頭の中の会話3
セ「この体は真理を求めてるのかー」
ア「そうですね。万人の真理は無理だとしても、自分の中の真理を探してますね」
絶「真理か…その言葉通り まことのことわり だな」
セ「見つけてやれるだろうか?ゲバラやカストロは見つけていたのだろうか…」
ア「自分の中の真理を見つけている人…どれだけいるでしょうね」
絶「確かにな。そんなに難しく考えずにゲーム制作するとかでもいいんだが…求めてるのは違う事なんだろうな」
セ「求めてる真理かぁ…この体はあまり好きじゃない、というか、よくわからないからだろうが、歌の歌詞にもよくでてくる好きとか大好きとか…所謂 愛 は一つの真理なんだろうと考えているようなんだ」
ア「愛ですか、なるほど…それは当てはまっているかもしれませんね」
絶「愛か…博愛、慈愛、色々あるが一種の真理ではあるのかもしれないな」
セ「あとは世界平和とかな~、ただ、宗教も一つの真理を探すための物だったと思うんだが、それがいまは”金”になってしまっている気がせんでもないが…」
ア「白黒思想に陥ったのも、真理を求める事と関係があるかもしれませんね」
セ「大ありだと思う。殆どの人間はそんなこと考えてない。だからグレーゾーンが多いんだ、とくに日本人は如実にそれが当てはまってる気がする」
絶「絶対正義と絶対悪。決められれば簡単なんだが、そうもいかない部分があるな」
ア「そうなんですよね。個人の自由を認めるという事は、個を認める事になりますから、その中でさえ白と黒は違う事もあります。所謂、見えている色や物が違うんですよね」
セ「うーん…この体の言う世界規模での真理というか望みは、全ての人に衣食住が揃っていて、みんなが笑顔で幸せな世界を求めているらしい」
絶「医療関係だったり、足りないものもあるだろうがな、地盤があれば余裕も生まれるという考えか」
ア「考え方は優しい世界ですね。政治にも言えますが、どの政党も優しい世界を作る事をあげていましたね」
セ「それさえも政党によっての優しい世界の形が違うんだろうなぁ」
絶「かもしれんが、そこまではこの体がやること、できることではない。まずは自分の幸せ探しからだろう」
ア「そうですね…先ほどセティルさんが言った通り、カストロさんも「叶わない理想を追い求めたことに比べれば、地獄の炎などなんでもない」とおっしゃってます。チェ・ゲバラさんの理想も潰えました。偉人でさえも無理だったことです。この体には望むのは自由かもしれませんが、実際に行動を起こすのは今の段階では不可能です」
セ「まぁ、そうなんだけれど…それはこの体もわかっているようなんだ。実際の世界はそうじゃないからと、不貞腐れてはいるが、わかっちゃいるようだ」
絶「今の所、自分の衣食住はあるが、それを万人に捧げたいわけなんだろうが…そこでベーシックインカムとやらがでてくるわけだな」
セ「うんむ。だが、8万では足りない。働ける人には十分かもしれんが、それでは生きていけない人もいる、そこをどうするかもあるのと、これはおいら理論だが、ベーシックインカムをしたら、働く人がいなくなるという考えはどうかと思うんだ。それなら金持ちは働かないことになる…だが実際はボランティアをしたり寄付したり、なんかしてる。というか一日中座ってるだけの体で言うのもなんだが、なにもしないって結構な苦痛よ」
絶「だが自分自身は動こうとすると痛みが出てきて動けない、刺激がすべて痛みに変わる。音でもなんでもだ。恋愛とかもいいぞと周りの人は言うが、それも怖いくてできない。というより、自分は愛されてはいない、才能がないから愛されてはいけないし、愛されるわけがないと思い込んでいるな…それが生きていてはいけないになっている。まず世界の事を思うのは自己の事ができてからだと思うぞ」
セ「それができないから、こうして苦しんでるだい!」
ア「ジレンマですよね。あと二律背反とよく言ってますね」
セ「軸のブレを波動と考えろ!じゃないけれど、軸がブレブレなのよ。人の言葉に一々傷ついたり考えたりするし」
絶「人の言葉に耳を傾けるのは大事だが、行き過ぎると自分の物差しがわからなくなる」
セ「今まさにその状態。何が正解で何が間違っているのか?自分の中でさえわからない」
ア「自分の中の絶対正義があればいいということですね」
セ「それがこの体の求める真理なんだろうな。干渉されてもブレない考え方と言うか…」
ア「ブレない考え方は持ってますよ。先ほどの話での考え方はブレてない、けれど思い通りにいかない憤りを感じているわけです」
絶「まず自分の事だと思うぜ。殆どの人間がそれで手一杯だ。この体だって、生きているというか、生かされているだけで精一杯なんだ」
セ「限界を決めるなとか言われるが、既に限界なんだよなぁ…」
ア「限界かどうかはいざ知らず、絶影さんの言う通り、まずは自分の事で良いと思うんですよね」
セ「しかし、本当にそれでいいのか?自分だけの事を考えて、人の事などどうでもよくて、自分の幸せを追求するだけでいいのか…」
ア「また極端ですね。人の事が出てきたらその時にまた考えればいいんです。医者だって救えない命があります。目の前の人を助けるだけでも大変です。なのに自分の事で手一杯なのに他者に目を向けようとする事自体は素晴らしいことなんですが、助けられない、何もできない自分は無力だと、他者に影響を与えられない自分は必要のない存在だというのは行き過ぎです」
絶「…真理か」
セ「どうかしたか絶?」
絶「一つ聞きたい、鬼の真理はなんだ?」
セ「曲がらぬこと…かな」
絶「曲がらぬとは?」
セ「ぬぬ、難しいな。自分の正義を貫くこと?しかしそうなると正義とは何ぞやとまたでてくるなぁ;」
絶「…それでいいんじゃないか」
セ「なにが?」
絶「自分の正義を貫くことが真理じゃないか」
セ「いや、自分の正義がないんだ」
ア「話しを聞いてると”正義”があると思いますけれどね」
セ「え?どこに…?」
ア「話しの中にでてますよ。自分の正義が、ただそれがまだ弱いんです」
セ「自分と同じ考えの人がいなかったからか…?」
ア「いえ、いるんですよ。今もいますし、いたんです。ただ、セティルさんやこの体のようにそこまで深く考えてないだけで、本来は平和を願い争う事を嫌っているのに、競争などで疲弊している人は多くいます」
セ「そんな人を救いたい」
絶「だからまずは自分を救ってやれという。いまのまま他者を助けることができたとしても、今度はそこに依存してしまうぞ」
セ「それでは潰れるだけかぁ」
絶「既に潰れている」
セ「確かに疲れたな」
ア「今日はこのくらいにしておきましょう」
セ「真理か…どこかのキャラクターみたいだ、ラグナロクオンラインのアニメでもいたな」
本当の所どうなのか、自分でもわからない。見ざる聞かざる言わざるになってしまっているが、それでも情報は入ってくる。生きるのが苦しい、苦行である。だが、頭の中に語りかけてくるキャラクターたちが…シルフィリア・ファイシンシルツをうまく表せないのは愛を知らないからだと言ってきたりもする。
自殺と犯罪だけはしないで生きていてもいいじゃないか、一体何を自分は求めているんだろうか?やはり才能なのだろう。これは間違いない。自分を満足させられる才能が欲しかったんだろう。悟りと真理を求めてもいるんだろう。しかも壮大なスケールで、だが実際は自分の事さえ満足に出来なかった…これで私は壊れ、そして病んだんだろう。
病んだ理由はわかってもそこからがわからない…が、生き続けるしかないのだろう。