錆びた茶缶 2022/02/24 05:12

作品感想:強く優しい女サムライ、ふたなりに変え(文字数制限で略【ゴ太郎のオールナイトファック 様】

前に何か書こうなんて言っていたら、DLSiteで新作の告知ページが出る時期になってしまった。
3回目接種に行ってきて十分に動けないので、さすがに書いてまとめようと思って手を動かす。

今回も感想文エントリ

「強く優しい女サムライ、ふたなりに変えられ助けた娘にレベルドレインされ力でねじ伏せられ強○射精」【ゴ太郎のオールナイトファック 様】 DLSite作品ページ
以前にも軽く触れている作品(2021年10月6日の日記)ですが、内容は作品タイトルの通りです。
ヒロインが酷い目にあうことに信頼のあるサークル様、本作はダブルヒロインで描写(描画)の面ではマイルドというか、ファンタジー世界観の凌○系作品としてはきつい描写は控えめで読みやすい(?)方かなと。
本編メインヒロインのムツミ(お師匠さま)とサブヒロインのクレア、この2人の間の凌○劇が中心のエロ漫画作品ですが、お話としては残酷というよりもどちらかというと悲恋悲哀、むしろ悲愛とでも言っていい内容、と個人的に思っています。

今回はまず本編内容に限定して。
物語はメインヒロインでお師匠さまのムツミが、サブヒロインで“呪われた子”クレアを救い出したところから始まります。
2人は旅をしながらお互い同じ時間を過ごす様子が描かれますが、これが「双方に意味のある経験」として描かれていることでこの後の展開が色々引き立つ下地になっています。
クレアにとっては自分を救い、広い世界を見せてくれたムツミはそれは大切な存在になっていたことは想像に難くないですし、ムツミはそうしたクレアの反応に救われていった様子はとても美しく、素敵な時間です。

それが高レベルサキュバスとの『運の悪い出会い』によって一気に暗転する事になる落差がまず本作一つ目の区切り。
このサキュバスさん、ただ強者として2人を蹂躙するだけでなく、色々と種明かしや呪いなどの下準備をしてくれます(ところでこのサキュバスさん過去作の方でよろしいんですよね、今回も色々ありがとうございます)。
サキュバスだったクレアのレベルアップには性交(吸精)してレベルドレインが必要、ドレイン対象はムツミだけ、なのでムツミにサキュバスの呪いをかけてふたなりにすると至れり尽くせり。
この状況でムツミはクレアにレベルドレインされることを受け入れ行為に至るのですが、その様子がこれまた初々しいというか。実際お互い初体験なのですが、この時点の描写も好きな描写でした。ムツミが自分の身体に対しての思いを浮かべるところも「いろいろあったんだろうな……」と思わせ、そして冒頭に繋がる話でもありますし。
ただここで起こっているのはレベルドレインなので……でこれが進んだところがで本作二つ目の区切り。

休みない性行為でムツミには疲労が蓄積ということはクレアはレベルアップしているので、その結果名実ともにジョブチェンジというかサキュバスに覚醒。
人間ムツミとサキュバスクレアの成長率の差もあってか実際の力関係も逆転、ここからが凌○作品の本領発揮となります。
余談ですけどEXPドレインでなくレベルドレインである事、そしてファンタジーとしてのステータス表示もあってこうした状況が読者に分かりやすく見えるのも良かったですね。
表示されてなかったですがムツミは最大HPが現在HPを割り込んだ結果体力的な衰弱もしてたんでしょうね。人間の感覚が即時に追い付かないように見えるのもらしさとして良い表現。
クレアがお師匠さまとの経験(人間)とレベルアップの餌認識(サキュバス)の間で揺れまくる中でぐちゃぐちゃになっていく様子、そんなクレアに一切抗えず、翻弄され、何とかしようとしてどうにもできないムツミの様子、どちらも悲しいけれど行為の様含めて読み応えは抜群。
誇りもレベルもかなぐり捨てたムツミの、それでもただドレインされながら堕ちていく、ある種の尊厳破壊の様子は私も「……いいなあこの弱り方」となる描写でした。
サキュバスとしてのクレアが成長を続け、そんなクレアに嬲られるばかりのムツミは一時的にクレアからは目を背けるに至りますが、そんなムツミにクレアがかけた言葉がこれまた物悲しくて良いですね。
「お師匠さま」をさんざんに弄んでいるクレアですが、レベルを吸いつくすまで無駄にしたものは無かったですし、その力でムツミを直接手にかけることもありませんでした。
この辺、やはりお師匠さまはこの時点でも大切なのだなと感じるところです。

最後は全てを吸い尽くされてレベル0(0でNobodyって表示、ちょっとぞくっとしましたね)なムツミと、そんなムツミをドレインするでもなく嬲り続けるクレアという図。
個人的にはこの時のムツミの嬲られる様が特にエロかったなーと思った場面。
そんな色々も全部外側に追いやって、ムツミとクレアのお話として終わる。辛いとか哀しいとかよりも、何ともしんみりした感覚になりましたね。


作品本編として酷い目にあうヒロインはムツミで間違いないんですが、お話として酷い環境に置かれているのは実はクレアだよね、というのが本作の肝かなあと。
最後の様子からすればいずれムツミは死ぬしかないんですが、死ぬ恐怖とかまともな扱いをされないこととかもなにもかもをはねつけて「クレアのために生きる」という一点だけで死んでいないので、最終的には本人は満足というかある種悟っているに近い印象。
クレアは自分を悪い子にして欲しいという印象なので、この扱いは逆に辛い事だろうなあと思います。
誰も救われることは無いお話ですけれど救いの無いお話ではないとでもいうか、上手く言えない感じの感覚で切なくなる感じ、この内容でこうなるかあという作品です。

おまけテキストに続く

本編としてはこんな感じです。
別におまけテキストがあるのですが、本作のおまけテキストは何というかゲームブック的追加シナリオ感がかなりあるので、その意味でもより読み応えあります。
この内容に関してはあんまり時間を空けずに書いてみたいな、と思います。

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