10円彼女(混浴温泉旅姦~序章~)
久々のオフ。
ご無沙汰だった地元の仲間と
ストリートダンスに明け暮れる、
至福のとき。
冬を間近に控え、ひんやりとし始めた風が、
汗をかき火照る素肌を、そっと撫でてゆく。
そんな、心地よい疲労感に包まれる
ひとときに――運命の人は、現れた。
?
「ぶひひひっ★ マキノんの
“ポンコツ”データベースも、
侮れないなぁ……」
伊吹
「……なに?」
突然、見知らぬメタボ男が
半プライベートな空間へと
無遠慮に這入ってきたことに、警戒する。
そのはずが――
伊吹
「っ!?」
かざされた、10円玉。
それを見た途端――
?
「ぼくは、麗 春(うらら しゅん)。
今度のオフに、温泉旅館に行こうよ」
伊吹
「……はい……////」
ドクンと、心臓が跳ね上がり――
目の前に立つ彼のこと以外、考えられなくなった。
*
仲居
「ようこそ、お越しくださいました」
シュン
「デュフフっ★ お世話になります」
伊吹
「ンっ……くぅう……ふっ////」
加蓮
「ぁっ……はぁっ、ぁあっ////」
アタシと加蓮が、それぞれ従業員に
キャリーバッグを預けると、
すぐさま――
旅館の玄関で、背後から
アタシの右乳房と加蓮の左乳房を、
ぎゅむぅうと、鷲掴んできた。
シュン
「あ~^^ 16さいと19さいの、
美乳と巨乳を同時揉み……ぶひぃいっ★
しかも、甲乙つけがたい、絶世の美少女……!」
伊吹
「ゃっ、あっ……♪」
この旅館に来るまでも、
美世さんの運転する車に
乗せてもらっているあいだ、ずっと――
運転席の美世さんが、助手席の加蓮との
ガールズトークに、花を咲かせる車内で。
(蝉しぐれに、静寂を見出だすかのような
シュンとアタシだけが座る、後部座席で)
執拗かつ、緩急自在に。
ショーパンから伸びる、アタシの太ももへ
これでもかと、手のひらを撫でつけられた。
加蓮
「はぅっ、ふっ……きゅうぅっ、んっ♪」
仲居
「~~~~っ――ごっ、ご案内致しますっ」
シュン
「ぐふふっ、ぶふっ★」
部屋までの廊下を歩くあいだは、
流石に、手を離してくれたけど――
勃起させた股間を、ズボン越しに
アタシのお尻へと、なすり続けてはきた。
伊吹
「っ////」
仲居
「それでは、失礼致します。
どうぞ、ごゆるりと」
シュン
「はぁ~い」
引き戸が閉まる。
加蓮
「……。ね、ねぇ……
どうするの……? これから////」
シュン
「んん~? どうしたい?」
加蓮
「~~~~////」
期待に満ちたまなざしで、
シュンを見上げる加蓮。
わざわざ喧騒から離れて、
こんなとこまできた、理由はひとつ――
伊吹
「……温泉……混浴の////
入るん、でしょ?」
シュン
「モロチン★
ぼくの、自慢の彼女たちを……
自慢するためだけに! 入らなくちゃ」
加蓮
「っ♪」
伊吹
「……」
彼女“たち”というワードには、
ちょっと、引っかかるけど。
初めて出逢った、あの時から――
シュンと、エッチなことを
したくてしたくて、たまらない。
それは、アタシも加蓮も、
おんなじはずなんだ。
シュン
「それじゃあ、伊吹ちゃん。
加蓮の服を、脱がしてあげてよ」
伊吹
「うん……えっ!?」
半ば、ぽーっとしていた頭で、
我に返り、ノリツッコミ。
シュン
「ぼくねぇ……女の子の服を脱がすのは、
1000人以上、経験してきてるから。
たまには、趣向を変えて……さ★」
伊吹
「で、でも……(1000人??)」
戸惑いつつ、加蓮を見遣る。
加蓮
「あれ? もしかして伊吹……
女の子を脱がすの、初めて?」
伊吹
「っ!? 当たり前だろ////」
こんなことを言ってくるあたり、
加蓮にとっては、日常(?)なのかもしれない。
いったい楽屋で、なにをしてるんだ?
