五月雨時雨 2024/05/08 20:02

残酷な男は無様なおねだり達を眺めつつ淫らな判断を行う

新たな拘束と苦悶を与えられ、幾ら騒いでも外部に声の届かない地下空間へと二人きりで置き去りにされた。
そんな屈辱の状況をもたらされた男達は、すぐ近くにいる仲間と唸りで励ましを送り合いながら事態の打破を求めての足掻きをひたすらに繰り返していた。
反対の肘を手の平で包んでいるかのような状態を背中側で腕に強いる黒革製のアームバインダーと格闘し、左右の足首から太ももの付け根までを一まとめにしてきつく締め上げる黒革のレッグバインダーを耳障りに軋ませながら、男達はそれぞれ別の細長いベッドへと黒革製のベルト達を用いてうつ伏せに縛り付けられた裸体をじたばたともがかせつつ地獄からの脱出を図っていた。
しかし、その行動は自分達はどう頑張っても逃れられはしないという無慈悲な現実を改めて自らに思い知らせる結果を引き寄せるだけだった。
幾ら力を込めても、手足を縛める黒革は外れない。黒革製の目隠しを装着され、男根を模した枷を喉近くまで噛まされ白い枕に顔面を埋めさせられた頭部を揺らめかせながらなりふり構わずに暴れても、男達は自分をベッドの天板へと縫い付けるベルトを一本たりとも振り払えはしない。
そんな八方塞がりの状態に置かれた男達に残された道は、憎き敵達の手で暴かれはしたなく育てられた恥部を嬲る苦しみに為す術無く蝕まれる道のみだ。

「んぅぅーっ! ふっ、ぶむうぅ……っ!!」
「むっ! ぶぎゅぅぅぅっ!!」

ベッドに括り付けられ、身悶えさえも満足に行えなくされた男達が裸体をくねくねとよじらせながら地獄の緩和を試みる。拘束からの脱出を諦める程に甘く追い詰められた男達が、自らの腹部とベッドに挟まれた男根に恥を捨てて摩擦を送り快楽を一生懸命に生成する。
だが、地獄は一切和らがない。当然だろう。二人の男を追い詰め無様に狂わせているのは、だらしなく緩みみっともない開閉を天井に向かって晒している尻穴なのだから。

「んもっ、も、ごぼおぉ……っ!!」
「ぶっ、ぼもぉぉーっ!!」

敵達から教え込まれた雌の悦楽の虜とされた男達の尻穴は、淫らな加虐が存在しない状態を嫌がり快感が欲しいとしきりにねだっている。腸内を奥深くまで苛烈に掘削される至福に堕ちた尻穴は淫靡に開発された肉の一つ一つを気が狂いそうなくらいに疼かせながら犯されたいという願望を持ち主である男達に訴えかけている。
無論、手足を縛められた男達にその願いを叶える術は無い。ヒクヒクと震えながら快楽を請うている自分の穴を慰めたくても、男達は尻穴への刺激無しでは射精に達せなくなった男根を虚しくいたぶることしか出来ない。
捕らわれ、躾けられ、堕ちた穴を自力で満たす手段を没収された男達が救いを手に入れるには、自分達を縫い付けたベッドの間へと約一時間ぶりに立った敵の男が要求する痴態を捧げるしか無いのだ。

「二人共、ただいま。それじゃあ早速おねだりタイム行ってみようか。俺から見て上手におねだり出来た方から、このバイブをケツに入れてイかせてやるからな」
「んっ! んぶっ、ふぶぅっ!!」
「もっ、もごっ! あぶぅぅっ!!」

敵の男は、片方にしか慈悲を認めないとは言っていない。仮に負けても最後には尻穴への慈悲を注いでやると遠回しに告げている。
けれど、男達は拘束に許された範囲で尻肉を踊らせながら己の淫靡さを競い合っている。仲間が尻穴への加虐を謳歌する時間も待てない程に欲望を肥大化させられた男達は、無我夢中で尻肉を前後左右に振り乱しながら、男根型の淫具で自分の尻穴を先に貫いて辱めて欲しいと主張する。
その滑稽極まりない切羽詰まった主張のダンスを満喫しながら、悪の男は一本だけ持参したバイブを二人に見えない位置でからかうように左右に動かしつつ、どちらのおねだりがより上手であるかを、どちらの尻穴に淫蕩な慈悲を先に恵んでやるかを、厳正に判断していた。

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