おっさんが転職するだけの話
おっさん、うっかり失業する
日々適当に生きる二ノ次参。コロ何とかの影響を受けてしまい、勤務先の会社が傾く。収入も減った上に体もぼろぼろということで転職を決意し、職場も決めずに「あー、こういう仕事してみてえなあ」という軽い気持ちを抱えつつ退職する。
おっさん、現実と直面する
「まあなんとかなるでしょ」と転職活動を開始。転職サイトと転職エージェントを活用していく方針で動き始める。しかし思っていたような仕事の募集は少なく、「ゲーム業界ならいいか」と軽い気持ちで書類を送り始める。
元々はゲーム業界に居て、社長や役職の方々の名刺も持っている。ただ、名刺を持っているだけで大した交流はない。もっとアクティブに動いていればコネにもなり得たのかもしれないが、交流も浅いおっさんを雇いたい会社は無い。
当然ながら書類選考すら通過せず、内定にまでは至らず。年齢やブランク、これまでの転職歴がネックとなり道が閉ざされる。「お前を雇うメリットは何だ(意訳)」と問われ、「そんなもんねえな」と納得してゲーム業界に別れを告げた。
おっさん、年齢の壁にぶち当たる
ゲーム業界以外で働きたいと思える業界か業種。条件を満たした求人を見つけては応募し、書類選考を待つ。そんな日々を繰り返した。しかし合計40社中、面接まで進めたのは7社だけ。ダメ元で送った企業もあるが、予想外の結果だった。
面接まで進んでもなかなか成果は出ない。雑談のような雰囲気で終わる面接もあれば、圧迫面接らしき内容もあった。どの面接でも共通しているのは、「何故この時期にこの年齢(三十路オーバー)で転職するのか」というものだ。
個人的には前職を定年まで続けるつもりで、体の不調やコロ何ちゃらの影響を受けることもなければ退職することもなかった。……と言ったところで辞めてしまった事実は変わらない。「また辞めるんじゃないか」と判断されるだけだろう。
「事情があって辞めた! だが次は違う! 今度こそはやってやる!」
そう意気込んでみたところで信用が得られるはずもない。人間性が疑われ、技能を疑問視され、遠慮無くお祈りメールを送りつけられた。「これはもうダメかもわからんね」そう思い、私は同人作家として食っていく道を模索し始めた。
おっさん、転職先が決まる
同人活動用の資金捻出について頭を悩ませていると、ある企業から連絡があった。「とりあえず面接するぞ」殆ど抜け殻と化した状態の私は、「今回もダメだろうなあ」とため息を吐いた。されど現実は想像を上回り、一次面接を通過した。
とはいえ一次面接を通過しただけでは安心できない。とりあえず何らかの基準は満たしていると判断されただけで、特別でもなんでもない。「受かればいいけどなあ」ぼやきながらも面接をこなし、私は別の面接予定を取り付けた。
やや意気消沈しつつも次の面接に向けてシミュレーション(DbDでキラーを操り、サバイバーに語りかける。もはや病気)をしていると、内定の連絡が入った。「もしやこれは詐欺では?」と警戒していたが、幸いにも詐欺ではなかった。
待遇面の確認を済ませてから出社日や必要な書類についても話し、「入社する?(意訳」「はい喜んでー(意訳)」と返した。一ヶ月くらいで転職できるだろうという考えは甘く、殆ど諦めかけてはいたが何とか転職活動を終えられた。
今は会社都合で辞めさせられる人が多いだろうが、私と同じように自分の意思で辞める人も居るだろう。私のような人物は、職歴が綺麗な若者より苦労するだろう。それでも転職活動を続けていれば、いつか仕事場が見つかる可能性はある。
なんだかんだで前職より給与も休日も増えたので、私は会社を辞めてよかったと思っている。後は人間関係や、扱ったことのないソフトウェアへの対応が気掛かりである。そこさえ乗り切れれば、今度こそ続けられるだろうと信じている。
まあ世の中で一番信じられないのは自分だけども。
おっさん、がんばる
とりあえず転職できたから、ぼちぼち同人活動も再開していく。作りかけのゲームを作り、音声作品にも取り組む。今は中途半端なモチベーションを何とかしないと微妙だけども、収入が安定すれば精神面も安定するだろう。多分。きっと。
何はともあれまたよろしくね。ここももうちょい活用していくよ!