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サークルSBD 2011/08/28 23:00

「ブチル・メルカプタン断章」

薄暗い窓のように見えたのは、隣室の様子をうかがう為の覗き穴であった。
覗き穴といっても、わざわざ顔を近づけなくとも室内を一望できるくらいの大きさがある。
おそらくマジックミラーになっており、隣室からこちら側は覗けないのだろう。
すぐ傍であけすけに見られているというのに、そこにはだらしなくゆるみきった男の顔があった。
男は素っ裸で、窮屈そうな細長いベッドに長々と寝そべっていた。
ベッドの脇には、若いというよりむしろ幼いという表現が似合いそうな、少しとろんとしたタレ目が可愛い少女が寄り添っている。
清楚な下着だけを身に着けたその少女は、自分は床に立ったままで、ベッドに仰向けに横たわった男の腹の上に、白いブラに包まれた小さなムネを預けるようにしてしなだれかかり、ほっそりとした腕の片方を相手の下半身に伸ばしていた。
ジョーの位置からは少女の体に遮られてよく見えないが、指先を使って男の感じるポイントにかなり大胆な刺激を加えているようであった。

他人の情事を見て悦ぶ趣味は無かったが、何か胸騒ぎのする違和感を覚えてジョーがその光景から目を離せないでいると、背後から何者かの声が囁いた。
「あのとき何故あなたを助けたか、知りたいと言ったわね。それは、あなたに生き証人になってもらいたかったからよ。」
一体いつからそこに居たのか、黒いナイトドレスに身を包んだグラマラスな美女が立っていた。
総毛だって振り向いたジョーには一瞥もくれず、彼女はマジックミラーを隔てた室内で繰り広げられている痴態を、ぞっとするほど冷めた目で見つめている。
見覚えのある白黒のふさふさした大きな尻尾がスカートの下からのぞいていた。
いつぞやかジョーの窮地を救った、スカンク娘のメルカであった。
ジョーは思わず怪訝な顔で訊き返していた。
「証人…?」
「そう。あなたを許したわけじゃないから。…覚えておくことね。」
メルカの冷たい瞳から視線を引き剥がすようにして、ジョーは再び隣室の様子に目を移した。

細腕をくねらせるエロティックな動きが、速度を増していた。
傍目には幼く見えようとも、娘のテクニックは相当なものに違いない。
男は快感に顔を引きつらせて身悶えており、もう昇天も時間の問題と思われた。
今まで見逃していたが、男の不自然な姿勢にジョーはこのとき気が付いた。
陰になっていてはっきりとしないが、どうやら彼の両手首は、寝台に固定されているらしかった。
違和感の正体はこれだったのだろう。
もしかすると両足も同じように、動かせないよう拘束されているのかも知れない。
そう考えた途端ジョーには、今までやけに幅が狭く窮屈そうなベッドだと思っていたものが、病人を乗せた担架のようにも見えてきた。

メルカが、感情のこもらない声で、ぼそりとつぶやいた。
「だらしのない顔。」
ジョーは一抹の怒りと抗議のこもった目をメルカに向けたが、彼女は一顧だにせず、隣室の光景を凝視しながら言葉を継いだ。
「ああなると男なんてもろいものね。でもそんな男たちに、あたしたちがどれだけの屈辱を強いられてきたか。」
それが自分に向けられた言葉では無かったことを悟ると、ジョーはまたミラーの向こうに視線を戻した。
男は固く目を閉じてあごをぐっと上げ、唇をひくひくと動かしていた。
もうすぐ絶頂を迎えるようだった。
その時、メルカとジョーの見守る前で、娘が素早く行動を起こした。
下半身へと伸ばした手はそのままに、娘は床を蹴ってサッとベッドの上へ飛び乗ると、男にまたがって馬乗りの格好になった。

メルカと同じように、この少女も大きな尻尾を持っていた。
もはや見紛いようも無い特徴的なその黒と白の警戒色。
スカンク娘であった。
男がその事に気が付いているのかどうか、喜悦に浸りきった表情からは何も読み取れなかった。
ただベッドに横たわって、少女のなすがままになっている。
しかし今、顔からほんの十数cmと離れていない彼の胸の上へ押し付けられている、白い下着に包まれたその尻は、猛烈な毒ガスで名高いスカンク娘の尻なのだ。
この状況が招く最悪の事態が脳裏をかすめ、ジョーは思わずごくりと喉を鳴らしていた。
ジョーはメルカの方をうかがいながら、コンッと軽く指先でミラーを小突いた。
少女がちょっと顔を上げて、ジョーの方を振り向いた。
やはり隣室からは全く見えないらしく、その視線はあさっての方角へ向けられていたが、冷然としてその様子を眺めていたメルカがちらりとジョーに鋭い視線を投げたので、ジョーはさっと青ざめた。
肝心の男は相変わらず、目をつむり顔を紅潮させて、めくるめく快楽だけに心を奪われているようであった。

