ベテルギウス 2022/07/18 05:05

キムゲイン過去編②

~キムゲイン過去編~『Bad influence』
☆第二章:モテモテキムゲインの終焉☆

幼少のキムゲインは孤児だった
教会の横にある大きな納屋で子供たちは暮らしていた
ここはバーム・クーヘン神父の教会で孤児院でもある

子供たちの可愛い声が外まで聞こえてくる
良く晴れた午後だった

https://www.youtube.com/watch?v=4pTpc72Ze2A&t=94s

「キム兄♡宮本武蔵とお通ごっごしよ!」
「だめだよ!私とタイタニックごっこやるって約束したの!」

ひとり年長のキムゲインを囲んで
○女たちがケンカしている
どうやら王子役として彼をとりあっているようだ

どういった理由か、この孤児院は彼以外は十数名全て○女だった
力仕事をはじめとする資本主義的精神性のない機械でもできる
くだらない単純労働は男子の方が向いていたため
この街では捨てらる…そのような土地柄だったのかもしれない

「うるさいな~、ボクは一人が好きなんだ」
「読書のジャマだ、あっち行けよ~」
モテモテキムゲインは余裕ぶっこいて漫画の主人公みたく
女共を粗末にあつかう
寄ってくる乙女たちをそっけなく追っ払うのがカッコイイとでも
勘違いしているのだろうか?
いや、そんなことはない
本気で勉強に集中したいようだ

そんな勉強熱心なキムゲインをバーム神父は優しい眼差しで見守る
病でたおれる街の人々を薬学で救いたいと励む彼の姿に癒された

キャッキャとはしゃぐ○女たち
お花畑を思うがままに飛び回る蝶のようだ
喜びの感情を素直に音で表現する、純朴な歌声は大人の穢れた心を
浄化してくれる

ドカーーー!!
納屋の扉が蹴り飛ばされ
子供たちの美しい歌声は止んだ

https://www.youtube.com/watch?v=Ztr_Z1G0Zao

「チーーーッス!バイ・スゥっす!!」
「ショバ代回収にきたヨ~~~~~ン」
バーム神父は子供たちに無用なストレスを与えたくなかったので
すぐさま彼を教会の方へ誘導した

二人きりの教会

バイ・スゥ「ン~~、つまらねぇ仕事おしつけられたと思ったら
成る程お宝の山じゃねーか」
神父は『お宝』とは何を指しているのかサッパリだった
バイ・スゥ「なかなかウマそうなガキ共だ、さばくルートなけりゃ
捨てちまうんだろーが…」
バイ・スゥ「変態金持ちども相手にはいい小遣い稼ぎなるぜぇ~」

神父は『お宝』=孤児院の○女たちだと察した

バイ・スゥ「オメーもこんなボロ教会に住まなくてもよくなるし
車も持てるぜ~、のるよなぁ?」
選択など与える気は感じれない、これは脅迫だった

子供たちを守らねば…なんとか断れないものか
色々と考えをめぐらす神父の表情を読み取って直ぐにバイ・スゥは
どうもちかけてもコイツは断るだろうと判断した

ならばやることは一つだ、時間が勿体ない
万に一つ逃がす準備も与えるものか

斬りこみ役は瞬発的な判断が求められる
即断・即決・即行がモットーなのだ

バイ・スゥ「まぁいい、ビジネスの話だ。事務所にこい
茶でも飲みながらゆっくり交渉しようや」

~翌日~

サクラジマタウンの丘の上に立派な墓が立っていた
出来立てホヤホヤの墓には『バーム・クーヘン神父』と刻んである
子供たちの悲しい泣き声が丘にコダマする

バイ・スゥ「新たなるこの街の支配者として責任をもって
聖職者バームを看護したのだが…ウっ、ぅうう!」
バイ・スゥ「申し訳ない!!神父は突然の発作で他界された!!
最高の医者を揃え全力で救ったが力及ばずだ…ウっ、ぅうう!」

