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お家を直そうの記事 (22)

しゅれでぃんがー 2020/08/11 14:00

お家を直そう:「洗面台を取り換えよう」の巻

 友だちがドラム式洗濯機を持っているので、持ってくる関係上。洗面所をこれを機に綺麗にしようと言い出した。まあ、言ってることは理に適ってるので自分も乗っかることにした。



(壁を謎のオレンジ洗剤で拭きまくり、ヤニとか汚れを落とす。洗濯板(洗濯機を置く場所に設置する板)も拭きまくる。それだけでこれだけ綺麗になった。ちなみに私は喫煙したことは無い)

 その時、洗面台に目が向く。洗面部分が白い陶器なせいで、長年で刻まれた汚れが目立つ。だからいっそ洗面台も変えてはどうか、という話になった。私が施工できるのを知って言ったのだろうが、自分でやらないから軽々しく言ってくれるなあ、なんて思ったりもしたが。まあ悪い提案では無いので承諾。その代わりお金は立て替えてもらうが。持ちつ持たれつというやつだ。


(取り外した洗面台はとりあえずベランダに置いておく。市の粗大ごみ回収に連絡したら、千円で引き取ってくれるらしい。安い)


(洗面台を取った状態。ウチの水栓は床から出ていたので、洗面台の床板をカッターで切りまくって穴開けて持ち上げた。その時バルブに当たってめっちゃ水が出てびっくりした。水栓には床からと壁からでてるので二種類ある)

 洗面台は普通のコーナンで買ってきた750mmの安いやつ。税込み三万二千円。友だちが車を出してくれて助かった。リフォームで一番大変なのは、廃材の処理と商品の輸送である。


(正直鏡はいらないかな、という気がしないでもなかったが。あって困るものでも無いので買っておいた。ばら売りしてなかったし)

 展示品の最後の一つだったから、水栓の施工が終わってたのでラッキーだった。手間削減である。それでは施工を始める。水道の施工をする前に、水道の元栓を止めるのを忘れずに。それと、残った水がバルブを取った後に噴き出してくるのでタオルをたくさん用意しよう。

 手始めにバルブ(水道に水を送る前の部分につける止水栓のようなもの。ここを締めたら大本の水道を止めなくても洗面台のみ水を止められる)を外してみたが驚愕。水道が錆びて劣化してる……。こんなことあるんだな。バルブは強いのか劣化してなかった。この時点で施工続行不可能なので、後日長ニップル(管材同士を繋ぐ直線の接続部材はニップルと呼ぶ)を買いに行った。現在付いてるのは400mmだが、ちょっと長い。なので買ってきたのは300mm。

 水道管はパイプレンチが無いと外せない。円形の物体を締めるスパナが存在するとは、技術の進歩とはすごいものである。大本の水道が一緒に回ってしまうと最悪折れてしまう。そうなると超絶大変でお金がかかる工事になっちゃうので注意。根元部分をアンギラで握っておこう。写真ではスパナをかませてるが、ゆるゆるで意味がなかった……。



 これにシールテープを巻いて漏水を防ぐ。フレキ管はパッキンだけでいいのだが、水道管だとパッキンが入れられないので。接続のネジ部にシリコンのような薄いテープを巻いて、それを防水として接続する。巻き方はコツがいるのだが、ネジは右回しで締まるので、シールテープは左回しで巻かないと取れてしまう。巻き方に慣れるのに私はけっこう苦労した。本当はこれにエスロンという溶剤を塗って、水道管とシールテープを固着させて防水性を上げるのだが。塗るの忘れた。それに気づいたのが全部取りつけた後だったので、まあ、自分の家なので漏れてもすぐ直せるからいいかということで諦めた。


(シールテープを巻いた後は、親指の爪で線条の溝に後をつけてネジが閉まりやすいようにする)

