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浣腸の記事 (1)

シロフミ 2020/08/05 21:35

保健室の遊戯

2011年のエイプリルフール企画「Under the rose」にて公開していた話です。
こういった話は以前から書いていたのですが、発表の場もないままに埋もれていたので
エイプリルフールを機会に公開してみようという試みでした。

いま考えてみると細分化されたフェティシズムのうちの一つに特化したサイトで
別のフェティシズムについての作品を公開するのは
すべきことではなかったと、反省点の方が大きいです。

なお、新作の同名作品はこの話のリメイクとなります。
描写などの追加・変更を踏まえて分量は倍ほどになりました。

 ***


「いつまでも黙ったままじゃ、分からないわ」
「…………」
 持ち上げた視線の先、少女は俯いたまま、小さく身をすくませた。
 光に透けるような淡いブロンドは、翡翠色の瞳と共にクォーターの彼女が受け継ぐ欧州貴族の血を色濃く覗かせていた。あどけなさと無垢さを感じさせる妖精のような容貌は、東西の名家が連綿と伝える遺伝子の最高傑作と読んでも差支えないだろう。
 控えめな視線と、長い睫毛。白い肌のはかなげな容貌は、少女愛好趣味の人間にはたまらない魅力だろう。
 傾いた陽射しの注がれる保健室の丸椅子の上、城崎天音は俯きがちにこちらの挙動を窺っている。
「それで……いつ頃からないのかしら?」
「…………」
「黙ってちゃ分からないわ。ちゃんと教えて?」
「えっと、……ふ、二日……」
 顔を赤らめながら、少女が応える。眼鏡のフレームに触れながらの返答は、心理的なブロック――彼女が都合の悪い答えをごまかしていることを示している。
「ウソはダメよ。きちんと本当のことをおっしゃい。正しい治療ができないと、あなただって苦しいままよ?」
「っ……よ、四日……デス……っ」
 耳まで赤くなりながら、美しい少女はとうとう己の体長管理の不備を口にした。
 天音は初等部の5年生、天使の歌声とまで呼ばれる合唱部のスターだ。同じ学年はおろか、中等部、高等部、果ては付属大学にまで知られた我が校きっての美少女。そんな彼女が抱える悩みが、極度の便秘症である。
 思春期を迎えた少女が抱えるとっておきの秘密――無自覚ながらも異性の目を気にし始めるこの年頃の少女達はひときわ羞恥心に過敏である。
 未分化な性の密やかな目覚めと共に、彼女断ちは皆、人には決して言えない恥ずかしい秘密を抱えているものだ。性に興味を持ちながら、同時にそれらを激しく忌避する、潔癖な理性も併せ持つ。
 そんなアンビヴァレンツな年代の少女達と、とっておきの秘密を共有する――これも養護教諭という立場があるからこその歓びだろう。私は常々、この職を天職と感じている。
「そう……じゃあ、おなか診せてくれる?」
「っ……」
 適当なことをカルテに書き殴り、次の指示を出す。少女が小さく肩を跳ねさせたのを私は無論見逃さない。
 四日もお通じがないという事実に、どのような対応を施されるのか――天音にとってこの保健室という場所は完全なアウェイになる。自分の身体の不調を告白させられたことにも激しい抵抗があったのだろう。
 しかし、この部屋において白衣を纏う私の言葉は絶対的な権能を有する。少女達に抗うことは許されない。
 いちどはぎゅっと俯き身体を小さくしていた天音だが、やがて観念したかのようにそっと制服のブラウスのボタンを外し、シルクのキャミソールを持ち上げる。
 蕩けるような淡い色合いの下着の内側に、まるで雪のような真っ白な肌があらわになる。なだらかな腹部が、可愛らしいおヘソをのぞかせていた。
「あら、まだブラジャー着けてないの?」
「っ、は、はい……」
「もう5年生でしょう? 嫌がっていちゃだめよ? きちんと身体の成長に合わせなきゃいけないわ。……ほら、もっと上まで見せなさい」
「は、はいっ……」
 わざと心配するふりをして、さりげなく羞恥を煽る。案の定天音は真っ赤になって応じた。
 どうも天音は自分の未発達な身体にコンプレックスを抱いているらしい。ならばそこをつつかない手は無かった。たしかにキャミソールの下にほんのわずか覗く、ささやかな胸のふくらみでは、確かに下着は不要だろう。
