投稿記事

ガチムチの記事 (22)

ダラナ 2023/08/26 20:10

BL短編集「キライな芸能人1位を抱くのも満更でもない」販売中


2000字前後のアダルトなBL小説を10作収録した短編集。すべてR18。
現代ものから学生、社会人もの、ファンタジー、ゲーム転生、ジャンルはなんでもござれ。、


【キライな芸能人1位の俳優に溺愛されるのも満更でもない】

演技でいい仕事をしても、性格がわるくて世間に叩かれることが多い俳優。
彼のマネージャーになり、なんとか食らいついていたら、ふと思いもよらない一面を覗かせて・・・。


【袋とじを開けておまえを見た記憶を消したい】

従兄の部屋で見つけた特殊な雑誌。
好奇心に押されて袋とじを開けてみたら、見覚えのある顔が・・・?


【いかれた博愛主義者は童貞の俺を許さない】

博愛主義を押し通そうとする同級生と、断固として拒絶する俺。
あまりにしつこく厄介で、ある日、つい感情的になって口を滑らせたら、博愛ぶりが暴走して・・・?


【2000歳の少年風の魔物が俺の胸を吸いたいそうです】

幼なじみを探して旅をしている武闘家。
ある変わった魔物の元へいき、交渉をしたら、思いがけない見返りを求められて・・・。


【魔王の息子が鬱陶しいからいやらしい魔法をかけてやります】

特殊な能力を持っているせいで災難に見舞われる少年。
辛い目にあいながらも、魔物をだしぬいてやろうと企むが、魔王の息子がしつこく絡んできて・・・。


【どうしてお前と仲直りエッチをしなきゃならないんだ!】

ライブの約束を女トラブルで蹴った、ろくでなしの友人。
断固として許さないとの態度でいたら、ろくでもない方法で友人は仲直りをしようと・・・。


【不能なせいで婚約破棄された侯爵はモブの俺を監禁したい】

姉がプレイする乙女ゲームにけちをつけまくっていたら、まさかの転生。
いけ好かないミゲル侯爵に意外なことを打ちあけられ、つい宥めたら、太ももになにかを押しつけられて・・・。


【「好きだ」といわない君は、さも愛おしげに俺を抱く】

資産家のお坊ちゃまの家庭教師をすることになった大学生。
自分より品があり大人びた彼が、珍しく恋愛の話をしたと思ったら、ふだん見せない顔で迫ってきて・・・。


【勇者一行の問題児の俺が魔物に体を売られてもだれも助けてくれない】

ギャンブル狂で勇者や仲間に迷惑をかけてばかりの黒魔導師。
とうとう、首が回らなくなり、体を売ることになるが、買い手がまさかの相手で・・・。


【そのパンチラに一目惚れした俺はトラウマ上等に抱かれかねない】

いちご柄のパンツに見惚れた男子高生は、相手の正体を知って絶望。
あまりにショックだったことから、まわりに悪口をいいふらしたら、とんだしっぺ返しを・・・。


全127ページ。

電子書籍のサンプル↓


電子書籍をDLsiteで販売中↓
https://www.dlsite.com/bl/work/=/product_id/RJ01090756.html

ギフト券を発行!
先着一名に無料で小説を↓
リンク先の「送信する」ボタンを押すとすぐに読めます。
http://dlsite.jp/c7abgav/U9L2-8QAW-ZFBZ-XYD6

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

ダラナ 2023/07/02 20:19

BL短編「思いを遂げられなかった食人鬼は俺の体を貪りつくして堕落させる」試し読み

三人の兄貴分に憧れて、見劣りしないよう男らしくなろうとする大学生。
久しぶりに四人で会ったなら、成長ぶりを見せようと張りきるも、かつて食人鬼がいたという肝試しスポットに行くことになって・・・。

パンツをテーマにしたアダルトなBL短編です。R18。
すこしホラーだけどハッピーエンド。






父は柔道の師範。
そりゃあ当たり前のように、息子である俺は物心つくかつかないかのころから柔道をしこまれた。

とはいえ、俺の性格は柔道に不向き。
根っからの臆病だし、人と争うのも痛い目にあうのも相手を痛めつけるのもいや。

ただ、父の命令にも逆らえず、練習に励み、試合を重ねて、めきめき強くなってしまい。
自分も相手もあまりダメージを受けず、苦痛を覚えないよう、早く試合を終わらせるため一本背負いに磨きをかけたのが裏目にでてのこと。

