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2021年 11月の記事 (14)

有坂総一郎 2021/11/29 18:00

作中の架空機DC-EXについて

この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》

史実でDC-4Eは低翼機で、深山は爆弾倉の設置に伴い中翼機への変更が必要でありこの改良が開発進行の妨げになったそうだ。

現代でも旅客機は一般的に低翼機であることが多い。まぁ、これは高翼形式であった場合、発動機のすぐ横の客室部分への騒音問題というそれによって敬遠され、搭乗者の快適性確保の要請が強い旅客機にはあまり用いられていないというだけで、技術的に不可能という問題ではない。

逆に高翼にした場合、客室の快適性確保という問題以外に困ることはなく、逆にメリットの方が多くなる傾向にある。

例えば、発動機への異物混入の減少、プロペラブレードが地上の障害物に影響されにくい、胴体直下に設置した降着装置は短くて済む上に軽量・頑強で、整備・路面状態の悪い飛行場にも離着陸が容易とメリットが大きい。

更に軍用機の場合、大型の爆弾やミサイルなどの武装を翼の下に吊るすことも容易であるだけでなく、爆弾倉の設置にも構造上有利である。

となると、そもそもDC-EXの開発時点で高翼配置にしてイメージとしてはB-52みたいな感じにしてしまえば良いのではないだろうか。

ただ、そうすると米帝にも爆撃機への転換が容易になってしまうと言う問題もある・・・・・・。さて、どうしたものか。

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有坂総一郎 2021/11/28 07:00

輸送機その2

この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》

さて、先日の輸送機の話題だけれど、コメント返しついでにもう少し掘り下げてみようと思う。

まぁ、いつものことであるけれども、これが確定した設定というわけではなく、あくまで叩き台という感じね。

さて、前回のおさらいからだが・・・・・・。

我が帝国の輸送機は二式大艇と深山改を除いて、その多くは200~300kg程度の積載量しかなく、人員輸送や重要書類などの高速輸送なら兎も角、戦略輸送には適していないことが明白である。

とは言っても、二式大艇ですら限界で1~2トン程度(人員60名≒3.6トンにはなるが、機体構造そのものが貨物積載には適していないから実際の貨物積載量は制限されると考える)、深山改で4トン程度(Wikiが更新されたのか、深山改の貨物積載量が4トンとある。先日調べたときは2トンという記述をWikiとは別のどこかで見つけて書いたが失念)であるから、現代の米帝様のC-5のように100トンもぶち込めるわけじゃない。

順次退役しているC-1ですら10トン程度であるから深山改が4トンというのは割と頑張っている方に思える部分はある。マッターホルン作戦のB-29改造輸送機も5~8トン程度と計算するべきだろうか?

ただし、一式貨物輸送機は2.5トンの積載量であり、全備重量と自重の差し引きを考えると零式輸送機も2トン程度積めそうな感じはする。

正確な数字がいずれにしても確認出来ないため、少なめの数字を基本的に信頼出来る数字として扱うが、極端に全備重量から自重を差し引いての数字が乖離するようであれば上方修正することで対応しようと思う。帝国陸海軍の輸送機の能力算定を再度機会を作って考えることにする。

さて、ここでコメントに対しての返答をしていこうと思う。

>ペイロードと航続距離

ペイロードは兎も角、航続距離は零式輸送機(原型DC-3)一式貨物輸送機(原型L-14)は何れも2トン程度に3000キロと十分なそれを有している。千歳から福岡までを1300キロひとっ飛び出来る数字だ。帝都からサイパン2400キロも余裕で飛べる。帝都~香港2900キロは余裕まだ少しある。深山改は4トンで4200キロである。

>川西に二式大艇と設計を共有化した輸送機

史実の晴空を発想の原点と理解するが、これ陸上機として?それとも飛行艇として?

陸上機としての開発を考えてのコメントであるとすれば、川西社内で議論された二式大艇陸上機化構想をスタート地点にすべきかも知れないね。その場合、二式大艇の発注時点で自主研究というそれで4発爆撃機の開発計画を進めて共通規格化をするというそれが理屈が通る様に思える。

>飛行場整備は原さんの暴走があるから解決済み

ブルドーザーが普及しているからね。なに、足りなければ”越後一の働き者”を動員する理由になるさ。むしろ、これからの出番を設ける意味でも推し進めるべきかも知れない。

>機体側の連結部分を砲兵トラクターのそれに一致させれば機体牽引

ドイツはケッテンクラートとかで機体牽引していたくらいだし、そこまで深刻にならなくても良いんでねぇ・・・・・・と思ったけれども、米帝空母の牽引用トラクター”モトタグ”の性能が分からんからこれはもう少し調べてみないとな。あぁ、これ、トヨタやコマツの独壇場の気がしてきた。

>バカガラスやギガント
>キ105(鳳)という輸送機

キ105やMe323の類いはなかなか評価が難しい。確かに積載量そのものを考えると絶大な効果がある一方で、その運用コストがイカレている。

希少鉱物・・・・・・例えばニッケルやタングステンみたいなそれを貴重なガソリンを使って短期間ピストン輸送するなら効果もあろうけれど・・・・・・永続的にと言う話は考えるだけでも頭痛がする。

