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本番なしの記事 (5)

ぽけっとイズム 2023/11/16 20:24

【祝】「本番なし」公式ジャンル化、成る!!

 宴だ!!!!!

 ……はい、一旦落ち着きます。

 今回の記事は、タイトルとサムネイルにある通りの話題についてです。ただただ喜んでいるだけの内容になってしまいますが、お付き合いいただけますと幸いですm(__)m

 最後にちょっとだけ真面目なこと言います。

「本番なし」が公式ジャンルになったぞ!!

 本日14時、DLsiteさんの公式ジャンルリクエストキャンペーン第2弾の結果が発表されました。

 私はこのキャンペーンで、前回実施時に引き続き「本番なし」を推していた訳ですが……。

 やったぜ。

 本当にめでたい。ついに、「本番なし」がDLsiteの新たな公式ジャンルに加わることになりました。

リクエスト理由をピックアップしていただいた

 そしてそして、こちらをご覧ください。

 投票の際に「リクエスト理由」を同時に送信することが出来たのですが、取り上げられた2つのうち、サークルの意見として掲載されている後者の文章。

 これ、ワシが書いたやつ。

 こちらの記事でご紹介した文章を、そのまま載っけていただきました。熱意が伝わって嬉しい限りです……。

「本番なし」需要の大きさ

 また、今回非常に印象深かったのは、X(Twitter)で「本番なし」需要の大きさが可視化されたことです。

https://twitter.com/tomotomo_Japan/status/1724004115804819816
https://twitter.com/potemkin0P/status/1724273256985670120

 上のツイートは、キャンペーン結果の正式発表以前に投稿されたもの。実は今回、発表より前に「本番なし」をはじめとする新ジャンルが実装されていたのです。

 正式発表前に触れてしまった落ち度については一旦棚に上げるとして、ご覧いただきたいのはぽちょむきんさんのツイートへの反応の大きさです。

 もちろん「本番なし」を検索避けとして使うことを想定した反応、そもそも要らないよね……という反応も一定数存在するのですが、大半の方々は「本番なし」ジャンルを積極的に肯定してくださっています。

 人それぞれ解釈や許容範囲もあるとは思いますが、これだけ多くの人が「本番なし」に関心を抱いているというのは、大変心強いです。

 今回の公式ジャンル化によって、益々「本番なし」が広がっていくことも期待出来るでしょう。

先輩方に感謝

https://twitter.com/tomotomo_Japan/status/1724376538341359933

 こちらのツイートでも言及したのですが、実は私が「本番なし」を積極的に推すようになったのは今年度に入ってから。ジャンル化に向けて色々と活動もしてみた訳ですが、「普及」という観点ではほとんど貢献していないのが実際のところです。

 くしもとハウスさんをはじめ、何年も前から「本番なし」ジャンルを盛り上げてきた方々がいらっしゃたからこそ、今回の結果に繋がったことを忘れてはいけないと思いますし、本当にリスペクトの念に堪えません。

 今後は私も、「本番なし」界隈を盛り上げていけるような作品を世に出せるよう精進していきたい……と考えています。

一抹の不安

 さて、ここからはちょっと真面目なお話。

 今回、めでたく公式ジャンルとなった「本番なし」ですが、私個人としては今後ひと悶着あるのではないかと予測しています。

 というのも、既にX(Twitter)の方で「本番なし」の解釈について疑問が提起されている他、そもそも「本番なし」はマゾ向け羞恥・露出ものなどといった全く趣向の異なる属性を包括する概念であり、単独でピンポイントな検索を行えるようなタグではない……という現実があります。

 もしかしたら、「本番なし」を検索除けとして活用しようとするユーザーが、タグの付いていない作品に対して不満の声を上げるかもしれません。

 そういった齟齬から軋轢を生まないためにも、クリエイターには「本番なし」ジャンルのみに拘泥するのではなく、タグ付けを丁寧に行うことこれまで通りに作品紹介等でプレイ内容を明示することが求められるのではないかと思います。

 私も心掛けていきたい。

おしまい

 本日はここまで。

 念願の「本番なし」の公式ジャンル化。本当に嬉しい。最後はネガティブな見通しについても触れてしまいましたが、良い文化を醸成して界隈を発展させていきたいですね。

 それでは、失礼致しますm(__)m

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ぽけっとイズム 2023/10/22 18:00

オススメの「本番なし」作品紹介!!

