ロリに胸だけを盛る技術

実はAIイラストにおいて、ロリを巨乳にするのはちょっと難しいです。

ロリを出すまではいいんですが、そこに巨乳要素を足そうとすると、全体的に成人女性に近づいてしまうので、身長が高くなり、お尻が大きくなります。

プロンプト生成での比較

具体的に見てみましょう。

次の画像は、順にお胸に関する部分だけ指定を変えて出力したものです。

1. 無乳: flat chest
2. 貧乳: small breasts
3. 普通: medium breasts
4. 巨乳: big breasts
5. 爆乳: huge breasts
6. 超乳: gigantic breasts

このように、胸だけが大きくなるのではなく、単純に大人の体付きになっていきます。

巨乳にすると大人方向に引っ張られる

やや専門的な用語を使うと、ロリのベクトル(方向)と巨乳のベクトルの向きが大きく異なるからです。

「巨乳」と「大人」が強く結びついているので、巨乳要素を足すと、同時に大人方向に引っ張られてしまいます。

結果として、胸を大きくすればするほど、たどり着く場所が大人方向になってしまうというわけです。

ロリを巨乳にするには、部分的に画像を生成する

この場合は、体付きは通常のロリを生成した上で、お胸だけを部分的に再生成するのが、最も効率的です。

AIイラストはガチャ要素が強いですが、巨乳ロリを引き当てるまでガチャを回すよりも、普通のロリを加工した方が結果として早いということですね。

部分的とはいえ、生成はガチャなので、何度も引く必要があります。今回の場合は数回で出てきてくれたお胸です。今回は完璧さを求めていないので、少し妥協していますが、なかなかいい感じです。

AI時代のイラストレーターの仕事

もし完璧な形を目指すのであれば、輪郭をしっかりと手書きすることになります。こうなってくると、本職のイラストレーターが圧倒的に有利ですね。

この手順からも想像できるように、今後のイラスト作成手順は、大体次のようになります。

1. 構図を手書きする
2. それを元にAIで一気に80点の絵を生成する
3. 100点に近づける

ただのエンジニアでは1と3の部分ができません。ガチャによってなんとかして1の部分を突破していますが、思った通りの構図が出せずに苦労しています。

最新技術では、この1の部分が改善され始めてきていますが、細部を調整し切るには、まだ程遠いです。

このような状況なので、少なくとも、今の段階のAIイラストに、全イラストレーターを駆逐するだけの能力はありません。元々能力がなくて、かつAI技術を取り入れなかったイラストレーターは死滅しますが。

逆に言うと、大したイラストの才能がなくても、AI技術を用いれば、60~80点の絵師として活躍できるわけですね。別の言い方をすると、能力の足りなかった絵師の創造性を、AIが解放したと言えます。

そういう意味で、私はAIをとても肯定的に見ています。