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ミニゲーム更新!

ミニゲーム更新!

不定期のミニゲーム更新です!
ダンジョン飯いいよね……
というわけで

ダンジョン内でパーティが寝静まったところでマルシルがファリンに……と考えるとふふふってなります。
というのはおいておいて裸を描かねば! というわけで差分はオナニーマルシル。

しかし難しい構図で、うーん……
とにもかくにも下記リンクからゲームを遊んでくださいませ~。

サークルおやしきホームページ
ミニゲームはweb公開・基本無料・不定期更新!
絵は練習で描いたものとなりますが、公開する場所を作ることで、練習にも緊張感が生まれます。
基本は無料ですが、アルバム機能やボム数の増加など、Ci-enで応援プランに加入していただけますと特典がつきます!
どうか、ご支援賜れますよう、よろしくお願いいたします! *特典パスワードは月一で更新されますのであしからず。

【 応援プラン 】プラン以上限定 支援額:100円

特典は無料公開のミニゲームのアルバム機能の解放とボム数の増加です!

プランに加入すると、この限定特典に加え、今月の限定特典も閲覧できます 有料プラン退会後、
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新年のご挨拶と無料ミニゲーム

旧年中は大変お世話になりました! 本年もよろしくお願いします!

去年は皆様の応援のおかげで長く開発の続いた「体あたりセックスよろしくお願いします」を発売することができました。
改めて御礼申し上げます。
今年もまたふたなりレズゲームを開発し、発売にこぎつけたいと日々がんばっております。
どうか、本年も応援のほど、よろしくお願いいたします!



無料ミニゲーム!

現在は新作のシナリオを書き終わり、今度は絵を描こうとがんばって練習中でございます。
1月中は練習に費やしたい所存です。
ある程度は描けるものの、描けば描くほど色々と足りていないなと感じる日々です。
何よりまず、描いてきた枚数が、経験値が全然足りない!
絵の全てを完璧に仕上げる技量も時間もない以上、どこかしらで省略や簡略化が必要であり、逆にここはしっかりやらないと絵にならない、ここが見栄えするとイイ感じになる、そういうポイントの見極めが上手くできていない気がします。なので、まずは描く量を(略)。絵を完成させる見極めを(略)。練習するべきは(略)。

資金難です!
そもそも自分で絵を描くのはお金がないからイラストレーター様に頼めないという情けない事情があります。
その資金難を少しでも解消するため、ミニゲームを作成しました!
web公開・基本無料・不定期更新!
絵は練習で描いたものとなりますが、公開する場所を作ることで、練習にも緊張感が生まれます。
基本は無料ですが、アルバム機能やボム数の増加など、Ci-enで応援プランに加入していただけますと特典がつきます!
どうか、ご支援賜れますよう、よろしくお願いいたします! *特典パスワードは月一で更新されますのであしからず。

して、肝心のミニゲームですが、ブロック崩し風シューティングです。

本当にミニゲームです。あっという間にクリアです。
まあちょっとした暇つぶしみたいに遊んでいただけたら幸いです。
そして応援プランにご加入いただけるといっぱい幸いです!

して、肝心のミニゲームはこちらで公開しております!
サークルおやしきホームページ
ちょっくら遊んでみてください!



今年もよろしくお願いいたします!

新年となりました。
これからもふたなりレズゲーをメインにゲームを製作していきたいと考えております。
またウィンターセールで旧作が20%オフとなっております!


体あたりセックスよろしくお願いします
この冬休み、いちゃいちゃしたふたなりレズを是非ご堪能ください!
そしてどうか、これからもサークルおやしきを応援よろしくお願いいたします!

【 応援プラン 】プラン以上限定 支援額:100円

ミニゲームのアルバム機能とボム数増加です

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シナリオ第一稿 終了! & 冬セール!

ウィンターセール!

冬ですね! 年末ですね! ウィンターセールです!
全品20%オフとなります!