娘の動きが急に勢いを増した。
股間に顔を埋め、口でも愛撫を加え始めたらしい。
悲鳴を上げるように男が顔を歪めた。
たまらずついに絶頂を迎えた男は、体を固くして大きく身震いをした。
びゅくっ!と白濁した飛沫が飛び、娘の体に粘りついた。
男の口は半開きになり、目の焦点は定まらず揺れ動いている。
よほど強烈なエクスタシーだったのだろう、小柄とはいえ少女の体重がかかっているにも関わらず、背中が反りかえり、寝台との間にわずかに隙間さえできていた。
見ると、エビ反った彼の体の上で、娘もまた背を弓なりに反らせていた。
ふさふさと大きく広がって屹立した白と黒の尻尾が、明らかなスカンクの警告のサインを出していた。
見る者が見れば、慌てふためいてその場を逃げ出そうとしたに違いない光景である。
しかし完全に放心状態の男は、尻尾を立てたスカンク娘の純白のショーツに覆われた尻の割れ目が鼻先に迫ったその瞬間も、事態を把握できずただきょろきょろと目を泳がせていただけだった。
ジョーはとっさに、ミラーを叩いて叫んでいた。
しかし、遅すぎた。

男の鼻が薄く柔らかい布地にめり込み、ぷにゅっとした弾力のある左右の柔肉で尻の谷間に密封されると、娘が軽くふるるっと身を震わせた。
同時に、男の顔に押し付けられていた少女の尻割れの隙間から、黄色いモヤがじわりと溢れ出た。
モヤは煙のように広がる気配を見せたが、すぐにまたすぅっと元の布地へ吸い込まれていった。
男が絶頂に達し呼吸を止めたタイミングで娘の肛門から放たれたスカンクの必殺ガスが、次に男が勢いよく息を吸った際に、残らず吸引されたのである。
男性なら誰でも息を荒げてしまう射精後の隙を狙いすました、むごい仕打ちだった。
当然の反応というべきか、少女の全体重を上に乗せながらとは到底信じられない激しさで男の胴体がのたくった。
無理もない。
ただの小娘に同じ事をされたとしてもかなり苦しみそうな悪臭責めと窒息責めのあわせ技を、およそ考え得る限り最悪の相手にやられてしまったのだ。
この世で最もくさい事で知られるスカンクのオナラは、非力な彼女らが持つ唯一にして最大の武器であり、嗅ぎ続ければ強靭なウマでも気がふれてしまうという。
そんな毒ガス級の一発を、男は最も無防備な状態で吸い込んでしまったのだった。

のたうち回る男の体をベッドに押しつけるように圧し掛かっていたスカンク娘が、突如顔を赤くして、さっと身を翻した。
あらわになった男の顔は、地獄のような苦しみに悶えつつ、それでいてどことなくへらへら笑っているかのような、何とも形容しがたい表情を浮かべていた。
顔の皮膚は一面、湯気の立つような真っ黄色に覆われてしまっており、見る間にミラー越しにもにおってきそうで、ジョーは思わず鼻と口を押さえていた。
鼻をつまみながらベッドから降り立った娘は、少し怒ったような顔になっていた。
相変わらずタレ目ではあったが、今はその表情がムッという感じで微妙に険しく見える。
頬を赤く染めた娘は、片手を股間に押し当て、怪我をしたところに対してよくそうするように、その部分を守る仕草をしていた。
娘の表情が痛みというよりも激しい嫌悪感を示している事から、何かの拍子に、敏感なデリケートゾーンを刺激されてしまったのだろうとジョーは推測した。
見ていると彼女は、用心深く男の顔の傍に近寄ると、くるりと男に背中を向けて尻尾を振りかざし、小柄な体にしては一際目立つふくよかなその尻を突き出した。
どうやら、怒ったようなではなく、本当に怒っていたらしい。
娘はその姿勢のまま、黄色く染まったショーツに手をかけ、するっと腿の方まで引きおろした。
今度は布地のフィルター無しで直接、生のガスをお見舞いするつもりなのである。
当然、ニオイの濃度はさらに増す事になる。
羞恥を通り越して激しい怒りを燃やすほど、不本意に感じさせられてしまったのを根に持ったのか、もはや男が白目をむいてぴくぴくとけいれんするだけになったのをいいことに、えげつない悪臭ガスの噴射口には似つかわしくないような可憐な薄桃色をした尻の穴を、ぎりぎりまで男の鼻に寄せていった。

娘が目測を誤ったのか、発作的に男が顔を動かしたのか、正確なところははっきりしない。
急に娘の顔が思い切りひきつったかと思うと、彼女は慌てた様子で尻を引っ込めた。
位置の関係で、出っ張った男の鼻か耳あたりが、またしても彼女が一番感じる部分をダイレクトに刺激してしまったらしかった。
おっとりとして見えた娘のタレ目が、怒りのあまり少し吊り上がったように見えた。
彼女はもう一度尻を突き出すと、むき出しの肛門を再度男の鼻に近付けていき、今度は鼻から10cmほど離れた辺りでぴたりと動きを止めた。
今回は、ちょうどミラーの方へ向けて尻が突き出されていたので、男の顔を挟んで対極に位置していたジョーは、ほぼ真正面からそれを見る事になった。
娘が背を反らすと、ぴんと張った尻尾にびくっと震えが走った。
ただでさえ目を引く桃色の肛門が急速に、さらに大きく、輪のように膨らんだ。
そして次の瞬間、そのエロティックな桃色の輪の中央が黄色くぼやけ、黄色はたちまち蒸気のように溢れ出した。
娘はそのまま腰を左右にひねって、内圧で柔らかく噴出する彼女の肛門ガスを、成すすべも無い男の顔の上へまんべんなく浴びせかけた。
ミラーを隔てたこの部屋には、隣室の物音までは伝わらなかったが、この見るからに臭すぎる一発がほぼ無音だったに違いない事だけはジョーにもわかった。
ショーツの布地を通らない生のオナラは先程よりも断然濃さと量を増しているように見え、男の顔はすっぽりと黄色いモヤに包まれてしまっていた。
まるで肌の奥まで沁み込んでいきそうな、ねっとりと粘りつくようなガスだった。