すっかり父は「俺がとれなかった金メダルを!」と浮かれて、ますます俺はひっこみがつかなくなり。
父だけでなく、まわりから期待を寄せられては、とても「辞めたい」とは口が裂けてもいえず、ずるずると柔道を。

応援する人だけでなく、俺を敵視したり妬んだり、貶めようとする人もいて、胃が痛くなるし。
唯一の救いは、クラスメイトに恵まれていたこと。

平均身長より上背があり、制服がはちきれそうに筋肉質だった俺は小学生ながらに容貌も雰囲気も厳めしかった。
が、つきあいの長い友人は、その見た目にそぐわない小心ぶりを知っているに「おまえ、ほんとヘタレだなあ」と笑いとばし、昔と変わらず仲よくしてくれて。

そんな友人がいたから、非常に不本意ながら柔道をつづけていられたのが、その唯一の拠り所さえ失うことに。
原因は不良だ。

父の道場を辞めたという三人の中学生が登下校中の俺にからんできた。
べつに暴力をふるうでなし、カツアゲもしなかったとはいえ、よく噂される不良とつるんでいれば、そりゃあ友人は遠ざかるというもの。

もちろん、不良と親密になっていたわけではない。
彼らは馴れ馴れしく俺の肩を抱きながら「大会に優勝してるの、どうせ会長の父親の差し金だろ」「柔道の師範の息子は、人生が勝ちゲーでいいですねえー」と一方的にいやみを垂れ流していただけ。

柔道の技をつかって黙らすのはご法度。
肝っ玉が極少の俺に「かまわないで」と拒めるわけがなく、他にどうすればいいか分からず、ひどく思い悩んでいたそのとき。

「なにやってんだ、おまえら!」
「小学生相手にねちねちと、まー恥ずかしい!」
「同じ中学の者として見過ごせないな!」

三人の中学生が不良を叱りつけながら、登場。
神田くんと真山くんと水戸くんだ。

不良より三人は有名で、中学校や地域のアイドル的存在。

神田くんは陸上部のエースで、学年トップの成績を誇り眼鏡が似あう秀才イケメン。

真山くんはサッカー部の得点王で、芸人のように口達者なおちゃめなイケメン。

水戸くんは剣道部の最強剣士で、硬派を貫く日本男児なイケメン。

あまりの三人の輝かしさに怯んだようで、あっけなく不良はとんずら。
そのあとも「また、からんでくるかも」と三人は俺の登下校に同行を。

中学三年で部活を辞めたうえ、三人とも推薦が決まって、暇だったからつきあってくれたのだろう。
たまたまだったにしろ、不良のことで心配せずによくなっても交流は継続。

道場に顔をだして差しいれをしたり、試合を見にきて応援も。
そうして三人が練習や試合を見守ってくれるようになって、柔道アレルギーの俺の心境に変化が。

憧れの三人のように俺もなりたいと。
なるためには、唯一の取り得といっていい柔道で上りつめるしかないと。

そうした目標を掲げて、練習に打ちこみ試合に臨めば、まえよりも情熱を持って生き生きと柔道ができたもので。

三人のおかげで、新たな人生を切り開けたとはいえ、柔道にまい進することで弊害も。
高校卒業後、都会の強豪大学に行くことに。

まあ、俺だけでなく、神田くんは一流企業の選手団に、真山くんはプロのサッカーチームに、水戸くんは警察学校を卒業して県外に配属と、三人もばらばらに。

「これまでどおり連絡はとり合おう。
しばらくはお互い忙しいだろうから、一段落つくだろう夏に故郷で会おう」

そう約束して、三人に見送られながら俺は号泣して都会へ。

大人並に体が大きくなっても小胆なのは相かわらずで、三人と別れての寮暮らしは心細く。
でも、新幹線で向かう途中に涙をぬぐい「俺は生まれ変わるんだ・・・!」と決意。

外見も中身も男前な三人と肩を並べても恥ずかしくない雄雄しく立派な男になるんだ!

