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オナニーの記事 (2)

サークルSBD 2011/09/01 23:00

「THREESOME」 後編

前編はこちら



妹の口からその言葉を聞いた瞬間、メフの全身は凍りつき、目の前が暗くなった。
スピルは、メフの秘密の独り遊びのことを知っていた!でも何故・・・・?
ぐらぐらするめまいの感覚と戦いながら、メフは、会話に耳を傾け続けた。
立ち木を挟んですぐ向こうからは、そんなことはまるで知るよしもないスピルの陽気な声が聴こえてくる。
「ニオイが出てくるとこの先っちょって敏感だから、いじると、あんなにおカタいお姉ちゃんがヘンになっちゃうくらい、ものすっごい気持ちイイみたい。あたしは、やってみても何だか痛いだけなんだけどね。きっとお姉ちゃん、普段あんまりプ~しないでガマンしまくってるからかな。癖になっちゃってて、やめれないみたい。結構よくやってるよ。やってる時は大抵、またやってるなって、すぐピンと来ちゃうの。何でかわかる?」
「・・・えーと」
「ニブいなぁ。お姉ちゃんと一緒だね。お姉ちゃんも自分では何とかごまかせてるつもりみたいなんだけど、実はバレバレなんだよねぇ・・・。だって、お姉ちゃんのニオイ、すごいって言ったでしょ。本人は気がついてなくても、ニオイ、ちょっとずつだけど漏れてたりするのね。くさーーーいって思って目が醒めちゃうことだってあるもん。ね?わかったでしょ。よーするに、お姉ちゃんがそれやってる時に、ウチに来ればいいんだよ。そーっと、お姉ちゃんの部屋の前にでもいれば」
「なるほど・・・そいつはいい」
「でしょー。だけど、何度でも言うけどバレたら一巻の終わりだかんね。お姉ちゃんを本っ気の本気で怒らせたりなんかしたら、とんっでもないことになるかんねっ!それに、あたしまでお仕置きされちゃうかも知れないんだから!」
「バレないさ・・・・キツネの忍び足をなめるなよ」
「それならいいけど。万が一バレたって、絶対の絶対に、あたしから聞いたなんて言っちゃだめよ。約束だからね!」
「よし、約束!スピル、サンキュー」
「絶対、死んでも、お姉ちゃんにすんごくクサいゴーモンされても、あたしのこと言っちゃだめなんだからね!?」
「わ、わかった・・よ・・・ハハ・・」

スピルは、マイクと別れてどこかへ行ってしまったようだった。
おそらく、どこかで道草をくいながら我が家に向かっているのだろう。
それよりも、メフは、これからどうすればいいのかわからなくなった。
混乱した頭のまま、自分でも無意識のうちに、メフはいつのまにかマイクの前へ立ちはだかっていた。
「や、やぁ・・・・メフ。今日も綺麗だね。最高だよ」
思ってもみなかった突然のことで、引きつった愛想笑いを浮かべるのが精一杯のマイク。
「こ、こんなところで会うなんて奇遇だよねえ。うっ、運命のめぐり合わせってやつかも知れないな」
メフは、うつむいてしおらしく目を伏せている。
しかし彼女の尻尾はこれ以上無いほど緊張してピンと張りつめ、ふさふさの毛は扇状に広がって尻尾を実際よりずっと大きく見せており、それがマイクに何ともいえないプレッシャーを与えていた。
一体彼女は、何がしたいっていうんだ?まさか、さっきの会話を聞かれた・・・!?
「ねえメフ・・・・ずっとそこにいたの?」
メフは、うつむいたままこくりとうなずいた。
「じゃ・・・スピルと・・・さっきの話・・・」
しばしの間の後、こくりとうなずくメフ。
マイクは、青くなったり赤くなったりしてうろたえだした。
「何だくそ、メフ、盗み聞きなんて・・・・・ひどいぞ!卑怯だよ!」
「・・・ひきょうで・・・わがままで・・・ざんこく・・・」
「・・・・?・・・と、とにかく、そっちがそうくるなら、こっちにだって考えがある。メフ、単刀直入に言うよ。きみの例の一発のニオイって、信じられないくらいスゴいんだってね?ぼくはねえ、学術的見地から、非常にそいつに興味があるわけさ。是非そいつを、生で体験させてもらえないかなぁ。おおっと勘違いしないでくれ、ぼくの毛皮を汚したりしないでくれよ?スピルもやってくれたことだし・・・・ちょうどいい、そこらの草むらに向かって一丁、頼むよ」
「・・・・・」
メフは黙って、力無く首を横に振った。
「ああ、嫌だっての。うん、そうだよね。何でも言いなりってのはちょっと、プライドが傷つくかもしれないなあ。でも、そうしないと、もっとプライドを傷つけられることになるかもよ。これはあくまで仮の、もしもの話でしかないけどさぁ・・・。ぼくがもし、さっき聞いたばかりのきみの素敵な秘密のことを、この森のいろんな連中に話して回ったりしたら、どうなるだろうね」
「・・・・・・・・・」
「あっ、そうだ。今ここでやってもらおうか・・・。ふふふ。そう、スピルが言ってたその秘密の、臭腺オナニーとやらをさ」
「・・・・!」
メフの尻尾が、その言葉にぴくっと反応した。
「やってくれるね?そしたらぼくもそいつを秘密のままにしとくと約束する。全部忘れてあげるよ。どうする?メフ」

メフは、あたたかな草の上にゆっくりと身を横たえた。
傍らには、固唾を飲んでなりゆきを見守る、マイクの姿。
ちょうど、背の高い草が辺りを囲うようにして密生している場所で、他からの目は届かない。
メフは半身になり、いつものように瞼を閉じて、尻と下腹部に意識を集中させた。
草の擦れる微かな音と共に、白黒の大きな尻尾が背中側にぐっと反り返った。
これで、「おなら」の噴射口は、準備OKの状態となった。
メフは剥き出しになった自分の肛門に、マイクの無遠慮な視線を痛いほど感じていた。
スカンクの肛門は、その用途による発達のため、他のケモノと比べて、段違いの大きさを備えている。
もはやエロティックとさえいえるその迫力に、マイクの目は釘付けとなっていた。
やがて肛門の内側から、何かの塊がゆっくりと隆起してきた。
花の蕾のような皺を押し上げてそこから顔を覗かせたのは、一対の、鮮やかな桃色をした、形も大きさも乳首そっくりの柔らかそうな突起だった。

「んっ・・・・はぁ・・ん・・」
指先が乳首のようなその突起に触れる度に、メフの口から甘い吐息が漏れた。
「んっ・・・・んっ・・・んっ・・!」
甘い声は、どんどん高まっていくようだった。
しかし、一向にそれらしいニオイはしてこない。
しびれを切らしたマイクは、もう少しだけ近くに寄って、メフの肛門を覗き込んだ。
「・・くぅ・・んんんーッ・・あっ、あッ!」
メフの背がぐっと反り、やがて全身が小刻みに震え出した。
きゅうっと、下半身の筋肉が収縮していくのが、マイクの目にも見てとれた。
と、例の乳首に似た突起の周囲を取り巻いていた柔肉がみるみるうちに盛り上がり、一瞬、まるで小型の乳房さながらとなった。
ハッとしたマイクが身を引いた時にはもう、全てが遅かった。

