感動には何重も層がある
感動には何重も層がある
"お涙頂戴もの"という作品があります。
ジャンルとも言うか、わざとらしい演出で観客を泣かせるタイプの作品です。
意外と僕はお涙頂戴系が好きなんです。
さすがに死にかけの彼女を抱えて「誰か助けて下さい」と愛を叫ぶのは論外ですが、
泣かせる王道パターンをあまりにもテンポ良く気持ちのいいタイミングでスパーンと泣かせに来られると弱いです。
これは泣ける映画のみならずマーベル映画とかでもそうですね。
この瞬間が見せたかったんだなと魂の籠ったシーン。
それは画面映えする神作画シーンやキラキラした背景ではない地味なシーンがほとんどで、物語の本質には全然関係がなかったりします。
表面上のあまりの見事さに感動することもあれば、裏に隠された監督のメッセージを読み解く深みもあったりして、
"お涙頂戴"と言って一括りに出来ないくらいには深いジャンルなんです。