 しかし、ほとんど起伏のないその胸から腰までのラインは、触れることすらためらわせるような黄金律を持って存在し、天使の歌声を持つ少女の神秘性をいっそう確かに物にしているように思えた。
 それらについてのじっくりと堪能したい気持ちもあったが、今はさらに優先すべき項目がある。私はそっと剥き出しになった天音の白い腹部に手を触れさせた。
「ぁ…っ……」
「動かないで。ちゃんと診てみないと具合が分からないわ」
 逃げようと身体をよじらせる天音の動きを封じ、小さなおなかをぐっと押しこむ。普通なら柔らかな弾力を見せて沈みこむはずの指先が、硬いものに押し返される感触があった。
「ぅあ、っ……」
 堰きこむように呻いたかと思うと、とたん、天音の抵抗が激しくなる。
「っ……せ、先生……苦しい、デス…っ」
「そうなの? ……これは?」
「ひぁああっ!? だ、ダメ……っ、お、おなか……、いたぃ…っ」
 指の位置をずらすと、さらに天音は過剰に反応した。腹部の奥に詰まった手応えは、薄い肉付きの下に押し込められた異物の感触をはっきりと知らせている。
 悶える少女に興奮を覚えつつ、さらに別の場所を刺激する。天音はさらに目を細め切なげに喘ぎ、激しく身体をよじらせた。
「我慢しなさい。これも苦しい?」
「だ、ダメぇ……っや、やめてぇ……っ、お、お願い、しマス…っ!!」
 ほとんど涙声の懇願に、私の嗜虐心も煽られる。触診を装って執拗に無垢な身体を弄ぶこと、およそ5分。
 ようやく手を離してやると、天音は大きく息をつきながらがっくりと肩を落とした。どうも見た目以上に体力の無い子だ。
「はぁっ……はぁっ……っく」
「かなり、ね……」
 適当に深刻な表情を浮かべてカルテに書き殴る。養護教諭がそこまで専門的な技術を取る必要は必ずしもないが、少女の不安感を煽るのには効果的だ。無論、なにがいけないのか分かるわけもない天音は、いまにも泣き崩れそうな不安げな表情で、太目がちな眉を下げる。
「城崎さん、正直に答えて。本当にそんなに苦しいの?」
「せ、先生……おネガイ……助けて…っ……」
 ぽろぽろと涙をこぼし、天音は訴えた。レンズの内側に落ちる水滴が、いっそう無力な少女の存在を強調する。ことさらに真剣ぶる私の態度に、天音はまるでこの世の終わりのようなか細い声で喘いだ。
「ほ、ホントは……もう、一週間も、出てないんデス……っ」
「…………そう」
 さすがに一瞬、絶句していた。
 なんと、この可憐な美少女はもう一週間も排泄をしていないという。比喩抜きで掌に乗ってしまいそうな、小柄で幼い少女が、汚らしく腐敗した食物のなれの果てを、小さなおなかの中にぎっしり一週間、7日にも渡って溜め込んでいるのだ。
 こんな衝撃的な告白の前では、さしもの私も動揺を隠すので精一杯だった。
「本当に?」
「は、はい……ッ」
「何も出てないの?」
「………っ、」
 いくらか下心を混めた露骨な問いに、天音の唇が結ばれる。さすがにあからさま過ぎたか、と軽く後悔した瞬間、天音は縋るように私の袖をつかんだ。
「ぉ……おなら……は、ときどき、……出てる、デス……けどっ」
「けれど?」
「ぅ……ウンチ……が…っ……でない、デス……っ」
 この、天使のように愛らしい少女の唇から、汚らわしい排泄物の名称が立て続けに飛びだした。これを成し遂げただけでも、途方も無い背徳感が込み上げてくる。私は口元に浮かびそうになる笑みを抑えこむのに多大な労力を支払わねばならなかった。
 彼女の言葉に嘘がなければ、天音はこの小さな口で精一杯噛み砕いて飲みこんだ食物を、一週間に渡っておなかの中に閉じこめていることになる。
 ……それはさぞ強烈なことになっているだろう。
 小さくしゃくりあげる少女を見下ろしながら、彼女がそれをどのように吐き出し、惨めな音をたてて孔をひしゃげさせて処分するか――その瞬間を想像し、私はぞくぞくと背中を這い登る嗜虐心に震える。
「安心して、すぐに良くなるわ」
「ほ、本当デスか?!」
「ええ、少し苦しいかもしれないけど――すぐに治してあげる。我慢できるかしら?」
「……はい。……しマスっ、しマス…っ!!」
 もはや、自分を襲う汚辱から逃げ出したい一心なのだろう。藁にもすがるように必死で頷く天音。疑うことを知らない無垢な少女は、こうして悪魔の契約書に知らずサインを済ませてゆく。