 お疲れさまです!

 本日は、DLsiteさんの「公式ジャンルリクエストキャンペーン」が明日10月23日に受付終了となるのを前に、これまで私が推してきた「本番なし」ジャンルの作品(実際にタグが付けられるかは制作者さん次第ですが)の中から、オススメの数作品をご紹介してみたいと思っております!

 沢山の作品がありますが、今回は入門編となるような意識で選んでみました。作品の形式も、ゲームのみに限りません。

 それでは、いってみましょう!!

学園祭で全裸喫茶⁉(てんぷら工房)

 初っ端から、ゲームではない作品のご紹介となります。

 てんぷら工房さんの『学園祭で全裸喫茶⁉』は、ギャグマンガ風のてんやわんやな内容。素朴な絵柄も魅力の漫画作品です。

 全裸喫茶……?セックスシンボル科……?

 考えてはいけません。とにかく、学園祭という空間で露出してしまう女の子たちの描写を純粋(?)な心で楽しみましょう。

 てんぷら工房さんの作品では、『アイドルが全裸で映画撮影』なんかもオススメ。その他の作品も「本番なし」好きな方には刺さるものばかりだと思いますので、是非サークルページの方をご覧になってみてください!

QrinSwayシリーズ(あぶらそば日和)

 お次は、気軽に楽しめる短編RPG『QrinSway』シリーズです。

 シリーズを通じて、主人公のナズナちゃんがひたすら恥ずかしい目に遭う構成になっています。とにかく、本当に容赦なく恥ずかしいシチュエーションが連続します。

 第二作の「銭湯編」まではソフトな描写が多い印象ですが、第三作の「催○編」では、それはもう大変なことになってしまいます。再起不能になってもおかしくないレベル。

 戦闘もありますが、レベル上げ等の面倒な作業とは無縁のシンプルな仕様です。

クロネのきもち~星降る村の魔女見習い~(ビエログラフ)

 こちらは、今年発売の「本番なし」作品の中では恐らく最も高い評価を受けている『クロネのきもち~星降る村の魔女見習い~』。

 改めて取り上げるまでもないかな?と思ったのですが、本番なし入門編ということで、「これを最初の一本に!」という主旨で紹介させていただきます。

 主人公は、魔女見習いのクロネちゃん。

 ……可愛い。とにかく可愛いのだ。

 「セクハラシチュ全特化」という触れ込みになっていますが、それ以前のコンセプトからシナリオの内容まで、とにかくこだわりが凄い。無知から羞恥へと至る構成、それにマッチしたシチュエーション。

 変な話なのですが、この作品を「本番なし」で出していただいたことに私は本当に感謝しています。

 ゲームをクリアしたとき、あなたもクロネちゃんが大好きになっているはず!

 ……そして昨日大発表がありまして、クロネちゃんが登場する新作ゲームの制作が公表されました。「本番なし」の主旨からは外れるのですが、詳細はビエログラフさんのCi-enで是非是非チェックを。

魔拳師さら(くしもとハウス)

 こちらも、わざわざ紹介する必要はあるのか……?と悩むレベルの大定番。くしもとハウスさんの『魔拳師さら』です。

 ただやはり、「本番なし」ジャンルを語る上では外せない作品。

 2022年12月には「ver.2」へとアップデートを遂げており、イベント等の内容追加も行われています。

 もしかしたら、まだアップデート後の追加要素は遊んでいない……という方もいらっしゃるかもしれませんね。個人的には追加要素のほうに刺さるシチュエーションがありましたので、是非遊んでほしい……!

