銀河英雄戦艦アトランテスノヴァ シャレーダーグローバルワン セラフグローバルワン
そして次に鏡子が目を覚ましたとき
人工的な明かりに照らし出された
岩肌とその明かりを背にした男の影があった
「ここはどこなの?」
どうやら其処は洞窟内部の様だった
冷えた空気と湿気そして周りが岩肌が
そう思わせる根拠になる
鏡子の隣では小原が既に目を覚ましていた
「チーフここは敵のアジトです・・
どうやら俺達はまんまと敵に捕まった
みたいですよ」
手を後ろで拘束されている・・
鏡子は自分達が予定通りに捕まった事を聞いて
逆に落ち着いた、いきなり殺される可能性も
0ではなかった・・
「どうやら目が覚めたようだな
美しいお嬢さん」
「俺達をどうするつもりだ?」
鏡子を庇うように
小原の質問にシルエットの男は
「君達が大城誠矢の関係者であることは
既に掴んでいる、友人か仕事の同僚か・・
いずれにせよ捕らえられたと知れば
必ず助けに現れるだろう」
やはり狙いは大城隊長か・・
小原と鏡子は理由は知らないが彼等が
大城誠矢の命を狙う敵だと理解した
「どうして大城隊長を狙うの?
訳を説明なさい!」
鏡子は誠矢がハヤテ戦闘隊の隊長だから
命を狙われるにしてはおかしいと思った
シルエットの男は憎しみの籠もった声で
誠矢の事を語り出す
「お嬢さんには信じられない話だろうが
奴は我等ムーの末裔の不倶戴天の敵・・
アトランテス王国の王族なのだ」
鏡子はこの男が何を言っているか直ぐには
理解できない
『・・大城隊長が・・王族?』
小原などは最初から相手にしてない有様だ
「何言ってるのか解らないけど大城隊長は
そんなんじゃないぜ!」
影の男はこの反応に笑いながら
「確かに・・2万年も前に滅びた国の
王子だと言われても信じられんだろうな」
『王子・・大城さんが?』
鏡子にとってそれは突拍子のない話に
思えなくなった
『誠矢王子・・何て似合う
呼び名なのかしら・・』(ポッ)
小原はまだ誠矢が王子だと言われても
現実味を感じてない
だがこの影の男が続けて話し始めた
話を聞いて初めて真剣になった
「我々ムーの末裔は大城誠矢以外の王家の血に
連なる家族や親戚を何度も襲撃し殺害してきた
呪われた王家の血を根絶やしにする事が
我等ムーの末裔の悲願なのだ」
こいつ・・何て言いやがった?
大城隊長の家族を・・親戚を殺しただと?
常軌を逸した言葉に鏡子はこの男と
ムーの末裔と名乗る組織に狂気を感じた
この男達は既に滅びた王族の血を理由に
大城隊長の家族や親戚を殺したと自供してのだ
そして今も隊長の命を狙っているという
「そんなの正気じゃない狂ってるわ!」
小原は頭に血が昇り今の状況を忘れ
男に向かって怒声を浴びせる
「お前等!よくも隊長のご家族を手に掛けたな!
隊長に代わって俺が貴様等を一人残らずぶっ殺して
やるぞ!」
男は不気味に笑いながらこう言った
「所詮・・凡人には我等高貴な血の確執や
恩讐など解るまい!」
男はそう言いライトを消すと今度は
宇宙船らしい乗り物をライティングで照らし
二人に見せた
「仕方ない・・我々の本気を見せてやろう」
その宇宙船からは何やら不気味な音が聞こえてくる
「な・・何をしているのこれは?」
科学の事など良く解らない鏡子でさえ
この宇宙船が出している異音が尋常ではない
事が解る。
小原は鏡子よりその音の正体を推測できた
まさか・・この音は
「どうやら男の方は気づいた感じだな」
その男の表情は狂信者の顔そのものであり
恐怖と痛みを和らげる薬を投薬した
麻薬患者の末期にも見える程醜く歪んでいた
「そうだ・・この船のエンジンは今・・
臨海状態にある・・・このボタンを押せば
その瞬間に大爆発を起こすと言う寸法だ」
宇宙船のエンジンを臨界爆発させれば
核爆発相当の爆発が起こる
この狂信者達は大城誠矢たった一人を
殺すために核爆発を起こすというのだ。
「やめなさい!そんなことをすれば
あなた達も死ぬわよ!!」
鏡子の言葉も無駄だった
その男の目は明後日を向いていて
口から涎を垂らし甘美な表情を浮かべていた
「我が命で王家の血を根絶やしに出来るのなら
本懐というものだ!」
殉教に身を投じ
陶酔しきった狂信者に
何を言っても全くの所無駄なのだ
その時突然ブラスター銃の発射音が轟き
狂信者の手首から先が
起爆装置ごと一瞬で消し飛んだ
そして他の狂信者達も次々に
大口径ブラスターの餌食となっていく
最初に撃たれた男は
手首から先の傷口がブラスターの熱で
焼かれたのが幸いし
出血せずショック状態を逃れた
悪運が強い奴である
人質の二人が注視すると
何もない空間が歪んで奇妙に揺れ動き
大口径ブラスターを抱えた大城誠矢が
遮蔽装置を解除して姿を現す
「待たせたな二人とも」
「戦闘隊長!」
遮蔽マント装備のキリングスーツを身に纏う
その凛々しい姿に思わず
鏡子は本物の王子様みたいだと言おうとするが
超格好いい~と声を上げる小原正二に
先を越される
鏡子は自分の言いたい台詞を
取られた気がして
思わず小原をキツい目で睨んでしまった
ビクッと鏡子の迫力に怖じ気付く小原
そして手首を吹き飛ばされた
敵狂信者の男は残った方の手で
鏡子と小原に向かって銃を
撃ちながら宇宙船の中に逃げ込んだ
誠矢は目眩撃ちの弾が二人に当たらないように
身を挺して庇うと案の定何発か被弾するが
キリングスーツの防弾性能が防いでくれる
だがその間に敵には逃げられてしまった
「すいません大城隊長!俺達のせいで」
「すいません・・でもありがとう御座います」
鏡子も申し訳ないと思いながらも誠矢に感謝の
言葉を贈るが
「気にするな二人とも無事で良かった」