その目標を達成するため、大学生活では柔道の修行に精進しながらも、泣かず怯えず弱音を吐かず、男らしくふるまうよう心がけて。
顔を見たり声を聞くと、つい甘えてしまうから、リモートや電話をしたいのを堪えて、三人とは文字だけのやりとりを。

そうして自分磨きをして、約束どおり夏に故郷に帰り、一皮剥けた俺をお披露目することに。

待ち合わせ場所に三人を見つけ、前なら「わー!寂しかったよー!」と泣いて走っていくところ。
悠悠と歩いて「やあ、三人とも久しぶり」とにこやかに手を上げてみせた。

「俺の大学生活は順風満帆で、友人にも仲間にも先生やコーチにも恵まれて、なにひとつ困ることなく問題なく柔道に集中できて、日々、成長をしているよ。

ほら見てこの体。
三人より身長が高くなったし、これだけ筋肉がつけば、いざというとき三人を抱えることもできる」

力こぶをつくって見せたものを三人ともぽかん。

「いや、たしかに前より筋肉が張りつめてしゃ・・・いや、熱でもあるのか鉄治?」と神田くん。

「都会デューしたってか、鉄治?服が破けそうに胸を突きだして、もしや揉ま・・・やめとけよ俺らのまえで、変にかっこつけんなって」と真山くん。

「俺はどんな鉄治でも、弟のようにかわいいと思う。たとえ俺らより逞しくなっても、むしろ興・・・その、だから、むりに大人になろうとしなくても」と水戸くん。

歯切れがわるいながら、どうも俺の変貌をよろこんでないよう。
「どうして俺が一人前の男らしくなったのを認めてくれないんだよ!」と怒れば、三人は顔を見あわせて口ごもる。

さらに噛みつこうとしたら「じゃあさ!肝試しで、おまえの成長が本物だと証明してくれよ!」と真山くんが提案。

正直「肝試し!?」と早くも肝が冷えたとはいえ、真山くんがにやつくのにむっとして「受けて立つ!」と勇ましく応じたもので。


電子書籍のサンプル(短編集のです)↓


DLsiteで電子書籍を販売中↓
https://www.dlsite.com/bl/work/=/product_id/RJ01072343.html

ギフト券発行中!
先着一名様に無料で小説を。
↓のリンク先の「送信する」ボタンを押すとすぐに読めます。
http://dlsite.jp/c7abgav/FPEW-5ACG-IJ7C-AO18

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

ダラナ 2023/05/13 20:26

BL短編集「幼なじみ二人の視線が俺を舐めまわす」試し読み

2000字前後のエッチでやおいなショートショートを十作収録したBL短編集です。R18。

学生から社会人、人外もあり。
青春、オフィスラブ、異世界ものなどいろいろ。

電子書籍のサンプル↓




【幼なじみ二人の視線が俺を舐めまわす】



俺にはイケメンの幼なじみが二人もいる。

陽気なチャラ男のヒカルと、硬派で知的なタツキ。
しかも二人とも親が資産家。

学校中の女子が恋をしているといって過言でないほど、二人とも大モテ。

比べて、断然、釣りあわない平凡な庶民の俺。
そりゃあ、まわりは「従者?」「金魚の糞」と笑うとはいえ、俺は気にせず、昔からの二人との関係も変わらず。
二人は彼女もちながら、デート以外は俺と遊ぶし、たまにお泊り会をするし、長期休みには旅行するし。

外野の目や声もなんのその、たとえ二人が結婚しよと、この友情は問題なく継続すると思っていたのだが。

バレンタインの日、廊下の長蛇の列を見ていたら「はー今年もすごいなあ」と友人がため息を。

「ここまで突きぬけていると、嫉妬もしねえわ」

苦笑して、列の先頭にいる二人を見やる。
「そういえば、俺は二人を妬んだことないな」とあれこれ思いだしていると「なあ」と友人が指摘。
「なんか、あいつら、ちらちらおまえを見てね?」