 次は、洗面台を仮設置して、底部分の化粧板に水道管の大きさの穴を開けて取り付ける。バルブをつけてしまうとそれの穴がめちゃくちゃ大きくなるからよくない。

 底板はビス六本で止まっているので先に外しておいて、洗面台を設置。次に底板をピッタリ合わせて直角定規で左の壁からの長さを計り、目印をつけておく。さらに水道管と洗面台奥との距離も測って、穴を開ける座標に当たりをけがく。

 買っておいたホールソー(木工用)。2500円ぐらい。ついでに鉄板用も買ったので5000円。高かったなあ。穴の直径は34πにしておいた。これをインパクトドライバーに取り付けて底板に穴を開ける。

 うん、ちょうどいい大きさ。バルブをつけて水道の工事は終了。次に、洗面台の水栓と床から出てる水道を接続する。……と、思ったが。排水を通す穴を開け忘れたのでサクッと開けておく。


(ちょっとズレたけどまあ許容範囲か。ここに出た水が全部流れていくので穴は大きめである。ホールソーで雑に端っこを拡張した)

 洗面台の水栓についてるニップルはゆるゆるなので、床水道を締めてる時に一緒に回ると取れてしまう。なので片方を締めている時は、もう片方はスパナなりアンギラなりで固定して締める。両方きっちり締めないと漏水するので注意。水道工事の基礎知識として、正面から見て左側がお湯の水道、右が水の水道となっている。繋ぎ間違えないように。


 水道がシャワー水栓だったので、繋ぎ方がいまいち分からず。施工書を隅から隅まで読んで調べる。すると、けっこう簡単だった。どうやら放水口は一か所で、水とお湯の水道を一旦一つの水栓に集めて蛇口で止まるようにしてあるみたい。よくできてる。

 排水管は付属部材としてついてるので、現物合わせで設置。長すぎるから長さを計ってカッターで切る。カッターで切れない素材ならノコギリで落とす。それを排水の穴に通し、床から出てる排水管に差し込む。


(付属部品に防臭ゴムがついてるので必ずつけること。これ付けないと排水管の隙間から排水の匂いが上がってきていつも臭いし、お風呂のお湯流したりすると水蒸気も上がってくるからカビが生える原因になる)

 次に洗面台の排水口と排水管を接続。ちなみに、排水管がU字型なのは一時的に水を貯める部分を作ることで、排水溝からの臭気の逆流を防ぐためである。あと、固形物などを誤って流してしまった時、U字部分の蓋を取ることで容易に取り出せるからというのもある。臭気と固形物詰まり対策。なんとよくできた仕組み。素晴らしい。


(プラスチックのニップルがついてるので洗面台側に差し込んでおき、漏水防止ゴムをつける。そうすればその高さまでしかニップルが落ちてこないので、そこで排水管を繋いでネジみたいに締めれば完了)

 これで洗面台の設置は完了。次にウォールミラー型台を設置する。

 なんかよく分からない防水シールがあったので、ウォールミラーをひっくり返して張り付け。洗面台とウォールミラーの間に水が入らないようにするための部材らしいね。

 ビスを出して下準備。このビスは締めた後にキャップをつけて化粧するタイプなので、この白いやつをビスに付けとかないといけない。向きに注意。



 持ち上げてインパクトドライバーでビスうち。だいたい四か所に打つが、とりあえず二か所締めれば手を放しても落ちてこないので打つ。その時、電源用のコンセントをちゃんと準備しとかないと大変。だいたいは洗面台の後ろの壁に握り拳ぐらいの穴をあけて置いて、そこに電源用ソケットが隠蔽してあるんだけど。ウチのは露出コンセントなので、ウォールミラーの横のちょっとだけ穴が空いてる部分からコンセント線を出して繋ぐ。これが地味に一人だとやりにくい。ウォールミラーを落としたらアウトなので本当に注意。危ないし。

 遂に完成! 頑張ったなあ。ということで、床の化粧板を締めようとビスを打ってみたら手前側が打てない。何故かな……と確認してみると。

 化粧板の前後が逆だった。

 施工終わってしかも穴まで開けちゃってるからもうどうにもならん……悩みに悩んだ結論は。「諦めよう」であったとさ。自分の家で本当によかった……もし仕事だったら下手したら弁償だよ。やば。