プスーーッ!
突起の先端がはじけ、濃い黄色をした液体が上空に向かって、恐ろしい程の勢いで噴射された。
辺り一面の空中に飛び散った黄色い飛沫は、瞬く間に細かな霧となって、マイクの上にも降り注いだ。
「あっくそ、毛皮に・・」
そう毒づく余裕のあったのもつかの間、やがて、こうなっては逃れられない悲惨な運命がマイクを襲った。
「ふッぎゃあああーーーーああーーーーあーーーーああああーーーーーー」
マイクは絶叫しながら横ざまにぶっ倒れると、半狂乱になって鼻を地面に擦りつけ始めた。
そんなことをしてももちろんメフのニオイからの開放はかなわず、少しすると、臭さのあまりもんどりうってのたうち悶える時間がしばしの間続くのだった。
「ぐあっぷ、くさ、くさ、くさ、くさいぃくさいぃーーー!くさあい、くさあああ!!」
それがおさまると、また鼻を地面に擦りつけはじめる。
無間地獄のような繰り返しだった。
「ごぼげぼ、げおっ、くさァ、くさューーッ!メフ、だずげっ、イキがぐるじ、ふげっ、ギャッ、ヒィーーーッハヒハヒ!!」
これ以上ないと思えるほど苦悶しつつ、マイクの股間の一物は何故か目一杯に勃起していた。

半身を起こし、しっとりとうるんだ目でマイクの暴れようをじっと見つめていたメフは、吐息混じりにつぶやいた。
「ね・・・・?わたしの・・くさくて目が回るでしょ。くさくて息もできないでしょ。すごく、いっそ死んじゃいたいくらい、苦しいでしょ・・・。だからね、だめ・・・なのに・・・・・・・・ぁ・・ン」
「はヒィーッ、はヒィィーッ!」
「・・・あなたをこのままにはできないし、こうなったらもう仕方・・ないよね・・・ンんっ」
「ヒィーッ!ハヒハヒ!ハヒハヒ、ハヒハヒ」
「かわいそうだけど、はぁっ・・はぁ・・・も、もっ、もういっかい、だけぇ・・」
メフはくるりと後ろを向いて尻を突き出し、敵に「おなら」をひっかけるときの姿勢をとった。
「はぁっ・・、はぁっ・・・、あ、あなたに、もっと、ちゃんと、思い知らせてあげるためなんだから、ね・・・?」
ふさふさの尻尾をふわりと持ち上げると、メフはあのピンク色をした尻の穴を、見せつけるかのようにマイクの方へと近づけはじめた。
「・・・ねぇマイク・・わたしの秘密、守ってくれるでしょう?でもね、もししゃべったらどうなっちゃうかは・・んぅっ・・・ちゃんと知っててもらわなきゃ、ぁンっ、いけないよねぇ?ねっ、マイクぅ?ね・・・?」
既に弱り切っていて声もないマイクには、仰向けに転がったままヒクヒクと全身を震わせながら、ゆっくりと後ろ向きで近寄ってくるメフの姿をただ見上げていることしかできなかった。
辺り一帯は液が気化してできたガスの厚い雲にすっぽりと覆い尽くされ、もはやマイクが新鮮な空気を吸うことは不可能だった。
そんなマイクの傍で、メフはしばしの逡巡の後、思い切ったようにその大きな尻をまた一段とマイクの顔に近づけ、
シュー・・・
と、ほとんど音も無く、しかし激烈にくさい一発を浴びせかけた。
涎と鼻水と泥でめちゃめちゃに汚されて今は見る影もないマイクの毛皮へ、新たに特濃の黄色が塗り重ねられた。
「ほぎャァァァーーーァブぶぶブゥーーーーーー!!!ブクブクブクブク」
「ぁ・・っ・・・・ぁはあ・・・。何て顔っ・・ひどい顔・・・どう、くさい?そぅ・・そんなにくさいの。苦しいのね・・ぷぷ・・ふふ・・っ、ハァッハァッ。わ、わかった・・・?ハァ、ハァ、こっ、こうされちゃうの。ペラペラしゃべっちゃうような悪いお口はね、こうやってふさがれちゃうの・・ね?マイクぅ・・ゥンっ」
宙を掻きむしりながら弱々しくのたうつマイクの様子を見守りつつ、メフは今までに無い初めての快楽に火照った顔でうっとりとそうつぶやき、そして背骨を駆け上がる官能に身悶えながら、さらに「おなら」を放った。
シュゥー・・
右から左へなぎ払うように乱れ撃たれた無数のくさい飛沫に口内を直撃され、マイクは繰り返しえずきながら口の端から泡を吹き続け、そのままもう何もわからなくなっていった。

マイクが目覚めたのは、夜の帳の中だった。
昼間と同じ、仰向けの姿勢のまま。
目覚めるきっかけも、気を失った時と同じ、強烈なメフの「おなら」の耐え難い悪臭によってだった。
「ぅ・・・う・・・ゲボッ・・・・ゲホゲホ」
立ちこめる臭気がひりひりと沁みて、まともに目を開けることもできない。
頭がぐらぐらして、ひどい風邪をひいた時のように、まるで体に力が入らない。
多少は慣れてきたものの、メフの残り香は未だに、呼吸のたびに鼻をひきちぎりたくなるほどの臭さだった。
こうして何とか生きていられたのが不思議なほどのスカンク・ショック。
マイクは、うかつにメフにちょっかいを出してしまったことを、激しく後悔していた。
が、その一方で、意識を失う直前に感じた、頭の芯がとろけそうになるほど甘やかな、えも言われぬ恍惚感をも思い出していた。
あれは、何だったんだろう?
倒れたままメフのくさい残り香を嗅ぎ続けているうちに、またもやマイクの股間に変化が起き始めた。
いつかどこかで知った、フェロモン、という言葉がマイクの頭に思い浮かんだ時、ガサガサという音がして、丈の高い草をかき分けつつ、小さな黒い影があらわれた。

