小説屋 白石華 2024/04/16 07:25

サキュバス琴未ちゃんその3

ご支援ありがとうございます。サキュバス琴未ちゃん、筆が乗っています。制服姿もアリか! ってなったため、衣装にバリエーションも付けられるといいなと思って作りました。最後に選択肢もあります。古式ゆかしいギャルゲーの選択肢ですね。それではどうぞ。掲載しているイラストはフォロー限定含めて、全て無断転載禁止。機械学習禁止。原作に迷惑をかける行為は禁止。18禁表現そのものを終わらせる行為に用いるのも禁止です。犯罪行為、犯罪行為に該当しなくても相手に危害を与える行為に用いるのも禁止です。
 チチチチ……チュンチュン。

「あ……。」

 朝起きると俺は自分の部屋のベッドで寝ていて。サキュバスが夢に現れたのだが、どうやらサキュバスと淫夢を見ても夢精の類はなかったようだ。それは安心なのだが。

「夢の中の事って、本当なのかな……それなら。」

 琴未は今もサキュバスなのだろうか。改めて今の状況を確認するが、俺はまだ桜蘭学園生の三回期生まだ夏休み、真っ盛りで。あんまり厭な事は考えたくないが遺作も用務員で桜蘭学園にいる。琴未が本当にサキュバスだったら会わせたくないな。フェロモンで大変なことになりそうだ。
 今もあのサキュバスの格好で琴未がいるとしたら桜蘭学園にはどうやって通えばいいのか分からないし、夏休みだったのはラッキーだが、見たのは俺の夢での事だから、本当にサキュバスなのかは分からない。俺の願望にしても手加減なさすぎだったから夢だと思った方が自然ですらあるからな。

「そういや陣八、どうしたんだろ……。最近全然、連絡来ないけど。」

 夏休みと言えば陣八が遊びの連絡を入れてくるのだが、それも全くない。向こうにも何か用事があるのかなと思っていると。

 リリリリッ、リリリリッ!

 突然、俺の部屋の電話の子機が鳴り始めた。母親が取らないで鳴らしているのだから、多分俺宛てだし陣八だろう。

「もしもし?」
「あ……健太君?」
「えっ、こ、この声は琴未ちゃん?」

 陣八だとばかり思っていたら琴未だった。

「あ、あのね……健太君。」
「う、うん。」

 琴未と会話が行えているという状態で既に俺は鼓動が早鐘を打っていた。

「会えない……かしら。」
「えっ、あ、会うってどこへ?」
「え、えっと。……。」

 琴未が説明できなくなっている。

「と、とりあえず。変な質問じゃないといいんだけど。」
「え、ええ。」
「琴未ちゃんってサキュバスになっちゃった?
 なんかこう……様子が変だなって。
 そうだったらこう……どこに行けばいいか俺も決められそうだし。」

 本当に夢だったのか、ひとまず確認することにして。それから行き先を決める事にした。だって琴未が自分から俺に会いたいという理由がそれ以外に分からないという純情なチキンハートの持ち主の俺だった。

「ええと、夢の事、覚えてくれていたの?」
「う、うん! それじゃあまだ、サキュバスなんだ。」
「う、うん……なってる、サキュバスに。
 パパにもママにも、どう説明したらいいか分からなくて。」
「だよねえ。お稽古事とかは大丈夫?」
「お休みを貰ったから平気。その代わり、勉強しますって。」
「そっか……それじゃあ家から出られなさそうだね。」
「うん……。」
「会うって言うより、試しに俺、寝てみるから俺の夢に来て。」
「えっ。もう眠れるの? 健太君。」
「だ―いじょうぶ、俺の特技は五度寝ぐらいまでやれる。」

 全く自慢できない能力を今の琴未になら力強く俺は言えた。

「早い方がいいよね。それじゃあ……。」

 俺は電話を切ると。再び琴未と会うためにベッドに潜って夢の中に落ちていった。またサキュバスになった琴未と淫夢が見られるなら安すぎるぐらいであった……。

「……う。」

 目を閉じた瞬間に夢の中に落ちたようで、全く意識が見えないのに誰かの声がする。きっとサキュバスになった琴未が……。

「け、健太君?」
「うおお!?」

 琴未が現れたのだが。今度は制服姿だった。あの容赦ないエッチな格好だと思ったら、まさかの……であった。

「あ、あのね、身体は元に戻れたんだけど。」
「う、うん。」
「……まだ、なの。」
「うん……。」

 恥じらいながら自分の状態を説明できない琴未が実に可愛かったのだが、その様子だけで元気になった。やはり琴未は元気の源である。

「それだと、本当に治れたかどうかわからないよね。えっと。
 してもいいの?」

 俺は琴未に超ひどい展開にならないように合意があるのか確認すると。

「……。」

 琴未は一言すら発せずに顔を赤らめて頷いた。やっぱりかわいい。

「え、えっと、昨夜のだと足りなかったみたいだから。
 どこまでならしてもいい?」

 俺は琴未に確認したのだが。

「……。」

 琴未は答えずに黙ったまま、目を閉じてしまった。

(え、ちょっと、待って。えっ。俺に預けますって事!?)
(自分じゃ言えないにしろ、俺に対して信用しすぎじゃないの!?)
(お、俺だって……こんな状態でしたくない訳じゃ……。)

 ドキドキしながら琴未に近づくも、逃げる気配はない。

(ほ、本当に。制服姿の琴未ちゃんと、俺が……。)

 吐息が掛かるぐらいの位置まで来ても逃げる気配がない。

(え、ええと。どこから触れていいんだ……。)

 俺は琴未にどこから触れていいのだろう。

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