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てんたこソフト 2023/12/30 23:32

【重要】Zipを解凍するとデータが消える話【Windows11】

はじめに

こんばんは!てんたこソフトです。

Windows11の標準の圧縮ファイル解凍機能を使うと正しく解凍されないことがあるようです。フリーソフトの7-zipとかを使った方がいいよという話です。

7-zipは公式サイトからダウンロードできます。

記事を書くに至った経緯

Windows10環境の私がなぜこの記事を書いているかといいますと、実際に解凍の不具合に遭遇した方の対処をしたからです。その結果、これは周知しないとまずいと思い急いで書いているという経緯です。

本編

冒頭で書いたことが全てなのですが、記事なのでもう少し肉付けしていこうと思います。この記事を書いてる人はWindows11ではなくWindows10環境なので、今から書かれる内容は見聞きした内容ということに注意してください(上記の対処した話は実体験です)。


そもそも圧縮ファイルとは何かという話なのですが、「ファイルデータを使って生成される元のファイルより小さいファイル」ということとします。噛み砕くので読み返さなくて大丈夫ですよ。
今回は「復元できる形でサイズを小さくしたファイル(可逆圧縮)」のことを圧縮ファイルと呼ぶことにします。要はzipファイルなどのファイルのことですね。

さて、圧縮ファイルから元のファイルを生成することを「解凍」「展開」と言います。当然ですが、圧縮ファイルを解凍すると圧縮前のファイルが生成されるわけです。しかしどうやらWindows11では圧縮前のファイルが欠損した状態で解凍されてしまうようです。
いつからそうなってしまったのか?

断言はできませんが解凍/圧縮機能のアップデートが原因になっている可能性が高いです。

 Microsoftは8日(米国時間)、Windows 11 Insider Preview「ビルド25992」をCanaryチャネル向けに提供開始した。

 本ビルドでは、ファイル圧縮形式のサポートを拡充。従来からのzip形式に加え、7z(7-Zip)形式での圧縮およびtar形式でのアーカイブ作成が新たに可能となった。あわせて、大きなzipファイルを展開する際のパフォーマンスも大幅に改善を図っている。

引用元URL: https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1545589.html

このアップデートですね。これにより、特にソフトウェアをダウンロードしなくてもファイルの圧縮/解凍の幅が大きく広がりました。

なぜこれが原因だと主張するのかといいますと、不具合に対処した時に原因の推測をした結果、Windows11のアップデートくらいしか環境の変化がなかったからです。前のバージョンでは同じファイルの解凍は何の問題もなくできていたとのことなので、まず間違いないと思っています。さらに言えば、7-zipで解凍してもらったところ解凍結果は正常で、元ファイルに問題が無かったという点が自分の中で説得力を持たせています。

なぜ7-zipを勧めるのかといいますと、実際に10年程使ってきて特に問題が無いからです。あとは今回の問題解決の立役者だったからというのが主な理由です。

他にも理由をつけるとすれば、動作が軽く圧縮/解凍速度がそれなりに速いからです。さらに言えば、7zファイルの大本だからという理由もあります。7zファイルは、基本的にzipファイルより「圧縮率が良い」「圧縮/解凍速度が速い」圧縮形式です。デメリットは対応してるソフトを持っていない人は解凍できないので、zipほど気軽に送りにくいという点です。そのデメリットがWindows11のアップデートでなくなるはずでしたが、それはまだ先になりそうですね。

おわりに

Windows10環境で間接的にしか関わってない自分がわざわざこうやって記事にしたのは、クリエイターにとってはかなり重要なことだと思ったからです。アプデ自体もそこそこ前の話で書くかどうか悩みましたが、よく考えてみればそんな悩みをしている場合ではないことに気付いたので記事にしました。

例えば購入者から「ゲームが動かない」「ファイルが欠損している」という報告が上がった時に、購入者がWindows11の場合解凍時に問題が起きた可能性を指摘できるわけです。少なくとも、7-zipで解凍してくださいと文言を添えておけば、購入者からあらぬ疑いをかけられる可能性はぐっと下がります。

こういった説明を自分でするのは大変なので、この記事を利用していただいて結構です。リンクをサイトやreadmeに記載するなり好きにしていただいて構いません。

この記事が少しでも皆様のお役に立てたなら幸いです。

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てんたこソフト 2023/09/14 13:21

Unityの価格変更に伴って考えるべきこと

はじめに

こんばんは!てんたこソフトです。

みなさんはゲーム制作していますか?
自分は素材制作で詰まっていて中々進んでいない感じです...

さて、素人がゲーム制作をするにおいては必ず使うべきツールがあります。
はい、『Unity』や『Unreal Engine』のようなゲームエンジンですね。もしくは『RPGツクール』や『WOLF RPGエディター』のようなゲーム制作ソフトですね。

そんな素人必須のツールの中で、それなりの支持を集めているUnityが価格改定を行うということでかなり騒ぎになっています。

そこで、本当にUnityを使うべきか改めて考えてみようというのが今回の話です(あとGodot Engineの布教記事です)。

Unity騒動について

原因

Unityの価格改定です。簡単にいうと、定額サブスクサービスに加えて、ゲームが売れれば売れる程お金を取られるシステムになったということです。

『Unityの本体価格+ゲームがインストールされた数に応じて発生する料金』

です。シンプル値上げですね。この追加料金ですが、Unity製のゲームで年間20万米ドル(今の為替レートだと3000万円弱)稼いだ場合に追加料金が発生します。

この料金モデルがヘイトを集める理由の1つとして、Unity本体価格が安いプランを使っている人ほどインストール数によって発生する追加料金の価格が高くなっているというのがあります。追加料金を安くしたいのなら高いプランを買えということですね。

実質的な企業優遇、個人の締め上げなので小規模のクリエイター達から苦言を呈されている状況となっています。

で、問題あるのは誰なの?

問題になるのはProライセンスを使っている小さなゲーム開発者です。ぶっちゃけ無料プランの方は関係ありません。パーソナルプランの場合、追加料金が発生するほど稼ぐのは規約違反です。年間10万米ドル以上の収益が見込める場合はProプランにしましょう。

Unity Plusというプランがあるようなのですが、公式サイトで見つからなかったため取り上げません。

結局Unityでいいのか?

そう不安に思った方はそもそも何故Unityを使うのかを改めて考えた方が良いかと思います。この記事が少しでもその思考の手助けになれば幸いです。

そもそもゲーム制作ツールってどう選ぶの?

結論

・RPGを作りたいならRPGツクールかWOLF RPGエディターにしよう。
・2Dゲームなら料金が発生しないGodot Engineがおすすめ。
・UnityかUnreal Engineかは実際に使って決めよう。
・3Dゲームはあまりおすすめしないよ。

考えること

料金のことはもちろん考えなければいけませんが、そもそも考えなければいけないことは以下のようなものがあります。

・ゲームはどのデバイスでプレイしてもらう想定なのか。
・マルチプラットフォームに対応が必要かどうか。
・ゲームの委託販売先はどこにする予定なのか。
・オンライン要素を入れたいのかどうか。
・ゲームは2Dなのか3Dなのか。
・作りたいゲームはRPGなのかどうか。
・わざわざプログラムを書く理由を持っているかどうか。
・ゲームエンジンのテキストエディタの性能はどうか。
・他のテキストエディタとの連携はどうなのか。
・そもそも特許に関する理不尽を許容できるかどうか。

大まかにはこんな感じですかね。何を言っているんだという感じですが、大丈夫です。結論と交えて後述します。
そもそも1つのゲームエンジンで済まそうという思考が間違いではありますが、完璧を求めていたらいつまでたっても着工できないので絞って考えていきましょう。

特にこだわりが無ければ次の想定で考えましょう。
・作るのはPC用ゲーム
・オンラインは無し
・初期費用がかからない方が嬉しい
これを基本として、作りたいゲームの種類によって決めましょう。そもそもプログラムを書きたくない人はRPGで決定です。

RPGゲームを作る場合

『RPGツクール』や『WOLF RPGエディター』でいいです。わざわざUnityやUnreal EngineなどのゲームエンジンでRPGを作る理由がありません。どちらもスクリプトに対応しているので、ちょっとした機能も追加できる柔軟性があります。また、特許ゴロによる訴訟もあまり考えなくていいのが個人でやる分においては大変なメリットです。