ふたなりレズARPG「体あたりセックスよろしくお願いします」、どうかよろしくおねがいします!
いちゃいちゃしてます! ラブラブでエロエロです! ふたなりレズです!
年末ふたなりレズゲーやりたいなー、というお方! この機会に是非!

シナリオ執筆 第一稿終了!

と、いうわけで新作ふたなりレズゲーのシナリオ執筆の初稿が完成しました!
もう大きな変更はなく、あとは言い回しや表現のブラッシュアップ、誤字脱字の修正など枝葉の部分をいじくり回していきます。
ここから先のシナリオ作業は根を詰めず、ちょろりちょろりとした気分転換のような作業となります。いえーい。

さて、問題はと言えば、声優さんに声をお願いするか否か……
主に資金面での問題ですが、確定申告でいくら戻ってくるか……
まあ、声優さんにお願いするとしても冬の間は乾燥で喉がやられ気味だと学んだし、春先も花粉症が怖いので5月か6月あたりがベスト。
じっくり構えてシナリオを推敲して参ります。


今後の予定

今後の作業ですが、まずは絵の練習を一月間ほどがっつりやりたいな、と。
ある程度は描けるようになった気がしますが……上のウィンターセール告知絵は私が描いたものですが、やっぱりまだおっぱいの柔らかさとか色々全然足りてないな、と。
1月半ばまでは絵の練習に専念しようと思います。
その後は、もうすっかり衰えてしまったプログラム勘を取り戻すために半月ほどでミニゲームを作りたいなと。
2月半ば、確定申告を終わらせる頃に、ちゃんと態勢を整えてふたなりレズ海洋探索アクションノベルゲーを作っていきたいと思います。

と、いう予定でございます。
どうか皆々様、応援、いいね、チップなど、いろいろエールを送ってくださると励みになります!
ウィンターセール共々、どうぞよろしくお願いいたします!

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 シナリオ執筆あとちょっと!

進捗&生存報告!

生きてます!
スケジュールがガンガン押してますが、未だシナリオ執筆中でございます。
レザークラフトの方でちょこちょこ作らせてもらったりなんだりでスケジュールは狂いまくってますが、時間をかけてる分、エッチでいいシナリオが書けているのではないかと思っております。

残りはエッチイベント5つ分。
来月頭にはシナリオ執筆が終わりそうです。
そこから年内はお絵かきの練習に集中して、年明けからプログラムに入る感じです。
ただプログラミングももう1年くらいはまともに触ってないことになるので、全体の設計の仕方など思い出すために3週間程度でできる何か簡単な習作を作らないとかな、と思っている次第です。
合間合間で、時間をおいてシナリオを読み返して推敲もしたいですし。

まだまだ先は長いですが、ふたなりレズゲー、よろしく応援していただければ幸いです。



ゲーム1日目途中までのシナリオをがっつり公開!

絵的にお出しできるものが何もなくて寂しいので、1日目途中までのシナリオを公開!
ゲーム的にはノベル+海洋素潜り探索アクションな感じで、読み物としてしっかりとしたものを書きたいと思っております。
主人公スミレがふたなりお嬢様と出会いどう変化していくか、楽しんでください!



*背景_スポットライト

あたしは普通の人間とはちがう。
それに気づいたのは学校生活も残り1年となった頃だった。

具体的にどう人と違うのかと言えば、私は就職や未来について
一切悩んでいないということだった。

現代社会で普通の人が当たり前に悩む自分の将来……
それに関してまったく焦りも不安もなく、学校の教室で妙にざわついて
いらだちを見せる子達を不思議に思っていた。つまり――

つまり、あたしは他の人よりお気楽だったのだ……!