 ツクール製のゲームを遊び慣れている方なら、ストレス皆無で進めていけるゲーム性だと思います。そうでない方にも、遊び甲斐のある一本としてオススメ出来る名作です。

JK丸裸修学旅行の夜(日本ダンディ)

 こちらは漫画作品。

 羞恥・露出シチュ作品を多く描かれているサークル「日本ダンディ」さん。「本番なし」の作品も数多く発表されています。

 ……そして、個人的なお話になってしまいますが、私の「本番なし」、「羞恥・露出系」を好む性癖を形成したのは間違いなく日本ダンディさんの作品群。

 中でも、この『JK丸裸修学旅行の夜』は、人生でも最初に手に取ったエロ漫画だったんじゃないかな……。それもあって、数多くのオススメの中からこちらをピックアップさせていただきました。

 もう完全に自分の好みを吐き出す感じになってしまいますが、他に『露出テストプレイ』、『全裸徘徊AfterSchool』も特に好きな作品です。

 ……しかし、本当にこれらに限らない。「本番なし」が好きな人、「羞恥・露出」系が好きな人はマジで全員全部買え!!!!!ってくらいの勢いでオススメしたい(それらを好む人は多分ほとんどが知ってると思うけど……)。

露出であそぼう(sol-fa-soft)

※個人的な感覚上「ノーカン」なので失念してしまっていたのですが、妄想の中での本番描写がありました。その点のみご留意の上でご覧くださいm(__)m

 最後にご紹介するのは、sol-fa-softさんの『露出であそぼう』。

 初めての露出、そのドキドキ感を中心に据えたロリ系の作品になっています。sol-fa-softさんの数多い露出系作品の中でも、個人的に最も童心(語弊)に帰れた作品です。

 何というか、インターネットが普及しておらず、かと言って道端にエロ本が落ちているようなこともない……という時代・環境で少年・少女期を過ごした人であれば、きっとこんな感じの想像をしてドキドキしていたと思うんですよね。

 詫び寂びではないですけど、不思議なノスタルジーに浸れる名作だと思います。

 ……ちなみにこの作品、2005年発売だそうです。その当時、私は鉄道やウ〇トラマン、ム〇キングなんかに熱を上げていました……。

おしまい

 本日はここまでとなります。

 私自身が「羞恥・露出系」を標榜してゲーム制作を行っていることもあって、前戯の描写が好きで「本番なし」を求めている方々とは少し違った視点からの紹介になった気がします。

 本当はもっともっとオススメしたい作品があったのですが、「本番なし」で遊べるものの作品全体としては本番描写を含む……というケースが多かった印象です。

清き一票を!

 てな訳で、「公式ジャンルリクエストキャンペーン」に向けた選挙活動?アピール?もこれにて一段落ということになります。

 「本番なし」に一票を投じてくださる方も、他のこだわりをお持ちの方も、締め切りは等しく10月23日の23時59分となっております。くれぐれもお忘れなきよう!

 それでは、失礼いたしますm(__)m

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ぽけっとイズム 2023/10/17 23:01

今度こそ!「本番なし」を公式ジャンル化したい!!

 お疲れさまです!

 皆さん、早くもこの時がやってまいりました。


          (↑クリックすると公式サイトにジャンプします)

 そう、「本番なし」公式ジャンル化への再挑戦の機会です!!

 ……もとい、DLsiteさんの公式ジャンルリクエストキャンペーン第二弾ですね。年に一回程度の開催になると予想していたのですが、まさかの4ヶ月で復活

 今回は、前回のキャンペーン時に書いた記事に続き、「本番なし」の公式ジャンル化に向けた動きについて書いてみたいと思います。

そもそもこれは何?

 まずは、そもそもこれって何?という方々に向けて簡単にご説明いたします。

 「DLsite公式ジャンル」とは、DLsiteで作品を検索する際などに利用される公式のタグのようなもの。

 このキャンペーンは、これまで運営さんの方で用意されていた公式ジャンルを一般ユーザーから公募しよう!という趣旨のイベントになっています。

 ちなみに、初めての開催だった前回は、「乳首責め」、「オホ声」、「メ○ガキ」、「快楽堕ち」、「クリ責め」の5つが新たなジャンルとして採用されました。

「本番なし」の公式ジャンル化に向けて

 そして、前回も一部で有力候補と目されながら、落選の憂き目に遭ってしまったのが「本番なし」ジャンルです。

 以前の記事も是非参照していただきたいのですが、制作しているゲームの方向性との親和性が非常に高く、私は前回開催時から一貫して「本番なし」を推し続けています。

 落選した時から個人的に色々と考えるところもありまして、10日ほど前には『「本番なし」の分類に関する一考察』と題した記事をアップするなど、公式ジャンル化に向けた草の根の活動を続けていこうとしておりました。

