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ちんぼつせん 2022/08/15 01:00

マキの有償版が配信されました!&過去最長の反省会

マキの命の火、有償版がDLsiteにて投稿されました!

マキの命の火【豪火版】

https://twitter.com/tinbotsusen/status/1558055722549592064

これで一通りのコンテンツ展開が済んだので、この記事では企画から制作、公開に至るまでの振り返りをしていこうかと思います。
有償版に付属しているあとがきではゲーム本編の中身について言及したので、こっちでは作品の外側について書いていこうかと。

※数字や評価の生々しい話もするので注意だ!

この話を作ろうと思った理由はいくつかあります。
まず、今後ノベルゲーム中心の創作活動をしていくにあたっての肩慣らし、及びテストをしておきたかったのが一つ。
制作ツールの動かし方を思い出したり、あらかじめ計画した規模、期間に基づいたスケジュールで進められるか。反響はどれぐらいか。とかの要素を一通り体感しておく。実際色々なことが分かって良い経験値になったと思います。
もうひとつは宣伝目的。 本格的に有料販売始める前にちんぼつせんの名前を少しでも広めておきたかったというのもあります。
後は単純に、前から考えてた短編作品のうち一番手短にまとまりそうだったのがこの話だったのだ。

制作過程の話

まず制作ソフトを以前のものから見直してみたんですよね。
コードを直接入力して細かい命令が出来るティラノスクリプトから、インターフェースが分かりやすいティラノビルダーに乗り換えたのは正解でした。
なんせ数字と英語の羅列が苦手なので、全ての命令をプログラム言語でやらなきゃいけないとなると僕みたいなやつにはそれだけで制作コストに大きなロスを強いられることになる。


ライトメアの没データ。これのせいで没っただろ。

プログラムとかよく分からない絵描きにもゲームが作れるようになる!」っていう元来のコンセプトに則った使い方をさせていただくことにします。

機能は多少制限されるかもしれないが、別に細かい変数やエフェクトを管理したいわけじゃないんだ。絵と話の二要素を表現できればいい。ちょっと豪華な紙芝居ができればそれで十分。プレビューもシナリオの途中からできるようになったし快適です。


プレイ時間15~30分程度の作品で、制作期間はおおよそ一か月に設定して作り始めました。この進捗管理のところに関しては概ねクリアできたと思う。なんなら予定が前倒しになって3週間程度で完成できたので。
シナリオ:イラスト:総仕上げの比率を1:1:1ぐらいに設定するとまあそれなりに予定が狂わず進行できるような気がする。

発表後の評価について

今回、ノベルゲームコレクションというサイトで無料公開という試みをしてみました。
現在200回ちょっとプレイ、閲覧されたらしい。これについてはまあまあといったところでしょうか。爆発的に伸びたわけではないけど、誰も見ない訳でもなかった。

ノベコレの客層がどれぐらいの人数居るのか不明瞭だからなんともいえないけれど、この記事を書いてる段階でもランキングのちょっと下の方に居座り続けてるわけだからまあまあ健闘した方なんじゃないかと思う。

ノベコレには色んな実況者、配信者の方々に選ばれてる人気タイトルもあるんだけど、そういうのはやっぱりごく一握りだよねえ。
氷河期で遭難するゲームなんて実況しづらいだろうしな。テーマも死とか絶望にフォーカスしてて、全体的に重かった。軽いノリで手をだせるようなもんじゃない。最初から僕という作家を信頼して見て下さってる人ならともかく、初見の客層に出すようなものではなかったかな。

単発作品でちゃんとウケようとするんなら、もっと風刺的で話題性があり内容が想像しやすいものをお出しするべきだったのかもだし。(「マキの命の火」の内容そのものに不満や後悔を抱いてるわけではない。ただマーケティング的な視点で見た時の反省点の話よん)
でも読んでくださった方からのコメントは好評だったし、実際に実況して下さった動画もあるし。本当にありがたいことです。未来のファンも大事だけど、今見てくれている人たちがまずは何よりも大事だよね。

マキの振り返りはここまでで、以下はどうやってお金の絡む創作活動をしていくべきか?みたいな話をしています。超個人的な反省会なので、ほんとに興味が無い人は見なくていいものです。

オリジナル作品を見てくれる人をどこから集めるべきか?