どこにそんな力が残っていたのか、ビンッと男の体がまた跳ね上がり、ガス雲を振り払うように首を振りたて始めた。
イヤイヤをするように首を振りながら、男は断末魔の叫び声を上げているようだった。
”ぐざああひ!ぐっざああっ!ぐざあああ!”
陸に上げられた魚のようにぱくぱく動く男の口が、時折激しく咳き込みながら、そう繰り返していた。
娘は鼻をつまみながら、タレ目をきゅうっと細めてそれを見物していたが、ふと何かに気付いたように、男の下半身に再び手を伸ばした。
嫌悪感と好奇心がないまぜになった表情が娘の顔に浮かぶと、娘は伸ばした手を勢い良く動かし始めた。
あっという間もなく、白濁した粘液の塊が男の胸の上に飛んでびちゃっと汚らしく爆ぜた。
娘がけらけらと笑った。
笑いながら、二言三言、男に向かって何か言っていた。
おそらくは嘲りの言葉だろうが、それがどんな種類のものであれ、もはや今の彼にまともな反応が返せるはずもなかった。
男の体はカクカクと小刻みに痙攣し始めた。
喉仏がせわしなく上下し、口の端からは黄色く染まった泡がぶくぶくと溢れ、もうほとんどまともに呼吸ができなくなっているようだった。
意地悪そうな、それでいてどこかコケティッシュな微笑を浮かべながら、娘はマッサージをするように自分の下腹を撫で回すと、両手でぎゅうっぎゅうっと押さえつけた。
そして娘は再度背を見せ、動きの鈍った男の鼻先に肛門を寄せると、ことさらに少しずつ、新鮮なスカンクガスを噴射した。
ゆっくりと噴きつけられた真っ黄色な気体が顔面にまとわりつき、ふわりと綺麗に盛り上がったその様はまるで、顔という皿に乗せられた大きなプリンのようにも見えた。
男の呼吸に合わせて、プリンの型がふわふわと崩れていく。
しかし見る間に型崩れの勢いは弱まっていき、ついにガスのプリンはそれ以上崩れなくなってしまった。

「あらあら、かわいそうに。あの子、ああ見えて、意外とキツいんだから。」
そう言って鼻で笑うと、メルカはもう見飽きた光景といった感じでミラーに背を向けた。
「でも最期の時に夢のような思いができただけ、ありがたいと思うのね。スカンクのニオイでふらふらになりながらイクのは、地獄に堕ちてもいい程の快感だというわ。実際、噂を聞きつけて一度経験してみたいって男も少なくないの。でもまともに耐えきれた男なんてまだひとりも……フフフッ。…大事な大事な武器なんだから。耐えられちゃ困るもの。いざとなったらみんなを呼んでかわりばんこに、どんな男でもあっち側にイッちゃうまで何度も何度もいつまでもだって……ね?残された財産は大事に役立てさせてもらうんだし。」
「…狂ってる……お、お前たちは…」
「なあに…?あなたもそうされたいの?」
そう言うとメルカは尻尾をふさりと上げ、くるりと踵を返して、豊満なヒップをジョーに見せつけた。
尻尾に押し上げられる格好でめくれ上がったスカートの下には、何も身に着けていなかった。
「反抗的な態度には、くさい毒ガスがお似合いよ。よっぽど酷い目にあいたいのかしら。空気のかわりにあたしたちのガスだけで呼吸してみたい?」
「うう…」
「スカンクは用心深いの。本当はとても臆病で、か弱いからよ。でもそんなあたしたちを甘く見て、いけない事を企むようなやつにはね…きちんと報いを受けさせてあげないと。」
メルカは恋人のようにジョーの腰に腕を回すと、甘い吐息をジョーの耳に吹きかけるようにして囁いた。
「そんなやつには、さっきの男みたいにたっぷりとサービスしてあげる。身動きもできないまま、うんとくさくてみじめな思いをすればいいのよ。ふふ、でも簡単に気絶なんてさせてあげない。そうやって少しいじめたら、あたしの悩殺テクでいたぶってあげてもいいわ。目の前が真っ白になるほどよがらせてあげる。呼吸をめちゃくちゃにしてあげる。気が変になりそうなほどくさいオナラを顔にふきかけられてるのに、それを自分からヒイヒイ吸い込むしかなくなっちゃうの。
お尻の下でみっともなく転げ悶えて、恥ずかしい屈服のしるしを搾り取られて、何度も繰り返し目を回し続けるうちに、あたしたちに逆らうことなんて二度とできなくなっちゃうよ。」