 そこへ訪れた2度目のチャンス。今度こそ成就させたい……という気持ちを非常に強く持っています。

清き一票を!!

 ということで、「本番なし」作品を少しでもご愛好いただいている皆さま、何卒ご協力をよろしくお願い申し上げますm(__)m


『「本番あり」の作品が多くを占める中、「本番なし」のエロを描いている作り手側の人間として、このジャンルは必要不可欠だと思っています。本番という一線を越えるか越えないかの「境界線」は、作品の性質を根本から左右するものです。こだわりをもって描いている「本番なし」の魅力が、公式ジャンル化による検索性の向上によって、より多くの人に伝われば嬉しいな……と思っています。』


 私は、以上の文章で応募してきました。

 前回の文言よりも少しトーンダウンしているのですが、今回はサークルとしての投票のため、少しシンプルな表現にしてみました。

 受付の期間は10月23日までとなっています。「本番なし」に投票される方もそうでない方も、忘れないようにしましょう!

おしまい

 本日はここまで。2度目の機会、届くといいな……。

 次回は『箱庭からミライへ』の進捗報告。着せ替え画面の改造とセーブ/ロード画面についてご紹介します!

 それでは!

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ぽけっとイズム 2023/10/07 20:00

「本番なし」の分類に関する一考察

 お疲れさまです\(^o^)/

 今回の記事では、『「本番なし」の分類に関する一考察』と題しまして、ジャンルとしての「本番なし」をちょっとだけ深堀りし、個人的な考えをまとめてみようと思います。

 私は以前の記事やX(Twitter)への投稿などで、ジャンルとしての「本番なし」について度々言及してきました。

 冒頭では、その文脈で「本番なし」の現状について述べています。興味の無い方、時間の無い方は、目次から本題の『「本番なし」の分類図』までスキップしてください。

「本番なし」の現状と一般的な理解度

 現時点の同人界隈において、「本番なし」は比較的マイナーなジャンルです。

 一般には「成人向け=本番あり」という観念すらあるように感じられ、「本番はない」という情報がそれ自体を好む人向けではなく、本番描写を当たり前に求める人への注意喚起として明示されているようなケースも見られます。

 そして、先日DLsiteで行われた公式ジャンルリクエストキャンペーンでは、様々な要素から「本番なし」が有力候補とされながら、「メ○ガキ」や「乳首責め」などに抑えられて落選の憂き目に遭ってしまいました。

 「本番なし」作品への需要が一定数ある一方で、どこかジャンルとして確立する決め手に欠け、一般的な存在には成り切れていない……というのが、率直な現状なのではないでしょうか。

 この「決め手に欠ける」という部分。私は、Xを見ているとたまに見掛ける、以下のような意見にもよく表れているのではないかと思っています。

「どこからどこまでが本番なしなの?」

「定義がよく分からない。」

 ……「本番なし」好きの皆さまなら、一度は目にしたことのあるのではないでしょうか。

 いずれにしろ、一般的にはこのように、『「本番なし」って何なの?』と、そこから疑問符を持たれてしまっている。即ち、「本番なし」という字面を読んだ人の解釈が一意に定まっていない。ここに大きな問題点があるのではないかと考える訳です。

「本番なし」を広めるために

 それならば、作り手側で「本番なし」とは何ぞやというのを押し出し、一般的な理解度の向上を図ろう!