トライアドプリムス><
シュン
「これは、贅沢の極みだよ~
あの、シンデレラガール・北条 加蓮を――
合意の元に、剥けるなんて★」
伊吹
「っ////」
なにその、羞恥プレイ!!
あの日からきょうまで、
いろんな恋愛映画の、ラブシーンを観て――
イメトレは、してきたつもりだったけど。
まさか女の子(アタシ)が、
脱がす側になるなんて――
聞いてないよ!!
加蓮
「そうそう☆
私に投票してくれた人なんて、みんな……
私を脱がしたい一心で、そうしたに決まってるし」
伊吹
「決まってないよ!?」
男の人はともかく……女の子のファンだって、
たくさんいるはずだし。
加蓮
「そうかな? 伊吹だって、
女の子として、男の人に……
エッチな感じで迫りたい欲求、あるでしょ?」
伊吹
「ないから////」
ある。
めっちゃ、ある!! ありまくる。
だからこそ――
ラブシーンの、キスのその先に
はしたない妄想を、どんどんと膨らませちゃうんだ。
シュン
「……先に、見本を見せてあげたら?」
加蓮
「! そうだね」
伊吹
「まっ、待ってっ!!」
加蓮
「……」
両の手のひらを、前に突き出し、制止する。
伊吹
「ねぇ、シュン……どうしても?
どうしても、女の子同士が見たいの?」
シュン
「モロモロ、チ〇チン★
美少女に相応しいのは、やっぱり美少女だし――
百合百合なプレイは、それだけで滾るからね」
伊吹
「////」
無理無理無理。
どー考えても、ムリっ!!
だって、こんな――
目を背けたくなるほど、可愛い女の子に。
べたべたと触れながら、服を脱がす……?
ぜったい、ムリ!!
世の中の男の人たち、どういう神経してんの?
こんな、可憐すぎる天使に――
触っていいわけないじゃん!?
加蓮
「じっとしててね」
伊吹
「ひっ!?」
ふと、冷たい指先が、オフショルの肩に触れる。
加蓮
「あっ、すごい……赤ちゃんみたいにスベスベ
……どんなケアしてるの?」
伊吹
「えっ……奏に教えてもらったやつ、とか」
シュン
「かないぶ(奏×伊吹)――そういうのもあるのか」
伊吹
「なっ////」
加蓮
「伊吹って、奈緒とキャラかぶってる?」
伊吹
「言うと思った!」
あれ? おかしいな。
なんか、さっきから――
会話のテンポが、
全然、ラブシーンのそれじゃない。
これは、ともすると――
ふたりに、イジられるためだけに
呼ばれたのか?
加蓮
「ふふ」
伊吹
「ンっ……」
肩の丸みを、ゆっくりと
周回するように、撫でてくる。
加蓮
「ダンス……ストリートダンスって、
女の子だけで、集まって踊るの?」
伊吹
「そっ……そうでも、ないよ……
比率で、いえば……男の方が……
んっ、ふぅっ……多いし」
加蓮
「へぇー。いつも、こんなに……
肌、見せちゃってるんだ?
……男の人の前で」
伊吹
「んんっ……ぅ……違う。
見せてないから……街中では……
その……きょうは――」
加蓮
「シュンさんに逢うから?
張り切っちゃった?」
伊吹
「っ////」
シュン
「ほほほう★ それは好ましい。
まぁ、伊吹ちゃんは、なにを着てても……
おっぱいが、張り切りだけど」
伊吹
「!?」
なにその、セクハラ発言!!
意味は――正直よく分かんないけど、
なんかサイテー!!