「マ~イ~ク~ぅ!!よくも、よくも!」
聞き覚えのある声がした。
「ぁ・・・、ス・・ピ・・・ル」
黒い影と見えたのは、スピルだった。
暗いのと目がよく開けられないので、マイクには彼女の表情が読み取れなかったものの、スピルの声を聞いて、彼女が何の目的で来たのかマイクにはすぐにわかってしまった。
「ぉ、おい・・・ち・・・ちが・・・」
「いいわけはききたくなぁい。よくもあっさりお姉ちゃんにバラしてくれたわね!あたし、お仕置きされて死ぬほどひっっっどいめにあったんだから。まあ、マイクもそうみたいだけど?あたし、そんなの知らなーい。とにかく、このお礼はさせてもらうんだかんねっ、カクゴしてよね!」
「ス、ピ、やめ、なにする、つもりだ」
スピルの後足がサッと宙に舞った。
スピルお得意の、逆立ちポーズである。
スピルは、逆立ちのままトコトコと小刻みに歩きはじめた。
どうやら、目標との距離と角度を調節しているらしい。
「それじゃ約束どおり、想像もつかないほどヒドイめに、あわせてあげるぅ」
マイクは、内心ほっとしていた。
スピルのニオイなら、既に経験済みだ。
スピルの言う”ヒドイめ”があれで済むなら、御の字だ・・・・
しかし、そんなマイクに冷や水を浴びせるようにスピルの笑い声が響いた。
「くふふふふっ。何を安心してるのかな~?マイクって、ほんとにおニブさんねえ。今朝してあげたのは、ぜーんぜん本気じゃなかったの。だって、がっかりしちゃうくらい臭くなかったんでしょ?そーんなゆるゆるなニオイで、牙をむいてハァハァいっちゃってるヤバいやつらをどーにかできるわけないじゃない。お姉ちゃんにかなわないってのは本当だけどさ。でも、あたしだってスカンクなの。マイク、どう?あたしのすごいクサいの、嗅いでみたかったんでしょ」
「や・・・やめろ・・・わああああっ」
「何よ!お姉ちゃんのは喜んで嗅げて、あたしのは嗅げないってゆーの?ほらほら、こーゆーニオイがよかったんでしょ、マイク~?今さら逃げれるなんて、思わないでよねっ!」
そう言ってスピルの尻がグッと斜め上方に突き出されたかと思うと、次の瞬間には、既に無音のまま噴射されていたスピルの臭液が、月光を反射してきらきらと輝きながら、マイクの全身に降り注いでいった。

スピルの本気は、彼女の言葉通り、今朝の時のように生やさしい香りではなかった。
メフの「おなら」が、とてつもなく長い時間をかけてグツグツに濃く煮詰められ熟成された、ニンニクにも似た刺激臭と糞便にも似た腐敗臭のハイブリッドだとするなら、スピルのそれは極限まで腐りに腐った卵臭とでも呼ぶべき代物だった。
スピルに浴びせられた一発に加え、辺りになお濃く漂う、メフの強烈な残り香・・・・
この世にもうこれ以上は無いほど特濃の、ニンニク臭、糞便臭、腐った卵の臭い。
「むぷおっ、ぐぜ、ぐぅぜぇええーっぷぐっ、ごぼっ、むぷっぷぷぷゥ!!」
二匹のスカンクのあわせ技に、マイクはまた、半狂乱になって地面の上を転げまわるしかなかった。
「ど~お?いいにおいでしょ。せっかくご馳走になっちゃったしぃ、もう少しサービスしてあげる。美味し~美味し~ご馳走ちゃ~ん、あたしの中でほらね、こんなになっちゃいましたっ」
スピルの逆立ちした尻がマイクの方にグッと突き出され、再び噴射されたスピルの「おなら」が、きらきら光る霧となってマイクの毛皮を濡らしていった。
腐れたタマゴの悪臭が、ぐんと強くなる。
それから逃れようとして身をよじると今度は突然、メフのあの大きく膨らんだ肛門に鼻をまるごと突っ込まれたような感覚に襲われた。
辺りに漂う猛烈な糞臭を放つメフのガス雲、それが一段と厚く濃く立ちこめる「ガス溜まり」の位置へと、うかつに顔を突っ込んでしまったためだった。
「ゴボゲボ!ゲブーッ!ゴボゲボ!!」
「マイク・・・え・・・何、それ・・・」
スピルはあっけにとられて、とん、と後足を下ろした。
スピルの視線の先には、目を見張るほど大きくいきり立って反り返ったマイクの股間の一物があった。

ニンニク臭、糞便臭、腐乱した卵の臭い。
そしてそれら全部が混ぜ合わされた、嗅いだ鼻がもげ落ちるかと思われるほどの刺激的な極悪臭。
あのおしとやかなメフや可愛いスピルから、何で、どうして、これほどまでにくさいものが・・・!?と、涙と鼻水にまみれながらマイクは思った。
しかしその間にも嗅がされ続ける臭気に頭の中をぐちゃぐちゃにひっかき回され、やがてマイクにはそんなことも考えられなくなった。
永遠に続くかに思える激臭地獄の底でマイクは、ケシ粒のように小さな小さなメフとスピルが鼻の穴を通って自分の頭の中に入りこんできた幻覚を見ていた。
右の脳みそに入り込んだメフは、脳の突起に自分の臭腺を押しつけて悶えはじめた。
スピルは、左の脳みその中で逆立ちをはじめた。
メフの臭腺から黄色い液がまき散らされて、脳がくにゃりと溶けていく。
スピルの逆立ちした尻から黄色い霧が噴き出しはじめ、脳がどんどん腐って落ちる。
いつのまにかメフとスピルは、溶けかけ腐りかけた脳のなれの果てに各々の尻を擦りつけて、甘い声を上げていた。
よく見ればその脳みその残骸は、何だか、そそり立つ柱のような形をしていた。
まるで火山の噴火のように、柱が白濁した奔流を噴き上げる。
マイクは、スカンクたちのくさい毒液に全身を犯されながら、何度も何度も射精していた。
「メ・・・フ・・・・スピ・・・・・ル」
蚊の鳴くような声でスカンクたちの名を呼んだのを最後に、マイクは白目をむき舌を長く垂らしたまま、再び完全に気を失ってしまった。

「・・・マ・・・マイクったら、もうぅ・・・なによ、これじゃお仕置きなのか何なのか全然わからないじゃない!それにしても・・・・すっ・・ごい気持ち良さそーにイッちゃったけどぉ、やっぱり変態さんだったのねぇ・・・・」
スピルは、地面にぐんにゃりと力無くのびたマイクの体を眺めながら、独りほくそ笑んだ。
何かを思いついたらしい。
「お姉ちゃん、世の中って、お姉ちゃんが思ってるより、ずっと広いんじゃないかなぁ」

マイクは夢うつつのなかで、空を飛んでいた。
じつは飛んでいたのではなく運ばれていたのだということに彼が気付いたのは、どこかの家のベッドの上に体ごとドスンと投げ出された時だった。
「・・・あれれ?目が覚めたみたい」
「もう・・スピルが乱暴にするから・・」
マイクの頭上で声がする。見上げると、彼を囲むようにしてあのスカンク姉妹の顔があった。
気がつくとまたあの悪臭がする。
それが自分の毛皮から立ち上っているニオイだとわかると、マイクはまた気が遠くなった。

どれほどの時間が経っただろうか、体の上にふかふかの何かが被せられた感覚で、マイクは目を覚ました。
彼は柔らかい毛布をかけられ、見知らぬベッドの上に寝かされていた。
ここは一体・・・・・・まだ少しくらくらする頭を振って、考えを整理しようとした矢先、マイクはある強烈な違和感を覚えた。
自分の体の上に覆い被さっているのは、毛布だけではない。
明らかに毛布とは別の、しかし毛布に劣らずふわふわの毛皮をもった柔らかな何かが、マイクの股から腹の上にかけてのしかかるように存在していた。