敵の宇宙船が稼働音を出して移動を始める
洞窟から脱出するようだ
鏡子はあのスパイが宇宙船に逃げたのが
何の目的かを察した
「大変です・・敵は宇宙船のエンジンを
臨界状態で爆発させる気です!!」
起爆スイッチを破壊された敵は
宇宙船を一端上空に飛ばし
そのまま反転してこの洞窟に体当たりを
する気のようだ
「何て執念深い奴なの!?」
何が何でも誠矢を殺そうと言うのか
「奴等が執念深いのは先刻承知のことだ!」
そして誠矢はレシーバーで誰かと通信する
「こっちも頼りになる助っ人を用意しておいた」
ムーの末裔がガルスグレーサーに助っ人を
頼むなら、こっちはこの男に出動を要請する。
魔導転移のゲートより砂浜に突然、
超火力のライガー重戦車が走り出てきた
その重戦車には屈強な戦いの鬼が乗っている
そこに登場したのは
ジャックゴルドーVYライガー戦車隊隊長だ
「サテト・・ココハ地獄ノ一丁目ダゾ
ロックオン・ファイヤー!!」
重戦車が轟音を立てて戦車砲を発砲した
それは見事に空中の宇宙船に命中すると
臨海に達していた宇宙船のエンジンが
突然飽和状態となり停止する
「な!何故だ!何故止まる!?」
7号からの情報で春吉科学長は事前に
戦車砲の砲弾に臨界制御剤入りの
弾頭を用意していた
これは暴走したエンジンを強○停止させる
宇宙船の安全装置と同じ原理だ
次弾装填!・・そして2発目の砲弾は
情け容赦のない実弾砲である
「アイムアンド・ファイヤー!」
力を失い失速していた宇宙船の
コクピットを強力な殺傷力を誇る
152mm砲弾の直撃が直撃し
中にいたあの狂信者の男が全身を衝撃に
無惨に吹き飛ばされ
血飛沫をまき散らしながら内蔵を散乱させながら
バラバラの残骸と化し空中に散華した
宇宙船はそのまま落下して海面にぶつかると
波飛沫と泡を立てながら水没していく
誠矢達は洞窟から表に出て
遙か先の水平線に白い煙の筋が昇っていくのを見る
「これで隊長を付け狙うヤバイ連中は
全滅したんでしょうか?」
「そうなら有り難いんだが・・」
小原がそう言うのを聞いた誠矢は
ムーの末裔が自分の正体をバラした事を知った
まあ仕方ないことだ
「大城隊長は・・本当に王子様なんですか?」
滝川鏡子が頬を赤らめながら真顔でそう聞くので
誠矢も真面目に答える事に
「何世紀も前に滅びた国のな・・
まあ俺には厄介ごとでしかない
そのせいで命を狙われている羽目になった」
鏡子はこの凛々しく雄々しい若者が
亡国の王子だと聞いて何てロマンチック
なのかしらと、益々惹かれていく
自分の気持ちを何とか押さえようとした
それを隣で見ている小原は
鏡子の気持ちが手に取るように解る
大城隊長は滝川チーフの
そんな想いには無頓着で
全然気が付いていない
小原には此から若いリビドーが疼く様な
複雑な気持ちを抱えた悩ましく悶々とした
日々が始まるのだろう。
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★付箋文★7:14 2024/05/08
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シャレーダーグローバルワン
セラフグローバルワン
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シャレーダーグローバルワン
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シャレーダーセカンドNO.34
これは大阪に生き残る
200人の運命を賭けた
絶望と希望の脱出劇
それは悪霊と化した妹とする
恐怖の鬼ごっこ
その恐怖の時間を
逃げまわる婦警隊副隊長
泉真紀子、だがこれは
巨乳隊長が考えた作戦だった
その間に 一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
隊長と侍ディーヴァガイ
そして木星は最悪の戦場と
化してしまうのだった。
シャレーダーセカンドNO.33
シャレーダーD01
シャレーダーD01
シャレーダーディストラクション
フェーズ01
シャレーダーディストラクション
フェーズ01
人造悪魔ダークネスに
よって世界は激変した!
そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
最強最悪の武闘派警官の二人
今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!
婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子 彼女はかって
その俊足を活かして
引っ手繰り屋をしていた
彼女を更生させたのは
婦警隊長 亘理洋子
泉は洋子に変わって囮役を買って出た
恐るべきダークネスの大目玉ボス
サイクロプスの追撃の末
囚われの身となり、触手責めにより
洗脳快楽○問を受けるのだったーーー
と言う訳で突然始まった
シャレーダーディストラクション
全40話と言う長編のため
残り数話の所で長らく止まっていましたが
やっと全話のペン入れも終わり
此から再スタート致します・・・
エロ無しは一般でも発表しますが
18禁モードが読めるのは
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だけ ですので宜しくネ!ダス
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