最近「どこからお客さんが来るのか」を意識することが大事だと改めて気が付いた。
それはランキングだったり新着順だったり、おすすめ機能だったり周囲の口コミだったりする。
自分に適した場を見つけて、その場が求める需要を満たした作品を発表するって意識が大切だ。(プラットフォームのランキング等を見ればどういうものがウケてるのか反映されてる)

僕の場合、キャラも設定もオリジナルの一次創作でやっていきたいという思いが強くある。
でも無名の状態からオリジナル作品を不特定多数の人に見てもらうって相当難しい。 知らない作家の知らない作品だから、面白さや品質が何も担保されていない。世間に認知されていないから、共通の話題で周りと盛り上がれるわけでもない。
だからTwitterやpixivでもオリジナル創作は一発ネタ、あるある、パロディ系のような分かりやすく共感しやすいものが強い。
メッセージ性を前面に出してキャラも設定も凝ったものをたくさんの人に見てもらいたい、となると商業誌の漫画家や全国放映の映画監督になれればいいんだろうけど、そういうのに僕は向いてないと昔に悟った。

同人で活動しようとしてるのは、作家性が色濃く出た癖の強い作品が好きだから。
そういうものを楽しんで、憧れたし、自分もやってみたいと思ったから。
創作活動で他人に口を挟まれたくはないし、エログロ病み鬱みたいな表現も好きだし、社会の目を気にした誓約を取っ払いたかった。だからこの道を選んだのはきっと正しかったと思う。

現時点で無名である。同人でやっていきたい。かといって「フォロワーを伸ばす方法!」みたいなノウハウを真面目に実行する素直さもない。さてどうする。

固定ファンも少ない場合、まずプラットフォームの新着順で見つけてもらってランキング入りからの伸びを狙っていくのが鉄板の流れとも言える。
数か月、下手すりゃ何年もかけて制作したものがこの一瞬のうちに成否が分かれるのだ。狂気の沙汰ほど面白い。
そこの一発勝負に賭けるのはあまりにも不安だし、ようつべとかブログで固定ファンを伸ばそうと躍起になってはみたものの、全力じゃないとどこの世界でも見向きされないことに気が付いた。二足の草鞋を実践してる人が少ないのはそういうことでもあると思う。片手間にやってバズるほど甘くはない。それをやれるだけのモチベーションに繋がる未来のビジョンを僕は描けていない。

せめてもの戦略として、2,3か月単位で作ったものを連発していくっていう方針に切り替えた。
一年かけて制作したものが爆死したら洒落にならないし、そもそもゲーム製作の経験値が足りないと長編を作るのには頓挫する。世間一般で爆発的に売れてるのはやっぱり時間をかけて作った大作なんだけどね。今はまだその時じゃない、耐え忍ぶ時なんだ。

デジタルノベルの必然性

作品を「販売」する訳だから、ビジネス系の知識を応用して生かせると思う。
というか僕は自由に好きに作ったものがグングン伸びていくようなレベルの天才ではないから、もっとよく見て考えて計画して行動を起こしていかないといけないんだ。

同人エロゲの世界にも強いジャンルがある。例えばRPGやシミュレーションだ。
自分が主人公と一体になって行われる「体験」が主軸なのだから、自ら歩き回って行動を起こせるRPGやプレイヤーのクリックによって女の子にいたずらできるシミュレーションが人気になるのは至極まっとうな流れである。

そんな中で僕がやろうとしてるのはデジタルノベルだ。
立ち絵と背景があって、文字を読み進めて、ときどき選択肢が表示される……そんなやつだ。
黎明期の時代のエロゲならノベル形式が天下を取ってたし、企業制作の商業エロゲにはまだまだアドベンチャーゲームを作ってる所が多いけれど、最近の同人界隈でシナリオを売りにしたデジタルノベルが数字をとっている所を見るのは少ない。(これに関しては僕の知見が狭いのかもしれない)

絵と話を売りにしたいならCG集とか漫画でええやん!って思うけど、なんかそうじゃないんだ。感覚的なことの割合も結構多いからこれに関しては説明するのが難しいんだけど、CG集はあくまでイラストが主役な印象が強いし、漫画は全部のコマに絵を描かなきゃいけないからもっとしんどい。
自分でも言い訳をつらつら並べてるように見えてくるが、いいから黙って好きなようにやらせてくれ。勝てばいいんだ。結果を出せばそれが正しさそのものになるんだから。

もっとシナリオや設定面に比重を置きたいと思って模索した結果、今のデジタルノベルの形式にたどり着いたんだ。
ノベルゲームってなんか難しそ~……冗長でテンポ悪そ~……なイメージがなんとなく付きまとってるのは分かってるし、実際そういう作品も多い。
自慰行為のお供に添えたいんだったらスマホやタブレットで観れる画像作品の方が秀逸なのも知ってる。
全編アニメーションやフルボイスみたいな、ノベル作品である必然性を見出せる要素も薄いのを自覚してる。

