母の浮気/65
母と一緒に、脱衣所へと入る。つい一週間かそこら前は、この外から、久司と母の絡みに耳を澄ませていた。それが、今度は、自分が母と入っているのだから、本当に人生というのは分からないものである。その分からないものを、自らが引き寄せたのだと思えば、多少、自信にもなるけれど、自ら引き寄せたというよりは、今日母をナンパした見も知らぬ男のおかげという気持ちが、良太には強くある。
「どうしたの、良太、脱がないの?」
脱衣所に入った母は、するすると服を脱いだ。良太は、母の下着姿を見て、生唾を飲んだ。もう何度も見たことがある半裸だけれど、それはあくまで押し入れから覗き見たものに過ぎなかった。今は、まともに見ることができるのである。その迫力は、段違いだった。
「なあに、お母さんの下着姿に見とれちゃった?」
母は、からかうような声を出した。
良太はそれには応えずに、自らも服を脱いだ。
すると、母は、どこか眩しげな様子で、息子の裸体を見た。成長した子どもの体にある種の感慨があるのだろうか。そんなことを思うでもなく、良太は、下も脱いだ。もちろん、肉棒は既に硬くなっていた。良太は、隠そうという気持ちを捨てた。隠して隠しきれるものではないし、隠そうとするのはみっともないという気持ちもあった。下着を脱ぎ終わった母は、ちらりと息子の股間に目を向けたようであるが、そこが屹立していることについては、何も言わずにすぐに目をそらすと、
「じゃあ、入ろう」
と言って、つややかな背中を見せて、浴室へと入った。続いて中に入った良太は、母がシャワーのお湯を調整するのを見た。全裸の母と一緒にいるということがどうも夢のように思われる良太は、しかし、母が間近にいるので、自らの頬をつねりはしなかった。夢なら夢でも構わないという気持ちもある。
「お風呂入る前に、軽く汗を流さないとね」
そう言うと、母は、シャワーを持って、息子の方を向いた。
良太は、母を真正面から見ることになった。
相変わらず、ふくよかな体つきながら、たるんでいるところはなく、乳房は重力に逆らうかのように持ち上げられており、お腹のあたりも引き締まっていた。良太は、自然と母の股間に目を向けた。アンダーヘアはしっかりと整えられていた。秘唇は、あまりよく分からない。良太の肉棒は、ますます硬さを増した。
「かけるわよ」
母はシャワーをかけてきてくれた。
温かい細流を浴びた良太は、背と胸を洗われたあとに、
「……ここも洗わないとね」
そう言って、肉棒にシャワーが浴びせられるのを感じた。