制作開始の告知と同時に実施していたご意見募集の受付が8月31日をもって終了しました。ご協力ありがとうございました。
今までも読者アンケートを通じて「むしろこういうシーンが見てみたかった」という形で具体的なご意見に接してきましたが、今回は完成した作品への感想ではなく、制作を本格始動させる前にそうしたご意見をいただけたわけで、とても新鮮で刺激的な経験になりました。
これから制作を進めていく過程で何度も読むつもりでいますが、一応現時点で簡単にまとめておきたいと思います。
アイデアの扱いについて
「消費者にリクエストされた機能をどんどん追加して作り上げた多機能家電が結局消費者にウケなかった」
という話を聞いたことがありますが、この理屈は創作でも多分同じで、リクエストされた要素をてんこ盛りにすると作品全体がゴチャゴチャになって結局誰にも喜んでもらえないものになってしまうのではないかと思います。
今回たくさんのアイデアをいただき、その中には是非とも使いたいと思うようなものがたくさんありましたが、そこで取捨選択を怠ると作品が単なるアイデアの寄せ集めになってしまうなと思いました。
頂いたご意見は何度も読んで咀嚼して、その中で自分のアイデアと同レベルにまで吸収できたものだけを使うようにしたいと思います。
エロ要素について
大きなグループとして「やっぱりエロ要素が欲しい」派と「エロがあると逆に萎える」派があるようです。私自身は後者寄りなのですが、割合で言うと4:6ぐらいの微妙なラインなので、中途半端な立場です。エロ作家なので「エロが欲しい」という意見はもちろん理解できます。
ただ、その一方で、安易なエロ要素の導入は「敗姫処分」シリーズが大切にしている「戦いのシリアスさ」を損なう可能性があるので、その辺は慎重に考えています。基本的には「エロいシチュのエロス」よりも「ピンチや敗北のエロス」の方を追究したいと思います。
実際にどうするかは今のところまだ未定ですが、エロ要素については本編以外のところで補完した方が作品の軸がブレないのではないかと考えています。
ストーリーについて
ストーリーについてもたくさんのご意見を頂きました。ただ、ストーリーに関してのアイデアはそれぞれが独自の基本設定をもっているので、複数案からつまみ食い的に採用するのは少し難しいなと感じました。
今後初稿の基本設定や大体の流れが固まっていく過程で、それと両立出来ない設定のアイデアは良いものでも割愛することになると思います。ただ、その場合でも、「今回は採用できないけど、このプロットで一本描いてみたいな」というアイデアはたくさん出てくると思うので、それは今後の創作活動の中で活かしたいと思います。