指摘されて目を凝らすも「そっか?」と眉をしかめる。
ぴんとこなかったのだが、友人はかまわず「ていうかさあ」とつづけて。

「思いかえすと、あの二人、どれだけ女子に囲まれてても、彼女といても、視線を泳がせているような。
そんときも、おまえを探しているんじゃ?」





【男ぎらいの狐を神より先に抱く】




幼いころ、俺は田舎に住んでいた。

で、通っていた小学校にいけ好かない同級生がいて。
色白で切れ長の目をした、中性的な美少年で、名は狐野田(このた)。

女子には「王子さまみたい」とちやほやされるほど紳士的なのに対し、男子には寄りつかず、寄りつかせもせず、いちいち発言は批判的。

「同じ男として恥ずかしい」が口癖で、もっとも、その痛罵を受けたのは俺だと思う。
まあ、俺も俺で「このおかま野郎が!おまえこそ生きる恥だ!」と噛みつきまくり。

そうしてお互い一歩も引かず、いがみ合っていたが、中学に上がるまえに俺が引っ越し、決着はつかないまま。

ぎゃふんといわせられなかったのを悔しがりつづけて十年。
同窓会の案内がきて、勇んで田舎へと。

「若く有望な企業家としてマウントをとってやる!」と会場にのりこんだとはいえ、狐野田は不在。
幹事曰く「急用でこれなくなったらしい」とのこと。

拍子ぬけしたというか、自分でも意外にがっかりし、二次会を断って帰路についたところ。
近道をしようとし、山の横道にはいったら迷子。

「子供のころから道が変わった?」と焦りながら、スマホで照らし歩くことしばし、向かいから人が。
なんと狐野田が。

体は成長したとはいえ、相かわらず美麗な顔。
ただ、いろいろと変な点が。

白い着物を着て裸足、頭に三角耳がついて、尻からふさふさの尻尾が。





【いとこに求婚されるも先に神に抱かれる】



俺ら、狐の一族は、古来から人と交わり生きてきた。

幼いころから変化の練習をし、小学校にあがるときにデビュー。

まさに明日、デビューを迎える従弟が、さっきから俺にしがみついて泣いていた。

「もし、狐だとばれたらどうしよう・・・」

俺も似たような不安を抱えていたとはいえ、口にせず、顏にもださず、頭を撫でて宥めたもので。
「おまえは俺より変化がうまいからさ。
デビュー直前まで変化できなかった俺でも卒業できたんだし、だいじょうぶだよ」

「ほんと?」と涙目を向けられ、うなずけば「じゃあ、じゃあ!」と胸に顔を埋めて。

「ちゃんと学校に通えたら、ぼくのお願い聞いてくれる?
ぼく、ぼくね、兄ちゃんと結婚したいの!」

一瞬、言葉をつまらせるも「いいよ」とにっこり。
物心ついたときから、俺に求婚しつづける従弟が愛しくあり、哀れでもあり。

「できないよ、俺は明日、男狂いの神の元に行くから」と正直に伝えるべきだろうか。

そう迷わないでもなかったが、十才下の幼い従弟には理解できないだろうし、させるのも酷というもの。

結局、きちんと別れを告げられないまま、翌日、複数の狐に囲まれての儀式を受けて、神の元へ。

男狂いの神は、不定期に顔のいい雄、半妖の狐を欲する。





【社畜の俺は蛸に愛され触手で愛でられる】



今日も社蓄の俺は、退勤処理をしてから残業。
○時を過ぎて、やっとアパートに到着。

ふらつきながら階段をあがり、自分の部屋の扉に向かったら、ノブに袋が。
メモには「隣に引っ越してきた蛸吉です。よろしく」と。

「蛸吉?」と眉をしかめ、袋を覗きこんで硬直。

蛸が一匹丸ごと入っていたから。
しかも蠢いているに生きているらしい。
いたずらにしろ、隣人が異常者にしろ、いい迷惑でしかなく。
殺して食べる気になれないし、捨てるのもためらわれて、とりあえず家へ。

社蓄になるまえ、趣味で熱帯魚を飼っていたから、その水槽に水をいれ蛸を投入。
熱帯魚の餌をあげると、体力が尽きてベッドに倒れた。

翌朝は跳び起きて、慌てて支度をし、一応、蛸に餌をあげて出社。
時間ぎりぎりに出社したのを上司に小一時間叱られてから、息つく間もなく仕事に追われて、気がつけば深夜。

ため息を吐きつつ、コンビニで夜食を選んでいて、目についたたこ焼き。
つい邪心が疼いて、購入し帰宅。

蛸に餌をあげてから、背広を脱いで、温めたたこ焼きをまえに「いただきます」。

一つ頬ばって、ちらりと水槽を見ると、さっきは底にいたのが側面に貼りついて体を萎ませている。
心なし、震えているような。

哀れな社蓄の、ささやかな憂さ晴らしのはずが、まさかの蛸のナイスリアクション。
とたんに食欲が失せたし、心が咎めてしかたなく「ごめん、ごめんて」と水槽にすがりつく。