家が代々海女漁をしていて、あたしも小さい頃からおばあちゃんや
お母ちゃんにくっついて海でパチャパチャやっていた。
中学生になった頃には漁を手伝い始めた。

高校生になってからはもう手伝いというより普通に働いていた。
卒業したらそのまま家業を継ぐ……というよりすでにもう家業を
継いでいる状態だった。

将来について悩むことがない。
裕福とは言えずとも生活に不自由したことはないし、これからも
貧困に悩まされる気配はない。

それがあたしのこの性格を形作っていた。
お気楽で、ゆるく流されるままで、呼ばれればそちらへ流され、
離れればまたどこかへたゆたって流れ着く、そんな性格。

変わらなきゃ。
そう思ったことすら、やっぱり自発的なものではなく、
あたしは――



================================

*海潜りパート開始

お嬢様
「それじゃあ、とりあえずここの海に慣れて頂戴。
 今日は試運転だから好きなように泳いで。
 休憩も自由だから自分の体力と相談してね」

スミレ
「は、はいっ」

お嬢様
「今日の目標は海中の写真を撮ること!
 あと、なんか魚を捕ること!」

スミレ
「はいっ」

お嬢様
「ほーら、そんな固くならないで!
 試用期間は2週間!
 緊張してる暇ないわよ!」

スミレ
「が、がんばりまーす!」

================================

*チュートリアル

================================

*海潜りパート終了

お嬢様
「今日はもう上がる?
 お疲れ様」

スミレ
「はい、お疲れ様です。
 写真も撮りましたし、魚もこの通り」

お嬢様
「上出来上出来!
 これからよろしく頼むわね、スミレ!」

*リザルト

================================



*背景_船内_昼

お嬢様
「はい、お疲れ様。
 シャワーの水冷たかったでしょ。
 こっちきて座って座って」

スミレ
「あ、ありがとうございます。
 あの、濡れちゃいますよ?」

海から上がって、軽くシャワーを浴びたあたしの肩に
お嬢様が手を回して座席に座らせてくれた。
海で冷えた体に、他人の体温が心地よかった。

お嬢様
「濡れるくらいあとで拭けばいいわ。
 悪いわね、機材なにもなくって。
 本土のアホにはちゃーんと言っておいたから」

スミレ
「い、いえ……大丈夫です。
 前はフィンもボンベも
 何もなかったですから」

スミレ
「でも、最近はずっとスキューバの練習ばっかりだったから
 すこし普通に潜るの下手になっちゃってる感じが……
 で、でもっ すぐに勘を取り戻せると思いますっ」

お嬢様
「頼もしい!
 さすが代々海女さんの家系だわ。
 海の調査、しっかり頼むわよ!」

スミレ
「は、はいっ……!」

あたしはお嬢様から受け取ったタオルで体を拭いながら、秘かに溜息を
吐いた。
珍しく緊張していた。

船はかなり豪華なものだった。
漁師の仕事用の船ではなく、どちらかといえばマリンスポーツ用の
クルーザーに近いように思える。

客室の席は椅子というよりソファだし、客室の窓もドアも閉め切って
エアコンで空調を効かせている。
さらになんと後部デッキには簡易的なシャワーまでついている。

お金持ちの船だった。

お嬢様
「それにしても、あなたも災難ね。
 大荒れの海に一晩閉じ込められて、スキューバダイビング用の
 機材は積み忘れ」

お嬢様
「こっちについてすぐ仕事始めちゃったけど、本当に大丈夫?
 まだあなたの部屋にも案内してないのに」

スミレ
「だ、大丈夫です……! スケジュール取り戻したいですっ
 むしろ、遅れちゃって気まずい分、得意分野に触れてる方が
 落ち着くって言うか……!」

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 別にあなたのせいで遅れたわけでもないんだから、
 そんなに萎縮しなくていいのよ」

スミレ
「は、はい……!」

やっぱり緊張しまくっていた。
たぶん、人生で初めてってくらい緊張していた。

あたしはどんな舞台に立っても物怖じはしなかった。
音楽の授業で皆の前に一人で立たされて演奏するだとか、学芸会の
演劇だとか、運動会の選手宣誓だとか、何をしても緊張しなかった。