「マイク、起きたの・・・?」
だしぬけに、毛布の中の暗がりから声がした。
「・・・・メ、メフ・・・!?」
「ぅ・・うん。わたし、マイクとね、もう一度お話がしたいと思っててね、それでね・・」
毛布の奥から聴こえてくるメフのくぐもった声がそう言うと、それまでマイクの腹部を柔らかに圧迫していた大きな塊がもぞもぞと動き出し、毛布を押しのけて、姿をあらわした。
マイクにとっては見覚えのある、それどころかもう一生忘れられそうもないその光景・・・・毛布の下からあらわれたそれは、彼の視界を覆い尽くさんばかりに巨大な、メフの尻だった。
マイクを狂乱させ、失神に追いやったあのものすごい悪臭の噴射口が今再び、彼の胸の上でエロティックな収縮を繰り返していた。
あの時の、息もできない苦しさが瞬間的に脳裏によみがえり、マイクはほとんど反射的に、目の前の尻を押しのけようと、まだ力の入らない体で弱々しくもがいた。
「メ、メフ・・やっ・・やめ・・・やめて・・!」
その間もマイクは、一つは恐怖のためと、それとは異なるもう一つの衝動のため、鼻先に迫ったスカンクの肛門から目をそらすことができないでいた。

毛布の奥からまた、メフの声がした。
「マイクあのね、あの後わたしずっと、すごく反省してたの。ちょっとだけ泣いちゃった。あんなにもひどい残酷なこと、もう二度としないって思って」
「・・・・そ・・そうか、だ、だったら・・!」
「でもね、マイクあなたが・・・ああいうのが、好きだっていうなら・・・・。わたしがどんなにほっとして・・・・、ううん、・・・どんなに嬉しかったか、わかる?」
「・・・え、な、な・・・・・」
「わたしたちのこんなにくさいニオイで、興奮するの?イッちゃうの?転げ回って悶絶しちゃうほどひどいことされたのに、それでも良かったの・・・?」
マイクは、頬がカッと熱くなるのを感じた。
あの時のえも言われぬ興奮、天にも昇るような射精の快感・・・!
「あ・・・い、いや」
「また・・同じことされてみたいって、思う・・?」
「そ、その、違う・・ぼくは、ただ、学術的な・・好奇心・・・」
「マイク・・・でも、ほら、もうここ、こんなに・・・」
毛布の奥で、ひそかに膨張していたマイクの一物に、メフの指がそっと触れた。
「ぁ・・・っ」
突然の”襲撃”に衝撃を受けたマイクの喉から、思わず上ずった声が漏れた。

マイクの目と鼻の先に、彼を発狂させ半殺しの目に遭わせたメフの恐るべき肛門がある。
体は押さえこまれて身動きがとれないが、それでも全力で暴れればどうにかなったかも知れない。
しかし、マイクはそうしなかった。
抵抗を試みることすらも無く、彼の体は、ベッドに縫い付けられでもしたかのように微動だにしないままだった。
「マイク」
毛布の奥で、少しトーンを落としたメフの声がした。
「やっぱり、嫌・・・・・・かな?」
「・・・・・」
だしぬけにそんなことを訊かれ、咄嗟に返答につまってしまったマイクが目を白黒させていると、目の前のピンク色をした肛門が、じりっ、とさらにマイクの鼻先に詰め寄ってきた。
メフの哀願するような声がそれに続いた。
「・・それとも・・・・してほしい・・・?はぁっ・・、はぁっ・・、・・・してほしいなら・・・・・う、ううん、・・・・・しても、・・・・いい・・・・・?」
「・・・・・」
「・・・してあげたいの。・・・ぅ、ううん、したいのっ・・!だってわたしね、あの時、本当はすごくっ・・・!あんなの、あんなにまでなっちゃったの、は、初めてで・・!!すごく・・、すっごく、良かっ・・・・」

おもむろにマイクの唇が、メフのそのデリケートな菊座に、そっと触れた。
ぴくっと、メフの尻が震えた。
マイクの舌が、花のつぼみのような肉皺をゆるりゆるりとなぞるごとに、くぐもった喜悦の悲鳴が毛布の奥から聞こえてきた。
マイクの舌の動きはますます速く、大胆になっていった。
いつしかマイクは目の前の尻をわし掴みにし、激しい舌の攻撃をメフに加えはじめていた。
メフは、身をよじるようにして尻を振りたて、悲鳴に近い声で叫んだ。
「ぃっ、ぃいのっ?ほんとにいいのっ?マイクぅぅ!」
マイクは、熱に浮かされたようにふらふらと、鼻先をスカンクの危険な砲門に自ら擦りつけた。
メフはすばやく両脚でマイクの頭部を挟みつけ、両足首を彼の頭の後ろに回して組み合わせると、そのまま抱え込むようにしてぎゅうううっと締め付けた。
マイクの頭は太腿の間に埋まり、顔は半ば尻の肉にめり込み、その鼻先は、先ほどマイクが自ら擦りつけていた肛門に押し付けられ固定されて、もはやぴくりとも動かせなくなった。
メフは両脚にさらに力を入れ、マイクの顔を完全に腿と尻の柔肉で密封するようにがっちりと封じ込めてしまった。
「ペロペロいやらしいことしちゃうような悪いお口はぁ・・こうしてふさがれちゃうの・・ね?」
毛布の奥から、ハァハァと一段と熱っぽくなった吐息に混じって、嘲るような調子の、それでいて妙に色っぽい、メフのくすくす笑いが聴こえた。
マイクは窒息しかけながらも、さらに鼻息を荒くして、力の限りを振り絞って、ぬろぬろと舌を使い続けた。
毛布の奥で小さく、「・・ィクっ、好きぃぃ・・!」という声が聴こえた・・気がした。

「ぁぁあはあぁあああぁっ!!」
メフの一際大きな悲鳴が上がったかと思うと、マイクの顔とそれが埋まったメフの尻や太腿との隙間のあちこちから、猛烈な臭気が漏れ出し、辺りに漂い始めた。
「ンギャヒーーーーーーー!!」
マイクもまた絶叫しながら、拘束のゆるんだメフの両腿の間から頭を力任せに引き抜くと、狂ったように顔を左右に振り立てた。
が、その顔面そのものから次々と気化し、ふんぷんと漂い続ける糞臭じみた濃密な香気は、煙のように鼻先へまとわりつき、どんなに頭を振ったところで決して逃れることはできなかった。
「メフ、メフッめふっ、ごぼげぼ、ぐざハヒハヒ、ハヒ・・ハ・・・ヒ・・・・・・・ヒィ」
鼻水と涎にまみれ、白目をむいて半狂乱になったマイクは、無理に起き上がろうとした挙句、メフの柔らかな尻へ顔面をしたたかに打ちつけ、勢い余って鼻を肛門に突っ込ませた後、全身を激しく震わせ、崩れ落ちるように失神した。
「あらあら・・・そんなによかったの。うふふふっ、何て変態なキツネさん。でも安心して。このことはないしょ。秘密なの。わたしたちきっと、うまくやっていけるよね?」
メフは、指にまとわりついていた生温かい残滓を、愛おしげに舌で舐め取った。
それは、マイクが気を失う数秒前、メフの掌に包まれていた彼の一物から、怒涛の勢いで噴出したものだった。