【ガテン系の鬼上司は縄で縛られたい】



だれにでも人にいえない秘密の一つや二つはある。

俺の場合、生粋のサドで、SM愛好クラブの会員になっていること。

ふだんは弱腰で、人に舐められがちだが、クラブでは引く手あまたの凄腕のサド。

得意の緊縛に、血も涙もない言葉の鞭をふるえば、どんなマゾでもいちころ。
そこが悩みどころでもある。

求めるのは「ああん、もっとイジメてえ!」と大歓迎するのでなく、屈辱を噛みしめつづけ、最後まで抗おうとしながら「ああ、くそお・・・!」と腰をふってしまうの。

タイプのガチムチのマゾは、意外といるとはいえ、求めるほど生意気なのは、なかなか。
プレイ前にリクエストしても、演技がへただったり、俺の虐げにすぐ屈したり、ままならず。

とはいえ、いつか理想のタイプを見つけられるはずと、こうして定期的開催のパーティーに参加。

参加者は全員、仮面で目元だけ隠している。
白はマゾ、黒はサド。
さて、俺が目をつけているのは、白の仮面をつけたガチムチ。
みんな着飾っているなかで、Tシャツにジーパンとは、無防備なのか挑発的なのか、読めないところがいい。

ガチムチの胸につけたバッチ、その番号を紙に書いて給仕へ。
給仕に紙を渡されたガチムチが、首をふるか、顎をしゃくるか。





【動かぬ彼の一物を俺にちょうだい!】



俺は男に後背位で犯されたい。

性に目覚めてから、そう願っているものを学生になった今も処女。

ひどく奥手なのと、中学のころのトラウマで、セフレも恋人もつくれず。
妄想して自慰に勤しむ虚しい日々を送っていたところ。

大学のアトリエで油絵を制作していたら「なあ、ちょっといいか」と彫刻科の友人がドアから顔を覗かせた。

「彫刻科の教室を今、整理しようってんで、大きい彫像をどかしているんだ。
そいつらを一旦、別の場所に保管しておきたいんだけど、スペースがなくて。

で、アトリエの個室に一体ずつ置かせてもらえないかって交渉して回ってるところ」

俺のアトリエには空きスペースがあったに「いいよ」と了承。

すこしして運ばれてきたのは等身大の裸体の男。
素人でも見知っている石膏のルネサンス彫刻。

理想のような筋肉美を誇る西洋のイケメンに見惚れて、つい下半身に目をやろうとし「女じゃなくて残念だったな」と友人の軽口にはっとする。

「い、いや、逆に集中できないよ」と返せば「そりゃ、そうだな」と笑ってくれ「じゃ、しばらく、よろしく」と去っていった。

すこししてからドアを施錠し、あらためて石膏像とご対面。
かのルネサンス彫刻とあって局部もまざまざと再現。

生唾を飲みこんだものを「でも、生きた相手ではないんだよなあ」とため息。




【後輩にセクハラをしたら逆セクハラをされました】



俺は人の尻を撫でたくてたまらない。
男女年齢問わず、いい尻があれば、手を伸ばしてしまう。

が、このご時世、うかつに女性の体を触れないし、同性に対しても気をつけないと訴えられかねない。
ので、慎重に相手を見極め、戯れと受けとめられるよう加減せねば。

そうして弁えたり、空気を読んで、いろいろ苦心しつつ、尻を撫でていたのだが。

近ごろは、都合のいい相手がいて、尻なでなでライフを満喫中。
相手は会社の後輩にして新人で、今、俺が指導中。

指導係となれば、触りやすいし「今日も元気そうだな!」とかるく尻を揉んだところで、彼は「もう先輩」と笑って済ませてくれるし。