 洗面台自体も壁にビス打った方が良いかな、と思ったけど。これだけでも上のウォールミラーで挟まれてるので移動しないし、いいか、と妥協。もし打つならキリで下穴開けてキャップ付けられるビスを打って、白いキャップをつけるって感じ。ビスは二本打たないと完全には固定できないから注意。ビスを打つ間隔もきっちりメジャーで計らないと見た目が悪いのでそこも注意である。

 付属の白い化粧シールが一枚しかなかったので、追加で二枚買ってきて貼った。78円ぐらい×2。本当は金属の化粧材もあるのだが、付いてなかったしもう施工終わっちゃってつけようがないし。いいよね。


 

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しゅれでぃんがー 2020/07/24 19:02

お家を直そう:「机の高さを調節しよう」の巻

 今回は机と椅子の話。直す、というわけではないが、なかなか大事なことのような気がするので。

 椅子を買い変えるにあたり机の高さに問題が出てきた。今までもちょっと低かったのだが、新しい椅子は最低の高さが今までより高いので物理的に座りづらくなってしまったのだ。


(ジモティで直接お届けの掲示を発見。友だちと一緒に買って値引き交渉して千円引き。約一万円で定価三万の椅子をゲットである)

 新しい椅子はリクライニング機能があるので、もたれかかりやすい。良い買い物をした。なので、この際机も環境を整えてしまおう。

 高い机ってのは、高さ調節方法が備えられているものらしい。私の机は約三万なので、きっとついてる。探してみたらついていた。


(横にボルトを差す穴が空いている。ここにたぶん、調節用の穴が等間隔で空いてるはず)

 机の上の物を全部おろして、横倒しにしてボルトを外してみる。案の定ついていた。ボルトが六角型だったがもともとついてた六角レンチが無くなっている。家の工具箱に入ってる六角レンチに合うものがあったのでそれで外す。

 何回か締めては戻し、実際に座ってまだ低いからまた外してさらに上げる。最終的にこうなった。

 今までよりたぶん30cmくらい高くなった。でも座りやすくなったね。モニターの下に週刊少年ジャンプを置いて、ちょっとだけ高さを上げた。

 机というのは、「座った時背中を背もたれにもたれさせて猫背を防ぎながら、両足の裏が地面につけられて、太ももが椅子の端に押されて吊られないようにして、モニターの目線が自分の首の真正面、首を正面より1度すら下げなくていいくらいの高さが良い」らしい。これもゲーム会社務め十年の友だちから聞いた受け売りだ。デスクワークの人の意見というのは参考になる。


 椅子と机の調整も完璧。また一つ前に進んだね。

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しゅれでぃんがー 2020/07/12 18:06

お家を直そう:「電気のスイッチを交換しよう」の巻


 大きな工事はそろそろ終わり。細かい部分で気になるところを綺麗にしてみよう、ということで。今回は電気スイッチを埋め込み式に交換していく。

 電気のスイッチには二種類あり、スイッチを左右に切り替えるタイプと押すたびにオンオフが切り替わるタイプがある。後者の方が現在は主流である。私の家もそれに変えたいと前々から思っていた。住んでいるということは、そのスイッチを何千回何万回と押すことになるわけで。その時、押し心地のいいスイッチであれば、長い目で見れば変えた意味というのは必ず体感できるだろう。たとえ無意識だろうとも。

 実際、交換するのも簡単である。ただ、電気に対しての知識と経験が無いと、どうしたらいいか分からないから不安だというだけである。経験についてはどうしようもないが、知識だけはこの記事で私が解説しよう。

 スイッチの裏側というのは、こんな感じになっている。スイッチの裏に電線を差し込む穴があり、それへの電線の差し方で回路が変わる。が、スイッチの取り換えならそういうのは別に覚えなくていい。差してある通りに新しいスイッチへ差し替えれば大丈夫。ただ、取り掛かるまでにどうやって配線されていたかだけ写真を撮っておいたほうがいい。でないと、もしミスった時に完成図がどうだったかを確認できないのでどうしようもなくなる。