それ以外の場合

プログラムを書きましょう。無理なら制作ソフトを探しましょう。

2Dゲームか3Dゲームかで決めましょう。2Dゲームなら『Godot Engine』。
3Dゲームなら『Unity』か『Unreal Engine』でいいです。
UnityとUnreal Engineのどちらが良いかと言えばUnreal Engineでいいです。理由は価格に関して寛容だから、ブループリントというプログラムを書かなくても良い方法があるから、EpicGamesのマネーパワーでUnreal Engine用の無料素材が大量に配布されることがあるから...等、メリットが多いからです。Unityが簡単でUnreal Engineが簡単ということはありません。Unreal Engineが難しいならUnityも難しいです。結局難しいならメリットが多い法を選んだ方が良いという話です。
今Unityを使っていて、料金の問題も無くある程度のノウハウがある方ならUnityの方がいいですね。

2Dゲーム制作にGodot Engineを勧める理由

死ぬほど軽い上に、超強力なテキストエディタが標準で内蔵されているからです。具体的に言うと、最新の一番大きいファイルサイズで113MBです。インストール不要でexeファイルをダブルクリックで起動できます。

UnityやUnreal Engineでプログラムを記述する場合、Visual Studioと連携しないと正直やってられません。Unityのメモ帳のようなテキストエディタには絶望した方も多いでしょう。そして、よくわからない大きいファイル(Visual Studio)をインストールして設定しようとしたけど何もわからなくて挫折したという人は多いのではないでしょうか?設定はできたけどUnityだけ調べればいいと思っていたが、実はVisual Studioの使い方も調べなきゃいけないと悟ってゲームを作る前に手が止まってしまったという人もいるでしょう。

Godot Engineにはそんな悩みを抱く必要が全くありません。Godot EngineをダウンロードすればVisual Studioのような機能を備えたスクリプトエディタが内蔵されています。Godot Engineさえ用意すればいいというのはかなりメリットです。簡単な3Dゲームも作れます。段差のあるSLG程度だったらこれでいいと思います。

Godot Engineのスクリプトはとても使いやすいです。痒い所に手が届くといいますか、便利な計算関数が標準で用意されているので、自分で用意しなくていいのがとても良いです。一部ではありますが、日本語ドキュメントも用意されています。

もちろん、アセットストアもあります。ライセンス表記がされているので探しやすいです。

これだけの機能を有しているGodot Engineですが、ライセンスのテキストファイルをゲームフォルダに含めれば完全無料で使用できます(MIT ライセンス)。

もちろん、欠点もあります。日本語の情報がまず無いことでしょう。それでもYoutubeで海外の方が、素材付きの1時間超えのチュートリアル動画をアップロードしているので、自動翻訳を駆使すればそこまで困ることもないです。

Godot Engineについて

Godot Engineはver.4系統とver.3系統の2つあります。ver.4系統はよりモダンで便利に、3D面の強化を目的にここ数年で開発され直したものとなっていて、ver.3系統とは毛色が異なります。最強になるために作り直しているのがver.4系統ということです。最も安定しているのは改善され続けてきたver.3系統なので、ver.3系統を使うことをお勧めします。プログラムゴリゴリに書けて新しいの最高!という方はver.4を使えばいいと思います。ver.4も安定版が出ているので悪くはないですけどね。拘りがないならver.3.5.2のstableを使うことをお勧めします。ちなみに日本語ドキュメントは今のところver.3系統しかありません。

自作ツールのオートタイル用マップチップ生成ツールはver.3系統を対象に作りました。

おわりに

今回はUnity騒動の簡単な解説と、Godot Engineの布教記事でした。
皆様、お久しぶりです。SSDの価格が暴落したときにも記事にしようかと思ったのですが、事実関係の裏どりが難しかったので記事にできませんでした。また、本当は途中の開発も記事にしたいのですが、どこまでの作業を録画するべきかどうか決まらない→作業できない→作業しないからノウハウもたまらないというデッドロック状態になったので、記事はおやすみして開発に勤しんでいます。
こんな牛歩なてんたこソフトではありますが、これからもよろしくお願いいたします。

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てんたこソフト 2022/07/15 00:52

謝罪と記事の文字数制限について

謝罪

以前投稿した記事『同人データをクラウドに保存すると全て吹っ飛ぶ話』が途切れている件について謝罪いたします。

上記の通り、不完全な状態の記事を投稿することとなってしまいました。長い記事だっただけに、最後が途切れていてとても残念な記事となってしまいました。
それにも関わらず、長い間気付きませんでした。本当に申し訳ありませんでした。

また、ci-enの仕様上完全版を出すことはできません。
その仕様とは文字数制限です。ci-enの記事の文字数制限が具体的に何文字なのかは不明ですが、どうやら文字数が多すぎるとぶつ切り状態になってしまう事例があるとの記事がちらほらありました。

不完全な記事の文字数はこちらで確認したところ、以下のようになりました。


【目次を含めずに実際に表示される文字数】




【編集画面でのHTML等を含んだ文字数】


基準が編集時の文字数なのか、実際に表示される文字数なのかは分かりませんが、これ以上文字を追加するとぶつ切りされてなかったことになります。

空白有りで25240文字と切りのいい数字ですね。ただ全ての文字の23520文字も切りの良い数字でどちらが正しいのかは分かりません。

これから記事を書くときは2万字以内に収まるように注意します。

記事の欠落部分について

当該記事の欠落部分は『総評・おわりに』のみです。
比較に出すクラウドはすべて記述されています。

おわりに

総評が無いのでアフィリエイト記事みたいになってしまいました。推定600文字程度とはいえ一番肝心な部分が欠けてしまって非常に残念です。

ただ、一番情報を集めるのに苦労した部分は欠けていなかったのは良かったです。
消えたのがただの意見の部分で本当に良かった。

当該記事は今回のことを記録するために、このまま欠落した状態で置いておきます。
もしクリエイターの方が見ていましたら、文字数には気を付けてください。
記事は2万字以下、です。

最後に、具体的にどんな感じでぶつ切りになるのかを動画で置いておきます。
文字だけでイメージしにくい方の手助けになればと思います。


気付くのが遅れてしまい本当に申し訳ありませんでした。

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てんたこソフト 2022/05/21 18:29

35万円の音楽プラグインが7000円で買える話

はじめに

こんばんは。てんたこソフトです!

みなさんは楽曲制作に手をだしていますか?
自分は過去に買った CUBASE PRO 11 が使われずに置かれています......

DAWは課金すればするほど表現可能な領域を広げられるとよく耳にします。
いい音源やプラグイン等を見つけてもバラ買いすると非常に高くなるため、ある程度まとめられたものを買うのがお得です。しかし、まとめ買いでも当たり前のように10万円単位のお金が飛びます。

DAWに限らず、音関係の商品はだいたい1万円程度はしますよね。

ただDAWのプラグインはそこそこの頻度でセールを行うことがあります。
今回はそのセールの紹介です。

Soundwide Intro Bundle

購入した音楽プラグインを一括管理できてセールもあってキャッシュバックもあるPlugin Boutiqueさんで、Soundwide Intro Bundleが98%offで販売されてました。とりあえずこれ買っておけば音いじりでやりたいことはだいたいできるというプラグインです。

自分でいじるのはもちろん、プリセットが1200以上あるのでその中から使うのも楽しいでしょう。

他にも大幅に割引している商品があるので、気になる方はチェックしてみてください。

おわりに

すごい割引ですよね。ついついカートに詰め込んでしまいます。

これを機にCUBASEをアップグレードしようかなぁと考えています。1年以内にCUBASE11を購入した方は無料でアップグレードできるのですが、自分は1年と少し前に購入したのでアップグレードには1万円かかります。

CUBASE12からライセンス認証にUSBが不要になったと聞きました。それもあってアップグレードしたいのですが、自分PC買ったばかりでお金が......
アップグレードはお金が貯まってからするとして、とりあえずプラグインを買っておきますか。

前回の記事でオンラインストレージについて書いたのですが、とりあえず無料でいろいろ試してみようかなぁという結論になりました。ささっと200GB買い切りのものを買ってもいいんですけどね。
ちょっと音楽系プラグインを購入したくなったので出費を抑えたい......金欠期間延長です。

いろんな意味で最近合成音声も熱いですよね。
商用利用可能な高品質合成音声のVOICE PEAKKや無料のVOICEVOX、自分の声を合成音声化することを目指しているCOEIROINKに録音した人間の声に合成音声を合わせるSEIREN VOICEなど。

合成音声と深層学習をかけあわせて、フルボイスのキャラとチャットできるソーシャルゲームなんてものも登場してきました。
すごい時代になりましたね、時代に置いていかれそうで少し恐怖を覚えますが。

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てんたこソフト 2022/05/10 01:22

同人データをクラウドに保存すると全て吹っ飛ぶ話

はじめに

こんばんは。てんたこソフトです!

