ダラナ 2022/08/03 21:46

BL短編集「砲丸投げに先生が抱かれる(R18)」試し読み

R18です!年齢未満は回れ右!








高校のころは、クラス全体で男子は親しかった。

クラスの中心的存在の俺が、大勢でどんちゃん騒ぎするのが好きだったことや、垣根を作ったり誰かを仲間外れするのを良しとしなかったからだと思う。

俺はクラス全員の名前を知って顔も覚えていたし、クラスの男子で口を利いたことのない奴はいなかった。
まあ、といっても、よくつるむ奴、一、二度しか言葉を交わしたことがない奴と親交の差に程度はあって、そいつは後者。
一見、地味で控えめだったから、常にクラスの中心にいて賑やかしていた俺と接点があまりなかったけど、冷房のきいた教室に行くときにひざ掛けを持参するなど、ちょいちょい目に留まることがあり、時々、話の種になるような奴だった。

そうやって変り者の片りんを見せていた、そいつが日の目を浴びたのは、くすぐり我慢大会をしたときだ。

誰かが誰にともなく、くすぐりだしたのがきっかけで「誰が一番、平気な顔でいられるか競おう!」ということになった。

こんな不毛で馬鹿げた競い合いは望むところ「審査員五名、くすぐり要員三名、押さえつけ要員二名を交代でやりながら、クラスの男子全員参加すること!」と早速、俺は命令をくだした。
くすぐられる奴の逃亡防止策として、人垣で囲むように指示。
さらに「股間や乳首などはNG、器具使用は三つまで、制限時間は一分!」と細かいルールも決めていった。

高校生にもなれば、ある程度、性の知識がついて体が成熟しているし、なんといったって、女子の目があるとなったら、男として、みっともないざまは見せられないというもの。

意地になって堪えるだろうから、笑いこけて床をのたうち回るなんて、満点な反応を見られるとは、端から期待はしていなかった。

顔を茹蛸にしたり、頬を膨らませたり、目を剥いたり、体を震わせたり、太ももをつねったり、指を噛んだり、奮然と堪えているさまも、それはそれで間抜けで、大いに囃したてて笑いこけたものを、そいつの場合は違った。

ひ弱そうで大人しい奴だったからか、くすぐる要因が遠慮がちに手を伸ばしたのだけど、とたんに「ひゃあっ!」と跳びあがるようにして、しょっぱなから甲高く鳴いたのだ。

それまで、低い呻きしか聞けなかったのに比べて、あまりにあっけなく、女のような悲鳴があがったものだから、男子らは皆、呆気にとられ、そいつも脇腹を抱えて驚いているようだった。
そうして時間が停まったように、静まり返ったのはほんの間だけだ。

格好の餌食を見つけたとなれば、くすぐり要員は俄然、鼻息を荒くしてにじり寄り「やめて!」と逃げだしたのを、押さえつけ要員が追いかけ、円で囲む連中が「だめだめ!」「ほら、ちゃんとしないと!」と行く手を阻んだ。

囲いにはじき返されて、押さえつけ要員に捕まり、万歳の格好をさせられたまま、くすぐり要員の六つの魔の手が伸びて。

色白の肌を真っ赤に染めあげ、涎と涙を滴らせて「ひゃっ!やめて!やめて、ったら!」と体を痙攣させ、いちいち切羽詰まった悲鳴をあげる。

なんて、文句なしのナイスリアクションをされれば、くすぐり要員は煽られるまま「ここかな?」「ここかな?」と体中を、手やペンでつつき回すというもの。

普段、教室の隅っこを指定席にしているような奴が、表舞台にひっぱってこられ、こうも大活躍してみせると、ギャップも覚えて尚更、喝采したくなるのだろう。
そりゃあ、男子らは腹を抱えて笑いながら、散々、ひゅーひゅーと囃して、煽り立てていた。

教室には女子もいるというのに、男子らはどこまでもヒートアップして、制限時間一分をはるかに過ぎても、熱狂しつづけた。

正直、イジメか遊びかのぎりぎりのラインで、いつもなら俺が場を盛り下げないように待ったをかけるところ、あいにく、両拳を握りしめ奥歯を噛みしめるのい精いっぱいだった。

少しでも気を抜くと、勃起しそうだったから。





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