 ……とはいかないのが、この問題の難しいところ。

 こちらは、昨日投稿された他サークルさんのポストなのですが……

https://twitter.com/kuyan_yanahashi/status/1710186287205073262?t=2lYKMkhoKV0tVsCOMXuWjg&s=19

https://twitter.com/kushi_mote/status/1710223028444098878?t=GUphKH8s1JgcrD-8GgsjOw&s=19

 このように、作り手側としても解釈やスタンスは十人十色なのです。

 しかし、これは「本番なし」というワードが具体性を持たない概念的なものである以上、どうしようもありません。

 「本番なし」とはこういうことだ!

 と、誰にも言い切ることが出来ない。

 個人的には、これが先述の公式ジャンル化企画で「本番なし」が落選した一因なのではないかとも思っています。



 そこで私は考えました。



 まずは作り手である我々が、「本番なし」にはどういう描写・表現が内包されるのか「本番なし」とはどういうのものなのか、その整理をするべきなのではないだろうか。

 もちろん、『これは「本番なし」、あれは「本番なし」ではない』……というように、特定の描写・表現・作品にラベルを付けていくというような主旨ではありません。

 あくまで傾向として、「本番なし」というジャンルはどのように分けられるのかを私個人の主観で分類し、皆さまにお示ししてみようと思います。

「本番なし」の分類図

 さて、ここからが本題です。

 繰り返しますが、これは私個人の主観による分類。これを見て、皆さまの「本番なし」観はどれに近いか、あるいはそもそも図とは違う分類が出来るのではないか……等々について、考える材料としていただければ幸いです。

 それではどうぞ。

 さて、いかがでしょうか?

 この図は昨晩3時間ほどを掛けて作成したものになっています。一体、こんな夜中に独りで何をやっているんだろうか……と自問自答しながら眠い目を擦りつつ作ったので、まずは褒めてください()

 ……冗談はさておき、分類の詳細についてご説明いたしましょう。

 前提として、今回の分類は成人男性向けの同人作品女性が主体の表現についてのものであることをご了承ください。

「本番」は「性行為」か「挿入行為」か

 まず、「本番なし」を「性行為なし」と「挿入行為なし」に大別しています。

 先述の『「本番なし」とは何なのか』という問いに答える上で、まず明確にしておきたいのが「本番」の定義です。この部分から、恐らく様々な意見があることでしょう。

 ある人は、いざ合体しようというまさにその瞬間を「本番」と言うかもしれません。しかし別のある人にとっては、服を脱いで肌を重ねあった瞬間が「本番」の始まりともなり得るでしょう。

 こういったことは人それぞれの価値観や感覚によって定義が異なるでしょうから、辞書を引いたり多数決をとったりしても意味はありません。

 ともかく、ここで「本番=性行為」と捉えるか、「本番=挿入行為」と捉えるかという2通りの考え方が生まれます。今回は、それぞれを以下のように考えてみました。

性行為
 :男女の営みとしての性行為、フェラ愛撫などを含む性的な行為全般

挿入行為
 :男性器を膣に挿入する行為

 どうでしょうか。今回の分類では、「挿入行為」のみが無い「挿入行為なし」と、男女間の性的な行為全般が無い「性行為なし」に分けている訳です。

 やはりこの時点で、「本番なし」好きの方の間でも、どちらを好むかという傾向が分かれたのではないでしょうか。例えば、前戯は好きだけど挿入描写はなくていい……という方は「挿入行為なし」、ペッティングの描写も要らない……という方は「性行為なし」の方に進んでいただければよいということになります。

 ここからは、図の左上から順に分類のご説明を進めていきます。自分の好みの部分だけ見たい、という方は適宜スキップしてくださいね。

百合はどうなんだ百合は

 さて、先程は性行為を「男女の営み」として定義した訳ですが、ここで一つの疑問が浮かびます。

 女の子同士はどうなんだ

 と。

 昨今のジェンダーが云々という動きとは関係なく、我が国には男同士女同士の性愛や性行為を許容する、挙句の果てには外から愛でるような文化がある訳です。これは同人界隈においても変わらない……というか、そういうのが集まるのが同人界隈ということになっています。

 ということで……

 「性行為なし」を、「百合の性行為あり」と「あらゆる性行為なし」の2つに分けています。

 男女の裸の交わりは挿入がなくてもあんま好きじゃないけど、百合百合してるのは大好きだぜ!!!!という方は前者、女の子同士でもちょっと違うよなぁ……という方は後者にお進みください。