「よかったね、お姉ちゃん。それにきっと、マイクも」
ドアの外で鼻をつまんでいたスピルはくすっと小さく独笑し、つぶやいた。
「これで、いいのだ」


THE END

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サークルSBD 2011/08/31 23:00

「THREESOME」 前編

原案・キャラクター設定:けい    著:SBD



「んっ・・・・はぁ・・ん・・」
だめだ、どうしても甘い声が出てしまう。
枕に顔を埋めて嬌声を殺してはいるが、それにしたって限界がある。
「んっ・・・・んっ・・・んっ・・!」
このまま声が高まり続ければいつか部屋の外にまで漏れ聴こえてしまいそうだ。
それより何より、このままでは、大変なことに・・・・
「・・くぅ・・んんんーッ・・あっ、あッ!」
メフの全身が、小刻みに震え出した。
きゅうっと、下腹部のどこかの筋肉が収縮していくのが感じられた。
このままではまずい、一刻も早くやめなくては!
と、理性ではわかっているものの、メフはいつもここで、ギリギリまで粘ってしまう。
「あっ、あーっ!ダ・・メ・・・くふぅ・・・・んーーーっ」
奥歯を噛みしめたメフは、波の様に寄せ来る快感に抵抗し、更に激しい愛撫を加えようとする痛烈な衝動を抑え込んだ。
自らの股間に伸びた彼女の指は、ここに至ってようやく理性の言いぶんに従い、動きを止めた。
指の間では、乳首を思わせる桃色の突起が、ひくひくといまだ脈動を繰り返している。
メフがギュッと目をつむって耐え続けていると、脈動は徐々に緩やかになってゆき、やがて突起は、それが元々収められているべき場所・・彼女の肛門の奥へと、引っ込んでいった。
張り詰めていた全身のこわばりが、急速にほぐれていくのが感じられた。
上気した頬に掌をあて、まだ荒い息を静めながら、メフは物憂げにつぶやいた。
「また、やっちゃった・・・・・・・」

メフがこの秘密の独り遊びをはじめたのはいつからだったか・・・・
物心つく頃にはもう既に、メフは知っていた。
シマスカンクである彼女の武器、「おなら」の噴出口・・・・普段は肛門の内側に隠れている、桃色をした小さな二つの臭腺が、異常な快楽を生み出す場合があることを。
彼女は幼くして気付いていた。
「おなら」をする時にはいつも、ある種のめくるめく感覚が伴うことに。
彼女が「おなら」を使うのは、厳に絶体絶命のピンチの時に限られていたのだが、そんな過酷な状況下にも関わらず、否、だからこそ、なのかもしれないが・・・・
迫る敵の顔面を狙いすまして「おなら」を噴射するその一瞬、目もくらむような甘い痺れが全身を貫き、メフの心を千々に乱した。
ハッと気がついた時にはもう、敵は既にほうほうの体で逃げ去っているか、逃げることもできずに地面をのたうち回っているかだった。
いくら自分を襲った危険な敵とはいえ、ほとんど半死半生のありさまで苦悶し、嘔吐し、衰弱し、命乞いを繰り返す相手の惨めな姿を目の当たりにすると、胸の奥が締め付けられるような強烈な感情が後から後から湧き上がり、メフはそんな時、逃げるような足取りでその場を後にした。
相手が毒ガスで七転八倒の地獄を味わっているその時、彼女の方は言い知れない密かな悦楽に酔い痴れている・・・・
それを思うとメフの心は震え、彼女は独り、頬を染めつつ深く恥じ入るのだった。

そんなこともあってか、メフはいつも妹のスピルに、「おなら」を慎むよう言っていた。
スピルは昔から、安易にその武器に頼り過ぎるところがあるのでなおさらだった。
「世間体を考えなさい、スピル!森のみんなが迷惑してるかも知れないのよ?」
「でもお姉ちゃん、私達、スカンクなんだもん。しょーがないんじゃなぁい」
「だからって・・・あなたみたいにすぐそんなことしてちゃダメよ!大体あなたも女の子でしょう?女の子がそんなっ・・・もうっ、いやらしい!」
「やらしい~?何で?」
「え、そ・・・れは・・その・・ほら・・・・」
「大丈夫だよぉ、私、逆立ちができるもん!プ~するときだって、恥ずかしいトコとか見られないようにもできるもーん」
メフと違いスピルは、マダラスカンクである自分が「おなら」を武器にできることを楽しんでいた。
スピルは比較的安易に「おなら」をする。
ちょっと不機嫌になったり、何かに驚いたというだけで噴射したことすらあり、それがメフの悩みの種なのだった。
しかし、熟練の技とでもいうのだろうか、いつしかスピルは、「おなら」の濃さをコントロールして出すことができるようになっていた。
その気になれば、他のケモノが放つ臭気ほども匂わない控えめな一発から、スピル本来の毒ガスのような強烈な一発まで、かなり自在に濃淡放ち分けることさえできる。
「コツをつかめば簡単なのに」
とスピルは言うが、メフにはどうやっても真似のできない芸当だった。
スピルがする時のように、逆立ちしながらでなくてはならないのだろうか?
逆立ちのできないメフは、あきらめ顔で溜め息をつくしかないのだった。

しかし一方、スピルにしてみれば、メフの「おなら」こそが驚異でありまた脅威でもあった。
スピルより二回り以上もヒップの大きいメフは、逆立ちがへたくそだ。
スピルは随分とそのことで姉をからかった。
だいたい、普段から並外れておっとりとしており、運動神経ゼロのような姉である。
そのかわり、メフのそのボリューム豊かなヒップから放たれる「おなら」の威力は、スピルがどうあがこうととても太刀打ちできないほど猛烈な代物だった。
過去に一度、姉妹で大ゲンカの末に、ついにお互い、スカンクとしての最終兵器をお見舞いし合ったことがある。
しかけたのはスピルの方からだったが、メフは逆立ちしたスピルの尻から噴射された「おなら」のシャワーを全身に浴びつつ、まったく慌てもせず騒ぎもせずに、
「臭ぁい!よくもやったわねっ・・・スピルのバカ!もう知らないっ!」
と言い放つなり、まだ逆立ち中のスピルに尻を向け、スピルのよりもひときわ黄色の濃い「おなら」を、ブシュゥッとひっかけ返した。
「ッキャァァァァ」
スピルは変な叫び声を上げて地面にひっくり返り、鼻を掻きむしって転げ回った。
「く、くさい、臭あああい!」
メフのニオイは目に沁み鼻に沁みて涙と涎と鼻水が止まらず、スピルは、息をするのも困難なほどだった。
しかも、スピルがその時点で完全に戦意を喪失していたにも関わらず、それ以上不要なはずの「おなら」がさらにもう一発、のたうち回るスピルの上に降り注いだ。
(後にスピルがわけを問い詰めたところ、メフは顔を赤くし、しどろもどろになって、”勢いがついてしまいどうしても止められなかった。すまない。”というような意味のことを口にするなり、逃げて行ってしまった。)
辺りを包むガスの雲の中で鼻を突き上げる刺激と臭みに激しくえずきながらスピルは、それまで自分が「おなら」を浴びせてきた犬やコヨーテたちの気持ちが初めてわかったと思った。
それ以来、メフの「おなら」はスピルにとって恐怖と羨望の的となり、スピルは以前より少しだけ、ききわけが良くなったのだった。