 現在付いているのは『片切りスイッチ』という昔からあるスイッチである。これを『コスモワイド21』(だいたいコスモと略す)に付け替えるには、スイッチ自体を取り換えないといけない。だからスイッチから電線を取り外さなければならない。

 電線の外し方は今も昔も変わらない。穴の横に細い穴があるので、マイナスドライバーを差し込みながら電線を引っこ抜けば抜ける。これをスイッチが壁についた状態でやるので、むき出しの銅線部分が素肌に当たらないよう気をつけよう。電気のスイッチはだいたい100ボルトなので電気が流れても痛いで済むけど、痛いことは痛いのでできるだけ避けたほうがいい。

 一本抜いたら付け替え先のスイッチに差して、という手順を必ず守る。そうすれば間違うことは無い。差し替え終わったら元々の片切りスイッチは金型ごと捨てていい。片切りスイッチを金型から取り外すこともできるが、それは機会があれば別の記事で解説しよう。

 次はコスモ用の金型にスイッチを取り付ける。

 コスモ用の金型は横側にスイッチ固定用の突起差し込み穴がある。左側のこの穴にスイッチ側の突起を差し込み、右側をてこの原理で押し込む。カチ、と音がしてスイッチが固定されたら完了。

 次は壁へ金型を固定する。


 上の二枚は壁の中にスイッチボックスが埋め込まれている場合の画像。この場合はそのままビス(先がとがってない方がいい。既設のビスをそのまま使えば間違いなし)を打てばいい。無い場合は下の画像のように、C型金具で固定する。

 次はスイッチカバーの下地をつける。

 極小の穴が金型に空いているので、それに合わせてビスを打つ。使うのは手回しプラスドライバーでもインパクトドライバーでもどっちでもいい。付けたら次はスイッチをつける。

 スイッチの左側に固定穴があるので、それを基準に合わせて押し込む。カチ、と音がしたらOK。その次に右側の穴へスイッチの長い部分を押し込む。

 次はスイッチカバーをつけたら完成。

 ボタンが一つしかない場合のスイッチはこうすれば簡単に変更できる。電気の配線だけ絶対に間違えないように。スイッチが二つの場合も手順としては同じである。スイッチを固定する場所が真ん中じゃなくて上下で、専用のボタンが二ついるだけ。

 このスイッチは名札が付けられるので、書いてみよう。

 ボタンを裏返したら、名札の部分が外せるので外して厚紙を取り出す。あとはつけたい部分の名称を書くだけだ。

 地味ながらこういうのも楽しい。

 スイッチが変われば押し心地が変わるし、綺麗なスイッチはそれ自体いい気分になるものだ。


 スイッチを変えたいけど何を買えばいいか分からない、という方の為にコスモワイド21公式ページのリンクを用意しておく。

 スイッチは一枚目の画像の一番上、片切りスイッチを買えばいい。金枠は二枚目の一番下。一般家庭なら絶縁枠を買わなくてもいい。気分の問題かな。スイッチカバーとボタンは二枚目のシングルとダブル。用途によって買い分けよう。

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しゅれでぃんがー 2020/07/08 16:30

お家を直そう:「便座をウォシュレットに付け替えよう」の巻

※今回の記事は不衛生な画像があります。苦手な人はご注意。しかし、トイレを扱うならこれについて触れないという選択肢は無いので。






 ルームシェア予定の友だちが「トイレはウォシュレットじゃないとキツい」とのことで、あっちの家から持ってくると言っていた。が、3年ぐらい使ってる使用済みウォシュレットをまたつけるのは抵抗あるなぁ、と思ったので自前で買ってきて自分で設置することにした。

 毎度お馴染みのコーナンプロ。普通のコーナンのほうがもはやほとんど行かなくなってしまった。そこで便座のコーナーを見ていたが、値段が15000~20000のやつもあれば、25000~35000のやつもある。どう違うのかな、と分析すると、どうやら「壁付けリモコンの有無」で値段が10000違うらしい。まあ、私は便座の横についてるボタンだけでもいいと思ってるのでリモコン無しを買うことにした。


