錆びた茶缶 2022/01/17 00:35

作品感想:機械人形は性処理玩具の夢を見るか?【ApoCoLotte 様】

継続的に何かをする、ということに致命的に向いてない。

仕様上サムネ設定しないと撮影した今回の同人誌の表紙が出ちゃうので、仕方なく自分の描いた絵を設定。
お目汚し恐縮です。

久しぶりに感想書きます

ApoCoLotte 様の「機械人形は性処理玩具の夢を見るか?」(DLSite販売ページ
2021年の冬コミで同人誌の形でも頒布された作品です。
(同人誌も買ったのよ


今回のレビューは短くまとめることを少し意識したので、感想とか好みの部分とかはこっちで。

本作、ヒロインのエリスがいじらしくて可愛くて、でも世界は残酷で、エロくて間違いなくバッドエンドで大変に素晴らしい作品でした。
DLSiteのレビューでも書きましたが「女性型アンドロイド相手に対してできる・させられるエロい事」はあらかた網羅されている印象で、その上で1点1点が描きこまれているのでヒロインが容赦なく心身共にボロボロにされる背徳感と同時にエロ漫画としてもこの手の行為が好きならばとても実用的。
ある意味で常に(情報)密度が高いコマが続いているということでもあるのですが、これもヒロインがものすごく雑に扱われ続けるという部分を読み取れる感じにもなっているので、個人的にはとってもありですし、これだけ描くの大変だったろうなーと思います。
作者さんの好みなのか、基本的に女の子キャラのデザインというか描きこみというかがかなり細かいですし、そこに改造だとか汁とか破壊とか細かいものが増える要素盛り盛りなので。

そうした細かさ的なものとは別に、個人的な癖に直球ストライクな描写があったのも良かったです。
アンドロイドを良いようにする展開で個人的に大好きなのが「アンドロイド本人の人格は維持された上で、プログラムやシステム改変で挙動・反応を起こしてしまうし、本人の人格から制御ができない」ってやつなんですよね。
人間相手の催○や常識改変だと本人が受け入れる形になるし、本人が嫌がることを無理やりする事よりもよりある意味でキツイ感じになるこの描写、被造物の中でもアンドロイド/ロボットだから成立する感じで大好きなんですよ……。
身体がエリスさん本人の制御を離れてしまっている様がしっかり描写されているので、そこも得点高かったです本当に。

最後の1ページ(2ページ?)の解釈はそれこそ読み手次第なんでしょうね。
基本的にはハッピーエンド至上主義者なので、せめて優しいご主人様であって欲しいものですけれども、機械人形に対して不穏な社会描写含めてそうであろうか?という思いは確実に抱かせる描写の数々。
最終ページは基本的に上から読んでいけばいいんでしょうけれど、そう読まなくても(時系列的な部分も含めて)読めてしまう構造なのも素晴らしい。
そして読み終わった後に作品のタイトルに目をやると「人形」と「玩具」とあって、ああそういう事ね……となるこの絶妙な読後感、素敵な作品だとおすすめします。

いらんおまけ


そんな感じに思うところがあったので久しぶりに紙と鉛筆持ち出した結果がこれ。
やっぱり顔描けないんだよなあ……

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索