さて、話を冒頭の、寝所の場面へと戻そう。
メフは、例の独り遊びの余韻を持て余したまま、火照った体をベッドに沈ませているところだった。
と、そこへ突然、ノックの音が響いたかと思うと、ドアが開き、スピルの顔がひょいっとあらわれた。
早朝である。
寝ぼすけのスピルは普段ならまだ床に就いている時間のはずだったが、今日はやけに早起きをしたようだ。
「お姉ちゃん、おはよ」
「・・あ・・ぉあ・・ぉはよぉ」
股間にいまだ残るジンとした感覚の埋み火のせいで、ついついろれつが怪しくなってしまう。
するとスピルが急に、ちょっと眉根を寄せ、おかしな顔をした。
「・・・どうかした・・・・?スピル?」
「う、ううん、何でもないよ。それよりさ、お姉ちゃん、一緒にマイクのとこ行ってみない?」
「マイク?・・・・・って、キツネの!」
メフの尻尾が、毛布の下で緊張し、ふわっ!と反り返った。
「うん、キツネのマイク。美味しいタマゴをめいっぱいご馳走してくれるって約束なんだ。ね、行かない?」
メフはベッドから降り、スピルの手を掴むと、首を横に振って、
「ダメ・・・・スピル、危ない目に遭うかも。だっておかしいわ、そんな話・・・。キツネがわたしたちに親切にする理由なんてある?・・もしかして、だまして何かするつもりじゃ・・・」
期待感に水をさされて少々憮然としながらも、スピルは努めて明るく反論した。
「お姉ちゃん気にしすぎぃー!へーきへーき。マイクって、キツネの間でも変わり者で通ってるんだから」
「で、でも・・・・もし・・・」
「大丈夫ったら大丈夫なの!」
スピルは姉の手を振り払うと、ピョンと一跳びして家の扉から外へと一目散に駆け出していった。
「あっ、スピルだめよ・・!」
「お姉ちゃんのいくじなし!」
スピルは扉の外で一度立ち止まり、メフのよりもやや小ぶりな尻尾をフリフリと動かしてみせながら言った。
「何でもかんでもガマンしっぱなしなんて、損しちゃうよっ?あたしそんなのヤだし!危ない目?遭ってみたぁい。くふふっ、そしたら今度こそお姉ちゃん公認で堂々と思いっきり、やっちゃってもいいんでしょ?」
「え・・・・」
メフが目を白黒させている間に、スピルの姿は消えていた。
「スピル・・・バカ、あの子ったら何てことを・・・・!」

森のはずれにある池のほとりで、一匹の若いキツネが水面を覗き込んでいた。
どうやら水面を鏡に、毛並みを整えるのに余念が無い様子だ。
そこへ、白黒まだら模様を身にまとった小柄なスカンクが、小走りにやって来た。
「ハーイ、マイク!待ったー?」
若いキツネはそれに応え、振り向いてニカッと笑った。
「全然。ぼくも今きたトコ!あぁスピル!今朝も可愛いねえ。最高だよ」
「おえっ・・・お世辞はもう耳タコだって。それより早くぅー、ご馳走してよぉ。ねーねーご馳走!」
「む・・・・」
「約束でしょー。ご馳走ぅー!」
「わかった、わかったってば・・・・じゃ、着いてきて。山鳥の巣のある場所を見つけたんだ。産みたてのタマゴの味ときたら、そりゃもう絶品」
「そそそ、それそれぇー!早くはやくぅ~」
キツネのマイクの先導で、二匹は歩き出した。
「メフは・・・来られないって?」
「ちゃんと誘ったよ。でもムリムリ、お姉ちゃん、頭ガッチガチにカタいからぁ。・・・・何よマイク。あたしのだけじゃ、不満なの~?」
「い、いやほら、ぼくはきみらの・・・それ・・に、純粋に学術的に興味があるわけだからね。サンプルは多いほうがいいのさ。わかるかい?」
「ふーーーん。ま、いいけどー。あんまり調子に乗ってあたしを甘くみてたりするとぉ・・」
そう言うとスピルはその場で立ち止まり、ひゅっと後足を宙に蹴り上げて、見事な逆立ちをしてみせた。
「想像もつかないくらい、ヒドイ目に遭っちゃうよぉ?くふふっ」

「わ・・お・・・」
マイクは、はじめの一瞬だけ怯んだような素振りを見せたが、やがて目をうるませ、鼻息を荒くし、逆立ちしたスピルを上から下までなめ回すようにじろじろ見て、
「イイ・・・イイよぉ・・・!そのポーズで、そのままその、ア、アレをするんだよね?想像もつかないくらい、クサイんでしょ?どうなるんだろうなぁ。ぼ、ぼくキゼツしちゃうのかなぁ~。今!ねえ、今してみてくれる!?ねえねえ!今ここで!」
「ちょ、ちょっとマイク・・・きゃっ!」
その勢いにあっけにとられたスピルはバランスを崩し、近寄ってきたマイクの上に、どすうんと倒れこんでしまった。
「むぎゅーっ!」
「くふふっ。わあ、天然クッション!」
「あ、いったたたた・・・、いい加減どいてくれっスピル」
ようやく、もつれ合った二匹の体が離れた。
ホコリだらけになった自慢の毛皮を気にして、渋い顔をしているマイク。
スピルはくすくすと笑いながら、そんなマイクを茶化すように、
「だから言ったじゃなーい?ヒドイめにあうって」
「・・・む・・・・」
マイクは渋面のまま、黙然と歩き出すしかなかった。

「まだ何事もないといいけど・・・・」
メフは心配のあまり、仕方なくスピルを探しに来ていた。
とはいえ、キツネのマイクとどこで待ち合わせしているのか、それを訊いていなかったのが良くなかった。
あてどもなくただ闇雲に探し回るには、この森は広く、深く、危険なケモノとはち合わせしてしまう可能性も高過ぎる。
もっとも、「おなら」というとんでもない武器を備えた彼女達を本当の意味で脅かすことのできるような敵は、実際のところそう多くはなかったが・・・・・。
メフが心配なのはスピルの身の安全というよりむしろ、スピルがまた、森の皆の迷惑をちっとも顧みずに「おなら」をまき散らして、皆が冗談めかして言うところの「一時立ち入り禁止区域」を次から次へとこしらえてしまいはしないかということだった。
メフは、「おなら」が森中の注目を集めてしまうのを何よりも恐れ、恥じていた。
出来ることなら、この忌まわしくていやらしい「おなら」の力なんて初めから、持って生まれて来なければよかったのに・・とさえ、彼女は思った。

「あっ、すかんく!」
急に、メフの頭の上で声がした。
見上げると、はるか樹上で小さなリスの坊やがおろおろしている。
樹から降りようか、どうしようかと迷っているようだった。
見ると、メフの目の前の地面に大粒のクルミが一つ、転がっていた。
どうやら坊やは、腕に抱えていた大事なクルミを落としてしまったらしい。
ちょうどそれを取りに向かおうとしたところへ、他のケモノの気配がしたので、慌てて樹上へ駆け戻ったという風だった。
それを察したメフがクルミを拾ってあげようとすると、リスの坊やの慌てようはますますひどくなった。
「あっ、やめろよう!それボクんだよう!触っちゃ、ダメだよう!あ、あ、触っちゃったぁ!すかんくが触ったぁ、あーんあんあん」
リスはいきなり泣き始めた。
「すかんくがボクのクルミに触ったぁ。あーんあん。おならくさくなっちゃったぁ。もうクルミ食べられない、あーんあんあん」
どうしようもないやるせなさに襲われ、メフはクルミを手にしたまま、その場に立ちつくしていた。
「ごめんね・・・ごめんね・・・・」
いつのまにかメフの目からも涙が一粒二粒こぼれてきて、後はもう止まらなかった。
「あーんあんあん」
「えーんえんえん」
坊やとメフの泣き声は、二重奏になって森の小道に響いた。