その分、自分から目立ちたいとか、成果を上げて褒められたいとかも、
欠片も思わなかった。

学校でどんな成功をして褒められても、どんな失敗をして怒られても、
特に心に響くものがなかった。

スミレ
(死ぬわけじゃないし)

だけど、ここは違う。
しかも失敗して死ぬのはあたし一人じゃない。
このプロジェクト事態が危うくなる、と聞かされている。

お嬢様
「………」

お嬢様
「海の調査はあなた一人だけだから責任重大。
 とは言ったけどそのための試用期間2週間よ。
 ダメだったら次の人を探すだけだから、気負いすぎないでね」

お嬢様
「まあ、まともにネットも通じない絶海の孤島で2年、
 しかもスキューバダイビング経験者の女性なんて
 中々見つからないけど」

スミレ
「は、はいっ がんばりまする!」

ああ、緊張で変な言葉遣いになっちゃった。

なんでも、このプロジェクトは大手ゼネコンのお嬢様の肝煎りの
プロジェクトだとか。

太平洋の南の無人島を海底資源採掘の中継地にするために開発するとかなんとか。

あたしの仕事は開発前の海を記録に残し、開発で環境破壊を
最小限に留めるための資料にするとかなんとか。

その担い手があたししかいないから、あたしがダメだったら
プロジェクトが丸ごと止まるとか。

聞いたこともないような金額のプロジェクトが、実家の家も船も
何もかも売り払ってもまるで足りない金額のプロジェクトが
あたしのせいで……!

お嬢様
「機材はないけど、しっかり調査お願いね。
 機材がないならないなりに工夫して仕事ができるってところを
 私に見せて」

お嬢様
「その分、ちゃんとお給料出すから。
 絶海の孤島の隔離生活に見合うだけの額を、ね」

お嬢様
「って言ってもあなたはお金よりも、自分を変えたいって
 話だったわね」

スミレ
「は、ははい!
 そうですっ あたし、流されるままで、自分から何か進んで
 したことがなくてっ そういうのを変えたいって!」

本土で何度か面接や打ち合わせをした。
その時に私の経歴や志望動機も話した。
初めはもっと気軽なリゾートバイトくらいのつもりだったのだが……

お嬢様
「この島で、ちゃんと変われるといいわね。
 応援するわよ」

スミレ
「あ、ありがとうございますっ
 がんばりますっ」

タオルを持つ手に、我知らず力がこもる。
ここは学校とは違う。会社なのだ。
何百、何千人、何万人という人々が生活をかけて働くところ。

スミレ
(あたし、会社員になったんだなぁ。
 契約社員? だけど)

かなり特殊なルートで、まともな就職活動なんてしていないけど、
なんかできそうだからとお気楽に応募してみたら、気づいたら
なんかすごいプロジェクトの一員になっていた。

責任、というものを知らないうちに背負い込んで、
後戻りできないとこまできていた。

スミレ
(あたしが働く理由かぁ……)