熱っぽい迫力に気圧されてよろよろと腰砕けになったジョーの体を、もたれかかった勢いでそのまま床に押し倒したメルカは、素早く身を反転させると、銃を構えるように自分の尻をジョーの眼前に突きつけた。
「…こんなにあそこを大きくして。そんなに、これがお望み?あたし便秘気味だから、今ならガスのお味はまた格別でしょうね。」
「ち、ちがっあぐ、あーっ!やめろ!!やめ、ちがう、きいてくれーッ!!」
「やめろ…?んふふ、あたしに命令?……いいわ、立場をきちんとわからせてあげるわね……ンッ」
ジョーの叫びもむなしく、まくれ上がったスカートの下からのぞくピンク色をした肛門が、ジョーの眼前で膨れ、ぷぷぅっと小さく放屁した。
ミラーの向こうに見たのと同じ黄色いガスが、あっと思う間に自分の鼻に吸い込まれていくその光景は、ジョーにとってはまるでスローモーションのように見えた。
スローモーションは、急激に襲い掛かってきた破壊的で圧倒的なオナラ臭によって破られた。
「がぼ、ぷぎっ、グギャヒーーッ!!」
「ふぅ……。で、何が、ちがうんですって?あの子のお仕置きを、何だかうらやましそうに見てたじゃない。ほぅらどーぉ、味わえて嬉しぃ?それともよぉく後悔したかしら。うっふふ、何なら一生そのにおいしか嗅げなくしてあげましょうか?スカンクはこわいのよ。わかった…?」
「ハヒハヒ!!あががっ!!ハヒャ、ハヒャああ!!」
「わかったら言いなさい、スカンクに負けました…って。これからは、みんなにそう言って回るのよ。ほら大きな声で言うの。言わないなら、こう。」
メルカの尻の穴が再び小さくぷーぅと黄色いため息をついた。
「あがっげっげーっ、くさ、クサへええええぶぶぶああ!!!」
ジョーは半狂乱になって喘ぎ悶えながら、必死で叫んだ。
「スっスかーっ負げまっゲーッ、ぎゅぴっぶ!!ゲピーッ!ゲッホーッゲホ!!フゲーッ!!」
ジョーは叫びながらむせ返り、内臓まで吐き出してしまいかねないほど激しく咳き込み始めた。
言葉の途中でメルカに、それまで小出しにして溜め置かれていたオナラを、ンブスゥーッ!と口の中へ一気にお見舞いされたためであった。
気も狂わんばかりにくさいメルカの排泄ガスのにおいを肺の中まで一杯に充満させられ、ジョーはごぼげぼと喉を鳴らしてひきつけを起こした。

ジョーの股間の一物は、そんな状況にも関わらず、天を衝くほどにいきりたっていた。
メルカはその一物に指を絡め、優雅に二、三度大きくしごき上げながら言った。
「ね、どう…?これも、してほしいんでしょう?でもすぐ、さっきの男みたいな目にあわせてあげるね。我慢しようとしたって絶対ムダなんだから。…だけど、もし…もしも、ね。……メルカのこと好きって、…一生尽くします…って誓ったら、ね?……許してあげようかな。スカンクは、ほんとはやさしいの。」
腰を浮かせ、スカートの裾をまくり上げ直すと、メルカは肩越しにジョーを見つめ、悪戯っぽく催促した。
「あたしのオナラ、すごくくさい…?ごめんね、苦しいよね。しゃべらなくてもいいよ。うんって頷いてみせてくれる?ジョーはメルカのものだよって、認めたしるしに。」
どうやら先ほどの光景をジョーが目撃するよう仕向けたのも、これが狙いだったようである。
しかし当のジョーは、既にふらふらのグロッキー状態にも関わらず、首を縦に振らなかった。
「ほら、うんって…できるでしょ。」
メルカは困り顔でジョーの頭にさりげなく手をやり、揺さぶったが、その首は頑として縦には動かなかった。
「どうしたの。女のコにここまで言わせておいて、それがあなたの答え…?」
「もがっ…ひゅーっ!ちゅくーっ、クッツ、むぷーっぅぅ!!」
「……ばかな男!」
メルカはもがくジョーの顔を尻の谷間に埋めて押さえ込むと、柔肌で探り当てた片方の鼻の穴に素早く菊座を密着させ、あまりのくささに猛獣も七転八倒するという猛烈なスカンク娘の肛門ガス、それも特に強烈な便秘時のくされ屁臭を、容赦無くぷすシューッと注入した。
そして思い切り強く握り締めたジョーの一物を、カリ首から根元にかけて強引に一コキしごき上げると、さっと腰を上げた。
つんと口を尖らせて振り向きもせず歩き出したメルカの背後で、床の上をのたうち回る物音と、息も絶えだえのか細い悲鳴が響き渡った。
鼻から口から薄黄色いモヤを立ちのぼらせたジョーは、精液を撒き散らしながら狂ったように悶え転げたあげく、徐々に動かなくなっていった。
メルカは、ニオイが染みついてもう着られなくなってしまった、とっておきの彼女のナイトドレスを脱ぎ捨てながら、ちらりと背後に流し目を送り、つぶやいた。
「殺さないわよ。楽になんてさせてあげないわ。ふんっ、いい気味……。
く…悔しくなんてないんだから。これで予定通りなんだからね。あなたにチャンスをあげただけなの!それなのにほんと……ばか。
そこでそのままじっくり苦しんでなさい。後でオオカミ村のほとりに捨ててあげる。あたしたちに手出ししたら、きっちりこういう目にあっちゃうって、その無様な姿で連中によろしく伝えるのね。チャオ。そのうちまた会いましょ。
それまでにはちゃんと自分の立場、よく考えときなさい。…じゃないと承知しないから。」

