罰のみー”

鈴木の声が消えるー。

友美恵は、表情を歪めながら
「--ねぇ、みんな!ホントにいないの?」
と声を上げるー。

「--麗子、笹香、梓ー…
 もし、、もしも、、、もしも、みんなの中にいるなら…
 正直に言って」
友美恵の言葉に、眼鏡をかけた梓が、表情を曇らせるー。

お母さんオーラの強い笹香は「い、いないでしょ!元男で薬で女体化なんて!」と
困惑した様子ー。

スタイルの良い麗子も、「そんな薬あったら、今頃大騒ぎでしょ?」と、
困惑の表情を浮かべたー

困惑する4人ー

だがーー
その中には、”確実にいた”

(どうしよう…)
彼女は、他の3人を見つめながら戸惑うー。

なんだかよくわからないけれど、
もし、わたしが、自分から言いださなければ、
わたしたち4人、殺されちゃうかもしれないー

と、不安に思うー

けれどー
言いだせばー、
”自分は実は男だった”ということを
周囲に知られてしまって、友達を失うかもしれないー。

中学の時に、親と海外旅行に行った際に、
怪しげな露店で売られていた「女になれる薬」を
”嘘だろ”と思いながら打ってしまった結果がこれだー

周囲を騙すつもりはないー
けれどー
周囲からすれば”騙された”と感じるかもしれないー。

(鈴木って人、なんでわたしが女体化したことを知ってるの…?)
そう思いながらも、
彼女は戸惑いの眼差しで残り時間の表示が”20分”に
なっているのに気づき、落ち着かない様子で
手を握ったり、開いたりを繰り返したー

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

4人の中に女体化した元男が…!?
真相は次回のお楽しみデス~!

無料作品なので、もちろん最後まで無料デス~~!!

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無名@憑依空間 2024/03/30 11:39

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