みなさんはバックアップとっていますか?
データが消えたり、壊れたりしたときのためにとっておきたいですよね。

とはいえわざわざ他のメモリに移し替えるのは面倒だし、自分でサーバーを立てるのはもっと面倒でやる気が起きない......よし、クラウドを利用しよう!

といった具合で様々なオンラインストレージが普及している今日ですが、ちゃんと利用規約とプライバシーポリシーを読んでいますか?

Googleさんの利用規約を読むと、『ユーザーがアップロードしたものの所有権はユーザーが持っているけどGoogleはそれに対してなんでも(ホスト、複製、配布、伝達、使用)できるよ』となっています。

Google 利用規約
ライセンス
ユーザーのコンテンツはユーザーに帰属します。つまり、コンテンツに含まれるユーザーの知的所有権はすべてユーザーが保持します。

ユーザーの知的所有権により Google によるユーザーのコンテンツの使用が制限される場合、Google はユーザーから使用許可を得る必要があります。ユーザーは、このライセンスを通じて Google に使用許可を与えるものとします。

適用対象
このライセンスは、ユーザーのコンテンツが知的所有権によって保護されている場合は、そのコンテンツに適用されます。

適用対象外
このライセンスは、ユーザーの知的所有権のみを対象としており、ユーザーのプライバシーの権利には影響しません。

権利
このライセンスにより、Google に以下のことが許可されます。
ユーザーのコンテンツをホスト、複製、配布、伝達、使用すること(たとえば、コンテンツを Google のシステムに保存してユーザーがどこからでもアクセスできるようにするため)
ユーザーのコンテンツが他の人に公開するように設定されている場合は、それを出版、公演、上映、(公開)表示すること
ユーザーのコンテンツに修正(形式の変更、翻訳など)を加えて二次的著作物を作成すること
これらの権利を以下に再許諾すること
他のユーザー(ユーザーが選択した人々と写真を共有できるようにするなど、サービスを設計どおりに機能させられるようにするため)
Google との間で本規約と矛盾しない契約を締結した請負業者(以下の目的のセクションに記載されている限定的な目的のみが対象)

利用方法も健全で特に気にすることは無いのでは、と感じましたか?利用規約はユーザーの情報を健全に扱うことを約束するものではありません。
権利の範囲を明示しているに過ぎないので、楽観視するのは危険です。

そんなGoogleさんのストレージサービス『Google Drive』の利用規約にはこうも書かれています。

Google Drive 利用規約
プライバシー ポリシーに定められている場合を除き、Google がユーザーのファイルやデータを他者と共有することはありません。
Google がユーザーのコンテンツをマーケティングまたは販促キャンペーン目的で使用することはありません。

 2. プログラム ポリシー
Google は、コンテンツが違法か否か、または Google のプログラム ポリシーに違反しているか否かを判断するために、コンテンツを審査することができます。さらに、Google は、Google のポリシーまたは法律に違反していると合理的に判断したコンテンツを削除したり、その表示を拒否したりできます。ただし、これは Google がコンテンツを審査していることを必ずしも意味するものではありません。Google によるコンテンツの審査が行われていることを前提としないでください。

普通であるならば特に影響はなさそうですね。
プログラムポリシーによるとGoogleさんはユーザーコンテンツを審査するよ~と書いてあります。最後の文に『審査が行われていることを前提としないでください』と書いてありますが、これはユーザーに対して『検閲が強いわけじゃないから安心して』というわけではなく、各ユーザーの所属する国に対して『データを必ずスキャンしているわけではない。つまり、アップロードされているデータの健全性をGoogleが保証することはなくデータに対する責任をGoogleは負わない』と言っているものになります。

ユーザーのデータを勝手にスキャンしてこちらの判断で削除するよ、という内容は同人にとってはかなり致命的です。しかしこのような文面はほとんどのクラウドストレージに記述されています。

会社側も著作権を守るための規約を定めなければならないので仕方がないのですが、同人の場合は著作権どうのこうのの前に『このデータは○○ポルノだ!』と勝手に解釈されて勝手に削除又はアカウント停止を食らってしまう訳です。

日本国憲法の刑法175条を知っていますか?成人向けコンテンツを制作している同人界隈ではかなり有名な法律です。
これは『たとえ被害者が存在しなくても提示された資料を裁判官がえっちだと思ったら刑務所にぶち込むよ』というものです。
モザイクの自主規制をしなければならないのはこの法律で訴訟されるのを回避するためです。もちろん、モザイクをかけていても裁判官がえっちだと感じたら刑務所行きです。

同人はこのような理不尽をクラウド上でも味わう訳ですね。
これが今回の記事のタイトルの意味です。

データが紛失する時のためにクラウドでバックアップしているのに、クラウドはクラウドでアカウント停止になるかどうか心配しながら利用しなければならない......

このような状況をなんとかするにはどうしたらいいのか?

今日はそんなお話です。

結論

暗号化したデータをアップロードしよう

以上です。
要は中身がなんなのか会社側に分からなければいいのです。
他人の著作物かどうかをAIで部分一致検索しているサービスの場合は、違反していないデータでもダメだと判断されてアカウント停止される可能性があります。これはどうにもなりません。諦めましょう。
データのスキャンをどう行っているか開示しているサービスはほとんど無いので、クラウドを利用するにあたってはこのリスクを許容する必要があります。
暗号化すればこのリスクはかなり抑制できると期待できますが、万能ではないということです。

外に出ると交通事故に遭うかもしれない......と同じようなリスク意識を持っておきましょう(楽観視しすぎず、警戒しすぎず)。

考えられえる同人のためのバックアップ方法

  • プランA

    • 暗号化ソフトとクラウドストレージを組み合わせて使う。
  • プランB

    • ユーザー側で暗号化をして保存してくれるゼロ知識クラウドストレージを利用する。
  • プランC

    • 災害対策等の記憶媒体の保守管理全てを自分で行う覚悟を決めてローカルバックアップのみ行う。
  • プランD

    • プランA、Bに加えてプランCを行う(クラウドバックアップもローカルバックアップもする)

主にこの4つになります。プランDが最も安全を確保できます。マルチクラウドバックアップにローカルバックアップがバックアップの理想形といえるでしょう。
しかしプランCを無給で続けることができる人は少ないです。
なので今回はプランAとプランBについて話していきます。

※クラウドストレージを提供している会社のほとんどは、ローカルバックアップと併用することを推奨しています。クラウドのみで済ませるのは安全性を犠牲に労力を削減していることだと理解しておきましょう。

前提知識

暗号化と復号化

暗号化はデータを暗号にすることで、復号化は暗号化されたデータを元のデータに戻すことです。

データの中身を『2022/05/06』として、鍵を『78ga5g9』とします。
データは鍵を使って暗号化されます。
『2022/05/06』というデータを鍵『78ga5g9』を使って暗号化すると『a45dfafa5ad』となります(仮)。
『a45dfafa5ad』というデータを盗んでも何のデータかは分かりません。
これを元のデータにするには鍵を使って復号化する必要があります。
『a45dfafa5ad』というデータを鍵『78ga5g9』を使って復号化すると『2022/05/06』になります。

暗号化するために使う鍵を「暗号鍵」、復号化するために使う鍵を「復号鍵」と言います。
暗号鍵と復号鍵が同じ場合もありますが、違う場合もあります。これは暗号化方式によって異なります。

暗号化と復号化には鍵が必要なんだな~と頭に置いておけば大丈夫です。

暗号化の種類

クラウドストレージの暗号化は主に3種類あります。

  1. 通信中の暗号化
  2. 保存データの暗号化
  3. クラウド側が復号鍵を持たない暗号化

『通信中の暗号化』は、データを転送中にデータを傍受されても中身を確認できないようにするためのものです。転送が終わるとデータが復号化され、サーバーに生データが保存されます。
『保存データの暗号化』はサーバーにデータが暗号化された状態で置かれます。復号鍵はユーザーとクラウド側が持っています。
『クラウド側が復号鍵を持たない暗号化』は、ローカルでデータを暗号化する上、クラウド側が復号鍵を持たないので何が保存されているかクラウド側は判別できません。