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サークルSBD 2011/08/26 00:30

屈服のごほうび


抵抗したらオシオキされますが、従順になったらなったで、息も止まるほどのたまらないご褒美が。
女性上位でがっちり押さえつけられたまま、すかしっ屁・・・。
性格的には物静かな感じっぽいお嬢さんですが、きっとドSです。
否、どう見てもドSです。本当にありがとうございました。

「きなこもち」さんという方が自サイトで発表しておられる小説『罰ゲーム』に、優衣という女の子が登場するのですが、そんなイメージの一枚です。
きなこもちさんのHP「もちべや」はこちらからどうぞ。

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サークルSBD 2011/08/11 00:30

ラブポーションNo.9

ラフでケモノ成分の濃いニオイ責め絵。
拙作「Gassassin」辺りを読みながらチラチラ見て頂くと良いかもです。
ちなみに彼女は大体こんなこと言ってます。
「これがスカンクの媚薬よ。あら、貴方にはキツ過ぎたかしら、ハニー?」

動物デカメロン』という古い本の中に、スカンクのメスは交尾に及んだ際、相手の興奮を煽る目的でオスに向かって例の強烈な一発をお見舞いし、それをくらってしまったオスはまるでキ○ガイのようになって一時間以上にもおよぶ激しいSEXを繰り広げるとの記述があったのを読みました。
もしかするとこれはトンデモ本の類いなのかも知れませんが、他の文献を漁っても一応、スカンクのアレがフェロモンを含有している・・・というよりアレの元々の出発点がそこ(正確には「マーキング」)にあるのは確かみたいです。
なんとえろい話かー!などと、思ってしまいましたとさ・・・・。どっとはらい。

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サークルSBD 2011/08/05 22:34

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サークルSBD 2011/08/03 22:20

「罠」

「罠」



正助は吾作の後について、山へ入った。

今日は、まだ少年の正助が初めて、山での猟を父から教わる日だった。
正助の父、吾作は、かつて村一番の鉄砲名人とうたわれた猟師だった。
しかし何年も前、手入れ中の暴発で女房を失くして以来、
吾作はプッツリと鉄砲を絶ってしまい、今では鋼の罠を使って獲物を得るのを生業としていた。

小雨のそぼ降る山道を、蓑傘と山刀を身につけた親子の猟師は登っていった。
罠猟師は決して楽な稼業ではない。
どこにどう罠を仕掛けるか。罠の気配を獲物に悟らせないためにはどうするのか。
そうした学習の果てしない積み重ねも必要だし、何より、罠猟では獲物の無事は保証されない。
雨の日も風の日も山を歩いて、罠にかかった獲物を素早く収穫してやる。それを怠ると、
腹を空かせた他の獣や虫や小さな目に見えないものたちが、せっかくの獲物を台無しにしてしまう。
猟師の親子は、冷たい雨の降る中を、黙々と歩き続けた。

正助は、前を行く父の背を見つめながら、昨夜の夢のことを考えていた。
不思議な夢だった。眠っている正助の側へ、何か、温かく柔らかいものが寄り添ってくるのだ。
それは、女だった。遠い記憶の中の母のようでもあり、見たこともない女のようでもあった。
女は、正助に言った。わたしを助けて、助けて下さい。わたしを解き放って、そうしたら・・・・。
「お父う・・・ウッ」
不思議な夢のことを父に話そうと正助が口を開いたその時、風にのって、異様なにおいが正助の鼻を打った。
吾作は、正助を振り返って言った。
「正助、見てみい、いたちじゃ」

正助にははじめそれが、裸の女に見えた。
それほどの大きさの白いいたちが、罠に後足をはさまれて地面に横たわっていた。
死んではいなかったが、暴れる力もすでに使い果たしたのか、正助たちが側へ寄っても、
よろよろと顔を向けるだけで、何ら抗うことはしなかった。
「見事な大きさじゃ。尾ッぽまで勘定に入れりゃ、正助の背とどっちが大きいかわからんの」
「お父う・・・臭いよ」
「いたちの最後ッ屁というやつじゃ。罠に足を咬まれて、えらく肝をつぶしたんじゃなあ」