りり子
「お嬢様、もう島に着きます」

船を操舵していた女性、多分同僚の人が声をかけてくる。
島に着いた際、名前だけ教えてもらったがまだまともに
顔も見ていない。

お嬢様
「はーい。
 それじゃ、スミレ、立って。
 はい、座って濡れた所を拭く」

スミレ
「え? あ、はい」

お嬢様
「共用部分の掃除はりり子か舞がやるけど、自分が使った
 道具は自分で掃除するのがルール」

お嬢様
「なんせこの島はあなたも含めてたった5人しかいないんだから。
 自分の仕事は自分でやる。
 準備も、後始末もね」

スミレ
「はいっ やりますっ
 準備も後始末も、仕事も!」

お嬢様
「よしよし。
 素直でいい子じゃない。
 これは今後が楽しみね。ね、りり子」

りり子
「はい、お嬢様。
 これからよろしくお願いしますね、スミレさん」

スミレ
「はい、よろしくお願いしますっ」

ちらりとこちらに向けた顔は、かなり整っていた。
お嬢様もだけど、年上の美人が並んでいると、なんだか、
それも緊張の種になった。

この島にはあと2人いるはずだが、女性しかいない島と聞いている。
太平洋の南の島で、女5人の共同生活――

すごいプロジェクトの割りにはこぢんまりしている気が
しなくもないが、男だらけの無人島に女一人より遥かに
気が楽だった。

お嬢様
「ふふっ 楽しみねぇ」



*背景_丘_昼


スミレ
「わぁ……!」

船着き場から小高い丘を登って見ると、そこが居住区だった。
黒い箱――コンテナハウスと言うらしいその建物がいくつも並び、
草原の丘を占拠していた。

ドアなどなく、壁一面がガラス張りでそこから直接出入りするようだ。
海からの潮風が、開け放たれた窓から吹き込んで心地よさそうだ。
日よけの幕さえなんだか輝いて見えた。

お嬢様
「そっちが食堂コンテナね。
 あっちがシャワーとトイレと洗濯機。その隣が物置と緊急用発電機。
 あっちの小屋に燃料があるから近づかないように」

お嬢様
「水道は川の水をプールして濾過、消毒したもので、飲めるけど
 とんでもなくまずいわ。飲み水はウォーターサーバーの使って。
 ま、詳しいことは追々ね」

スミレ
「はいっ なんだかキレイなところですね!」

お嬢様
「でしょう? 綺麗にするのに苦労したんだから。
 このコンテナハウスも設置してまだ一ヶ月よ。
 ぴっかぴかの新品で、あなたの部屋も新品。気兼ねなく使って」

お嬢様
「スミレの部屋はこっちよ」



*背景_部屋_昼

スミレ
「オシャレっぽい!」

フローリングの床にベッド! しかもシーツも毛布も赤っぽい!
エアコンも完備でなんかパソコンっぽいのもある!
純和風な家で暮らしてきたから、こういう部屋に憧れていたのだ!

スミレ
「わぁ……! わぁ……! は、入ってもいいですか!?」

お嬢様
「ふふっ いいわよ」

窓を開けると、ひんやりした空気が流れてきた。
そして、中に女性が二人……


「おかえりなさいませ、お嬢様。
 船が戻ってくるのが見えましたので、エアコンつけておきましたよ」

お嬢様
「ありがとう。
 さて、これでこの島に住む人間が全員そろったわね。
 スミレの紹介しちゃいましょうか」

皆の視線があたしに集まる。
学校では緊張など無縁だったが、今は軽くドキドキする。

スミレ
「えーと、田無スミレと申します。
 社会人経験がなく、えーと、皆様の足を引っ張らないように、
 えーと、が、がんばります……!」

そうかぁ。
今まで学校の発表会でモゴモゴしていた皆はこんな気持ちだったのか。
プロジェクトの責任……その巨大なお金にびびっているあたしだった。

お嬢様
「はい、よろしく。
 スミレの仕事は島の近海の調査。代々海女さんの家系だそうよ。
 新鮮な海の食材の調達もスミレの仕事よ」

スミレ
「は、はいっ。
 ちゃんと食べられるの獲ってきます!」

お嬢様
「それじゃあ皆の紹介ね。
 まず私から改めて」

お嬢様
「私の名前は高山都 愛狂射(らぶりい)。
 高山都建設の創業者一族の跡取り、の候補よ、今のところは。
 この無人島開発プロジェクトの責任者であり、あなたの上司よ」