クラウドストレージの基本仕様

基本的にデータの転送中も暗号化され、サーバーにも暗号化された状態でデータが保存されます。そして、復号鍵はユーザーだけでなくクラウド側も所持しており、どんなデータを保存しているかクラウド側は確認できます。実際にどの程度の頻度で内容を確認しているかは不明なことが多いです。

「One Drive」「Google Drive」「Dropbox」等の大手ストレージサービスのほとんどはこの仕様です。

クラウドストレージの暗号化の種類

  1. 復号鍵をクラウド側も所持しているサービス(Dropbox 等)
  2. 復号鍵を所持しているのはユーザーのみのサービス(プランB)

暗号化をローカルで行うデメリット

復号鍵を所持しているのはユーザーだけなので、ユーザーが復号鍵を紛失した場合データを元に戻すことができません。
復号鍵の管理をよく考えて行わないとセキュリティが低下します。

無料プランで気を付けること

無料プランでは一定期間ログインなしでデータが削除されるようになっていることが多いです。しっかりと確認しましょう。

クラウドストレージのサービスの種類

クラウドにもサービスの違いがあります。

  1. ファイルを他人と共有することができる。
  2. ファイルを頻繁にダウンロードできる。
  3. ファイルのプレビュー機能がある。
  4. お値段はそれなり。

というサービスと

  1. ファイルの共有はできない。
  2. ファイルのダウンロードに制限がある。
  3. ファイルプレビュー機能は無い。
  4. 値段は安い。

というサービスがあります。
作業場として利用するか、完全に倉庫として利用するかの違いです。
目的が完全なバックアップのみなら、Dropboxよりも安い値段で同等またはそれ以上の容量を保存できるサービスがあるので、そちらにした方が良いでしょう。

なのでクラウドストレージを選ぶ場合、倉庫として使うのか作業場として使うのか目的をはっきりさせないと無駄にお金を払うことになります。

また、用途の違い以外では

  1. 選択的同期オプションあり
  2. 選択的同期オプションなし

の2種類があり、バックアップ用ストレージなのか拡張ストレージなのかサービスの方針を確認する必要があります。
Dropboxはバックアップ用ストレージで、クラウドにデータを預けてローカルのデータを削除し、「ローカルにはないがクラウドにはある」という状態にするには『スマートシンク機能』という機能を利用する必要があります。この機能は有料プランのみ利用可能です(要確認)。
バックアップストレージはその仕様の都合上、契約している容量以上のデータをPCに保存しようとするとプランのグレードアップを求めてきます。フルバックアップ目的のサービスなので、部分バックアップしたい人からすると不満に思う可能性が高いです。
また、しっかりと設定しないとクラウドの容量=PCに保存できる容量となってしまう可能性が高いです。
しかし、CyberduckのようなFTPを使えば、同期を自分で管理することもできます。

拡張ストレージの方針のサービスでは、「ファイル同期機能」がない場合があります。
この『同期』という単語は、サービスによって『バックアップ』と分けて使われることがあるため、『同期』と『バックアップ』の定義については各サービスで確認しましょう。

同期オプションについて、

  1. ブロックレベルの同期あり
  2. ブロックレベルの同期なし

があります。例を使って説明します。

1GBのデータをローカルにダウンロードし、少量の変更を加えました。
この変更を同期する場合、丸々1GB上書きし直すのがブロックレベルの同期が無いサービスです。逆に変更部分だけを上書きするのがブロックレベルの同期があるサービスです。

ブロックレベルの同期オプションがあるサービスならばアップロードをする量も最小で済み、速度も速いです。同期にかかる時間を最小限にできます。

クラウドストレージを選ぶ上で考えること

  1. えっちなデータや二次創作物を保存するかどうか。
  2. クラウドストレージにお金を払う気があるのかないのか。
  3. 買い切りがいいのか、容量の融通の効くサブスクがいいのか。
  4. 作業場として使うのか他人と共有しない倉庫として使うのか。
  5. バックアップ用ストレージとして使うのか拡張ストレージとして使うのか。
  6. 同期を使用したいのかどうか。
  7. 同期するファイルを自分で選択したいのかどうか。
  8. データの保管場所及び保管方法にこだわるかどうか。

このあたりを決めておけば「思っていたのと違う......」ということにはなりにくいと思います。
この後具体的なサービス名を出すので、上記のことを頭に入れておけば理解しやすいかもしれません。

で、どれを使えばいいの?......の前に。

この記事は調べた情報をまとめ、整理する目的もあって書かれています。
必ず『クラウドストレージを選ぶ上で考えること』を考え、口コミ等を自分で調べることを忘れないでください。
間違っている可能性もあるので、本記事の情報を完全には信頼しないでください。

基本的に有料プランで比較していきます。
無料と有料ではサービス内容がかなり異なる場合があるのでちゃんと確認しましょう。

自分以外データを確認できないクラウドストレージ

特徴

ユーザー側でデータを暗号化するため、クラウド側もどんなデータが保存されているか分かりません。その代わり、復号鍵を忘れた場合データの復号化は不可能です。
適切な暗号化方式と鍵を設定している場合、量子コンピューターにでもPCを乗っ取られない限り暗号化されたデータを復号化され情報漏洩する可能性は限りなく低いです。スーパーコンピューターが総当たりで復号化を試みる場合、時間がかかりすぎて地球が先に壊れます。

Q.量子コンピューターに解読されない方法はないの?
A.多要素認証ができるパスワード管理ソフトを使って、生体認証とワンタイムパスワードとメアド認証を絡めて設定して復号鍵を保存しておこう。

ゼロ知識の構造をとっているサービスのほとんどは、アカウントのパスワードを忘れた場合アカウントの復元は不可能です。そのためある程度のパスワード管理能力が必要となります。

どんな人が使うべき?

  • 自作の成人向けデータや二次創作物を保存する人
  • サービス側にデータを見られるのが気持ち悪くて仕方のない人
  • 暗号化ソフトを使うのが面倒な人(プランAが面倒な人)

Sync

  • プライバシー保護を中心としている方針のサービス
  • AES256暗号
  • E2EE(エンドツーエンド)
  • ゼロ知識(ユーザー側で暗号化するため、サービス側は中身を見れない)
  • 有料プランは無制限の帯域幅(アップロードとダウンロードに制限がない)
  • 選択的同期可能
  • 一方向同期(Beta版)
  • 無制限のファイルサイズ
  • データの共有が可能
  • 支払いは年間払いのみ

徹底したセキュリティ意識はサイトやプライバシーポリシーで伺えます。

Syncは、お客様が当社に要求しない限り、お客様のファイル、ファイルメタデータ、暗号化キーまたはパスワード(以下「暗号化されたデータ」)を暗号化されていない形式で収集または保存することはありません。お客様がSyncにアップロードする暗号化されたデータは常にエンドツーエンドで暗号化され、読み取り可能な形式でアクセスしたり、第三者と共有したりできないように保存されます。 privacy-policy-gdpr より

またDropboxに対して良い意味でとても批判的な姿勢を取っています。
公式サイトにてDropboxに対しての批判を確認できます。

無料プランと有料プランの違い

有料プランは「2TBのソロベーシック」で比較していきます。公式サイトの比較がとても見やすいのでSyncのプラン別比較はそちらで確認して下さい。
年間払いしかありませんが月額料金で表示します。

プラン						フリー			ソロベーシック
容量						5 GB			2 TB
月額						$0				$8(約1040円)
月共有上限					5 GB			無制限
任意のデバイスアクセス		〇				〇
第三者による監査			未実施			実施済み
ファイル履歴の保管			30日間			180日間
ロールバック機能			×				〇
共有の詳細設定				×				〇
ダウンロード制限リンク		×				〇
パスワード付き共有			〇				〇
アクセス管理				〇				〇
盗難デバイスのロック		〇				〇
2段階認証					〇				〇
アカウントの譲渡			〇				〇
リンク共有上限				月に3つ			無制限
共有フォルダ				3つ				無制限
ファイルコメント機能		〇				〇
ドキュメントのプレビュー	×				〇
Office365との同期			×				〇
クラウド専用アーカイブ		〇				〇
デスクトップアプリ			〇				〇
モバイルアプリ				〇				〇
オフラインアクセス			〇				〇
通知						×				〇
選択的同期					〇				〇

