「ASMRられる人生/0歳児~中学生篇」監督インタビュー(後編)
※ここからは中学生篇内に収録の『次回予告』をプレイ後にお読みください。
―――インタビュー後半は、いつにも増して謎が多い本作の秘密を根掘りお尋ねしていこうと思います。ここでやっと企画経緯を聞けるのでしょうか。
F:はい。次回予告を聴いていただいた方にはお分かりかと思いますが、つまり幼い頃から姉か母のように慕ってきた女性と、大人になってから一線を越える……というのをやりたかったんです。
―――次回予告では明言はされていませんが、大学生篇では七海とそういった関係になるということでしょうか。
F:肯定です。詳しくは後述しますが、全年齢で売るために次回予告にも直接的なアダルト表現は入れられませんでした。企画の話に戻りますが、七海の健全なイメージ構築のため、その健全パートとアダルトパートで明確に作品を分ける手法を取ることにしました。
―――まずはエロとは無縁な叔母を見せ、続編でその叔母の女の部分を見せる、ということですね。モチーフにされたという『がんばれ元気』も、最後には青年になった元気とおそらく30代の芦川先生が男女の関係一歩手前まで進みます。しかし漫画では最終的にその二人は別離してしまいますが……。
F:もう今のうちから声を大にしてお伝えしますが、大学生篇の主人公と七海はハッピーエンドです!もう完全にラブラブになって終わります!
―――なんと……情報解禁には早い気もしますが、それは嬉しい情報です。
F:しばらく暗い結末の作品が続いたので、ご不安になってるファンの方も多いと思いまして。そういえば、実はこの企画にはかの仔さんの影響も大きいんです。
―――かの仔さんって…あのレジェンド声優の?
企画に直接的な関係はないんですが……まず私がかの仔さんを知ったのは、耳撫屋という全年齢作品だったんですね。それを毎日のように寝る前にお世話になっていて……。
―――なるほど、しばらくしてかの仔さんのアダルト作品を知ったわけですね。
F:そうです。「え、この人エロもやるの!?」と。完全に“清楚で親しみのあるお姉さん”というイメージだった人が、めちゃくちゃエロい喘ぎ声を出している。あの衝撃が、本企画に繋がってるんだと思います。
―――今作が低価格なのも、企画当初から決まっていたのでしょうか。
F:まず健全な七海を知っていただかないと、その後の醍醐味が薄れてしまいますからね。価格は最後まで悩んだのですが、利益よりも多くの方にお手に取っていただくことを優先しました。また、アダルト要素のある大学生篇は興味ないというユーザーさんからしたら今作はサヨナラエンドで終わってしまうので、その罪滅ぼしの意味もあります(苦笑)。
―――全年齢だから買ったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
F:それに関しても実は、作品登録時は成人向け作品として申請していたんです。そしたらDLsiteからNGが出てしまいまして……。
―――え、もう少し詳しく聞かせてください。
F:当初『次回予告』は現行の内容とは違い、もう少し直接的なアダルト表現を入れていたんです。それが理由で成人向けで申請したんですが、DLsiteから「作品の主体は全年齢向けだから現状では成人向け作品としてのお取り扱いが難しい」「アダルト要素のある次回予告ファイルを作品内から外して年齢指定を全年齢にご変更してほしい」とメールが来たんです。
―――成人向け作品を全年齢フロアで売るな、なら分かりますが、全年齢作品を成人向けフロアで売るな、ですか……。
F:納得はいかなかったんですが、お上が言うなら仕方ない、と。でも次回予告は絶対に入れたかったので、アダルト要素を消すことでどうにか申請が通りました。指摘されたのは次回予告だけだったので、小学生篇の「おちんちん」発言は良いんか〜いとも思いましたけどね。
―――DLsite的にそこはセーフだったと(笑)。
F:企画意図的に成人向けぽくならないよう気を付けたというのもあります。おねショタ物にありがちな小学生の主人公の包茎に言及して剥き方を教えたりとか、勃起について説明するような展開は避けました。それも全年齢として許された理由かもですね。
―――それでは最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
F:ユーザーさんの中にはひょっとしたら「お金を出して買ったのにただのプロローグだった」「続編が前提なら先にそう言うべきだった」とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。その点に関しては申し訳ございません。ただ企画の性質上、続編があることは伏せなければならなかったのでどうかご理解いただきたいと思います。そして少しでも七海の今後にご興味を持っていただけましたら、大学生篇の発売まで今しばらくお待ちいただければと思います。今作だけでもきっと長くお楽しみいただけるはずですので、毎晩寝る際に聴いていただけたら幸いです。
2022年10月某日 F. PRODUCTIONS脳内にて
■おまけ
本来封入予定だった『次回予告』のディレクターズカット版です。
※未公開部分は終盤1:48~。