 ***


「先生、…は……恥ずかしい、デス……っ」
「我慢なさい。約束したでしょう」
「で、デモ……っ」
 舌ったらずな声で訴える天音。
 それはそうだろう。下半身のものを全て脱がされ、お尻を突き上げた格好でベッドの上に固定されているのだ。まだ無垢な割れ目も、ほんのりと翳る小さな淡い草むらも、その後ろにあるすぼまりも、すべて私の前にさらけ出されている。
 年端もいかない少女とは言え、ここまで徹底的に裸を晒すことには強い抵抗があるはずだ。しかも、本来は決して見られてはいけない部分までが照明の下、露にされている。少女が強い羞恥を覚えるのも無理はない。
 だが、そんなことはおくびにも出さず、私は冷静な医師を演じる。
「ちゃんと見えないと処置ができないのよ。治りたくないのなら構わないけど」
「っ……、こ、このままじゃ……嫌デス……」
「なら、ちゃんとできるわね?」
 天音の顔を覗き込み、語気を強める。ひくっ、と喉を震わせ、それでも少女は健気にうなずいた。
「は、はイ……」
「じゃあ、じっとしていてね」
 天音の身体は、美しかった。
  欧州の血を受け継ぎながら、まだ二次性徴を迎えていないなだらかな身体のラインは、触れることもためらわせるように華奢で、手足はまるで人形のよう。軽く 爪でなぞるだけで身を竦ませるほどに敏感な肌は、陶磁器を思わせる乳白色の色合いに透き通り、爪先やかかとまで形よくなだらかだ。
 この少女の姿は、至高の芸術品、と評してすら生温いだろう。
 制服のブラウスの合間から覗くわずかに膨らんだ胸は、その先端の突起をほんのりと桜色に染めている。屈辱と羞恥に頬を染め、うなじにしっとりと汗をかくそのさまは、ぞくぞくと私の嗜虐心を刺激し、無残に引き裂かれた姿を想起させる。
「せ、先生……?」
  しかし、中でもとくに特筆すべきはその排泄孔だった。色素の薄いクォーターの少女のためか、そこはまったく濃い色のない、ほのかな薄肌色をしているのみ。 襞も細く寄せあわされ、慎ましやかにすぼまっている。まさに天使の名を関するに相応しい、俗世の穢れとは無縁のようなささやかな場所である。
 一体、この中に一週間にも及ぶ排泄物がぎっちりみちみちと詰まっていると、誰が想像できるだろう?
 彼女も他の少女と同じように食事をし、その成れの果てを身体の中で腐敗させているのだ。うねる汚辱の塊を、この小さな排泄孔の内側にみっちりと蓄えているなど、とても思いもよらないことに感じられた。
「力を抜きなさい」
 言い捨てて、私は天音の小さなすぼまりをなぞり上げる。産毛すらないつややかな柔肌の隙間に息づく神秘の孔は、腰を震わせる少女の悲鳴に合わせ、萎縮してきゅぅきゅうとはしたなく蠢いた。
「っ、やだ……そんな、トコ……き、汚いデス……っ」
「嫌がっていたら治らないわよ。おとなしくしていなさい」
 現状を治療するためには『そこ』に処置を施さねばならないことは頭では理解できていても、嫌悪感は拭えていないらしい。反射的に逃れようとする少女の身体を抑えこみ、薄い樹脂の手袋を嵌めた指先で執拗に触診を繰り返す。
 天音のそこは確かにここ一週間、使用された形跡もなく、硬く閉じ合わさって硬直している。軽く押しこむその反動だけで小さく縮こまり、とてもその内側に詰まった汚辱を吐き出せるようには見えなかった。
「まずは、少し解してあげないとダメかしらね」
「ぇ……?」
 呆けたような声を上げる天音に聞こえるように、私は傍らの机からクリームの瓶を取り、薄いゴムの手袋の指先にたっぷりと掬い上げる。
 ちいさな孔ににちゅり、と白いクリームを塗りつけられた天音は、たまらずに甲高い悲鳴を上げた。
「や、やぁ……せ、先生……へ、ヘンなコト、しちゃやデス……っ!! き、キモチ悪いデス……っ」