無料版では1度に共有できる数が3で、容量が月5GBまでというところ以外は至れり尽くせりなサービス内容ではないでしょうか?
無料版のアップロード/ダウンロード制限に関する記述は見つけられませんでした。
有料版は文句なしのサービス内容だと思います。

ファイルサイズの制限を気にする必要が無い上、盗難デバイスをロックできるというセキュリティ性も兼ね備えたサービスでしょう。価格もそれなりに抑えられていますね。
ゼロ知識のクラウドはアカウントのパスワードを忘れた場合復元が不可能ですが、Syncはローカルでパスワードリセットを行うことでこの問題を回避しています。
また、メールアドレスでの復元オプションもありますが、これを有効にするとゼロ知識クラウドを利用する意味がないので無効にして利用しましょう。
(一時的でもメールに情報を載せることになるで、悪意を持った管理者がいた場合情報を抜きとることができる)

MEGA

公式サイトに無料版の情報が少なかったので主に有料の「pro 1」プランについて書いていきます。

  • 日本語対応のセキュアクラウドストレージ
  • 有料プランは転送速度に制限なし
  • ファイルサイズ制限なし(公式サイトより)
  • E2EE(暗号化について公式の記述)
  • ゼロ知識
  • 選択的同期可能
  • 月払い可能(年払いは16%off)
  • データの共有が可能
  • バージョン管理機能
  • プレビュー機能
  • 2段階認証
  • 独自のアカウント復元機能
  • 同時アップロード数制御可能

無料プランと有料プランの違い

MEGAの無料プランの容量はその時々によって変化しています。
ここに記述されている容量も現時点でのものです。価格の単位は円です。

プラン			フリー		Pro 1
容量			20GB		2TB
月額			¥0			¥1376(年間払いなら月額1136円)
通信制限		あり		なし
転送量制限		不明		月2TB		

無料プランについての情報がないので酷い比較ですね。無料プランは30日間未ログインでアカウント削除という情報をちらほら見かけたのですが、公式サイトで見つけることはできませんでした。
無料プランの通信制限については公式サイトのこちらから確認できます。6時間ごとに制限がリセットされる仕様みたいです。

転送速度についてはデスクトップアプリの使用を推奨しており、それによってかなり柔軟な制御が可能になっています。

情報を集めるにあたっての注意点

MEGAは無料プランの容量の大きさから、利用者も多く口コミも多いです。しかしその口コミのほとんどは無料プランを利用している人の声で有料プランとして見るのは不適切です。通信速度に対する不満はその最たるもので、無料プランに対しての制限は上記リンクのように公式が言及しています。
公式サイトはSyncと比較すると情報が少ないです。知りたい情報はヘルプにあることが多いので、調べるときはそちらを参照するとより捗るかもしれません。

評判が良いサイトにも注意が必要です。
MEGAには紹介プログラムというものがあります。
MEGAを紹介してユーザーの増加に貢献した場合はお金がもらえます。
このプログラムは一度でも有料プランを利用したことがある人なら誰でも参加できます。つまりアフィリエイトとの相性が抜群なので、サイトが過剰に評価している場合があります。

柔軟なビジネスプランが特徴

個人利用では価格は安いとは言えません。妥当ではあると思いますが。
これは最低3人から利用できるビジネスプランにも当てはまります。
ただし、MEGAのビジネスプランは「ユーザー数・容量・転送量」など拡張したい項目を必要に応じて変更することができます。それによってお得になるかは微妙なところです。

評判について

過去に大きな不祥事があったらしいですが、今検索しても出てきません。
MEGAを信頼できないという口コミだけが残っている奇妙な状態です。
その口コミもソースURLを張ったものを見つけることができなかったので、口コミの信頼性も低いです。客観的に値段や機能で他のサービスと比較すると良い選択ができるかもしれません。

追記:
それっぽいものを見つけました。
こちらのサイトでMEGAの前のサービスMEGAuploaderの元CEOが書き込んでいる内容が疑惑の根源みたいです。よく出回っている言葉がこちらです。

“I’m not involved in Mega anymore. Neither in a managing nor in a shareholder capacity. The company has suffered from a hostile takeover by a Chinese investor who is wanted in China for fraud. He used a number of straw men and businesses to accumulate more and more Mega shares. Recently his shares have been seized by the NZ government. Which means the NZ government is in control. In addition, Hollywood has seized all the Megashares in the family trust that was set up for my children. As a result of this and a number of other confidential issues, I don’t trust Mega anymore. I don’t think your data is safe on Mega anymore.” -Kim Dotcom

私はもうMegaには関わっていない。経営にも株主の立場にもない。同社は、中国で詐欺罪で指名手配されている中国人投資家による敵対的買収に苦しんでいる。彼は、多くのストローマンやビジネスを使って、Megaの株をどんどん増やしていった。最近、彼の株はNZ政府によって差し押さえられた。つまり、NZ政府が支配しているのだ。さらに、ハリウッドは、私の子どもたちのために設定した家族信託の中のメガ株をすべて差し押さえた。これとその他多くの機密事項の結果、私はもうメガを信用していない。あなたのデータはもうMegaでは安全ではないと思います。-キム・ドットコム
DeepL翻訳より

うーん......2015年の書き込みのようですが......

中国人の投資家にMEGAの株式を買い占められて発言権を奪われそうになったところ、ニュージーランド政府がその株式を押収したと。

この話で危惧すべきことはMEGAの株式を大量にニュージーランド政府が保有し、MEGAに対しての発言権が大きくなることですが、そもそも公的機関が民間の株式を保有するといった情報を見つけられませんでした。あったとしても国営企業のものだけです。
MEGAは民間企業です。

また、差し押さえについての情報もニュージーランドの司法省のサイトを見てきましたが、借金に対してのごく普通の取り決めでした。

株を差し押さえたとしても、それは競売にかけられるのでそのまま政府が保有し利益を得るということは無いように思えます。

MEGAの株式の差し押さえという話は事実確認すらままならないので、現時点でこの評判は噂程度に考えるのが適切でしょう。

Filen

買い切りプランがあるドイツの新規ゼロ知識クラウドサービス。
キャッチコピーは「It's time to take back privacy into your own hands」。
「プライバシーを取り戻す時が来た」だそうです。

  • AES256
  • ゼロ知識
  • ファイルサイズ無制限
  • 無制限の帯域幅(アップロード/ダウウンロード制限なし)
  • デスクトップアプリは一方向の同期が可能
  • データの共有が可能
  • バージョン管理機能
  • プレビュー機能
  • お気に入り機能
  • 買い切りプランあり
  • 無料プランは10GB 他機能制限無し

バージョン管理のファイルは削除しない限り保存されるようです。
このサービスはプランによる機能の差は無く、料金の違いは容量のみとなっています。

『無料プラン』:10GB 0円
『Pro 2』:2TB 月額1238円 年払いで月額1033円
『pro 3』:5TB 月額2477円 年払いで月額2066円

『スターター月額プラン』:100GB 月額126円 年払いなし
『スターター買い切りプラン』:100GB 4130円 月額プラン2.7年分の値段

個人的意見

ゼロ知識クラウドで買い切りプランがあるのは非常に魅力的ですよね。4000円なら買ってもいいなぁと思ってしまいます。買い切りではpcloudというサービスもありますが、ゼロ知識として利用すると一部の機能が制限されます。

価格の違いが容量のみというのもシンプルでいいですね。機能に対する値段はかなり安いです。ある程度のセキュリティがあれば良いという人にぴったりのサービスですね。

不安要素があるとすれば、このサービスは若く、情報が少ないという点です。今後どうなるかは分かりません。とりあえず買い切りして様子を見るという使い方がいいかもしれませんね。

NordLocker

これはクラウドストレージサービスというより、「暗号化機能に加えてストレージサービスがある」といったサービスになります。
暗号化に機能を極振りしたサービスです。

  • AES256 他次世代暗号
  • ETEE
  • ゼロ知識
  • 無制限のデバイス
  • 無制限の暗号化(暗号化機能はオフラインで利用できる)
  • 無制限のファイルサイズ
  • データの共有が可能
  • 選択的同期
  • 拡張ストレージとして利用可