 また、後者の「あらゆる性行為なし」に分類される作品については、そのままあらゆる挿入行為・ペッティングがない訳ですから、自ずと羞恥系・露出系の描写が増えるものと思われます。

 当サークルの作品を例に出すと、第3作の『ハプニングは突然にっ!』がこれに当たる、ということになるでしょう。主人公のユウカは、思わぬハプニングによってほぼ全裸で夜の住宅街を歩き回ることになるのですが、男女共に誰かと肌を重ねるようなシーンはありません。

女の子にちん〇んが無いと思うなよ

 お次は上記の「百合の性行為あり」について。女の子同士の性行為、と言っても色々な描写があります。

 そして、女の子にはちん〇んがない……とも限らないのです。

 図では「ぺ二バン等の挿入あり」としていますが、もちろんそれに限りません。ふたなりなら生のモノが生えている訳ですし、解釈によっては男の娘もこの分類に含めることが出来るかもしれません。生物学的にオスかメスか、なんて関係ねぇのがこの界隈です。

 「挿入なし」については読んで字の如く。女の子同士でも挿入はなしだよ、という純潔主義を貫きたい方向けの分類となります。

えっちは一人でも出来る

 左側の枝分かれはここでおしまい。

 しかし、分類上もう一つ、これの有無で作品の性質が変わるのではないかと思われる要素があります。

 そう、一人だって性行為は出来るではないか。

 これを独立させたのは、上で枝分かれさせた分類それぞれからオナニーの有無を分岐させると、単純に見た目が汚くなるからです。また、ディルドを用いるような挿入を伴うオナニーについては、後述のカテゴリーに含まれますのでここでは除外。

 しかし、やはりオナニーがあるかないかでは、特に露出系作品の性質が大きく変わってきます。

 例えば当サークルの第2作『はじめてのすっぽんぽんビーチ!!』は、日本人留学生の女の子がヌーディストビーチという異文化を文字通り全身で、肌で感じてエンジョイする!というコンセプトの作品。

 本編ではもちろん挿入描写も性的行為もなく、ただただ主人公のモモカとホストシスターのアリスすっぽんぽんでビーチを歩き回る、という内容なのですが……。

 例えばモモカが、生まれて初めて公の場で、男性の前で裸体を晒すことに興奮してしまって理性を失い、その場で人目も憚らずオナニーを始めてしまったら……どうでしょうか?

 いや、それもそれでアリなのは確かなんですけど、前述のコンセプトとはまるで違うテイストの作品になりますよね。

 ということで、やはりこのオナニーの有無は分類上必要だと考える、という訳でした。

女の子には挿入できる穴が2つある

 では、図の右側に行きましょう。

 ……まぁ、小見出しの通りですね。2つ穴があるじゃねぇかと。

 (アナルは形容詞なので「アヌス」とするのが正確なのですが、ここでは「アナル」を名詞的に使っています。ツッコミ禁止です。)

 一般的にはそうじゃないんですけど、この界隈では後ろの穴も「挿れる穴」と認識されてしまうバグが、通常と比較して多く発生してしまうようです。この分類は、それに対応するものとなります。

 ……と、おちゃらけたことを言ってみたのですが、実はこの部分にはジャンルとしての「本番なし」とその分類それぞれに通底する、ある要素を見出すことが出来ると思うのです。

処女性とその解釈について(余談)

 それが、処女性

 何を気持ちの悪いことを、と思われる向きもあるでしょうが、極めて真面目なお話をします。

 処女とは何か、と聞かれたとき、皆さんはどのように答えるでしょうか。……はい、気持ち悪いでしょうが、ちょっとだけ付き合ってください。処女とは何ですか?