そのうち、泣き止んだ坊やが、メフのことを不思議そうに見つめて言った。
「おなら、しないの」
急に問われたメフは、涙目のまま、えっ?と返答に詰まった。
「きみって、おならしないすかんく?」
坊やはまたメフに尋ねた。
「すかんくって、いつもブスブスおならしてるんでしょ。でも、きみっておならしないね」
あっけにとられていたメフは、何だか急におかしさがこみ上げてきて、くすっと笑って言った。
「うん、あんまりしないわよ」
「わあい、じゃあ、ぼくのクルミ、くさくなってないね!」
リスは、ちょこちょこと樹の幹を伝い降りてきたかと思うと、いきなりメフのふさふさした尻尾に飛び移った。
「きゃっ!?」
「あ、ほんとにくさくないや。よかったあ。じゃあ、ボクのクルミ返してっ!」
リスは、メフの尻尾から尻、尻から背中のほうへ、ちょこちょこと走っていった。
尻の辺りをリスの小さい足でくすぐられた時、ふいに襲ってきた「おなら」の出そうな感覚を、歯をくいしばって何とか押し留めるメフ。
そんな苦労を知るよしもなく、リスの坊やはメフの手からクルミをひったくるようにしてもぎ取ると、目にも止まらぬ速さでまた元の樹上へと駆け戻っていった。
少し上気した顔でそれを見上げ、メフはにっこり笑って、リスに言った。
「スカンクだって、いつもはおならしないの。わかってくれたかな?」
「うん。あのね、昔、ボクのおじさんがね、すかんくのにおいをかいで、木から落ちてけがしたの。それで、おじさんがいつも言うんだ。すかんくには近づくな、くさいのをぶっぱなされるぞって。でも、そうじゃなかったね。ボク今度、そんなことないよっておじさんに言うよ」
メフは、笑顔でうなずいた。そして急に思い出したように、
「あ・・・ねえ、この辺りで、他のスカンクを見かけなかったかしら?わたしの妹なの・・・もしかすると、キツネと一緒かも」
取り戻したクルミを齧っていたリスの坊やは、それを聞くとメフの方を振り向いて、
「見たよう」
「ほんと!?どっちへ行ったか、わかる?」
「うーんとねえ、えーっとねえ・・・」
リスは、食べかけのクルミを小脇に抱えたまま、ちょこまかと樹から降りてきた。
「こっち」
リスは、メフを先導するように、森の小道を走りだした。
しかし、その速いことといったら。
メフが一生懸命追いすがろうとしてもどんどん距離は開き、とうとうリスの姿を見失ってしまった。

途方にくれて辺りを見回すメフ。
ここはもう、森のはずれに近いところだ。
耳をすましても、辺りはシンと静まりかえるばかりだった。
と、静寂を裂いて、キキッというかすかな悲鳴が聴こえてきた。
「あっ!」
悲鳴の聴こえた場所へメフが駆けつけると、大きな老キツネがあのリスの坊やを地面に押さえつけているところだった。
「やめて!!」
メフの叫び声に、うるさそうに顔を振り向けた老キツネは、眠たげな声で言った。
「・・・・なんだ、スカンクの娘ッ子か?いくらこのおれだってお前さんとやりあう気はないよ。くわばらくわばら。だからお前さんも、その物騒な尻尾を下ろしてくれ。ここを通りたいのか?勝手に通んな。お前さんにゃ指一本だって触れたくねえや」
「・・・お願い、その子を、放してやって下さい」
「なんだ?そっちにゃ関係ないだろう!お前さんのエモノってわけでもなかろうが」
「何でもいいから、はやく放してあげてぇ・・・!じゃないと、わたし、わたしっ・・・・しちゃい・・ます」
尻尾を旗のようにぴんと立てたメフは、ゆっくりと老キツネの方に、尻を向けた。
完全に持ち上がったスカンク特有の白黒の大きな尻尾の真下で、ピンクの肛門がひくひくと痙攣するのを目にした老キツネは、うぎゃあっと一声叫んでとびあがり、その勢いで腰を抜かして、仰向けにひっくり返ったままジタバタともがきだした。

「たたたたすけて、腰が抜けた!頼む、やめてくれぇ!逃げられねえっ、息が詰まって死んじまうよぉぉ!たすけてくれーーっ!!」
わめきながら暴れる老キツネを尻目に、メフはリスの坊やに駆け寄ると、優しく抱き上げた。
「痛かった?もう大丈夫よ・・・」
「こわかったよう、あーんあんあんあんあん」
「そう、こわかったよね・・・ごめんね。道案内ありがとう。さあ、もう帰ろうね。こわかったね・・・」
「チッ・・・。くそっ・・・・何だ、チクショーッ!久々にリスの味にありつけると思ったのによう。てめえら・・・覚えてやがれ、クソッ・・・!」
ひっくり返ったまま、ふてくされて悪態をつく老キツネ。
その姿とメフを交互にじっと見つめていたリスの坊やは、メフの手を引いて、
「ねえねえ。おなら、しないの?」
「えっ?」
「おならしていいよ。ボク、お鼻をつまんでるからへいき。あいつに、うんとくっさーいのをぶっぱなしてやっていいよ」
「ゲッ」
それを聞いて、老キツネは再び激しく暴れはじめた。
「ちょっ、ちょっと待て!待って下さいぃ!それだけは!それだけは!ややややめやめてくれぇ、たすけてくれぇーーーーっ!!」
メフは、にっこりしてリスに言った。
「ありがと。でも、やめとくわ。これ以上ひどいめにあったらキツネさん、かわいそうすぎるでしょ」
「そうそう、かわいそうかわいそう!見逃してくれ見逃してくれえ!」
老キツネも必死だ。