価格の違いは容量とカスタマーサポートのみとなっており、無制限の暗号化機能はすべてのプランで利用できます。

『無料プラン』:3GB 0円
『500GB』:500GB 月額920円 年払いで月額570円
『2TB』:2TB 月額2280円 年払いで月額1710円

サービスの説明

公式の機能説明はこちら。

他のクラウドストレージはローカルの同期ファイルを暗号化しないのに対し、NordLockerはローカルの情報漏洩すら許しません。
ローカルに「ロッカー」という暗号化フォルダを作成し、そこに入れたファイルを全て暗号化します。暗号鍵を誰かに知られない限り、共有パソコンであろうとなんだろうと他人に中身を見られることはありません。
この暗号化フォルダ「ロッカー」の作成個数に制限はありません。

NordLockerを通せば、復号化手続きをすることなくファイルを他のアプリケーションで編集できます。

暗号化はクラウドストレージサービスと別れており、暗号化したデータをどうするのかはユーザーが自由にできます。

同期サービスを利用せず、暗号化機能のみを利用することが可能ということです。

これは、他のクラウドストレージと併用することができることを意味します。
ゼロ知識クラウドでないクラウドサービスをゼロ知識クラウドとして利用できるわけです。

具体的には、『クラウドに保存したいファイルをNordLockerで暗号化し、そのフォルダをDropboxなどにアップロードする』といった使い方が考えられます。
また、クラウドだけでなくHDDバックアップの暗号化に利用するのもいいですね。

個人的意見

料金は高めですが、お金があって強固なプライバシーセキュリティのバックアップをしたいという方ならこれを選ぶべきです。

NordLockerを通せば復号化せずにファイル編集が可能ということですが、海外の口コミで編集が面倒というものもありました。適切な利用方法を知らないのか、本当に面倒なのかは分かりません。
無料プランがあるのでそのあたりの使用感の確認は必須といえるでしょう。

よく初年度半額キャンペーンを開催しているので、それを利用するとお得です。

Storj DCS

誰も信じなくていいクラウドサービス。
DCSとは分散型クラウドストレージという意味です。Storjはオブジェクトストレージなので使用方法は少し特徴的です。
ブロックチェーン技術が特徴のゼロ知識クラウドストレージで、特徴的なデータ保管方法なので不安に思う人もいるかもしれません。

  • AES256
  • ETEE
  • ゼロ知識
  • どこにデータがあるのかしか分からないようになっている分散構造
  • データの共有が可能
  • 拡張ストレージとして利用可
  • 150GB無料 圧倒的な容量の無料プラン
  • オープンソース

同期サービスについての記述は見つけられませんでした。
このサービスは「開発者向けクラウドストレージサービス」なので、追加機能はドキュメントを見ながら自分でカスタムしていく使い方を想定されているようです。

同期せずにクラウドにだけデータを置きたい人はこのサービスがいいかもしれません。

料金設定

Storjはプランによって料金が決まるわけではなく、使用量によって価格が決まります。

保管量が150GB以下、月のダウンロード/アップロードの合計が150GB以下なら無料で使用できます。

1TB保管する場合は月に522円かかります。この時、月のダウンロード/アップロードの合計が150GB以下なら帯域幅の料金は0円になるので、合計金額は522円になります。

容量		帯域幅		月額
150GB		150GB		0		円
1TB			150GB		522		円
2TB			150GB		1044	円
150GB		1TB			913		円
1TB			1TB			1435	円

参考価格はこんな感じです。無料プラン以外はプロアカウントとして区別されます。
プロアカウントはどの容量がお得とかはなく、使用量に対して淡々と料金が請求されます。
また、データを保管する時に「セグメント」という枠を立てて管理します。
プロアカウントではこのセグメントを追加する度に0.0011円の追加料金がかかります。

どのようにデータを保管するの?

まず、ファイルはAES256で暗号化されます。その後、暗号化されたファイルは80個にバラバラにされ、それぞれ別のノードと呼ばれる場所に保管されます。
バラバラになったデータのうち、29個あればユーザーはデータをダウンロードできます。

ノードとは、この世のどこかでこのサービスに協力している人のサーバーです。
協力してノードを稼働させている人は、いつでも自分の都合で稼働をやめることができます。

保存されているデータのうち、多くのノードが稼働をやめた場合、データ喪失前に自動で修復し、再び別のノードに保管されます。

つまり、データを預けているノードが同時且つ大量にオフラインにならない限り、データが取り出せなくなることはありません。
どの地域にデータが預け得られているかは確認できます。

Q.ノードを運営している人にデータ抜かれない?
A.抜かれる可能性もありますが、そもそも暗号化された上さらにバラバラにされているので、元データの復元はユーザー以外不可能です。他人にデータを復元されることがデータの保管構造上不可能なので、誰も信じなくても安全を確保できるサービスとしてStorjは存在しています。

個人的意見

このサービスのデータ保管方法を受け入れられるかどうかでかなり評価が分かれるでしょうね。
それぞれのノードは企業のように安全な場所にある保証もなければ、継続して稼働するかも分かりません。ただし、現在1万以上のノードがアクティブです。これに自動修復機能が加わるためノードが1つなくなったところでデータの安全性は揺らぎません。

他のクラウドサービスはサーバーがクラッキング対象になって通信障害を起こした場合、復旧するまでユーザーは自分のファイルにアクセスできません。クラッカーがデータを抜き取り、サーバーからデータを削除して企業にファイルの身代金を要求するという事件に巻き込まれる可能性もあります。

Storjはサービスの構造上、この危険性が遥かに小さいです。そもそもデータの保管場所を特定できないので狙ったファイルを抜き取るのには奇跡が必要です。抜き取ったとしてもそのファイルが目的のファイルなのか、誰のものかを特定するのは奇跡が起きても不可能です。

このサービスの不安要素はセキュリティやプライバシーよりもデータが消えるリスクと言えるでしょう。

サーバーが厳重に管理されているとはいえクラッキング対象になりやすい企業のサーバーにデータを置くリスクと、サーバーの稼働自体の保証がないリスクをとるか。

どちらがいいとは言えません。どちらも利用するのが堅牢ではあると思います。

サーバーを厳重管理している保証があった方が安心ならStorjでなくそちらを選んだほうがいいです。クラウドサービス自体が安心にお金を払うものなので、安心できる方を選んでください。

ただし、150GBまでは無料だということを忘れないでください。この圧倒的な容量を全く利用しないのはあまりにももったいないです。他のクラウドストレージと併用するという使い方もあります。

InternXT

世界で最も安全と自称する軍事レベルの暗号化が自慢の分散型クラウドストレージ。

  • AES256
  • ETEE
  • ゼロ知識
  • 二段階認証
  • 任意のフォルダの同期
  • ファイルサイズ無制限
  • 無料10GB
  • 買い切りプランあり
  • プランによる機能制限なし
  • データの共有が可能

Storjと同じタイプのサービスになります。ただし、こちらは定額サブスクのサービスになっています。

暗号化したデータをバラバラにして保存します。
データの保護方法について公式ブログに分かりやすく掲載されていたので興味がある方はぜひ。

この企業はプライバシーに強い拘りを持っているらしく、プライバシーについて活動しているNPOやNGOを支援しているようです。

機能制限がないので料金の違いは容量のみになっています。

『200GB』:月額618円 年払いで月額481円 ※1番人気のプラン
『2TB』:月額1377円 年払いで月額1239円

次は買い切りプランですが、公式サイトで遷移できるリンクを見つけられなかったのでURLを張っておきます。
もちろんこちらも公式サイトです。何故普通に遷移できるようにしていないんだ......?