「ただのクリームよ。マッサージをしてあげてるだけ。このままじゃ、無理に出させてもおしりが裂けちゃうでしょう?」
「っ……」
 裂ける、という言葉に反応したか、天音は言葉を失った。その表情は羞恥が七分に恐怖が三分。
 どうやら、彼女は私の言う治療、という言葉の意味をやっと悟ったらしい。やはりこのようなモノとは無縁に育ってきたのだろう。純粋無垢な少女の心が、耐えきれない被虐にゆっくりと歪んでゆく様がありありと手に取れる。
「ぁ、ア……ァアっ……」
 か細い声で、天音はぱくぱくとくちびるを丸く開き、耳をくすぐるような心地よい喘ぎをこぼす。緊張に震え、羞恥に染まる頬が、無垢な少女が初めて経験する感覚をはっきりと知らせている。
 細い襞の隙間の一本一本に、丹念にクリームを塗りつけ、適度に押し伸ばす。ごくごく弱い筋弛緩作用のある成分が、緊張と潔癖感に強張った少女のすぼまりをゆっくりとほぐし、本来の用途であるモノの出入りを可能にする孔へと変えてゆく。
 くち、と押しこんだ指先が、硬く閉ざされていたドーナツ状の括約筋を押し広げ、小さな輪をつくる。
「あふぁ……ぅッ」
 ぬめるクリームの刺激は、少女の硬直した身体をゆるやかにほぐし、直接天音の身体を蕩けさせる。粘膜を弄り回させる未知の感覚に、少女は何度も声を上げた。
 やがて、繰り返される刺激にぷくりと盛り上がった小孔が、わずかに襞を折り返し、指の先端をゆっくりと飲み込んでゆく。
「っ、や、やぁ……先生ッ……お、おしり…っ、だめ、痛……裂けちゃう、デス…っ」
「すぐに馴染むわ。緊張せずに力を抜いて」
 身体をよじり逃れようとする天音を抑え付け、指の抽挿を早める。わずか半センチほどの前後運動ですら、天音には身体を引き裂くほどの衝撃に感じるらしい。なるほど確かに、すでに彼女の排泄器官はその本来の役目を忘れて久しいようだった。
 ほんのわずか、膨らんだ粘膜に埋め込まれた指先を、ぐるりと小さくねじるように回転させ、引き抜く。ちゅぷりと糸を引く粘液は、少女の孔を濡らすものがクリーム以外の潤滑液を分泌し始めた証拠だ。
 細く狭まっていた襞がゆっくりとこじ開けられるに連れて、天音の紅潮が頬から首筋へと拡がってゆく。
「あ、はァ、せ、先生っ……や、なんか、ヘン、なカンジ…っ」
 幼いなりに、ベッドの上で絡みあうということの禁忌性のようなものは感じているようだ。込み上げる感覚を持て余すように、天音はなんども首を振って拒絶の意志を伝えようとする。
 すでに先端まで真っ赤になった耳朶を、そっと食む。
「ぁああぅあ……ッ!?」
 ささいな刺激は、けれど経験のない少女にはあまりにも大きな衝撃だったらしい。
 気付けば、人差し指は半分ほどまで天音の体内に埋まっていた。ゆっくりとそれを引き抜くと、少女は細い背中をがくがくと振るわせる。指の太さに拡張された天音の排泄孔は、くぷりと小さな肉の輪のカタチに広がっていた。
「こんなものでいいかしら」
「……あ、っつ、ふぅ……ふぅっ……」
 汗ばんだ胸を上下させ、荒い息を繰り返す天音。やっと解放された事への安堵からか、すっかり緊張を解いて脱力していた。
「先生……?」
 硬く張り詰めていた下腹部を擬似的にほぐされ、いくらかの余裕を得た天音は上半身を起こしてこちらを窺う。これでおしまいかとでも思っているのだろう。
 だが、無論の事この程度で彼女を解放するつもりはなかった。
「まだ動いちゃダメよ、これからお薬を入れてあげるから」
「おクスリ……デスか?」
 ぼんやりとした口調で、天音。
 今の言葉で彼女が想像したのは恐らく飲み薬なのだろう。医療経験の少ない小学生なら、薬と言えば経口摂取する錠剤か液剤、せいぜいが粉末状のものがほとんどだ。しかし即効性の薄いそんなものを用いるほど悠長に事を構えるつもりはないし、なによりも私の興味が満足しない。