キムゲインはバイ・スゥという男が殺したと解釈した
○女たちにはまだ悟られないがフザけた作り話だ
同時に、この男に異常・危険性を感じ取った

バイ・スゥ「せめて墓だけはと、豪華なものを用意させていただいた」

ぱーーーん!
バイ・スゥは大きな手で小さなクラッカー可愛く鳴らした

バイ・スゥ「それでは神父の遺言を発表するぅう~~」
何も書いてないレシートの裏を読んでいるフリしながら
バイ・スゥ「全幅の信頼をよせる良人バイ・スゥ殿に教会の全権を
ゆだね安心して天国へ旅立ちます」
バイ・スゥ「…だそうだ」

タバコをくわえ火をつける
あっという間に態度が高圧的に戻った

バイ・スゥ「ということでこのバイ・スゥの人脈を駆使してすでに
オミャ~ラの里親をみつけておいた」
バイ・スゥ「ハイ解散♡」

ぱんっ!
両手をたたくとすぐさま部下共につれられ○女たちは各方面へ
送られていった

バイ・スゥがタバコを吸い終わるころには『片付け』は終わり
丘にはキムゲインとセリーヌという○女が残されていた

バイ・スゥ「売れ残りか…まっい~や、ウチも人手不足だからな
持ち帰るか」
二人はチーム葛城の拠点へ連れ去られた

キムゲインはバイ・スゥの車だった
後部座席、隣に神父を殺したおとこがいる
(コイツはやばい)
感覚の鋭さとバイタリティが横からビリビリ伝わってくる
睨みつけたいところだが
下手なことをすればすぐに殺されるだろう、いや
すぐには殺してくれないだろう

昨日まで自由気ままに勉強していた彼の日常は一変した
これからバイ・スゥの目をかいくぐりながら
セリーヌを守っていかなきゃならない
急に多くを課せられる運命となった

「ボクちん、美男子だネ?」
バイ・スゥが話しかけてきた

「ハィ…よく言われます」
キムゲインは慎重に答えた

バイ・スゥ「そのツラならショタコンメンヘラババァ共の相手ができるな
もうボッキすんのか?射精は?」

バイ・スゥという男からは常識を逸脱した想定外の言葉しか飛んでこない
上手いやり方をみつけるまで気持ちを下手に加工せず
正直に答えるしかない、もちろんウソなんて論外だ

コイツは嘘に敏感だ、気持ちですら偽れば正確に嗅ぎ分ける
『胡散臭い』という理由だけで処分されそうだ

キムゲイン「射精は…まだです、勃起はします」
バイ・スゥ「ん~♪それはヨイ!すぐ果てないというのは好都合♡
枯れ果てたババァ共を心ゆくまで満足させられるであろう」

何をさせられるのか大体想像はついた

バイ・スゥ「では明日から早速仕事ができるな、よかったボクちん
その年で童貞卒業するヤツなんてそうそういないぞアハハハハ!」

~数か月後~

来る日も来る日も
心の壊れた熟女・老婆の夜の相手をさせられキムゲインは女性に対し
一切の性的興奮を感じない男になってしまった
女の裸をみただけでも吐き気をもよおす…

だがメイクラヴに支障をきたせばすぐに殺される、セリーヌを置いて
死ぬことはできない!!

追い詰められ閃いたキムゲインは薬学を駆使し自前の興奮剤を調合
陰茎にも勃起薬を注射し毎日をやりすごす

セリーヌ「キム兄♡武蔵がお通と再会したとこからやろぅっ♪」
キムゲイン「またそのシーンか…ゆるしてたもれ、ゆるしてたもれ。
だっけ?やり飽きたよー」

部屋に戻ればセリーヌが清らかな笑顔でむかえてくれる
それがなければ今ごろ女嫌いになっていた
セリーヌを守らなければ…
それだけが彼のヒビだらけの心の柱を支えた

ある日の夕方、葛城の本拠に一台の車がやってきた
欠員の穴埋めとしてボスがよこした男である

ロングコートのひらけた胸元からセクスィな大胸筋をのぞかす
長身細マッチョ…黒石(ごくいし)シノだ

「ここがオレの新しいねぐらかね…」
そう呟くとラベンダーの花シガーカットをくわえ火をつけた


https://www.youtube.com/watch?v=Q7-va0hr3aY


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