 ……当たり前ですが、一般的に「処女」とは性交渉の経験が無い女性のことを指して用いられる言葉です。

 維新以降の我が国における処女性について振り返ってみると、身分制度の解体・再編やキリスト教的価値観の流入によって、明治中期頃には貞操観念の高まり婚前交渉への風当たりが強くなるような風潮が見られたようです。

 実際、手元にある明治後期の医学書(ゲーム制作の資料として買った)には「女は結婚初夜まで操を守るべきであり、恋愛はほどほどにするように」という旨が書いてありますし、明治から昭和初期頃の文学作品には、結婚と処女喪失を一体のものとする描写が多く見られます。

 現代に至ってはそういった価値観はすっかり薄れている訳ですが、どこか処女性に神秘的なものを見出す、感じるという感覚をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。NTR作品が馬鹿みたいに売れてる訳ですから、全くの的外れということもないでしょう。

 では、そんな身近(?)な「処女性」について、皆さんは明確に言語化、線引きをすることが出来るでしょうか?

 ……例えば、膣への挿入行為を経験したことは無いものの、アナルセックスは何回も経験あり、という女性に対して、あなたは「処女性」を感じるでしょうか。

 どちらの経験もないものの、特定の男性との間に日常的にペッティングをする関係がある女性に対しては?女性同士の性行為によって破瓜に至ったが、それ以外の性行為はもちろん男性に肌を晒したこともない女性に対しては?

 ……はて、この「処女性」の線引き、「本番なし」を分類する作業に似ていないでしょうか?

 即ち私は一つの仮説として、「本番なし」の描写を好む人、その趣向は各々の中にある「処女性」の解釈、その線引きによって類別出来る。そして、それは「本番なし」の分類を行う上でも極めて重要なファクターになると考える訳です。

 ……と、しょーもないことを回りくどく、小難しく書いてしまったのですが、要するにこの分類では「処女性」という概念を念頭に置いていますよ、ということが伝わればOKです。

挿入する物によって感じ方が変わる不思議

 っつーことで、話を戻して図の右下に行きましょう。

 「処女性」について考えるのであれば、ちん〇ん以外なら挿入してもいいのか?ということについて考えない訳にはいきません。

 生物のオスとしてならば、交配相手のメスが性器に何を突っ込んでいようとも、それが子孫を残す競争相手である別のオスのモノでなければ何でも構わないはずです。

 しかし人間、そうではないという意見を持つ個体もいます。破瓜という結果がある以上、男性器以外によって貫かれる描写も避けたい……という方もおられるはず。そんなあなたには、こちらの分類が役に立つはずです。

 ……あと、触手に犯される描写だったり、未経験なのにぶっといディルドを突っ込んじゃったりする描写もカバー出来ますね。はい。

被虐性の程度によって全然変わるよね

 そして、最後にこちら。

 分類図の中に組み込むのはちょっと難しいけれど、好みを大きく左右する要素として「被虐性」という概念を提示してみたいと思います。

 例えば、分類上同じ「性行為なし>あらゆる性行為なし」の露出描写でも、一人でこっそり露出するのと、望まず大勢の男の前で裸になるのとでは、心理的負荷や悲壮感が全く異なりますよね。その度合いによって好む好まないも変わってくるはずなので、欄外に表記させていただきました。

 「処女性」の解釈による線引きと、各々が好む「被虐性」の程度。この組み合わせによって、「本番なし」の分類図は完成となる訳です。

あなたはどれが好き?

 これで、分類のご説明は終了となります。あなたの「本番なし」観に合致する分類はありましたでしょうか?

 私のものとは異なる視点、分け方もあると思いますので、「こうじゃない?」というご意見があれば是非コメントください。分類図を辿って「自分はこれが好き」というのも大歓迎です。

 ちなみに私は……

 ペッティングはなし、もちろん挿入もなし、百合描写は場合によるかな。オナニーの有無はどっちでもいい。被虐性は低めが好きです。

おしまい

 本日はここまで。

 今回は基礎研究的な感覚半分、遊び感覚半分で分類をしてみた訳なのですが、いずれは「本番なし」に対する解像度が上がって、作り手が自信を持って「本番なし」の作品を出し、買い手側ももっと明確にニーズを打ち出せるようになって、「本番なし」ジャンルがどんどん盛り上がっていけばいいなぁ、と思っています。

 あと公式ジャンル化も今度こそ実現させたいよね。

 私も、作品の完成と頒布で貢献出来るように頑張ります。

 次回は『箱庭からミライへ』の進捗報告!それでは失礼します( `ー´)ノ

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ぽけっとイズム 2023/06/07 20:00

「本番なし」を公式ジャンル化したい!