 手早くチェストを引き寄せ、引き出しに常備してある薬剤の瓶とガラスの注入器を取りだす。ほんのりと薄桃色に色づいた透明の薬液をビーカーに開け、四倍に希釈し撹拌する。
 この作業は急ぐ必要があった。いかにもな注射器を連想させるガラスの容器をはっきり見られては、天音の抵抗を招く恐れがある。せっかくほぐした排泄孔も緊張に引きつり、硬直した直腸はほとんど薬液を受け入れない。それでは思うような効果も発揮できないだろう。
 そして、恐怖によって少女たちの口を封じるのはリスクが高いことを、私は過去の経験から嫌と言うほど思い知っていた。だから、有無を言わせずに私は注入器の先端を、クリームに塗れた天音の排泄孔に押しつける。
「ふぁ!?」
 くに、と。ほんのりと色づいて盛り上がっていた排泄孔は、指よりも細いガラスの吸い口をすんなりと飲みこんだ。冷たい異物が体内に侵入する感覚に、繊細な少女の身体が小さく震える。
 背筋をぞっと粟立たせながら、天音はベッドの上でうつ伏せになったままもがき、ガラスの嘴から逃れようとする。
「あく……や、やァアっ!?」
 しかし、その一方で天音の排泄孔はドーナツ状にぷっくりと膨らみ、小さなガラスの管をきゅっとくわえ込んでいる。軽く注入器を動かしてやると、そこは綺麗な肉色をわずかに覗かせながら、透明な粘液で吸い口を濡らした。
 どうやら、すでに注入の準備は整っているようだ。にんまりと口元に込み上げる笑みを必死に押さえ込みながら、私は注入器のピストンに手をかける。
「さあ、おクスリを中に入れるわ。力を抜きなさい?」
「せ、先生……や、おしり、ヘンなのが……入ってる、デスっ…!?」
「ふふ、大丈夫、すぐに慣れるわ」
 天音の身体が十分な拒絶反応を示せずにいるうちに、私はぐっとピストンに力を篭める。ガラス容器に溜まる薄赤い薬液が、わずかに混ざった空気と共にぷじゅるるるっと音を立てながら少女の体内へと送りこまれてゆく。
「ふぁぁアアアアッ!?」
 天音が甲高い悲鳴を上げる。思わず眉をひそめるほどの大声は、なるほど確かに合唱部でも人気の的となる淀みのない澄んだ美しい声だ。まさに、絹を裂く悲鳴、という表現が相応しい。
 この保健室は防音であるから良いようなものの、ほかの部屋でならばたちまち誰かがかけつけてくることだろう。
 だからこそ――私は誰にも邪魔されぬまま、この可憐な少女を思うさま虐げることができるのだが。
「や、やァア!? な、お、おナカ……おしり、ヘンなの、入ってッ……だ、ダメぇ、だめデスっ、先生、……ワタシのおシリ、ヘンなの入れないでェ……ッ!!」
 そんな天使もかくやという可憐な声を、苦悶と苦痛に歪ませて、少女は涙を滲ませ必死に訴える。しかし無常にも、彼女にさらなる苦痛をもたらす悪魔の薬液は、容赦なく腹腔へと注ぎ込まれてゆくのだ。
  ゆっくりと進んでゆくピストンのゲージは、既に半分ほどの薬液が天音の腸内へと送り込まれたことを示していた。この瞬間はまさに、私にとっての擬似的な射 精に等しい瞬間だ。できるだけ長引かせ、少女の反応を楽しむため、焦らすようにゆっくりと、ピストンを押し込んでゆく。
「あ、くゥッ……ヤダぁ……センセぇ……っ」
 短い髪を振り立て、じっとりと汗に湿る背中をくねらせて、天音は助けを求める。
 その小さな下腹部の中に、下品な音を立てて薬液が溶け込んでゆく。数々の実験で突き止めた薬剤の配合は、少女にとってもっとも負担をかけず、かつ最適に羞恥を煽って排泄衝動を与えるように調合してある。
 だが今回はあまりにも長い間、本来の機能を忘れてしまった天音の排泄器官を叩き起こすのが目的なのだから、時間を調節し、少女の身体をコントロールしてやる必要があった。