お嬢様
「愛狂射って名前で呼ぶことは許さないから、お嬢様と呼びなさい」

スミレ
「は、はいっ お嬢様!」

一応会社の上司なんだからお嬢様と呼ぶのは常識外れ、だと思うが、
まあ絶海の孤島だ。世間の目もないことだし、呼び方なんて何でも
いいだろう。

お嬢様
「いいお返事。
 で、こっちの二人は双子の姉妹。
 武田舞と、武田りり子」


「よろしく、スミレ」

りり子
「よろしくお願いしますね、スミレさん」

スミレ
「はいっ よろしくお願いします!
 ……双子、なんですか? あんまり似て……
 ああでも顔のパーツとか、声とかたしかにそっくり」

思わずまじまじと顔を見てしまった。
髪型や服装はまるっきり別物だったが、たしかに変えようのない
パーツはそっくりだった。

お嬢様
「舞の方が厳しい担当、りり子の方が優しい担当。
 飴と鞭って奴よ。
 舞にきつく躾けられて、りり子に甘やかされなさい」

スミレ
「え? あ、えーと、はい。
 お手柔らかにお願いします」

変な愛想笑いを浮かべながら二人を見る。
二人とも目を細めて笑う顔はそっくりだった。

お嬢様
「二人はなんでもこなすから。
 掃除洗濯料理、操船、自動草刈り機の設定、発電機の手入れ、
 予算の計算に本部への連絡、最近は畑も始めたの」


「まだささやかなものです。
 専門の農業従事者を雇う前の、ほんの家庭菜園ですよ、お嬢様」

お嬢様
「ふふっ そうね。
 収穫が楽しみだわ」

二人の交わす視線に、親密なものを感じる。
友達や家族とも違う……会社の上司と部下とも思えない。
海外の映画やドラマで見る、熱っぽく絡み付く、それはまるでこい――

お嬢様
「最後に」

お嬢様が視線を切って、最後の一人に向けた。

お嬢様
「大宮六実。
 この島には1月前に来たばかりよ。
 スミレとたいして立場はかわらないわ」

六実
「よ、よろしくお願いします」

スミレ
「こちらこそ、よろしくお願いします」

結構むっちりというか、がっちりした体格だった。
それでいてどことなくおどおどした態度が見え隠れする。
緊張、してるのかな?

お嬢様
「六実は山の調査担当。
 六実は代々猟師で、なんと猟銃の免許も持ってて、
 この島にも持ってきてるわ」

スミレ
「猟銃! へぇー! すごいですね!」

お嬢様
「この島イノシシが出てね、前に作業員が襲われて怪我したことも
 あったから、本当に心強いわ。
 この前ウサギを獲ってきてくれたし、新鮮なお肉ありがたいわ」

六実
「あの、でも、過信はしないでください。
 山は、死ぬときはあっさり死にますから。
 猟犬もいないですし」

照れた様子で大きな背を縮こまらせる姿が、なんだか可愛らしい。

お嬢様
「心しておくわ。
 と、そうだ、スミレ。この時計持ってなさい。GPS付きだから。
 島の中で迷子になっても端末から位置が特定できるわ」

スミレ
「おお、ありがとうございます!
 へぇ、GPS……GPSって初めてです!
 なんか、アレでしたよね! あれ! 位置がわかるの!」

お嬢様から受け取った腕時計を上げたり下げたりしながら時計を
眺める。
うーん……これはGPS!