正助は、鼻をつまみながら、長い間いたちを見つめていた。
いたちの方も、正助の顔を見ているふうに見えた。
いたちの透き通るように白い毛は、雨に濡れてなめらかに体にはりつき、確かに女の肌を思わせた。
「お父う」
「何じゃ」
「このいたち、どうするんじゃ」
「そうさな・・生きたまんま都へ運べば、見世物に高う売れるんじゃがの。
そんな支度をしに戻っとると夜になる。
それで明日になりゃこいつは、死んで山犬に食われとるかも知れんし、足を切って逃げるかも知れん。
殺してかついで行くかの」
「じゃどもお父う、そんなにせんでも、こいつはおとなしいでねえか。おらが背負って帰るき・・」
「ばかちゃりが。よく見てみい。罠の鋼がぺかぺか光っとろうが。いたちの牙のあとじゃ。
そこいらの土もどえらく堀り返されとる。おそろしい力じゃ。
それに、こんな図体のいたちにまともに最後ッ屁なんぞ食わされてみい。
そりゃあもう臭うて臭うて、正助みてえなガキは泡ふいてそっくり返って、そのまんまオダブツかも知れんでのう、ええ?」
吾作はそう言って愉快そうにカッカッと笑った。正助の顔はしかし、真剣だった。
「お父う、おら夢で見たんじゃ。きれいなおなごがおらに抱きついて、助けて、助けてと言うとった。
きっとこのいたちが、助けて、助けてと呼んどったんじゃ」

「ふうむ」
吾作は難しい顔をしてしばらく考え込んだ後、静かな笑みを浮かべ、息子の小さな肩に手を置いて言った。
「正助も、ようやく色気づいたかの」
正助は頬を赤くして、父の手を払った。
「何を言うとるんじゃ、お父う。このいたちをどうするかを、おらは言うとるんじゃ」
吾作は、少しの間何かをためらうような顔をした後、おごそかな口調で正助に言った。
「そうさな。ただのいたちには見えんで、こいつはもしや、山の神かも知れん。めったなことはできんな。
それに、正助も今日からは一人前の山の男じゃき、気の済むようにせい。この獲物、正助にあずけたぞ」
正助は目を輝かせて父に礼を言うと、白いいたちの側に恐る恐る屈み込んで、鋼の罠の歯をはずしにかかった。

いたちの体は夢の女と同じに柔らかで温かく、正助の指が触れる度に、か弱く小刻みに震えた。
正助は慎重に罠をはずし、いたちの傷ついた後足に、猟師の使う怪我の薬をつけてやった。
白いいたちはその間、まるで人の心がわかるかのように、眼を細めてじっと静かに体を横たえていた。
「これでええ」
手当てを終えて正助が立ち上がると、いたちは急に驚いたような素振りで
傷ついた足をかばいながら跳ね起き、おぼつかない足どりのまま走り始めた。
樹々の間を抜け、薄暗い茂みの前で立ち止まり、一度だけ正助と吾作の方を振り返り見た後、
大きな白いいたちは、山の奥へと姿を消した。

夕闇が山の端に迫る頃、吾作と正助はようやく家路についた。
結局その日、あの白いいたちの他は、山じゅうの罠を見回っても獲物の姿はなかった。
が、父は多くを子に教え、子はよく父に学んだ。二人が家の敷居をまたいだ時は、すでに夜もとっぷりと更けていた。
吾作は着ている物を脱いで、囲炉裏に火を起こすと、どぶろくをあおってそのまま仰向けに眠り込んでしまった。
正助は囲炉裏の火で粥をつくった。今日一日のことが、正助少年の胸にどっと去来した。
今日から自分も一人前の男だ。そう思うと、嬉しくて小躍りしたくなった。
正助は、白いいたちの事を考えた。結局、獲物はとれなかった。あのいたちを逃がしてよかったのか・・。
いや、いいのだ。正助は、いたちの柔らかな感触を思い出し、あの夢の女のことを思った。
そういえば夢の女は、あの時、最後に何と言ったのだったか。わたしを助けて、そうしたら・・・・・

不意に妖しい気配を感じ、正助が顔を上げると、そこに白い何かがいた。
吾作の上に覆いかぶさり、囲炉裏の火に照らされてゆらめく、白く大きいもの。
正助は、遠い昔に同じ光景を見ていたような気がした。
白いものには腕があり、脚があった。白いものは脚の間に、吾作の体を組み敷いていた。
白いものには黒い瞳があり、紅い唇があった。白いものは正助に向かって、微笑んだように見えた。
白いものは豊かに膨らんだふたつの乳房と、艶かしくまるい大きな尻を持っていた。
それは、透き通るような肌をした、若く美しい女だった。
女は吾作の顔に尻を近づけ、小さな円を描くように尻をふった。
するとやにわに吾作がカッと目を見開き、うめき声を上げ始めた。
「ううう、くう、く、くく、くさ、くさ・・・・」
吾作の髭や髪は、風にあおられたようにゆれうごいていた。
まるい大きな尻が円を描き続けると、吾作はついに口から鼻からぶくぶくと泡をふき、白目をむいて静かになった。