(残り一個の売り切り品。買わない手はないだろう。こんな感じで、時々型落ち品が転がってたりする)

 自転車でウォシュレットの箱をハンドルに乗っけながら安全運転で帰ってきた。それじゃあつけるか、と思ったら……便器が汚い。こりゃあきませんなぁ。


(尿や便が石みたいになってこびりついてる。普通にたわしでこするだけじゃ取れない)

 ネットで調べると、排泄物はアルカリ性だから酸性洗剤が有効、とプロも言っているらしい。なので紹介されていたサンポールを買いに行く。


(大きめのドラッグストアならだいたい置いてるみたい)

 これを汚れている部分にかけて、トイレットペーパーを張り付ける。パックするみたいな感じ。有名な掃除法らしい。


(この絵面も既に汚いな……。二枚目は二回目のパック)

 これで一時間放置。その後、ペーパーごと柄付きたわしでごしごし。一回目でほぼ取れたけど、まだ取れてない部分があるので二回目のパックをしてさらに放置。その後もう一回たわしで力ずくにこすったら全部取れた。トイレ掃除はサンポールで全部済むな……

 掃除が終わったのでまずは既設(既に設置されている物のこと)の便座を外す。便座の仕組みは、便器に穴が二つ空いていてそこにずんぎり(ナットがつけられる螺旋状の溝が刻まれた棒。便座の場合プラスチックのずんぎりが二本ついてる)を差し込み便座の裏からナットを締めて固定する。なので、外す時はこの過程の逆をすればいい。


(固かったらスパナで回す。柔らかいなら手で回しても取れる)

 両方の裏側のナットを外せば、便座を真上に持ち上げれば取れる。の、だが。便座と便器の間がすさまじい汚さになっている……これはつけられん。ということでさらに掃除。家には新品のタオルが冗談抜きで500枚ぐらいあるので、贅沢に使い捨てにして拭きまくる。サンポールをたらせば頑固な汚れもすぐに取れる。便利。

 綺麗にしたので次はウォシュレットを設置しよう。ウォシュレットの設置方法は、ぶっちゃけて言えば箱の中の取り扱い説明書に書いてある。だが、それだと今回の記事が根本的に破綻しちゃうので、一つずつ解説していく。



(箱を開けて、まずは台座とずんぎりを取り出す)

 最初は便器にウォシュレット用の台座を取り付ける。変な形のプラスチックの板があるので、それを穴に合わせて置く。ずんぎりからナットとワッシャーを外し、そしてその穴に台座ごとずんぎりを差し込み、裏側からまたナットとワッシャーを締める。ナットは間にワッシャー(薄くて丸い部品。これをナットと本体の間に挟んでおくと、最終的に空回りして本体を傷つけない)をつけること。

 取り付けたらその台座にウォシュレットを差し込む。カチ、と音がするまで押し込めばよい。ちなみにウォシュレットは台座に差し込む関係上、着脱が容易だったりする。右の付け根辺りにボタンがあって、それを押し込みながら水平に引っ張れば台座から取れる。なので、便器と便座の間の掃除がとても簡単。家がウォシュレットの人は、月一ぐらいでやってみてはどうだろうか。もちろん私もやる予定である。壁に「月一掃除」とでも張り紙しとけば忘れないだろう。


(この部分にボタンがある)

 それでは難関、水回りの工事である。電気工事もそうだが、この辺はミスると致命的になったりするので誰もが怖い部分だと思う。しかし、正しい知識を学び、完成図と正常動作を脳内で正確に思い描き。それを実践し、施工後点検すれば誰でも必ずできるようになる。今回の記事で、微力なら私もお手伝いしよう。

 まずは水道の仕組みについて知ろう。水道は単純に、パイプを通って水栓から放出される。これだけ分かればあとは簡単だ。

 止水栓というのは、台所とか洗面所についてる蛇口のこと。トイレも例外なくこれで水を管理する。今回の工事は、止水栓からタンクに直接繋がっている部分を分岐金具で分け、ウォシュレットへの水道を増設する、という工事である。