 ぐりゅるるるぅぅッ……

「や、やぁああ…ッ!?」
 薬液の注入がさらに半分、4分の3を過ぎたころ、不意に鈍く響いた腹音に、天音は顔を真っ赤にして枕に押しつけた。ことさらに強い羞恥心を持つ少女の年代にとって、それは死ぬのにも近い恥辱だろう。

 ごぼ……ぎゅるるるぐりゅッ、ごぽぽッ……

 もともと限界近くまで中身を押し込められていた直腸に、さらに異物を注入され、反射刺激で蠕動が活発化したのだ。液体と気体が混じりあい、活性化された腸粘膜を激しく刺激して、少女の下腹部が下品極まりない排泄の予兆にうねる。
 空腹の腹音とは明らかに違う、もっと下品で、恥辱極まりない音。我慢できないトイレの予兆である。
 すっかり機能を停止していた排泄器官の奥に圧縮されていたガスが、薬液の助けを借りて蠕動を繰り返し、直腸までごぼりと湧きあがっては少女の我慢によって再び腹奥へと押し込められる。
 これによって、天音の直腸は蠕動を再開させた。あとは数分もしないうちに、これまで天音の腹のなかにとどまりつづけた、固形の物体にまでその震動が到達してゆくことだろう。
 とうとう天音は、はっきりと排泄欲求を自覚したようだった。
「や、やだ……先生っ、離して、くだサイっ……あ、あの、ワタシ……っ」
 ふかぶかとガラスの管に貫かれながら、天音はお尻をもじつかせ、左右に腰を揺する。汗を浮かべてびくびくと引きつる下腹部は、はっきりとトイレへの欲求を覗かせていた。
 透明な管を深々とくわえ込む、ピンク色の括約粘膜は、小さくすぼまっては緊張と弛緩を繰り返し、細かな排泄欲求を飲み下しているのが手にとるように窺える。
「どうしたの? まだおクスリ、残ってるわ」
「ち、違うデス……ぁ、あのっ……くぅゥッ」
「動いちゃダメよ、ちゃんと入らないわ。お腹がいたいのが治らないわよ?」
 あえぐ天音を見て笑いたくなるのをこらえ、務めて事務的な口調で告げる。こうすることでより一層、天音の罪悪感と羞恥心を煽ってやるのだ。
 ピストンに力を篭め、軽く前後させると、腸内を満たす薬液がぐじゅぐじゅとかき混ぜられ、天音はまたも鋭い悲鳴を上げた。
「や、やぁ……!! せ、センセぇ…っ、ダメ、っ、……ぉ、……っ」
 少女の小さなくちびるが、わずかに震え、その言葉を紡ぎだした。
「ぉ…トイレ……行きたい、デス……っ」
 下腹を抱え、暴力的な腸内の衝動を堪えながら、必死に訴えるその視線に、私の背筋にぞくぞくと嗜虐的な快感が走る。下半身になにも纏わぬ裸体を惜しげもなく晒し、排泄を訴えて涙を浮かべてあえぐ少女の姿。……これにまさる美しいものなど、この世にない。
 だが、これからだ。
 私の趣味は、この程度の嗜虐ではまるで満足しない。愉悦をおさえ、強い口調で天音に告げる。
「ダメよ、ちゃんとおクスリが入るまで我慢しなさい」
「ぁふぁ!? やぁ、ヤァア!! も、もう無理デスッ!! お、おナカっ・・…もうおクスリ、いいデスっ…!! も、もぉ、おトイレ……ぇえッ!!」
 喚く天音を押さえ付け、ぐいとピストンをねじり押す。
 注入器に用意した総量200mlの薄赤い溶液の残り4分の1、50mlがみるみる少女の身体の中に吸いこまれていった。抗議の声も悲鳴も、その薬液の衝撃に塗りつぶされて、天音はただ、下半身に吹き荒れる猛烈な衝動をこらえるのに精一杯になる。
 あまりに激しい少女の反応に、私は下着が濡れる感触を覚えていた。
「ぁああアアアアッ!?」

 ぷちゅるるる……っ

 最後のひと押しを終えて、ついに少女への浣腸は完了した。
「はい、全部入ったわ。良く頑張ったわね」
「あ、アァ……は、く、ゥゥ……」
 通常、成人女性に用いられるモノのおよそ6倍強、イチジク浣腸6つ分の薬液を流しこまれたのだ、天音のような幼い少女にはあまりに衝撃的な刺激だろう。
 びく、びく、と枕をつかんで必死に声をこらえようとする様が、いとおしい。
「さ、抜いてあげるわ」
「ァああアウゥ……!?」
 ガラスの管をそっと引き抜くと、わずかな抵抗がある。
 あろうことか、天音の括約筋は透明な注入口に絡みつくように、肉色の粘膜を締めつけていた。どうやら彼女のここは、同年代の少女のそれに比べても、かなり発達しているようだった。
「どう?」
「あ、あっ、ああァ……」
 引っ掛かりを無視して、ちゅぽん、とガラスの管を引き抜く。一瞬ぷくりと膨らみかけた孔は、しかしすぐにきゅぅっとすぼまって閉じあわされる。こぼれたのはわずかに、数滴の薬液のみだ。
 200mlにも及ぶ薬液を飲み込んで、まだ耐える余裕があるというのは予想外でもあった。即座にベッドを汚される覚悟をしていただけに、驚かされつつもさらに私の期待は膨らんでいた。
 じりじりと、悶える天音の両足が、シーツの上に突っ張って震える。

