第32回「#やえなつ」シナリオができるまで -弥映ちゃんの誕生日を変えよう 編-
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よろしくお願いします♪
■08/10 弥映ちゃんの誕生日を変える
※多少のネタバレも含みます※
※まだ、ケンカをさせる前提でシナリオを書いています※
弥映ちゃんの誕生日を変え、
作中で誕生日を迎えることにする。
具体的には物語の二日目、7月28日にする。
『ええっ⁉ この段になってキャラの設定を変えるの⁉』
とお思いになられるでしょうが、
わたしはよく設定を後付けしたり、
ストーリーに合わせて変更したりします。
理由としては弥映ちゃんの
『自分の言いたいことが言えない』
性格描写を補強するためです。
つまりはトラック14『14.真夜中_ここに来るまでと_これからの話』
での会話……
『あたしこういう、ヘラヘラした感じだから。
誤解。っていうのかな。
実際と違うイメージ、持たれやすいんだけど。
本当は全然、人付き合いも、友達作るのも下手で……』
を補強するとともに、
誕生日当日であるトラック06-08で弥映ちゃんが
いかに幸せを感じていたかの強化にもなります。
これによって台本に具体的な日付が入る修正をするので
先日作った製品用データ台本は作り直しです。アハハ……。(※フラグ回収※)
また、トラック03『03.夜中_民宿の部屋にふたりきり』の
アイスのシーンも、この方式で後から強化しています。
これは、お姉さん系のキャラクターが無邪気に
『ナッツ味のアイスが好き』ってセリフ言ってたら
かわいいじゃろ! 程度の気持ちでいれたんですが、
これを有効活用したくて最初のキスシーン
『はは。唇熱い。
あたしがアイス食べてたからか』
ができました。
さらに、そもそもなぜ弥映ちゃんの好きなアイスが
主人公へのお礼セットに入っていたのか……。
という伏線にもなり
トラック11『11.【耳舐め】雨降るバス停で_騎乗位ぐちゅぐちゅ耳舐めされる』の
『最初の夜もね。
本当はもっと話したくてさぁ。
自分の分もお菓子買って会いに行ったんだ?
でも言えなくて。そのまま帰りそうになって。
そしたら、あんたが『一緒に食べよう』って言ってくれて。
嬉しかったなぁ。
だって変でしょ。
あんた用のお菓子の中に、あたしの好きなアイス混じってるの』
につなげています。
些細なセリフを伏線にするのが好きです。
これによって弥映ちゃんは、これまで
『もっと一緒に過ごしたい』も
『今日は誕生日だからお祝いしてほしい』
も言えない人生だったのか……と思うと、
どんな人なのか、より理解してもらえるかもしれません。
今回は『サリアのどれい』のように
『台本が初手からネタバレをしにくる』
というのを回避するために、
弥映ちゃんの心理描写はありません。
主人公視点の小説として読めるように
全編カットしています。
『ゆいいつ、あなただけ』ではうっかりほぼ全員分の心理状態を描いたんですが、
これを書くとボリュームが危険域で、本当に書き終わらないので……。
この時に、たとえ自分のキャラクターであっても、
完璧な理解を求めすぎてはいけないなと思いました。
わかろうとすればするほど時間がかかるし、
小さな部分が理解できないだけで
続きを書けなくなってしまうと気づいたんです。
いや大変でした。
『ゆいいつ、あなただけ』の主人公の事です。
ということで、わたし史上最も難解なデフォルト主人公がいる
『ゆいいつ、あなただけ』もよろしくお願いします❤