《殺戮の女王》57 歩行キャラチップ制作手順

制作進捗報告

先月はイベントシーンに使う画像を作成していましたが、これは主に、既に作ってある歩行キャラチップを加工する形で制作しています。
そのため、元となるキャラチップがない場合は、先にこれを作らなければならないわけです。今回それがどうしても必要になり、新規に歩行キャラチップを作ることにしました。

歩行キャラチップを作っていたのはかなり前のことで、その作成の仕方を忘れつつありました。差し当たり今回必要なものを１種、その延長でこの先必要になるものをもう１種、計２種類作るに至り、その作成の苦労を再認識しました。これほど大変なものだったとは考えていませんでした──10種類弱を作成した過去の私は誠に偉い・・・
尤も、その中で最も大変な作業は衣服の作成です。裸体については雛形が存在しており──この雛形を作った過去の私も、甚だ偉いのですが──それを少し加工するだけで事足りました。大変だったのは衣服です。衣服も過去の成果物を流用していますが、それでも神経をすり減らす作業でした。何分、作成パターンが非常に多いのです。即ち、正面、背面、側面の３方向それぞれについて３～５パターンの画像作成が必要です。

おそらく今後、歩行キャラチップを量産していく必要があると思われますが、これはかなり先が思いやられる事態です。とはいえ、何を作るかを決めればあまり考えることなく、継続的にできる作業でもあり、制作ペースそのものは速いと言えそうです。
量産化に伴う慣れと無駄の削減の仕方によっては、さらに速くなるかも知れません。

それは今後の課題として、目下、一時中断したイベント画像制作を継続していきたいと思います。

歩行キャラチップ作成手順

《殺戮の女王》では、歩行キャラチップのアニメーションパターン数（動画枚数）は５パターンです。５枚の画像をループさせて、歩いているように見せかけているというわけです。
上では「正面、背面、側面の３方向それぞれについて３～５パターンの画像作成が必要です。」と書きましたが、これは正面・背面はほぼ左右対称のため、３パターンのみ作成してそれを反転する形で残りの２パターンを作ることができるからです。
他方、側面については左右非対称のため、このテクニックが使えず５パターン全部を作成する必要があります。

言葉で説明しても分かりづらいので、動画を御覧いただきたいと思います。

この動画内では、既に各アニメーションパターンが概ね完成しているところからスタートしていますが、もちろんこれらを描画する必要があります。
まずは身体の半分を用意し、それをコピー・反転して左右対称の「完全な身体」を作ります（動画内でせ裸体と衣服の区別をしていませんが、本来はそれぞれ別個に作ります）。
そしてその「完全な身体」をもとに、少しずつ手足を動かして「片足を出すパターン」を作っていきます。
そして「片足を出すパターン」を左右反転すると、「別の方の片足を出すパターン」が出来上がるというわけです。
こうして、５パターン全てを作成する手間を省いて、「正面」と「背面」の歩行チップは出来ています。

余談ながら、この動画内では１つ重要なミスを犯しています。
左右反転する前に「左右非対称パーツ」の頭部を挿入しているため、左右反転した後、頭部だけをさらに左右反転しなければならなくなっています。これは単純に二度手間であるだけでなく、思わぬ不出来に繋がることになります。お気付きになったでしょうか？

パターンによって頭部が「１ピクセル」ずれています。
これでは、歩くたびに首が横にスライドするという事態が発生します（もちろん人間が歩く際に、全く頭部が動かない方が不自然なのですが、それにしてもこのような動き方にはならぬと思います）。

これは敢えてそうしたのではなく、動画の編集中に気が付いたものです。
しかしながら、実際の制作作業において、この種のミスは「よくある」ことですので、そのミスをこの機会に見てもらおうとそのまま動画を完成させました。
実際であれば、一旦画像として書き出したあとに「１ピクセルのずれ」に気付き、再度編集し直すという作業が必要になることでしょう。酷いときは、ゲームに組み込んでから気付くこともあります。地獄である・・・

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