 ごきゅぅうう……

「うァ……っ」
  鈍い腹音は、静まり返った保健室の中、私の耳にまではっきりと届いた。私の手によって注ぎ込まれた薬剤によって無理やりに引き起こされた猛烈な便意が、可 憐な少女の小さな腹部の中に荒れ狂い、屈辱的な一瞬を強いてゆく。無垢な少女が怪我されてゆくこの瞬間こそが、私を興奮の高みへと押し上げてゆくのだ。
「は……ゥく、ゥ…ッッ」
 たとえ一旦は耐えきったとしても、注入された薬液の作用で強○的に引き起こされる排泄衝動を最後まで押さえ込むのは土台無理な話だろう。確かに腸というものは水分を吸収する器官だが、それを封じるための成分もきちんと配合されている。
 体内で荒れ狂う排泄物の蠕動に抗うかのように、ぷくりと盛り上がった少女の孔は、ひくひくとすぼまってはきゅうっと締めつけられる動作を繰り返す。その頻度が徐々に狭まってきているのを私は見逃さない。
「だ、だメェ…先生っ、く、苦しい、デスっ……っ、や、トイレ……おトイレぇ…っ」
「我慢なさい。まだお薬入れたばかりよ?」
 うつ伏せになってシーツを引っ掻き、天音はどうにか逃れようとしていた。それを優しく押さえ付け、私は少女の耳にそっと囁きかける。
 苦しいのは当たり前だ。もともと一週間にも渡って摂取された食物のなれの果てが、全てぎっしりと詰めこまれ腐敗している場所に、さらに200mlもの薬液を流しこんでいる。今にも破裂せんばかりに腸が暴れだしてもおかしくない。
 その証拠に、ぐぎゅるると音を響かせる少女の下腹部は、外から見ても分かるほどに膨らんで震えている。これまでおとなしく順番をまもり、少女の排泄器官に収まっていた汚辱の塊が、薬液にかき混ぜられて一気に排泄孔へと駆け下っているのだ。
 私の注ぎ込んだ薬液が原因となって、ちいさな腹を膨らませる少女――その想像に、堪えきれないほどの悦楽が脳に溢れてゆく。
「ぁ、あふ…ふァア!! …だ、だメェ……っ!!」
 ぷくりぷくりと盛り上がる小さなすぼまり。精一杯清楚な姿を保とうとするその隙間から、下劣な本性が垣間見える。そう、ここは本来、少女の無垢な身体のなかでもっとも汚辱と恥辱に塗れた部位だ。
 天使のように美しく可憐な乙女が、恥も外聞もなく、その身体で作り出した醜い塊を産み落とす場所。
 いまや、その崩壊の時は近付いていた。
「せ、センセぇ…っ!! だめ、出ちゃいマスっ……ヤダぁ、ぁあっ!!」
「駄目よ。まだ5分も経ってないじゃない。まだまだちゃんとお薬も効いてないわ。ほら、深呼吸して、1、2、1、2、」
「ッだ、ダメ、だメェ……センセ、ぇ……お、トイレぇ…っ!!」
 絞り出すようにそう叫んで、天音が腰を持ち上げた瞬間。

 ぶちゅ、ぶじゅるるっるうぅっ!! びじじゅじゅっ!!

「あ、はァアアア…ッ!?」
 激しい濁流が少女の排泄孔から吹きだした。直腸内に注ぎこまれ、中にたまった固形の排泄物を溶かした薬液は、わずかに固形の塊を伴い薄い茶色に染まってベッドの上に吐き出される。
「や、ヤダ、で、出ちゃゥッ……お、おナカ……やァアぁ!!」
 激しく叩きつけられる薬液は、程なくして薄赤い本来の色から、少女の体内にある汚辱に染まった褐色へと変わってゆく。びくびくを背筋を震わせ、腰を振り立てる天音。しかし薬液の噴出は止まらず、ベッドの上をたちまちのうちに悪臭漂う泥沼へと変えていった。

 ぷじゅっ…ぷぴゅるっ、ぷ、ぷりゅぅっ、ぷぴっ……

 しかし、薬液を滝のように吐き出してなお、天音の下腹部からは激しい蠕動が続いていた。どうやら少しばかり排泄を許したのが早すぎたのか、便意は十分に掻きたてても、本当の排泄を促すにはまだ早かったらしい。
「っっ、ダメ……せ、先生……お、おナカ、く、苦しいデスっ……」
「我慢しなくていいわ、全部出しちゃいなさい」
「っ、あ。っ!!」
 焦れながら、私は天音の腹をさすって、臍のすぐ上辺りをぐいっと圧迫する。単に堪えているだけならばこれで排泄が始まるはずだが、天音は枕を掴んで呻くばかり。
「ぁ、あァアっ、嫌、いやデス……お、おナカ、ヘンに……ッ!!」
  蠕動の苦しさに喘ぎながらも、健気に言われた通り下腹部に力を篭める天音。しかし排泄孔はぱくぱくと口を開いて粘液を吹くばかりで、まったく内部に詰めこ まれた固形物を吐き出そうとはしない。まだ半分は薬液が残っているはずだが、一旦直腸の奥に流れ込んでしまったせいかすぐには排泄されてこないようだっ た。
 埒が開かないと判断し、私は再度の浣腸を試みることにした。天音の身体を抑え込み、再度ガラスのノズルを少女の淡い排泄孔に押し当てる。
「っ、やぁ、もう、おクスリ……イヤぁ!!!」
「嫌でも、我慢なさい」
 激しく抵抗する天音だが、当然それを許す私ではない。ぐっと押さえ込んだ少女の下半身に、再度の――今度はさっきの倍にあたる400mlの浣腸液を一気に注入した。