女はがっくりと力の抜けた吾作の体から降りると、正助の側へ、しずしずと歩み寄って来た。
血に濡れたような紅い唇で、女はささやいた。
「わたしはあの山で、千年を経た大いたち。助けて頂いた御恩を返しにまいりました」
「この性悪のいたちめ、お父うを殺したな」
「いいえ、決して決してそのような、めったなことは致しません。あれはただ、お気をお遣りになられただけです・・
このいたちめの屁の香りに、たまらず目を回しておられるのでございます」
「そんな馬鹿な・・・ええ、えい、ええい、近寄るな、近寄るなと言うとろうが」
「・・仕方のないおひと・・・」
女はくるりときびすを返し、尻を突き出すと、吾作の時と同じように小さく尻をふった。
スゥー、というかすかな音が鳴り、正助は、囲炉裏の明かりにゆらめくモヤのようなものが、自分めがけて、女の尻から幾筋も放たれたのを見た。
モヤは次々と正助の顔に粘っこくからみつき、たちまち辺り一帯を雲のように覆い尽くしていった。
「はひ、ひい、く、はああ、ひいいい」
息をする度に、香ばしく甘ったるくそれでいて脳天をつらぬくようにくさい濃密ないたちの屁をたっぷりと吸わされ、
非道い臭気に肺腑の奥底まで蹂躙されて、ほどなく正助は泡をふいて宙をかきむしり、その場にばったりと倒れた。
女は倒れた正助を抱き寄せると、少年の着ている物をひとつひとつ、丁寧に脱がせ始めた。

「た・・助けたのに」
息も絶え絶えにあえぎながら悔しげに正助がそうつぶやくと、女は困ったような顔をしていた。そうした顔もなお美しかった。
「どうかお許し下さい・・。夜は思いのほか、短いですゆえ・・・」
女はそう言うと紅い唇を開き、しっとりと濡れそぼった桃色の舌で、正助の鼻を愛撫しはじめた。
こそばゆさと共に、鼻を侵していたあの目もくらむような臭みがゆるりと薄らいでいくのを、正助は感じた。
女は正助のはだけた背に、人差し指を軽く這わせた。
むずがゆいような、そうでないような、奇妙な快感だった。
女の白い指は、正助のうなじ、胸、脇腹を巡って、下へとくだっていった。
正助は、自分の体が自分のものでなくなっていくような感覚を味わっていた。
女は正助を仰向けに寝かせると、脇に座したまま正助の上に身を屈め、彼の胸をそろりそろりとなめ上げた。

あくまでも白く豊かな二つの乳房が目の前いっぱいにゆれるのを見て、正助の手が何かに突き動かされるようにのび、乳房を掴んだ。
正助の指は、力を込めるそばから、次々と乳房の肉の中にのみ込まれていった。
まるで、つきたての餅に指を入れるようだった。
想像だにしなかったあまりにも柔らかな感触に衝撃を受け、正助の脈は速まり、呼吸は更に乱れて荒くなった。
女はそれを見てくすくすと笑うと、今度は正助の頭の上方へ座し、先程のように身を屈めて、正助の首をやさしく抱き締めた。
上気して真っ赤に染まった正助の顔は、たちまち二つの乳房の内へ埋もれた。
正助はまるで、罠にはさまれた獣だった。
女はその姿勢のまま手をいっぱいにのばすと、正助自身が長い年月、ただ、小便の蛇口と思っていたものを、そろりと撫ぜ上げた。
顔は乳房に埋もれたまま、正助の手はあてどもなく、ひくひくと宙をさまよった。
女の指はさらに二度三度と、正助のそれを、くすぐるようにもてあそんだ。
いままで感じたこともない途方もなく強い本能的な衝動が、女の指に触れられたあたりで生まれ、ゆっくりと自分の中を這い登ってくるのを感じて、正助は思わず背をのけぞらせた。
すると女は、正助の首を放して自由にしてやり、かわりに自分の上体を正助の足の方へのり出して、仰向けの正助の上に覆いかぶさるような、四つん這いの格好になった。
正助の股ぐらは女の眼前に、そして女の股が正助の顔のすぐ上にあった。
その茂みの奥の蜜壷から漂う妖しく芳しい女の香りが、正助の衝動の高まりをいっそう加速させた。

衝動は、今にもはじけそうな程に膨れ上がっていた。
正助の腰は、あとほんのわずかの刺激を求めて、無意識に動き出した。
正助は本能の命ずるままに、自分の右手をそこへのばそうとした。あとほんのちょっと、ほんのちょっと・・・・
しかしその右手を、女の右手が制した。
左腕にも、女の左手の指がからみついた。
女のたおやかなふくらはぎが正助の首をはさみ込むと、白い小山のような女の尻は下を向き、正助の眼前に、谷間深く埋もれた菊座を露わにして見せつけた。
ふっくらとした尻たぶの間から顔を覗かせたその桃色のつぼみは、やがて正助の顔の上でひくひくと皺を収縮させ、そして、内からの圧力でぷくりと膨らんだ。
「そんな、い、いやじゃ・・」
正助がそう言うか言わぬかのうちに、ぷふ、すうううという音を鳴らしてつぼみからあふれ出た熱い気体の奔流が、一息の間に、怒涛の勢いで正助の鼻腔へと押し寄せ流れこんだ。
「へがぁ」
あまりのくささに、わけのわからない悲鳴を上げ、正助は女の手を払い退け、やっとのことで鼻をつまんだ。
しかしもはやどんなにもがいてもあがいても、まんべんなく鼻の奥まで吹きつけられたいたちの屁の猛烈な臭さは、おいそれと消えそうになかった。