 では実際にやってみよう。

 分岐金具(このT字型のやつはチーズと呼ぶ)を止水栓に繋ぐ。既設の水道を外す時は、止水栓を必ず締めること。今回の場合、止水栓自体は交換しないので止水栓を閉じるだけでいい。不安なら水道の元栓を締めてから工事を始めよう。残ってる水が止水栓から溢れてくるので、タオルを用意しておいたほうがいいだろう。

 チーズはウォシュレットの付属部品として入っている。一方向にだけ変な部品が付いてるから、それを止水栓と接続する。途中までは手回し、堅くなったらスパナで締める。金具の間に写真のような黒いリング状のゴムを挟むのを忘れないこと。これはパッキンと呼ばれる部品で、これが水道管の間に挟まれた状態で締まると完全に水漏れを防ぐことができる。これを考えた人は間違いなく天才だろう。パッキンはコーナンプロで売ってるので、台所の蛇口が水漏れする人は買ってきて同じようにすれば簡単に直せるぞ。

 

 チーズがスパナと一緒に回るようになったら、チーズ自体をスパナやアンギラで固定しさらに回す。ぎちぎちの一歩手前ぐらいまでは締めておきたいところである。ちなみに、写真の角度でチーズを設置したのは理由がある。あの方向以外は分岐方向の水道を設置する時、スパナが回せないからである。

 タンクとの接続は既設のホースをそのまま使うことにした。付属のホースじゃ長さが足りない。(じつは既設のホースの外し方が分からなかった、というのは内緒だ。正常動作すればなんでもいいんだよ!)

 それでは、最後はウォシュレットと止水栓の接続だ。


(ウォシュレットと止水栓に接続するホースも付属品。これには最初からパッキンが内蔵されてた)

 壁との距離が狭すぎて、ミニスパナしか入らなかった。持っててよかった。こんな風に、滅多に使わないけど無いと施工不可能になる工具、というのが工事の怖いところである。



 できたから止水栓を開けるぞー、と開けてみたら。タンクとチーズの接続部から漏水してるのを発見! パッキン付け忘れてた! 慌てて止水栓を締めてホースを外し、パッキンを入れて再接続。幸い、それで漏水は無くなった。

 最後は動作点検だ。便座の黒い部分は着座センサーと呼ばれる部分で、ここが覆われてないとウォシュレットが作動しない。さらに、便座の内部に小さなタンクがあり、温水を蓄えていたりする。付けたばかりだと温水が入ってないから、五分ぐらい置いとかないと作動しない。なので待機。

 十分後、センサーを手で隠してウォシュレットのおしりボタンを押す。

 無事作動。水が飛び出さないように手で受ける。これで便座をウォシュレットに取り換え作業の全工程が完了である。

 ついでにウォシュレットのアース線を繋いでおこう。

 アース線というのは、漏電やらなんやらで電気が流れ過ぎた時の逃げ道として繋いで置いたら火事が防げたりする的な線だが。正直言って、繋いでようが繋いでなかろうがあまり大差ない線である。繋いであることが望ましいが、別に無くても困らない。でも、今回の既設コンセントはアースを繋ぐ部分が付いてるから繋いでおこう。

 初めからある程度剥いてあるので、引っ張って適量まで剥く。ニッパーで銅線が切れない程度に挟みながら引っ張ればいい。ちなみに普通の銅線もニッパーで切れ込みを入れて同じように剥く。ただ、あっちは力加減が難しい。入れすぎたら銅線を切ってしまうから。

 アース用の繋ぐところに銅線部分を挟み込み、ネジを締める。これでアースの設置も完了である。


 こんな風に、最初の一回が難しいけど一度やればこういう工事は自信がついて誰でもできるようになる。この記事を読んで、書いてある内容が理解できる人は。自分でやってみてはどうだろうか。質問があれば、コメント欄でお答えするよ。DMでは返さないけど。