なんたって、いちいち初心な反応をするのがいい。
セクハラに慣れることなく、頬を染めて「も、もお先輩」と潤んだ瞳を震わせるのが、たまらず。

なんて、後輩のいじらしさに、きゅんきゅんするうちに恋心が芽生えたらしい。
自覚をしとたん、尻に手を伸ばせなくなり、目を逸らすようにも。

そう、俺のセクハラはあくまで手癖のようなもの。
性的な目的はないから、恋をして相手を意識したら、むしろ触れないわけ。

恋をすればとたんに奥手になって、相手との肩が触れあうだけで悲鳴をあげそうになるし、エッチなんてもってのほか。





【書庫で不純性行為をする貴様は死刑だ!】



高校には大規模で立派な図書室があり、二人も司書が常駐。
その一人が俺だ。

司書の資格をとっても就職が難しい時代に、卒業生ということで採用を勝ちとった俺は幸運。

また毎月仕いれる本を自分で決めたり、書庫にこもって整理をしたり、暇があれば本を読んだり、本の虫の俺にとって、この環境は天国。

人づきあいが得意でなく、高校生の相手をするのだけは気が重い。
ただ、もう一人の司書がカウンター業をすべて負ってくれているに、気がねなく書庫にこもって本を愛でていたのだが。

桜が咲くころ、新入生が入学。
それから間もなく、昼ご飯を済ませて一目散に書庫へいくと、不穏な物音と声が。

「ああ、ね、ねえ、してよお」

「だーめ、今、ゴムがないから」

「ふあ、あ、い、いいよ、いいからあ・・・」

物心ついたころから本の虫だった俺は、世俗に疎く、青春を謳歌した覚えもない童貞。
が、本についてはあらゆるジャンルを読み漁り、官能小説も嗜んでいるに、二人のやりとりや、伝わってくる雰囲気から、ぴんときて。

隅隅まで把握している書庫とあって、どんぴしゃりで本棚の角から踏みだすと、二人を視界にとらえる間もなく一喝を。

「ここで不純性行為をする貴様らは死刑だ!」

初手から一発噛まし、さらに説教を畳みかけようとしたが、あらためて二人を見て絶句。
だって男同士だったから。





【ツンデレ魔王の染まった首にしゃぶりつきたいんだが!】



俺は勇者だが、魔王と幼なじみでもある。

じつは魔王は人との合いの子。
なので、幼いころは母親と森の奥に隠れて暮らしていたのが、たまたま俺と遭遇し、友人に。

人の形をしつつ、角とコウモリのような翼、先がとがった尻尾が生えていたものを、俺は気にせず親交を深めていたのだが。
もちろん、まわりの大人は放っておかず。

俺の知らないうちに、母親を殺し、子供の魔王も手にかけようとしたらしい。
が、母親の死体を見て覚醒した魔王が、その場にいた大人を惨殺。

そのあとは魔物が多く住む森へと去り、多くの部下たちを統率して、世界征服をもくろんでいる。
と、されている。

そんな魔王を打倒すべく、かつて強大な悪を葬り去ったという伝説の剣をぬいてしまった俺は勇者となって、今は旅の真最中。
ただ、ぶっちゃけ、順調ではない。

選ばれし者として、女神の加護を受けているし、無尽蔵の聖なる力を持っているとはいえ、おっちょこちょいなものだから。
うっかりの致命的ミスで、全滅しかけたことが、どれだけあるやら。
なんとか全滅をしないでこれたのは、魔王のおかげ。
仲間が倒れて、俺一人が敵に囲まれるというピンチに、かならず跳んでくるのだ。