以上の要素を洗い出してみると相当望みの薄い賭けなのがわかってくる。
真っ当に労働もしたくない、必死に努力してプロの世界を目指すわけでもなければ、世間の需要に合わせようとするわけでもない。自分のやりたいことしかできない。
ぶっちゃけかなり極まったろくでなしが僕の実態なのだが、そんな阿呆を僕自身そこまで嫌いじゃないし、結構好きだ。誰が何と言おうとこれが僕の夢の姿なのだから。何者にも邪魔させないし、がむしゃらに進んでいくしかない。とっくに退路は断たれている。

飲食店から学ぶエロゲ販売

ストアを見渡してみると、上手さや見栄えの良さではない所で実績を上げている作品も光っている。こういうものから学ぶことは多く、最近気付きを得たのでここで文章化を試みてみる。

要するに抑えるべきポイントは、ラーメン屋と同じだ。
は?って思っただろうけど、三大欲求を需要とする個人経営のビジネスとして見習うべきところがある。ラーメン屋ってのはものの例えで、正確には飲食系全般。

まず「何が置いてあるか分かりやすくすること」。

ちゃんと看板にはラーメン屋です!って書いて、メニューに醤油、味噌、とんこつなどのスープを選べてチャーシューや卵のようなトッピングがありますよ、って書くべきなんだ。
当たり前のことじゃんwって思うんだけど、二次元コンテンツ販売となると途端にここが見えなくなるんだ、これが。
看板に「ヴァッリゲムソギョッポフの栄光 ~一騎当千~」って書いてあっても誰も入ってこないんだよ。中身が想像できないんだから。

店の看板はサムネイルで、メニューに該当するのはサンプル画像や紹介文。
ちゃんと何を取り扱っているのか書くこと。店の歴史とか素材のこだわりよりも先に、どういう客層向けのコンテンツを取り扱っているかを表示するべきなんだ。

よく見る「NTR、逆転はありません」も大事な表記なんだなって今更気付く。あれは「アレルギー食品は入っていません」と同義だったんだね。

続いて、一貫性が大事。

ラーメンもチャーシューも餃子もやってます、程度ならまだいける。
それらは相性がいいもの同士だし、2品3品だったらコスト的にも管理することは難しくない。
ただ、パスタもうどんもハンバーグも寿司もスイーツもやってますよ!ってなるとコンセプトがバラバラで何を求めてるのか分からなくなる。

だから一貫性が大事。
凌○ものなら途中で輪○が入っても自然と受け入れられるけど、純愛もので突然第三者を交えた乱交が始まったらなんかやばい気がするよね。そういうことだよ。主軸は一本に絞って、余計な混ぜ物は入れないことだ。

大量のメニューを取り揃える戦略もそれはそれであるのかもしれないけど、たぶんそれやって通用するのはコストを持て余していて人海戦術ができる大手サークルだ。
一点集中と差別化です、ってランチェスター戦略にも描いてあるから無名の作家が伸びるにはそうした方が良いと思う。

ここは濃厚油ギトギトカロリー増し増しの専門店です!それ以外はやりません!!みたいな感じに尖らせると、購入層は限られる替わりにより求心力は増す。

昔に闘技場で公開凌○されるエロゲ作ったことがあったけど、あれは凌○がメインコンテンツだったのに目的は闘技場から脱出することだったのも噛み合ってなかったよね、っていうのも思った。

純愛ルートと無理矢理ルートを選択できるようにしたやつもあったけど、両方やるリソースを片方に注いで1要素を二倍にした方が良かったのかな、と色々考える。
善悪の分岐でシナリオが変化する、っていうシステムは中身をとことん作り込んで初めてフックとして機能するものであって、表面上だけなぞって猿真似しても同じ境地には至れなかったよね、というお話だ。

こういう全体公開の場で自分の作品にケチをつけるのはだいぶやっちゃいけない事のうちに入る気がする。すみません。
この反省会はこれからもっと良いものを作っていくんだという宣言でもあります。クリエイターが問題点に自覚的になることが品質の向上に繋がっていくと信じて。

顧客が満足すること。

百合の間に男が割り居るのも、おねショタでショタが逆転するのも、それ自体は悪ではないんだ。読んだ人が期待していたものからズレていたことが原因なんだよ。最初から百合の間に割って入るぜ!!って高らかに宣言してれば、悲劇は起こらなかったはずだ。