『1TB買い切り』:13647円 (2TBサブスク1年分より安い。ただし1TB)
『5TB買い切り』:41217円 ※1番人気のプラン
『10TB買い切り』:68787円

他サービスと機能の違いを分かりやすく比較しているページが公式で用意されているので、ぜひ参考にしてください。
この比較ページの注意点として、「pCloud」がゼロ知識であると同時にファイル共有ができると書いてありますが、pCloudはゼロ知識の機能を使うとファイル共有ができなくなります。全ての機能を同時に使えるわけではないことに注意してください(もちろん、使えるサービスもあります)。
また、One Driveが「ブラウザからのゼロ知識アクセス」の機能があると書いてありますが、One Driveは過去に保存したファイルが著作権を侵害しているとしてユーザーから逮捕者を出しています。これは検閲があることを意味します。

AIによる検閲は人の監視ではないからゼロ知識であるという主張があるので、一体何をもってゼロ知識のサービスを提供しているのか自分でしっかり調べましょう。

基本的に我々同人が期待するゼロ知識は『クライアント側で暗号化し、暗号鍵はユーザーしか知らない』というものです。

個人的意見

分散型クラウドストレージに興味があって、定額サブスクでサービスを利用したい人におすすめです。
分散型クラウドストレージはプライバシーに関しては最強ですが、不安要素もあります。Storjで記述したように、各サーバーが堅牢である保証がないことです。
分散型ストレージに協力している人は協力に応じて暗号通貨が貰えます。サービス提供者はより速くアクセスできるサーバーを選択するので、協力者は他の協力者に負けないようある程度サーバーと通信回線を整備するという競争市場ができあがっています。
とはいえ小遣い稼ぎ程度なので、あまり期待しすぎるのも良くないでしょう。

月500円以下で200GBなので、普通のデータは他のクラウド。暗号化したいデータだけ分散型のこちらに入れるという使い方でもいいかもしれませんね。

分散型クラウドストレージの入門としてはかなりいい選択になると思います。
価格は普通なので、長く使うなら思い切って生涯プランにするのもいいと思います。

余談ですが、この企業はどうやら暗号メールなるサービスを展開する予定らしいです。個人的に少し期待しています。

倉庫用クラウドストレージ

アーカイブストレージと呼ばれるものになります。

特徴

  • 安くて大容量
  • 最低限のサービス(共有機能が無いことが多い)
  • ダウンロードに費用がかかることが多い

どんな人が使うべき?

  • 多くのファイルを保存する必要がある
  • 保存したファイルにめったにアクセス(編集・削除・上書き保存・ダウンロード)しない
  • 本当にデータを置いておくだけ

という人におすすめのサービスです。通信中の暗号化はありますが、ゼロ知識のものは極少数です。
NordLockerやCryptomatorで暗号化したファイルを保存するというやり方で強固なプライバシーを確保できます。

Backblaze B2 Cloud Storage

使った分だけ支払うオブジェクトストレージ。

  • シンプルな可変料金プラン
  • HDDを介してのデータ復旧可能
  • ファイルサイズ制限なし
  • 10GBまで無料
  • データの共有が可能

価格は非常にシンプルで、『クラウドに保管している量』と『ダウンロード量』に毎月課金されます。

  • 保管:1GBあたり 0.65円
  • ダウンロード:1GBあたり 1.31円 (※毎日1GBまでは無料)

2TB保管すると毎月1305円かかります。

HDDを介したデータの復旧というのは、Backblazeにメールを送信すると8TBまでならデータを入れたHDDを有料で配達してくれます(8TBで24673円)。会社でダウンロードが許されていなかったりしたら使えますね。もしくはネットワーク回線を圧迫せずにデータ復旧したい時に利用するといいでしょう。
送られてきたHDDは30日以内にBackblazeに返却すれば支払った料金が返ってきます。

データの共有について

データの共有をした場合、ダウンロード料金が発生します。
無料で利用したい場合は1日に最大1GBの共有しかできません。もし1GBの共有リンクから2名がリンクからファイルをダウンロードしたら1日に2GBのダウンロードをしたことになるので、超過分の料金を払うことになります。

安いとはいえ、人とデータを共有しない方針で利用した方がいいでしょう。

個人的意見

データ量に応じて適切な請求をしてくれるので、プランの切り替えをしなくてもいいです。データ量が大きくなった時の価格は微妙ですが、『まだ保存するデータは少ないけど後々大きくなりそう』という方が1TBまで利用する場合は無駄な課金を抑えられるのでお得なサービスだと言えるでしょう。

Backblazeにはもう1つ個人バックアップ用のサービスがあり、そちらは毎月913円で無制限の容量をバックアップします。次はこのサービスについて記述します。

Backblaze Personal Backup

※このサービスはクラウドストレージではなく、クラウドバックアップサービスです。初期設定をしっかり行わないとPCのすべてのデータをバックアップします。また、基本的に拡張ストレージとしての利用はできません

1TB以上保存するなら非常に強力なサービス。

  • たった1つの無制限プラン
  • プランは『月払いサブスク・年払いサブスク・2年払いサブスク』のみ
  • プランで変わるのは払う金額だけ
  • データの共有は1GBまでなら無料(B2 Cloudを通して行われる)
  • バージョン履歴は30日間残る(保存期間延長は追加料金がかかる)
  • ファイルサイズ無制限
  • 無料プランなし(無料プランはB2 Cloud)
  • HDDを介してデータの復旧が可能
  • バックアップスケジュールをカスタム可能

    プラン 金額 月額換算
    月払い \913 \913
    年払い \9138 \761
    2年払い \16971 \707

無制限というのは保管するデータ量のことです。ファイルサイズだけの話ではありません。
何度も公式サイトで確認しているのですが、本当に毎月1000円以下で無制限です。記事を書いている今も信じられません。何か見落としているのでしょうか?思い切ったサービス過ぎてとても不安です。

追加料金について

個人バックアッププランのバージョン履歴は30日間まで無料で、1年延長ごとに毎月261円かかります。履歴1年保存なら261円で利用できますが、2年以上だとさらに追加料がかかります。

履歴は1年以上経過したファイルを対象に、1GBあたり毎月0.65円追加でかかります。B2 Cloudの保管料金と同じですね。

データの共有について

データの共有はB2 Cloud上で行われます。
詳しくは上記のB2 Cloudの記事を読んでください。

Wasabi

大容量保存、中容量ダウンロードに向いているオブジェクトストレージ。

  • 履歴機能あり
  • データ共有が可能
  • アプロードしている量に応じてダウンロード無料範囲が変化
  • 素早い転送速度

    『従量課金制』 1TB~ 912円~

1TBからのプランになっています。それ以上は使った分だけ課金ということみたいです。

Wasabiには特殊な規約があり、毎月無料ダウンロードできる量はアップロードしている量と等しいです。

500GBアップロードしている場合、毎月500GBまでなら無料でダウンロードできるということですね。
逆に1GBしかアップロードしていない状態で、そのファイルを月に3回ダウンロードしたらダウンロード量は3GBです。この時に追加料金がかかります。

では最初にダミーデータを多くアップロードしておけばたくさんダウンロードできるのでは?と考えると思います。

Wasabiはアップロードしたデータを必ず90日間保存します。そのため、短期間でいらなくなったデータを削除しても追加してから90日未満のファイルはクラウドストレージ容量に加算されます。これは上書き保存にも適応されます

よってストレージのファイルを頻繁に編集したり削除したりする使い方には向きません。

いじらないがたまに欲しくなるファイルを保存する目的で利用すべきサービスといえるでしょう。

『たまに』というのはどんな頻度かというと、月に2回以上アクセスしないファイルです。月に保存した容量だけダウンロードできるので、月に1回かそれ以下の需要のファイルを保存するのに使えます。

個人的意見

従量課金制プランでは競合他社の方が魅力的ですが、Wasabiは前払いプランを利用すれば25TB以上のデータを運用する人にとって魅力的だと思います。ただ、今回は個人視点で記述しているので、そちらのプランは紹介しません。

また、ダウンロード無料の仕組みを書きましたが上記リンクから飛べるサイトでは確認できません。飛んだ後、左上のアイコンをクリックしてホームに行きプロダクトから従量課金制について書かれている項目をクリック。その後料金が書いてあるところに小さく「価格は地域によって異なります」と書いてあるリンクをクリックします。Q&Aの8個目の質問の回答にダウンロード無料について書かれているので、ここまでしてやっと無料のからくりがわかるわけです。
またはどうやっていくのか分からない製品規約ページにて確認できます。

少なくとも分かりやすい場所にはありませんでした。
こういう大事なことをアクセスしにくい場所に書いて置くのはどうなんですかね?

しかしまぁ従量課金制のプランがホームページに載っていないので、個人はこの企業にとってのターゲットではないのでしょう。

ページが雑になるのも仕方のないことかもしれませんね。

ただ、調べていて気分が悪かったので個人的にはおすすめしません。
サービスのどこかできっとこういう絡め手にも似たやり方で誤認を誘発させているんだろうなぁと疑ってしまいます。

この話に共感できた方は機能とは関係なくこのサービスを使わないでしょう。
このように、書かれているサービスをただ見るだけでは危ないよ~、ということを伝えたかったので書きました。もちろんこれはこの記事にも言えることなので、決めるときは自分で調べましょう!

