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2019年 12月の記事 (12)

村田護郎さん追悼記事 「彼は何をやりたかったのか」(加筆再掲)

昨年(2018)暮、村田護郎さんの訃報(加筆再掲)

※これは2019年始め、別ブログに書いた記事を加筆修正したものです

メカニックデザイナーの村田護郎さんが2018年暮にお亡くなりになったそうです。

がっちりした体格に人懐っこい笑顔。
業界の大先輩であり、アニメや特撮ヒーローものをネット越しで一緒に見ては、毎日のように私達とIRCチャットでお話していました。
本当に、亡くなるほんの数日前まで。

上下関係をあまり好まなかったため、ごろさんと呼ばせていただいており、この記事でもその呼び方で失礼致します。

僕はロボを描くために生きてるんです

そんなごろさんの口癖
「ぼくはロボを描くために生きてるんです」

彼はメカ、ヒーロー、そして特にロボットに対しては異様なまでのこだわりを見せていました。
「ロボの存在が無ければ物語が成立しない作品
 それがロボット物です」

当初、私はこの言葉の意味が分かりませんでした。ロボット物はロボットがテーマだと言うのです。
ロボットにより成される正義がテーマ、とかなら誰でも分かります。でもロボットがテーマって…?

やがて幾度となく彼の熱弁を聞いているうちに、なるほどこういう事かと徐々に理解できてきました。

例えば鉄人28号において、鉄人という「ロボット」の存在は、他の何にも置き換えられません。
鉄人を「すごく威力のあるライフル」とでもしたら、お話が成立しなくなってしまう。
ドラマも全て鉄人を中心に回っています。
それこそがロボット物なんです

とごろさんは言うのです。

「ロボという存在そのものが
 世界観でありテーマとなっている作品
 ぼくはそういうものを作りたいんです

ずっとそう言い続けていました。

だから近年のアニメで、ロボット物と冠した作品のいくつかを見ても、「これはロボがなくてもお話通っちゃうね」など、かなり手厳しい話もしておりました。

ロボットと萌え

そんな反面
「ぼくは萌えがわかってきた気がします」

私と一緒に萌えアニメを見ていたごろさんは、ある日突然そう言い出しました。

「萌えの本質はカワイイです
 それ自体が世界観・テーマになっていて
 良質の萌えアニメは
 全てカワイイというテーマへと収束しているんです」

これは先に話しましたロボット物の世界観と同じだと言うのです。
この柔軟な発想には私も本当に驚かされました。

正直この多様化の時代、ごろさんの言うようなストイックで純粋なロボット物を作れるものだろうかとも心配もしていました。
しかし、いま萌えアニメはそれが出来ているじゃないか。
ロボだって不可能ではないし、希望もある。

そう固く信じていたようです。

その晩年と求道

同じ志を持つ優秀で気の合うスタッフと、晩年苦しめられていた慢性疲労を跳ね返す体力があれば、彼の言う本物のロボアニメは出来ていたかもしれません。

村田護郎さんは単なるメカデザイナーに収まらない人です。
ロボット哲学をもった求道者でした。

この記事を読んでくださった若いロボット好きのクリエイターの方々に、ごろさん…村田護郎の志が届きますように。



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ニコニコでやっているアニメ感想トーク動画について

語る人の少ない萌えアニメ

私はもともと"アッ子P"の名前でニコニコ動画で歌活動していたのですが、ここ最近萌えアニメ・日常アニメの感想トーク動画などを作り始めました。

そもそもなぜ萌え・日常アニメなのか。

例えば庵野監督、富野監督、ジブリ作品などのもともと深い作品というのは様々な人が語っています。
しかし、そういう人たちはやはり萌えアニメ、日常アニメを少し下に見ているようで、それらを語ってくれないんですね

文化の損失

確かにレベルの低いものもあります。つかその方が多いです(汗)。
しかし、いくらなんでもこれを評価しないのは文化の損失じゃないの、レベルの作品もあることは確かなんです

偉い人が語ってくれないんだったら、私がやろう。
私程度でも、応援しないよりはマシだろう。

そんな感じで始めました。

感想トーク動画のタグ一覧はこちらです。
どれも3~5分くらいで収めるようにしていますので、気楽に聞けます。
どうぞ、ご笑納ください。

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行きつけの処方箋薬局で嫌なこと

健康食品のチラシを入れた巨大なクリアファイル

行きつけの処方箋薬局。
数センチ四方の番号札と同時に渡されるのは、B4のデカいクリアファイルにどっさり入った健康食品のチラシ

誰が使ったか分からない使い回しのクリアファイルは、インフルエンザの時期などは結構怖く、チラシもインチキサプリばかりでうんざり
付き合いとか癒着とか色々あるんだろうけどな…。

番号札だけならポケットに入れて身軽に動けるけど、巨大クリアファイル渡されるとバッグなどを用意しなければならないし、本当に邪魔。

店の人に「これ、私嫌なんですが」と言ったのですが、薬局側はそんなクレームが入るのを想定してなかったみたいで、混乱していたもよう。

薬局、変えてみようかな… ( ´ー`)

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音響を使った巨大感の出し方

距離と効果的な音

一般的に動画などに音を付ける時は、ジャストのタイミングで絵と音を合わします

例えば格闘ゲームで、敵の顔にパンチが当たったとします。
すると拳と敵の顔にパンチが接触した瞬間に、パンチの音を付ける事になります。
これは正しい事なのですが、仮にこの格闘ゲームが100メートルの巨人の殴り合いだと仮定しましょう。
(自重で潰れてしまいますが、まあここは仮にということで)

音速と距離

勘の良い方は既にピンと来たかもしれませんが、巨人同士の殴り合いなどでは、見た目より音を遅らせて鳴らす必要があります
理由は、光速と音速のズレのせいです。
地球上で光速は無視できるほどの速さですが、音速はそうもいきません。
音速は1秒間に約340メートル。意外と遅いんです
雷の光と音などで経験的に分かるかと思います。

100メートルの巨人の殴り合いを、そこそこ安全(?)な距離から観戦するとして、340メートル離れていたとしましょう。
すると、パンチが視認出来てから、パンチ音が聞こえてくるまで1秒かかる事になります。

巨大感・重圧感を出したい時は音を遅らせましょう。
逆を言えば実際に距離がなくても、音を遅らせて鳴らせば、巨大感が出る
という事です。
錯覚を利用するというわけですね。

応用

これを応用として顔面パンチより、腹パンの音を僅かに遅らせれば重みが出ます。
声の演技、タイミングなども加えれば完璧です。

顔面パンチ
パン!(軽い音) 間無し 「アッ!」(軽い声)

腹パンチ
ボグゥーン(重い音) 間を開ける 「…ぐふっ!」(重い声)

さあ、みなさんも音響演出で重圧感を出してみましょう!

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サンタのソリが家の前を走っていました

クリスマスといえばサンタさん。そのサンタさんの乗るソリは「シャンシャンシャン」という鈴の音を鳴らしながら走るそうです。

幼児だった頃、そのサンタの鈴の音が家の前を走っていたのです
遠くから「シャンシャンシャン…」と聞こえ、やがて去っていく。クリスマスに限らず寒い夜には必ず聞こえたものです。

子供心に私は「サンタさんが来た!」とワクワクしたのではなく、サンタという非日常の存在が家の前を走っているという事実に恐怖していたものです

…まあ、ネタを明かせば車のタイヤチェーンの音だったんですけどね。

でも未知なるものへの畏怖みたいなものを感じ取った子供時代でした。

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