手に取ってくれた人が何を求めて見てくれているのか、それに自覚的になることが大切だ。
安全で楽しい作品を見る時はそれ用の心構えがあるし、重厚でハードな作品を手に取った人にはそれ用の心構えがある。
前者で絶望のバッドエンドをやらかしたら反感を買うし、後者で何も起こらなかったら物足りないと言われるかもしれない。
「満足してもらう」ってことは質のいいものを作ればいいってことではなく、事前に抱かれた期待に合致したものを提供するってことなんだろう、きっと。

人気ジャンルに無理して媚びる必要はないが、自分の客層に応えていこうとすることは大事だ。
こういう事を意識的にやれている作品が数字を伸ばしていくのかなぁ、と思ったりしました。

まとめ

僕が考える話はコンセプトやテーマも複雑で渋滞しがちだけど、初見の人でも興味を持ってくれるように譲歩できるところは最大限譲っていきたい。譲るって言い回しも適切ではないか。
気配り、配慮、まごころ、思いやり。フレンドリー。画力や表現力だけでなく、そういう力を伸ばしていったものが成功者の椅子に座り続けられるのかもしれないね。

まあ机に座って考えるだけ考えても、行動に繋がらなきゃ何も始まらないので次回作の制作に取り掛かるとしようぜ。
以上に書き連ねたことを踏まえて、これからR18のお話を作っていきます。
製作期間は3か月程度を予定、ロリっ子と触手生物のラブストーリーです。お楽しみに。

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ちんぼつせん 2022/08/10 10:03

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ちんぼつせん 2022/07/28 21:06

マキの進捗とかの報告!

ゲームの進捗

マキの命の火、イラストやテキスト、プログラム含めて仮完成と呼べるところまでは進みました。このままお出ししても問題ないラインです。

https://twitter.com/tinbotsusen/status/1551184122864738304?s=20&t=TXgBhMss1miTUZdEc3DUXA

後はちょこちょこ見直しやアップグレードした後にリリースって感じになりそうです。当初の予定だった8月上旬には間に合いそう。ご安心下さい。

配信プラットフォームについて

steamとかappstoreに進出する!って話を前回あたりしたと思うんですが、調べてくうちに色々壁がある事が分かったので今回は一旦保留!国内サイトメインでの配信になりそうです。
https://twitter.com/tinbotsusen/status/1552451599041441792?s=20&t=TXgBhMss1miTUZdEc3DUXA

自創作まとめた

KOU名義のも含めた自分の作品を一覧にしてみました。


ここの読者様にはあやかしはんとやLightmareが馴染み深いだろうけど、白炎乱舞やイリスノも現在公開中ですので気になる人は覗いてみてね。

白炎乱舞  前期
白炎乱舞 後期
イリスノ機巧紀行
あやかしはんと

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ちんぼつせん 2022/07/18 14:49

「マキの命の火」情報公開。

いよいよ本格的にゲーム開発を再開しようと思います。
氷河期四肢○断延命ノベル、「マキの命の火」についての記事です。

コンセプトアート


基本的な情報は概ねこの一枚に纏めてあります。

世界観

氷河期を迎えた近未来のお話。
文明は途絶え、人間も僅かにしか生き残っていない状況下での地球。
主人公のマキは相棒のロボと廃墟に籠りますが、彼女の手足はもはや凍傷でまともに機能しない状態。
先が見えない状況下で、残された生命のタイムリミットまでを淡々と過ごしていくようなお話です。

キャラクター

マイペースで瀕死の女子大生輪苗マキと、皮肉屋でプライドが高いロボの二者による会話劇が中心となります。

システム

今回は選択肢や複雑な操作はない、一本道のデジタルノベル作品になります。

画面

※ほんとに制作中のものです。これからちゃんと描くよ!


公開する場所

プレイ時間10~20分程度の超短編をイメージしており、基本フリーゲームとして無料公開しようと思っています。

真っ先にティラノビルダー公式が運営する「ノベルゲームコレクション」での発表を予定していて、その後問題なく公開できそうならSteamやbooth、スマホのappstore、googleplayなどに活動範囲を広げていきたいなと思っています。やれることはなんでもやってみようぜ。
これまでの主戦場であるDLsiteでは無料公開できないっぽいので、おまけ画像や初期アートを足した\110の有償版を出してみようと思います。

締切

もう作り始めてるので、とりあえず甘めに見積もって8月上旬までには出したいです!
この夏真っ盛りのお暑い時期に、涼しげな題材の作品を提供したいと思います。
これからまた近いうちにどんどん進捗お見せしてきたいです!ではまたお会いしましょう!

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ちんぼつせん 2022/07/13 14:09

としゃぼつせん

なかなか痛い目にあったので、自分への戒めとして残しておきます。


もう半年くらいカレー食べたくない。

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