 とりあえず、既設の便座の捨てる方法を調べないとな。工事で一番困るのはやはりゴミの処分方法だ……

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しゅれでぃんがー 2020/06/29 21:46

お家を直そう:「浴室に小道具を着けよう」の巻


 せっかくお風呂が完成したのだから、もっとそれっぽくしたい。ということで、仕事の廃材からまたアタッチメントを持って帰ってきた。廃材=ゴミなのでいいのだ。

 壁棚にタオル掛け、そして壁掛け鏡である。鏡は1000mmぐらい高さがあるので、持って帰るのが大変だった。途中で割れたらお終いだからね。今回はこれらを設置していく。

 本来、物の設置なら必ず床からの高さと片側の壁からの長さをビス穴分絶対にスケールで計るのだが。めんどいので水平だけ採って、高さと横の長さに関しては現物合わせ(商品自体を壁に合わせてビス穴のアタリを取ること)でいく。タオル掛けは胸の高さくらいにつければまず間違いないから、気にしない気にしない。

 ミニ水平器。500円ぐらいだったと思う。コンセントやスイッチの設置でも活躍する便利なやつである。人間の目と脳は信用できなくても、水平器の気泡が真ん中ならそれは水平である。手放しに信じよう。ビス穴用の穴に油性ペンで印をつけ(ペンキ塗ったから太い方の先っちょじゃないと付かなかった)、極細のキリで鉄板に穴を開ける。

 しかし、ここでアクシデント発生。キリが細すぎてビスが打てない。空回りするだけである。このままでは施工できないが、諦めてしまえばこれらは全部ゴミになるし、なにより浴室を発展させようという意思が無駄になってしまう。だからそれだけはできない。何か方法は無いものか……と、しばし考え込む。

 そして思いついた。ピアスビスだ。

 このビスは先っちょが普通のビスと違い、鉄板を貫通する加工がされている。現場でいくつか拾って帰ってきていたのだ。ビスはあり過ぎると邪魔だが、ある程度ストックしておくと便利である。

 これで極細キリの下穴の上からピアスビスを打ち込み、それを抜いてタオル掛けを打ち込む。もちろん下穴は全部開けてからじゃないとダメである。

 うん、いい感じ。ドアにもタオル掛けが付いてるので、開けた時ぶつからないようちょっとだけ上にずらして付けた。

 次は壁棚。これも同じように穴のアタリを現物合わせで取り、極細キリ→ピアスビスの順に下穴を開けて設置する。

 最近ではあまり見ないタイプの金具だが、どういう風に設置するのかさえ分かれば施工方法が分かる。なので難しくはない、が。高さだけスケールで取ったが、壁からの距離を取らなかったので上下で垂直にならなかった……。まあいいけど。やればよかったかな。

 最後は鏡だ。鏡は風呂椅子に座った時、顔と首ぐらいが映る程度の高さに鏡の下の際が来るようにすればいい。計ってみたら700mmぐらいだったので、きりもいいから700にした。鏡の横の長さも計って、間隔が綺麗にまとまるようにする。300mmだったので、50mm、250mmにしておいた。

 上側は計って開けるのがめんどくさかったので、これも下側の金具を付けた後に鏡を一旦設置してみて、上側に目測でアタリをつけて下穴を開けた……の、だが。ここでもアクシデント。穴が上過ぎて留めれなかった。いや、起こるべくして起こったミスだけど。上の端じゃなくて、そこから10mm下げるべきだったか。

 仕方が無いのでコーキング材を塗りたくって防水&防サビ処理。まあいけるでしょ。

 本当はビスを打つ時、打つ前に穴へちょっとコーキング材を塗布するとビスが錆びないのだが。やるの忘れてた……。私はどこまでもいい加減な人間だな。なんてことがDIYをしていると随所で否応なく自覚する。別にいいけど。自分の家だし。

 そして、全部設置完了。


 あんなにもぼろぼろだった風呂が、今やそこら辺のホテルについてる風呂程度のグレードになった。もっと完成度自体は上げられたように思うけど、まあ、及第点だしいいでしょう。ということで。

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