加蓮
「ねぇ、知ってる? 母乳って……
吸われなくなるほどに、
出る量が少しずつ、減ってくんだって」
伊吹
「なんの話!?」
加蓮
「逆に言えば……毎日吸うことで、
赤ちゃんが乳離れしたあとも……
旦那さんと“授乳プレイ”できるわけ」
伊吹
「……////」
なにそれ、エッチすぎる。
……してあげたい。
シュン
「知ってる知ってる。
ぼくはもう、200人以上の女の子を
孕ませたけど……」
シュン
「そうやって、ぼくの彼女たち同士を
ローテで、授乳係にして……
うまいこと、やりくりしてるよ」
伊吹
「えっ? にひゃく……えっ!?」
そりゃあ、モテるんだろうな、とは思ってたけど――
あまりにもケタが、違いすぎた。
シュン
「面白いのがさ、ごくまれに……
妊娠中から、母乳が滲んじゃう子もいて
……ぶふふっ★ リアルエロ漫画」
加蓮
「それ、今までに……どのくらいいたの?」
シュン
「う~ん……たしか、ふたりぐらい?」
そこ、曖昧なんだ!?
どんだけカノジョいるの? この人。
加蓮
「だってさ☆」
伊吹
「ひゃうぅっ!?」
今度は、服の上から、胸を揉んでくる。
加蓮
「私たちも、頑張って妊活しないとね」
伊吹
「にんっ//// でも、だって……
そんなことしたら、アイドル……」
加蓮
「引退でしょ、トーゼン☆
シュンさんと毎日、エッチしまくれるのに……
今更、アイドルとか……どーでもよくない?」
伊吹
「…………」
どうでも、いい……?
アイドルって、そんなにも簡単に……
切り捨てられるもの……だったっけ?
アイドルに憧れて、アイドルになった、
あの加蓮を――
こんなにもすっぱり、割り切れさせる
……この人は――
――むにゅっ、ふにゅんっ♪
伊吹
「んゃあぁっ♪」
加蓮
「カワイイ声~☆
ねぇ、どっちから脱がされたい?
上から? 下から?」
伊吹
「~~~~っ////」
①シュンと、エッチがしたい
②そのシュンが、加蓮を脱がせと言う
③そして何故か、アタシが脱がされる流れに
シュン
「やっぱり、伊吹ちゃんには、
ハードルが高すぎたかな? そうなると……
温泉は、ぼくと加蓮で……」
伊吹
「!」
手首を掴む。
アタシの胸を、入念にマッサージしてる、
加蓮の手首を。
加蓮
「っ……伊吹?」
伊吹
「アタシだって……
シュンとエッチしたい! それに……
母乳も、飲ませてあげたい!」
シュン
「ぐほほっ★」
加蓮
「…………」
伊吹
「そのために……何回でも――
子作りエッチ、して欲しいし!
加蓮に先を、越されてくない!」
加蓮
「……あれあれあれ?
私、まだシュンとエッチしてない
なんて、一言も言ってないけど?」
伊吹
「!?」
まさか……もう――
加蓮
「なーんてね。冗談、冗談☆
せっかくの“争いごと”を、
避けて通るわけないよね~」
伊吹
「ぇっ……どういうこと?」
加蓮
「私も、正真正銘の処女。
伊吹とおんなじね」
伊吹
「ちょっ////」
加蓮
「どっちが、センターを射止めるか――
なるほど、これもアイドルかもね。
なんて……凛に看過、され過ぎたかな」
伊吹
「……」
蒼い――なんて蒼い。
動機の不純さなんて、微塵も感じさせない。
このオーラこそが、正真正銘――
数多のアイドルの、頂点に立つ所以……!
シュン
「うんうん。
仲良く、遠慮会釈なく……
えっちに、争ってね★」
加蓮
「もちろん☆」
伊吹
「負けないから……!」
バストではこっちに、ちょっと分があるし!
\つづいた/