 お疲れさまですm(_ _)m

 本日は、ちょっとした雑談というか、プレゼンというか、選挙活動というか……。

 こちら、DLsiteで始まった「あなたと作る、DLsiteのジャンル」キャンペーンについての記事になります。

何コレ

 はい、そもそもこれは一体何なのか。

 DLsiteには、検索の際などに指定出来る「DLsite公式ジャンル」というものがあります。

 今回のキャンペーンは、その新しいジャンルをDLsiteユーザー・クリエイターから募集しようという試みになっています。

「本番なし」をジャンルにしたい

 そして今回、私が推したい新ジャンル。

 それが、「本番なし」です。

 読んで字の如く。本番、即ち挿入の描写が無い作品群がカテゴライズされることになるであろうジャンルになります。

 当サークルの過去3作品には、今のところ本番の描写は登場していません。現在制作中の『箱庭からミライへ』も、その次の作品になる予定の『Shamed Princess』も同様に、挿入シーンは盛り込まないつもりです。

 一般的には、セックスのシーンがあった方が「エロい」とされるかもしれません。それによって、売上が伸びるかもしれません。

 しかし、本番が無いエロだってエロいし、むしろ私はそれが好きなのだ。

 今後、本番・挿入を描くならば、作品・ストーリーの性質上その描写が相応しいと確信出来たときにしよう。弱小クリエイターですが、そう心に決めています。

 また、これまでサークルの特色として標榜してきた「羞恥(/恥辱)」と「露出」。この既存2ジャンルに「本番なし」が加われば、私が目指している作品の方向性がより鮮明になります。そして何より、他サークルさんの「本番なし」作品が見つけやすくなる。これメッチャ大事。

清き(?)一票を

 ということで、私は以下の文面を添えて「本番なし」に投票してきました。


『ゲーム、同人誌、CG集、音声作品……、どの形態でも、R-18・成人向け作品は「=本番あり」というのが一般的な認識になっているように感じています。しかし、「本番がない」エロもエロいんだぞ、と。挿入描写の有無、一線を越えるか越えないか、というこのラインは、その作品、そのシーンを全くと言ってよいほど変質させる、まさに「境界線」です。この「境界線」が「本番なし」ジャンルの公式化によって可視化され、「本番なし」作品の魅力が広く認知されたら嬉しいな、と思っています。』


 届くといいな……(´・ω・`)

 是非、皆さまも「本番なし」ジャンルの新設に向けて投票のご検討、何卒よろしくお願い申し上げます。

 もちろん、それ以外のジャンルが欲しい人はそれを真摯に書いて投票するんだぞ。旗を掲げろ。

余談

 ここからは余談になるのですが、キャンペーンのページにはこんな記述があります。

 ……そう、実は「本番なし」は自由記述の投票方式にあって、数少ない記入例として挙げられているんですよね。

 これが吉と出るか、凶と出るか……。

 でも、「Twitterでもかなり反響が」っていうのはホントなんですよね。以前、私は「本番なし」ジャンルについてツイートしたことがあったのですが、

https://twitter.com/tomotomo_Japan/status/1649860625139634176

 こんな感じで、なかなかの数のいいね、リツイートをしていただけました。その甲斐あってか、

https://twitter.com/Athena_DLch/status/1650315416194142208

 アテナちゃんにも反応してもらえたり。ちょっと文脈違うけどね。

 さらに、過去に遡ると何度か「本番なし」ジャンルの必要性を訴える記事、ツイートが散見されるんです。

 ……「本番なし」作品愛好家の方々、空前の大チャンスです。

 恥ずかしがらずに投票しよう。是非、是非。

おしまい

 本日は以上。

 次回は『箱庭からミライへ』の進捗報告、えっちな衣装を紹介します。

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