手の一振りで魔物を消しさると、俺からぷいっと顔を逸らして曰く。

「べ、べつに、おまえのためじゃないからな!
わたしが、城で貴様を嬲り殺すのをたのしみにしているだけで・・・!」





【おまえに触れるのは俺だけだと思っていたのに】



幼なじみのタケトは、人に触られると拒絶反応を示す。
蕁麻疹ができて発熱し、寝こんでしまうのだ。

物心ついたときから、この厄介な体質に悩まされ、幼なじみの俺はずっと寄り添いつづけた。
ボディーガードのような役割で。

変わった体質であることを、いくらまわりに知らせても、初対面の人が悪気なく触ったり、集団のなかで、うっかり接触することがある。
そんなとき体を盾にして守るわけ。

そんなこんなで幼稚園から小中高とタケトのそばにいたのだが、負担や重荷を覚えたことはない。

物心ついたころから、俺はタケトが好きだったし、運命の相手だと思っていたから。

なにせ俺も変わった体質で、人を触ると拒否反応が。
呼吸困難になり、吐き気がこみあげてくる。

ただし、タケトに対してだけは、触っても平気。
そう、タケトも、俺に触れられるのだけは平気で。

お互いだけが触れて、触れられる関係が、特別でないわけがない。

人と触れあえない分、二人でお互いの体を撫でまわし、ぬきあっこもしたのだ。
となれば、もちろん、とっくに恋仲になっているものと、俺は思いこんでいたのだが。

ある日、学校でタケトと歩いていたとき。
むかいからきた先輩が「ひゅー!今日もお熱いねえ!ホモ野郎!」と囃したてた。

耳蛸の冷やかしのうえ、否定できないことでもあり、聞き流そうとしたら「こら!」と先輩の背後にいた先生が一喝。

「後輩相手だろうと、無礼だろ!」





DLsiteで電子書籍を販売中↓
https://www.dlsite.com/bl/work/=/product_id/RJ01057239.html

ギフト券発行!
先着一名様が無料で小説を↓
リンク先の「送信する」ボタンを押すとすぐに読めます↓
http://dlsite.jp/c7abgav/EB7O-XPXL-N6E0-CRD4

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

ダラナ 2023/05/13 20:22

BL短編集「幼なじみ二人の視線が俺を舐めまわす」販売中

2000字前後のエッチでやおいなショートショートを十作収録したBL短編集です。R18。

学生から社会人、人外もあり。
青春、オフィスラブ、異世界ものなどいろいろ。

十作のタイトルとカップリングはこちら↓



【幼なじみ二人の視線が俺を舐めまわす】
幼なじみ二人×視線が気になる男子高生


【男ぎらいの狐を神より先に抱く】
若手社長×狐の美青年


【いとこに求婚されるも先に神に抱かれる】。
「男ぎらいの狐を神より先に抱く」のサイドストーリー。
男狂いの神さま×従順で健気な狐


【社畜の俺は蛸に愛され触手に愛でられる】
謎の蛸×くたびれた社畜

【ガテン系の鬼上司は縄で縛られたい】
根っからのサドの社会人×趣味のパーティーで出会ったガチムチマゾ


【動かぬ彼の一物を俺にちょうだい!】
男の裸体の石膏像×後背位で犯されたい美大生


【後輩にセクハラしたら逆セクハラされました】
日ごろ尻を撫でられる愛らしい後輩×男の尻でもかまわずセクハラする社会人


【書庫で不純性行為をする貴様は死刑だ!】
学校で有名なヤリチンの男子高生×書庫に入り浸る司書


【ツンデレ魔王の染まった首にしゃぶりつきたいんだが!】
いつも全滅しかけるへっぽこ勇者×幼なじみの感情をこじらせた魔王


【おまえに触れるのは俺だけだと思っていたのに】
人に触れない俺×人の接触を受けつけない幼なじみ



全132ページ

電子書籍のサンプル↓


DLsiteで電子書籍を販売中↓
https://www.dlsite.com/bl/work/=/product_id/RJ01057239.html

ギフト券発行!
先着一名様が無料で小説を↓
リンク先の「送信する」ボタンを押すとすぐに読めます↓
http://dlsite.jp/c7abgav/EB7O-XPXL-N6E0-CRD4

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

ダラナ 2023/04/07 20:33

BL短編集「昼下がりのビーチのファイター」を数量限定で無料配布!


日ごろ、ブログを読んでくれているかた、電子書籍を購入してくれているかたに感謝をして、ギフト券5枚を発行!
DLsiteのアカウントを持っている人は無料ですぐに読めます。

ガチムチの友人から、昼下がりのビーチの怪しい誘いがあった体験談を聞いた、ガチムチな格闘家。
下心ありありで便乗しようとしたら、思わぬトラブルに巻きこまれて?

腕っぷしの強いガチムチ格闘家が、悪い大人たちや悪い双子に弄ばれるBL小説。R18。
特殊な器具がでてくるのでご注意。

電子書籍のサンプルはこちら↓


ギフト券はこちらです。先着5名限り。
使用済みのは読めないので、べつのリンクへ。
リンク先の「送信する」ボタンを押すとすぐに読めます↓

http://dlsite.jp/c7abgav/TL86-A7GD-35HN-MOWT

http://dlsite.jp/c7abgav/RY97-M1AX-RDZV-YXEH

http://dlsite.jp/c7abgav/BUQR-8PBA-H36A-UBX6

http://dlsite.jp/c7abgav/EQ28-5Z0L-03I3-UCPS

http://dlsite.jp/c7abgav/HH5K-G7T5-PW5P-F9D5

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

1 2 3 4 5

記事のタグから探す

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索