 ぶちゃばっ、ぶじゅじゅぶびびびびっ!!

 今度の反応は恐ろしく早い。もはや天音の下腹部は均衡を欠き、些細な刺激ですら最後の一線を崩す引きがねと成りえたのだろう。
 特性の薬効で執拗に腸内をかき混ぜた浣腸の効果はすさまじく、天音はうつ伏せになったまま高々と持ち上げた排泄孔から激しく薬液を吹き上げ、そこから汚辱のカスを立て続けに吐き出した。

 ぶ、ぶぢゅっ、ぶじゅぅうう、ぶびっ!!!

 天使の歌声をもつ美しい少女は、篭ったガスを連発し、小さな孔で立て続けに放屁の連弾を奏でる。
 さらに少女の排泄孔はぱくりと左右に大きく広がり、内臓の色をのぞかせながら捲くれあがった。露になった直腸粘膜から、腹圧によって押し出された極太の固形物がみちゅみちゅと粘つくを音と立てながら顔を覗かせる。
「ぁくゥ……っは、ぅ、ァアゥ……ッ」
 天使の歌声を持つ少女が、排泄孔で無様にみだらに奏でる下劣な歌声。
 涙と鼻水までこぼしながら泣き喚く彼女の意志を無視して、排泄孔は大きく盛り上がり、その内側からごつごつとした硬い焦げ茶色の塊を押しだしてゆく。その先端はまるで兎のフンのように、水分を吸われてブロック状にカチカチになって、少女の排泄孔を塞いでいたものだ。
 目の前で始められた最高の排泄劇から、私は目を離せずにいた。
「ぅあ、あアアアアァ!!」
 保健室のベッドの上、というありえない場所での排泄は、潔癖な少女には許容できないことだったのだろう。反射的に、お尻を押さえてしまった天音の白く細い指が、たちまち自分自身の吐き出した汚辱によってどろどろと汚れてゆく。
「やァ、出ちゃウゥ……お、おトイレェ……だめェエ、ッアゥゥっ……!!」
 一度大きな塊を排出し終えると、それを準備運動代わりに十分ほぐれた天音の排泄孔はつぎつぎにガスを吹き出し、腹の奥底まで流れ込んだ薬液をぶじゅぶじゅと泡立てながら、本格的な排泄を開始した。
  浣腸液に洗い流されてシーツの上にこんもりを積みあがってゆく汚辱の塊は、まるで巨大な褐色の蛇のよう。恥辱の粘土細工のようにうねうねと吐き出される塊 は、驚くことに30センチあまりもしっかりと形を保ち、最後の最後まで綺麗にうずたかく羞恥のピラミッドを築き上げた。おそらくこの粘塊はそのまま、天音 の腸形を写し取っているに違いなかった。
 少女は泣き喚きながらも生暖かいガスを吹き出し、さらに何度も腹部に詰め込まれていた塊を吐き出してゆく。
 およそ一週間ぶりになる排泄は、恐ろしいほどに長く続いた。



 ***



「ぁアァアア……ぅ」
「まだ残ってるといけないわね。念のため、もう一度洗浄しましょう」
 そんな題目で最後にもう一度、浣腸をほどこされ、今度こそおなかの中を空っぽにさせられて。ようやく解放を許された天音は、ふらふらとした足取りで去ってゆく。
 今日のことを黙っているのも勝手。言いふらすのも構わない。
 どちらにせよ、彼女はここでの行為を深く覚え、決して忘れることはできない。一部始終をカメラに収められたことの意味が分からない年齢ではないだろうし、私は天音が最後には浣腸で達して居たことをしっかりと記憶している。
「また、苦しくなったらいらっしゃいね、城崎さん」
「…………ッッ」
 俯いたまま小走りに廊下の向こうに姿を消す少女を――私は満足と共に見送った。



 (了)

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