リスの坊やを樹上に見送ったメフは、相変わらず仰向けになっていた老キツネを、注意深く抱き起こしてやった。
老キツネはキョトンとして、穴があくほどメフの顔を見つめている。
メフは気恥ずかしくなって、目をふせた。
「さっきはごめんなさい。本気でその・・・しちゃう気は無かったんです。あの子もいたし・・・・。でも、ああでもしないときっと、あの子を放してくれなかったでしょう?」
「・・・・・・・・・」
老キツネは腰をさすりながら、うさんくさそうな目つきになってメフをにらみつけた。
「・・・チッ、もういい。済んだ事だからな。まあ、あそこでお前さんに屁を嗅がされなかっただけでも、めっけもんとしとくさ」
「屁って・・・そんな言い方・・・」
メフはますます頬を紅く染めて、うつむいてしまった。
「やれやれ。近頃よくわからん世の中になったもんだ。スカンクがキツネに情けをかけるとはね。わがままで卑怯で残酷なだけがスカンクだと思っていたがね」
「・・・・・・・・・」
「キツネ仲間にも変なヤツは出てくるし。新顔のあのおかしな若造め、あんたらスカンクが昔々ブッぱなした跡をわざわざ嗅ぎ回っちゃあ、おかしいな、思ったほど臭くないですねだってよ。お前さん、慈善家の真似事がしてぇんならよ、こんなとこでおれみたいな老骨をいじめてないで、さっさとその野郎んとこへでも行って一発でも二発でも、新鮮な屁を見舞ってやるがいいや。なぁに。あのマイクのことだから、念願かなって、泣いて喜ぶことだろうさ。はっは」
「・・・マイク?」
メフの大きなふさふさの尻尾が、その名前に反応してぴんとはね上がった。
「マイクって言いました!?」
「・・・・あ、ああ。言ったがどうした・・・うわ、来るな、近寄るな。二度と尻を向けるなよ、絶対、こっち向けるんじゃないぞ!頼むから!」
「わたし、そのマイクの居場所を探してるんです!お願い、教えて下さい!」
興奮して尻尾を立てたスカンクに詰め寄られ、老キツネはたじたじとなった。
「どこにいるったって・・・そんなの知るか。う、嘘じゃないっ、本当だ信じてくれ!たた頼む、いきなり屁をブッ放すのだけは勘弁してくれっ!・・・・・・・い、いいか、落ち着け、いいな・・・・・?野郎の居場所なぞ本来おれの知ったこっちゃないがね。ただあいつは大抵、あの大きな池の近くをウロついてるようだな。おれらにゃあ、縄張りってもんがある。その辺りがもし野郎の縄張りだとしたら、そっからそうそう離れては行動しないはずさね」

「あー美味しかったぁ~。マイク、ごっつぉーさまー」
「そりゃよかった。ぼくもうれしいねぇ喜んでもらえて」
山鳥の巣で食事を終えた二匹は再び、最初に会った池のほとりにやって来ていた。
この近くの洞穴に、マイクの住処があるのだ。
「さて・・・と」
マイクは、そわそわした様子で、スピルのほうにちらっちらっと目をやっている。
スピルはそんなマイクをじっと見つめていたが、ふいにマイクの目の前で、さっと逆立ちの姿勢になった。
「マイク、じゃー、約束だから、してあげる。でもぉ、目はつぶっててよね!これでも一応女のコだし。じろじろ見られながらって、何か気分的にヤ!」
「わお・・・・あ、う、うん。じゃじゃじゃあ、お願いしちゃっていいのかなあ。いつでもいいよ・・・思いっきり、やっちゃって!」
「はーい。それじゃ、ん・・・っと」
逆立ちしたスピルの丸い尻が、マイクの顔に向かってぐっと突き出された。
いよいよ、「おなら」発射の秒読み態勢である。
しかしその時、
「あっ、ちょ、待って!」
狼狽したマイクが、頓狂な声を張り上げた。
「なっ、なによう・・・もう。いまさらやめろなんて、オトコらしくないよっマイク!」
「そうじゃなくて。ぼくに直接ひっかけるのは無しにしてくれって、前に言ったろうっ、もう!大事なこの毛並みを台無しにする気か!そいつを避けるために、わざわざこんなに苦労してるんじゃないか。さ、その草むらに向かってやってくれ」
「え・・・・・・・・・・え~!」
「え~じゃないよ、ほんとにもう。危ないところだったじゃないかまったく」
「でもぉ・・・それじゃ、ムード出ないよぉ。何か、調子狂っちゃうなぁ」
「そこを何とか、頼むよ。ぼくは約束を守っただろう?きみも守ってくれなくちゃ」
「それは、そうなんだけど・・・」
「じゃ、どうぞ。思いっきり」
そう言ってぶっきらぼうに草むらの方を指し示すと、マイクは目をつむった。
「・・・・・」
スピルはしばらく憮然とした表情を浮かべていたが、やがて諦め顔になって、逆立ちのまま器用に体の向きを変えると、その草むらめがけて「おなら」を噴射した。
プシャー!
半透明の黄色い液が草の葉を濡らしていく。
とん、と、スピルの後足が地についた。

「・・・・!このニオイは、スピル・・・!?」
池をめぐってマイクや妹の姿を探していたメフは、風に乗って届いたかすかな香りに全神経を集中させた。
「間違いないわ、スピルの・・・・!ああ、一足遅かった・・・」
メフは香りの流れをたどり、風上へと走った。
そしてついに、当のスピルと、マイクの姿を見つけ出した。
メフにとって予想外だったのは、スピルの「おなら」のニオイは確かにするものの、マイクがまだピンピンしていたことだった。
そういえば先ほどから流れてきていたニオイも、どれほど接近しようと常に、ほんのわずか香る程度にとどまっていた。
臭くないのだ。
スピルが本気になっていないのは明らかだった。
メフは思わずほっと胸を撫で下ろしていた。
しかし、何がどうなっているのだろう。
好奇心の虫がうずいたメフは、マイク達に気付かれないようそっと、近くの大きな立ち木の陰に身を隠して様子をうかがうことにした。
ここなら見つかる心配はないし、彼らが何を話しているのかも、なんとなくは聴き取れるはずだ。

「うっ、これは確かに・・・強烈、かもな」
マイクは草むらから立ちのぼるスピルの臭気をフンフンと嗅いでは、ひとり悦に入っていた。
「でも・・やっぱりこんなもんかなぁ・・・・ちょっと、がっかりではあるね」
「ふーん。何が?」
「スカンクのガスって、想像もできないくらいめちゃくちゃクサいって聞いてたから、それがどれほどのものかって、ずうっと気になってたんだ。確かにさ、これをいきなりもろに浴びたりしたら、気が動転してすっ転んだりとか、毛皮に染み付きやしないかって狩りどころじゃなくなったりなんかはするかもしれないけど。ばかでかいウマが発狂に追いやられたとかさ。どっかの犬がスカンク恐怖症になったとか。ああいうのは結局、大げさに尾ひれが付きまくった話だったんだなあ。夢が壊れたって感じ。ま、でも現実ってのはさ、大概そういうものなのかも知れないね。はっはっは」
「ふーーん。それはそれは、失礼いたしましたぁ。まー、あたしのなんてどーせ、お姉ちゃんのの足元にも及ばないから」
「えっ・・・メフの?そんなにすごいの?ほんとかなあ」
「さあ・・?くふふっ。そんなに嗅いでみたいなら、自分でお姉ちゃんを襲って、確かめてみればいいのに」
「・・・それは、スマートじゃないんじゃないかな、つまりその・・・学術的好奇心を満足させる手段としては・・」
「ふーん。あんたもほんと、いくじなしよねー・・・・まーそんな、キツネのくせにてんでキツネっぽくないとこ、あたしはわりかし好きだけど。んー、いいわ、じゃあ、とっておきの情報を教えたげる。要するに、安全なトコからお姉ちゃんのニオイを体験できさえすれば、満足なんでしょ?」
「う、うん」
「これは絶対、あたしたちだけの秘密よ。約束だからね。約束破って、お姉ちゃんにばれたりなんかしたら、ただじゃおかないから」
「わかったから・・・はやいとこ教えてくれ」
「お姉ちゃんね、ときどき朝早~くに、あたしに隠れて、ひとりでいけないことしてたりするんだ・・」
「・・・いけないこと?」
「そう。臭腺おなにー」



後編につづく

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