『値段設定』と『作品ボリューム』
(↑『ハートフォール紹介漫画』の下書き。全16P予定)
今作の値段設定も色々迷いました。
今作『ハートフォール』は、
ハトプリという結構昔の作品を題材にしていて、
しかも時系列的には原作最終話近くの話という、
原作を知らない人にとっては取っ付き辛さもあり、
『AfterStory』では、
原作でほぼ出ていない『ふたば』が主人公という、
あまり万人向けではない要素がある作品です。
(同人作品自体、万人向けでない作品は多いけど)
そういう事もあり、
なるべく買いやすい値段にしようとは思っていて、
最初は1000円以下で考えてはいましたが、
その一方で、今作にかけた時間と労力を考えたら
あまり値段を下げる事で
作品の価値を下げたくないとも思いました。
前作『星アソビ2』が完成してから、
今作の完成までに2年程かかっていますが、
元々今作は、かなり昔に途中まで作ってました。
1~4章までのシナリオと基本CGは昔の時点で出来ており、
その制作に1年近くかかっていたと思います。
まあ、今と比べると他の事も色々やりながらの制作でしたが、
それでも、合計3年間かかった作品と言えると思います。
……で、
その辺りの事を考えた結果、
最終的に定価を税込みで『1980円』にして、
それでも最初はなるべく買いやすくする為に
DLsiteで販売時に割引できる最大値の
30%値下げという形で販売開始しました。
とりあえず、『話のボリューム』で言えば、
選択肢なしとはいえ、
同価格帯の作品に負けてない自信はありますが、
話が長ければ良いという訳ではないですからね……。
個人的に、
同人作品の良さって
『安い値段』で『お手軽』にできる所だと思ってます。
R-18同人DL作品の購入者は、
作品の方向性にもよりますが、
普段仕事などで忙しい社会人の方が多いと思います。
それに加え今の世の中、
様々なコンテンツで溢れかえっている訳で、
そんな中で貴重な時間を多く『消費させて』しまうというのは
どうなんだろう?
と、ちょっと考えてしまったりします。
もちろん、長い時間遊べる事を売りにしている
同人ゲームもありますし、
それも一つの正解の形だと思いますが、
自分の作品の場合は、あまり長くなりすぎずに
気軽に読めたり遊べる物を作りたいと思ってます。
とはいえ、逆に短すぎるのも駄目だと思うので
ある程度のボリュームは出そうと思ってます。
ちなみに、販売ページの予告カットに
『小説4~5冊分の大容量シナリオ!』
と書きましたが、
あれは、1台詞20文字で換算して
小説1冊10万文字で計算した結果、
『小説4~5冊分』という事になりました。
とはいえ、地の文がほぼないので、
普通の小説を読むよりも
文字数に対するボリューム感は減っているかもしれません。
といっても、自分でプレイしてみた感じ、
むしろ小説6冊分以上あるんじゃないかとも思いました。
恐らく、音や光や揺れなどの演出が加わった事により
ボリューム感が増しているのではないかと思いましたが、
実際にプレイした方的にはどうだったのか気になる所です。
ちなみに、体験版でできる4章途中までで
およそ『全体の3分の1』、
AfterStoryの始め部分も含めて、およそ『35%程』だと思います。
……まあ、そんな感じで、
話のボリュームと、それにかける労力が多くなりすぎた故に
値段設定を高くしつつも
それに対する負い目もちょっと感じてます。
でも、ここで値段を低くしてしまうと
今後作る作品の値段のハードルが上がってしまうので、
その辺難しい所なんですよね。
……うん、商売って本当に難しい。
とりあえず、
今ハッキリと言える事は、
今後一人でゲームを作る時は
絶対ボリュームを少なくする‼
……という事。
ゲームって基本的には複数人で作るものであって、
一人で作る物じゃないなという事を
この二年間で痛い程思い知らされました。
漫画の場合は『話』と『絵』を作る必要があり、
それだけでも大変なのですが、
ゲームはそれに加えて、
『音響』や『演出』、
『プログラム』や『デバッグ』などなど、
やる事が滅茶苦茶多すぎましたからね。
「ああ、成る程……、一人でやるとこんなに大変だから、
みんな複数人でゲームを作ってるんだな……」
……と、制作途中で何度も心が折れそうになるたびに
遠い目をしながらそんな事思ってました。
まあ、とはいえ
一人だけでゲームを作っている人は
同人業界だと普通にいるし、
正直、まだ作りたいと思っているゲームはあります。
でも、この先も一つの作品に何年もかかってしまうと
冗談抜きで人生がすぐに終わってしまいそうなので、
今後は、『作品のボリューム』を事前にちゃんと決めた上で
制作していきたいと思っています。
以前にも書きましたが、
制作期間って、時間が掛かれば掛かる程、
モチベーションが減ったり、より完璧な物を求めてしまう為、
完成が遅くなってしまうと思うし、
まさに今回のゲーム制作がそうでした。
もし最後までモチベーションを保ち続けて集中してやれば、
きっとあと半年以上は早く完成できたと思います。
まだ次回作をどうするかは決めていませんが、
ある程度ボリュームを抑えた作品を
コンスタントに作っていく所から
考えてみたいと思っています。
ちなみに、
今描いている『ハートフォール紹介漫画』は只今下書き中で、
来週中までに完成させる予定です。
全16Pのカラー漫画になる予定。
実に久々の漫画制作で楽しんで描いてます。