「ほほほ・・・こうするとほら、まだ大丈夫。まだまだ、夜は明けません・・」
女の指が再び正助の股ぐらをもてあそび始めた。
少し前までははちきれんばかりに張りつめていたあの衝動は今や、ひどく小さく弱々しく感じられるのみで、ただ女の指がもたらす快感だけが、前にも増して激しく正助の背骨を駆け登っていった。
女は正助の玉袋のくるみのような二つのふくらみを、交互にもてあそぶようにして唇でつまんだりそっと息を吹きかけたりしながら、濡れた舌先を使ってやさしく念入りにねぶり上げた。
ちゅ、ちゅ、ちゅぷちゅぷ、ぺろ・・
「ふわ、ふああ、ふわああ」
正助は未知の快感の波に呑まれ、意味を成さない声をのどから洩らした。
あの強い衝動がまた、彼の中で急速に高まっていった。
正助は半狂乱になって、衝動の命ずるままに、脈打つ股ぐらを無理やり女の顔にこすりつけた。

・・・ぶう
だしぬけに正助の胸の上にあった女の尻から、正助の髪をゆらす程の大きな屁が、大砲のように放たれた。
まともにそれを吸い込みひいひいとのたうち回る正助の両脚を押さえつけ、女はさらに激しく舌を這わせた。
少年の脈打つ股間に吸いつき、彼の最も敏感な場所を探り当てると、巻きつけた舌を使って情け容赦無くぐるぐるとねぶりまわした。
終わりの見えない快感の嵐とますます強くなる屁の臭いに、正助は涙を流して気も狂わんばかりに身悶えた。
目はかすみ、体も痺れて、もう鼻をつまむことさえできない正助の上へ、女はひときわ濃く長い屁をゆるゆると浴びせかけた。
ぶぶ、ぷうう、ぷすすう、ぷすう、ぷすう・・・・
たっぷりと広がった臭気の海に溺れ、気を失う一歩手前の正助の意識は、女の舌と指とが紡ぎ出す強烈な快感のつるべうちによって、なおも覚醒を強いられていた。
いっそ失神してしまえればどんなに楽か。
しかしそれも許されないまま、もはや涙も声も枯れ果て、後はただがくがくと身を震わすのみで、正助は女の仕打ちにただただ耐えるしかなかった。
おすこともひくことも叶わぬ宙ぶらりんのまま正助は、舐められ、扱かれ、撫でまわされて、滅茶苦茶な刺激だけをどこまでも与えられ続けた。

どれほどの時が経ったろう。
そのうちにふと正助は屁の臭いが薄まったことに気づき、ようやく目の前に女の顔があるのに気づいた。
女の舌が、正助の鼻を丹念に舐め上げていた。
「ああ・・もう、夜が明けます。
このいたちめの悦楽の罠はお気に召されましたか。
罠の御恩は、罠でお返ししてさしあげるのが道理ですゆえ・・
では、あの時わたしを逃がして下さったように、いざ、わたしの罠より解き放ってさしあげます」
女は再び正助の上で四つん這いになると、そのいきり立った股ぐらへ、豊かな胸を寄せた。
二つのたわわな乳房が、そそり立つ一物を挟み、くるみ込んだ。
揉みしだかれてゆれ動く柔らかな乳房の間で、正助のそれはまるで、逃れようと必死にあがいているかのように見えた。

女の尻が再び正助の顔に狙いを定め、ばす、と一発を放った。
しかし正助の鼻に感じられたのはあの猛烈な悪臭ではなく、甘く情欲をかきたてる女の性の香りだった。
正助は股の間に、激烈な衝撃を感じた。
一夜かけて耐えがたいほどにふくれ上がった正助の男の精が、堰を切って溢れ出そうとしていた。
やがてその瞬間が訪れ、正助は獣のように叫び、手足をおもいきり突っ張らせた。
目もくらむような快楽の大波が一息に押し寄せ、そして・・・・

ガタン、ガラガラガラ。
鉄の転がる音に驚いて、正助はとび起きた。
早朝の青白い光が差す家の中を、正助は見回した。
吾作が、いびきをかいて眠っていた。
囲炉裏の火が消えていた。鉄鍋が、鉤から外れて落ちてしまっていた。
女の姿はなかった。
正助の鼻はまだ、家の中に漂う異様な臭いを嗅ぎとっていたが、それは屁の臭いではなく、何かが焦げた臭いだとすぐに知れた。

「夢・・・」
正助は、ぼんやりとつぶやいた。
ふと自分の爪先が真っ黒に汚れているのに気づいて、鉄鍋の底を蹴ったのだと悟った。
正助は鉄鍋を覗き込んだ。鍋の底には、黒く焦げ付いた粥のなれの果てが一面にこびりついており、正助は自分が昨夜、粥を火にかけながらいつのまにか寝込んでしまったことを悟った。
正助は自分の胸に白い粥が飛び散っているのに気がついた。
いや、よく見ればそれは粥ではなかった。
正助は手拭いでそのどろりとしたものをぬぐい取った。
胸とみぞおちとへその下をぬぐい、最後に股の間をぬぐった時、正助の背骨を痛みにも似た快感がつらぬき、夢の最後がありありと思い出された。
正助は、冷たい水で鉄鍋を洗い、手拭いを洗いながら、思った。自分は一人前の男になった。
そして同時に、自分の身がついに、性という、逃れがたい人生の罠に捕らえられたことを、少年は悟った。



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