普通のクラウドストレージ

クラウドストレージという単語を聞いて真っ先に思い浮かべるようなサービスを提供するものです。『クラウドストレージ おすすめ』で検索すると出てくるものはだいたいこのタイプです。

特徴

  • 共有サービスが強い
  • 共同作業ができる
  • プレビュー機能が強い
  • 分かりやすい定額サブスクが多い

どんな人が使うべき?

  • 文書のやり取りを頻繁に行う人
  • 写真や動画を保存したい人(プレビュー機能を使ってクラウド上で見れる)
  • 気軽にデータを共有したい人
  • Office365を使う人
  • えっちなデータを保存しない人
  • プライバシーを自分で確保できる人
  • 二次創作物を保存しない人

このタイプのクラウドもNordLockerやCryptomatorのようなソフトを使って暗号化すればプライバシーを保てます。暗号化するとプレビュー機能が使えなくなるので、利便性をとるかプライバシーをとるか選択しなければなりません。

Dropbox

個人利用なら最大手。ゼロ知識でないことを除けば他サービスの追随を許さない圧倒的なサービス。個人利用で日本語のサービスがいいならコレ。

  • 利用可能デバイス数無制限
  • AES256
  • 通信中も保管中も暗号化(ファイルの中身はユーザーかDropboxしか見れない)
  • データの共有が可能
  • 共同作業が可能
  • 選択的同期
  • 有料プランから拡張ストレージとしても利用可能(スマートシンク機能)
  • 堅牢なサーバー
  • 保存ファイルにパスワードをかけられるVault機能
  • 無料プランは2GB
  • ファイルサイズは2TBまで(webサイトからのアップロードは50GBまで)
  • 日本語対応
  • オフラインアクセス
  • 履歴30日保管

最近はデータを多く保存するクリエイターをターゲットにしているらしく、ヌード表現に寛容になったと言われているDropbox。公式サイトでも音楽や映画を推しているのでクリエイター向けになってきているのは本当のようです。
本当に寛容かどうかは知りませんが、Google DriveやOne Driveを利用するよりはかなりいいでしょう。

さて、機能と価格の比較ですが無料プランだとメインディッシュであるスマートシンク機能が使えないので無料の話はしません。
有料プランも個人利用では実質1つだけなのでそのプランについて掘り下げていきます。

各プランの比較は公式サイトで見るといいでしょう。

『Plus』:2TB 月額1500円 年払いだと月額1200円

年払い前提の価格設定と言えます。利用する場合は腹をくくって年払いしましょう。

紛らわしいファイル共有関連について

Dropboxのファイル共有はアカウントをもっていない人に対してもできます

よくアカウントがないとできないと言われていますがそんなことはありません。
アカウントがないとできないのはフォルダ共有です。

ファイル共有は、リンクを公開してそのURLを知っている人なら誰でもデータをダウンロードできるというものです。ただし、共有できるデータはDropboxにアップロードされているものだけです。ダウンロードファイルの大きさの制限についての情報は見つけられませんでした。

フォルダ共有というのは、クラウド上に他人と作業するためのフォルダを作ることです。このフォルダはストレージ容量に加算されます。

そしてもう1つ、Dropbox Transfarというのがあります。この機能はDropboxにアップロードしていないファイルの共有をするものです。

プランによって容量制限があり、Plusなら2GBまでです。この制限は転送に使える容量の制限なので、2GBまでのデータを何回もDropbox Transfarで転送するといった使い方ができます。Dropboxアカウントを持っていない相手にも共有できます。

このように、『ファイル共有』『フォルダ共有』『Dropbox Transfar』は全て別々の機能なので注意してください。

ファイルサイズは無制限ではない

Dropboxのアップロードには制限があります。
デスクトップアプリやモバイルアプリからなら2TB以下、Webからだと50GBまでです。

これは公式サイトで確認できます。

ファイルサイズは無制限ではないにしろ、充分大きいファイルに対応していると言えます。

スマートシンク機能と選択的同期の違い

有料プランから利用できる『スマートシンク機能』は、クラウド上にだけデータを置くことができるという機能です。
選択的同期も、クラウド上にのみデータを置く機能です。

違いとして、『スマートシンク機能』はクラウド専用のデータ置き場を作る機能です。
『選択的同期』は他のデバイスでアップロードしたデータを今使っているデバイスに同期したくない場合に使う機能です。

同期とバックアップ

『同期』はアップロードしたファイルとの整合性をチェックします。
『バックアップ』は基本的にPCを丸ごとバックアップします。

『バックアップ機能』をオンにしていると専用フォルダが自動でつくられ、その中にPCのデータが勝手に移動させられます
勝手に移動させられたのに手動でしか元に戻すことはできません

Dropboxにアップロードして同期するファイルを追加するという使い方をするなら、『バックアップ機能』をかならず切りましょう。
逆に、PCにあるデータすべてをバックアップしたいのならオンにしておきましょう。

Vaultはゼロ知識じゃない

『Vault』というのはクラウド上に用意されるプライベートスペースです。
そこにアップロードしたフォルダには必ずパスワードを設定しなければなりません。

ファイルごとにパスワードを設定をすることで、もしDropboxアカウントを他人にログインされてもVaultにあるファイルにはアクセスできなくなります。

しかし、このパスワードはDropbox側も知っています
やろうと思えば中身をスキャンできます。

Dropboxはここにパスポートなどのデータを保存できると言っていますが、とんでもないです。
パスワードをかけなければいけないようなデータは、自分にしか復元できないような状態で暗号化しましょう。

パスワードをかけなければならないデータをネットに上げるなというのはごもっともですが、災害大国日本にデータを置いておくのはそれなりのリスクがあるので......データ損失回避のための現実的な手段としてクラウドは有効です。

個人的意見

成人向けデータを置くなら暗号化するというのは前提として、この容量と機能で月額1200円ならいいサービスではないでしょうか。そもそも良い悪いを比較できるようなサービスが少ないというのもあります。有名どころならDropboxが一番いいと思います。

Googleはストレージ単体ではなくGoogle製品をまとめて買ってもらう方針をとっています。Google Driveを契約するなら他の機能もついてるGoogle Workspaceというサービスの方がお得です。ただこれは完全にビジネス向けです。ストレージだけが欲しいという人はGoogleが選択肢に入りません。

One Driveも同じような理由で比較対象になりません。OfficeやTeamsとの連携やメールの暗号化などストレージ以外のサービスに料金が乗っているので無駄なお金を払うことになります。

純粋にストレージ機能だけでの比較ならBoxというサービスが挙げられますが、こちらは企業向けのオンラインストレージです。チームで作業することが無い人からすると恩恵が薄いです。ただ、2TB以上のデータを保存する必要がある人はBoxを検討してみてもいいかもしれません。Boxには容量無制限プランがあります。
しかし今回の記事は個人向けなので、2TBあれば充分という判断の下紹介しません。

Jottacloud

ゼロ知識ではないがノルウェーの強力なプライバシー法に保護されているクラウドサービス。

  • AES256
  • 無料5GB
  • 無制限のデバイス
  • 無制限のストレージ(5TB以上でアプロード速度低下)
  • データの共有が可能
  • オフラインアクセス
  • 拡張ストレージとして利用可能
  • 共同作業可能
  • Office365使用可能(有料プラン)
  • 2段階認証
  • 履歴30日間保管
  • 月額1000円以下(為替レートによる)

ノルウェーでは、個人情報にアクセスするには書面での同意がないと不可能なのだと。
詳しくは公式サイトを見てください。

機能や比較も公式サイトがきれいで見やすいので、一度サイトに行くことをおすすめします。

『Personal』: 容量無制限(5TBからアップロード速度制限) 月額965円

なんだこの価格設定は!?
海外のサービスを利用することに抵抗がなければDropboxよりこちらでしょう。
ダウンロードが無料になったBackblazeみたいなものですね。最強では?
(Backblazeは5TB以上でも通信制限はありませんが)

通信制限のない5TBまでの範囲で考えても1000円以下は破格です。

個人的意見

サービスは文句なしですが通信速度はどうでしょう?無料プランで確かめないといけませんね。

ゼロ知識クラウドを使わないならこれでいいと思

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