しかし、制空権を確保した上で、100機単位で空挺降下でもやるってなると1個連隊相当の戦力を戦略拠点制圧に使えるから蘭印の油田とか要塞線の裏側へ降下して挟み撃ちとかそういう運用には好適であるかも知れない。ただし、被害は相当に出ると思うが。


さて、というわけで、輸送機の運用については戦略面と戦術面で考えて開発をしていく必要がある。勿論、この当時の場合、旅客機・輸送機・爆撃機は紙一重のところにある故に、転用が基本となっている。

作中の懸案DC-EXのそれだとてそうだ。予備設計くらいはねじ込めば出来ると思う。だが、あれもこれもと望むと史実と同じタイミングに深山・連山相当を開発することになって出遅れてしまう。

それは避けたいと思うわけだ。となると、DC-EXの開発と輸送機のそれは別軸で考えていくべきなんだろう。

現実的な方向性としては、史実と同じくDC-3のライセンス国産化を行った上で史実以上の量産体制と国内航空会社の助成が必要になるだろうな。

大日本航空の設立とその周辺も調べ直しになるな。

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有坂総一郎 2021/11/25 07:00

輸送機

この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》

DC-4E、深山を調べていて考えていることなのだけれども、帝国陸海軍の輸送機って基本的にボーイング247、DC-2、DC-3とその亜種なんだよね。

で、その輸送能力は精々貨物積載量が200~300kg、乗客10~20名って程度。

これは零式輸送機、一〇〇式輸送機、三菱MC-20、中島AT-2でも概ね変わらない。

一〇〇式輸送機とMC-20は原型機が九七式重爆であるから無理をすればもう少し積載出来るだろうけれど、それでもMAXで1トンは無理だろう。

二式大艇改の晴空は兵員60名の輸送能力があり、貨物輸送の場合、1トン近くは運べただろうが・・・・・・。

まぁ、結局はその辺が最大限だろう。

んで、深山改は2トンもの積載量を誇る。まぁ、元が深山で魚雷2本搭載を前提とした爆弾倉を転用しているだけあって積載量はピカイチだ。しかも胴体が太いからプロペラや発動機、各種貨物をガンガン積める。

そう考えると、満蒙戦線なんかではこういった戦略輸送機が必要なんじゃないだろうか?

流石に戦車を運んだり見たいな無茶苦茶なことはこの時代では無理だけれど・・・・・・いや空挺戦車なんて開発していたからアレだが・・・・・・深山クラスの巨大輸送機が開発されればバラした野砲くらいは運べるってことになる。

ちょっと非力かもしれんけれど、タ弾を使えば対戦車戦闘も可能な四一式山砲や九四式山砲なんかは600kg台だから理屈上で深山1機には3門程度は輸送可能だ。

6機も飛ばせば1個連隊砲大隊(山砲8門と換算)の分を砲本体と弾薬と兵員も含めて賄うことが出来るわけだ。

これ、地味に戦線に影響を与えそうな数字だ。

特に火力優勢ドクトリンを採用している「このはと」帝国陸軍の場合、砲火力の維持にも大きく貢献しそうだよね。

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有坂総一郎 2021/11/23 07:00

甘くないねぇ

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有坂総一郎 2021/11/22 19:30

昭和18年戦時行政機構改革の顛末

熊本学園大学の某氏の論文を要約すると以下になるようだ。

1,東條内閣は本来行政改革に前向きではなかった
2,海軍がヘマしてくれたおかげで海上交通が危機的になった
3,セクショナリズムの壁を越えて国家総動員態勢をより効率化し戦争を完遂する為に手をつけなくてはならない
4,各省に権限が分散する物流に関しては統合した上で総理大臣の指揮権の及ぶ範囲にしておきたい
5,軍需生産をより効率化するためには物流だけでなく生産にも指揮権が及ぶ範囲にしないと都合が悪い
6,占領地行政を行うにも人材を南方に送る必要がある
7,指揮権の獲得と権限の整理と人員の整理をするには改革を行う必要がある
8,1省28局6部を廃止、1省21局部が新設で人員整理とセクショナリズムの抑制
9,8万人規模の人員整理による行政簡素化と人員の戦地・占領地へ玉突き
10,指揮権の獲得のために行政大臣の権限抑制、総理大臣の権限強化
11,戦局の転換による時局切迫により行政機構改革
12,軍需省及び運輸通信省設立、これに伴い商工省及び鉄道省廃止、商工省残部の農林省統合による農商省の設置
13,陸海運輸体制の統合整理と軍需生産体制の効率化の確立
14,ただし、道路行政を包括しないため運輸通信省を交通省と称せず
15,趣旨は決戦輸送が主目的と明言
16,戦時運輸行政については英米独に遅れての採用
17,戦時統合による効果は昭和19年のマリアナ失陥を前後する形で港湾行政を中心大きく出ている
18,戦時行政改革は平時体制(穏健)→準戦時体制(中央集権)→戦時体制(強権発動)へと時期ごとにその性格と手法が変わっている

やはりセクショナリズムというそれは官僚の強さをそれだけ物語っていると言うことになる。

横割りとか理想論って話になるわけだ。

ふむ・・・・・・やはり縄張り争いを利用して5増4減とかそういう感じで、あやして宥めて組み替える方式でいかないと平時では行政改革は行えないと確信する。

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