キムゲイン過去編①
https://www.youtube.com/watch?v=UemYZv8fbfc
丘の上には墓が2つならんでいる
「バーム・クーヘン神父」「セリーヌ」と彫ってある
ーーその日は激しく雨が降っていたーー
墓の前に、男が一人立っていた
雨にうたれるのも気に留めず
「ぅうおアアア!!ッぁあ!ガッああああああ!!」
赤い髪の男は天に向かって叫んでいた
(この激しい雨が…
ボクの怒りを、嘆きを、悲しみを洗い流してくれたらと)
そう思いながら空を睨む
美しい整った顔立ちに知的さをにおわす、その容姿には
につかわしくない判別不能な意味不明のうめき声をあげる
男の名をキムゲインという
彼はその日、世界を見限った
。
。
。
。
ーーfew years later(数年後)ーー
https://www.youtube.com/watch?v=7zT8zYYyxFg
♪キムゲインテーマ『Machinery:機械』
「もしもし、こちらキムゲインですが」
数年前と同じ墓の前に彼はたっていた
ジョボボボボ…
キムゲインは墓に小便をひっかけながら電話をしていた
「ぺっ!!」「ピチャァッ!」
電話を終えると墓にツバを吐く
「フン…死ねカス共。あー、もう死んでたな」
「ハハハハハハハ!!」
墓にむかってののしると涙を流しながら丘を下って行った
なにか非情になりきる為の儀式・自己催○なのか
無理やり大事なものへ粗末な態度を習慣づけているようにみえる
そんな彼を廃屋の影から見守る男がいた
ロングコートのひらけた胸元からセクスィな大胸筋をのぞかす
長身細マッチョ…黒石(ごくいし)シノだ
シノ「やれやれ」
キムゲインが見えなくなったのを確認すると
彼はモップをもって丘をあがっていった
これはキムゲインと黒石シノが出会うまでの物語
~キムゲイン過去編~『Bad influence』
☆第一章:バイ・スゥという男☆
ズガガガガ!!ズガガガガ!!
ギュィィィイイイインンッ!!!
コンクリートが激しく削れるような音が室内にコダマする
「いだい、いだい、いだい、死ぬ!しぬぅうう!!」
「おねがぃい、だしゅげでぉああ!!」
言葉にならない悲鳴を女があげる
ヨツンヴァイン(四つん這い)で女が犯されている、その頭部には
激しく回転する電動ノコギリの刃が深々とつきささっていた
「たすけて、たすけて」と女が懇願しているが
刃は頭頂から鼻の下までかみこみ半分以上、顔が裂けている
もう助からないだろう
生きている方が不思議なくらいだ
おそらく何か特殊な薬物で延命させられている
男「ハンナぁあ!!死ぬな!死なないでくれぇえ!!」
後背位で女を激しく突いている男が叫ぶ
「死ぬな」という言葉に相反して右手に電動ノコギリを持ち
左手で女のうなじを握っていた
男「ハンナぁ!俺のために生きてくれ!生きるんダァあ~~」
「俺を一人ぼっちにしないでくれぇ~~~」
男は泣きながら一心不乱に腰を振り続ける
あきらかに精神的に問題のある人物だ
ついに女は息絶え、動かなくなった
「ハンナ!??ハンナぁああああああ!!!!」
「ナゼだぁ!ナズェ!?? 俺を一人にしないでくれぇえ」
大泣きしながら震える男は急にピタリと動きを止めた
「うっ!!!」射精したのだ
ほんのり涙をこぼしつつもニタリと満面の笑みを浮かべ
「KUUUUUUUU~♪ この悲壮感!!!」
「たまんねぇよなぁ~?」
「この大切なものが二度と手に入らなくなる喪失感!!」
「自分で壊してしまった後悔感!この感覚♡」
「ひっさしブリブリに射精できたズぇえ♪」
「満足度20%ってトコかなっ♪ルン!ルン!」
女の死体をベッドの外へ蹴り飛ばし、イチモツを拭きながら
テヘペロ顔でさらにつぶやく
「へへへ!しかしよぉ~、リーダー相手なら50%でイケそうだな~」
「待っててねリーダー、その内おいしく食べてあげるから♡」
「オレっちバイだからサ♪」
彼の名はバイ・スゥ
体格はかなり屈強、度胸も異常で恐れるということを知らない
とあるマフィアの斬りこみ役である
見た目のイメージ的にはサンクチュアリの渡海さん、そこから
男気や人情を全部抜いて、頭をおかしくしたのがバイ・スゥだ
ナンチャッテ諸島という島国に巣くう巨大マフィア『傾国党』
各地方に満遍なく支部があり
その中の『葛城』というチームにバイ・スゥは所属していた
数時間後、リーダーオフィス
「バイ・スゥ…てめぇ、ハンナをやっちまったのか」
リーダーと目される男が聞く
バイ・スゥ「やっちまったのだ♡」
リーダー「なんだって…お、オメェあんな仲良くしてたじゃねぇか」
ハンナとはバイ・スゥの同僚でリーダーも一目置いてた女だ
リーダー「仕方ねぇ、ホントならてめぇ!
組おいだされてもおかしくねーが」
リーダー「てめぇ並みに特攻決めれるヤツぁそう見つからん
その性分いいかげん治してくれや」
バイ・スゥ「おい~~~~ッス!」
リーダー「とりあえずダメ元で抜けた穴ボスに頼んでみるわ
バイ・スゥ!テメェは罰としてサクラジマタウンのショバ代
あつめてこい!」
バイ・スゥは下っ端の仕事を命じられ出かけた
サクラジマタウンとは最近このチーム葛城が
支配下においたばかりの地ならし(マフィア的)の終わってない
街である
その街の教会兼孤児院に幼少のキムゲインはいた
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