お嬢様
「ふふっ スミレは末っ子っぽいわね」

スミレ
「え? いひひっ よく言われます。
 自分では普通にしてると思ってたんですけど、やっぱり流され
 てるっていうか、甘やかしてもらってるというか」

ふわふわっと皆に付いていくと、何となく誰かがやるべきことを
やってくれて、あたしはぽやぽやっとしているうちにお膳立てが
済んでいるのだ。

そして、なんか頭を撫でられたり、誰かの腕の中で犬か猫のように
可愛がられている。
特に年上ほど、そういう感じになる。

4歳年上のお嬢様の目にもそういう色が見えた。

スミレ
「でも、そういう流されてるままじゃいけないって、
 もう学校も卒業したんだし、大人になって自分のことは自分で
 決められるようになりたいんです……!」

お嬢様
「立派な心がけね。
 それじゃあ、今日がその一歩目ね。
 こっちに来なさい」

言って、お嬢様はベッドに向かうと、服に手をかけ――

スミレ
「何で服脱ごうとしてるんですか!?」

お嬢様
「作業着でベッドに上がったら汚いでしょう?
 ほら、スミレも服を脱いで」

スミレ
「そっちだったかぁ……」

溜息をついて、視線を窓の外へ向けた。
他人の下着姿、しかもなんかすごいセクシーっぽいのなんて
見たくない。

今までで二人、あたしに迫ってきた女子の先輩がいた。
自分で言うのもなんだけど、あたしのカワイイはマスコット的な
可愛さだと思うのだが……

お嬢様
「そう、女が好きなの。
 舞とりり子も私のものだし、六実ももう私のもの」

女しかいない島だと思っていたら、レズしかいない島だった。
全方位セクハラ島だった。
地獄か。

スミレ
「服、着てください。
 目のやり場に困ります。
 あたし、そういう趣味はないので……」

思い出すのは、学校の先輩の、欲情と不安が折り重なったような顔。
じんわりと汗ばむ手の平。背中に感じる心臓の鼓動。すがりつく
ような甘えた声。

初めはぬいぐるみを愛でるような、微笑ましい感情しか感じなかった。
それがいつしかねっとりとした愛情が混じり、湿っぽい息に熱が
籠もるようになっていき――

あたしにとってそれは、まるで犬や猫に欲情している姿と
同じだった。

お嬢様
「ふふっ
 そういう趣味はない、ね」

お嬢様が含み笑いをした。
怒らせてしまっただろうか。
同性愛者の人の重大事を、趣味などと軽く見た事を言ってしまった。

もし怒らせたら……
この逃げ場のない島で、次の船が来るのは2週間後だ。
どんなことをされるのか……苦々しい思いが全身にのしかかる。

お嬢様
「趣味なら、新しい趣味を開拓してみるのも悪くないでしょう?」

お嬢様
「よかったら続ければいいし、嫌だったらやめていい。
 島の反対側に別宅があるから、次の船が来るまでそっちで
 暮らしてもいいわ」

ベッドが軋む音につられて、ちらりと視線がそちらに動いた。

お嬢様
「試してみなさい。
 私は最高の女よ」

ベッドに仁王立ちするその姿。

下着姿で何一つ恥じることなく、実際綺麗としか言いようの
ない体で、上からあたしに手を差し伸べてくるお嬢様の
その姿が――

メチャクチャ格好よかった。

スミレ
「う……あ、ぅ……」

あたしは何か言おうとして、口をパクパクさせるだけだった。

お嬢様
「ほら、もう心臓が高鳴ってる」

あたしに向けられてきた性欲のどれとも違う。
なんというか、こう――

スミレ
「……強そう……」

一点の曇りもなく、自信に充ち満ちていた。
先輩達とは違う。あたしをペットのように扱いながら、拠り所を
探すように性欲を向けてきた先輩達とは何もかも違った。

あたしに執着があるようには見えなかった。
犬猫扱いですらない。
まるで野山に自生する果実をつまみ食いするかのような軽やかさで――

スミレ
(あたし、つまみ食いされるんだ……!)

食い散らかされる。食べ飽きたら捨てられる。
そんな雑な扱いをされる。
その直感が、あたしの心臓を強く打った。

マスコットのように可愛がられるのではない。
あたしが尽くさなければ、捨てられる。
それは……それはなんて胸躍ることだろう!

お嬢様
「ぷふっ つ、強そうって……!
 ちょっと、笑っちゃうじゃない!
 綺麗とか麗しいとか、他にあるでしょ!」

スミレ
「え? あ、ご、ごめ、ごめんなさい……!」

別の意味で顔に血が上っていくのを感じた。

お嬢様
「いいわ、許してあげる。
 ほら、来なさい」

スミレ
「い、いや、でも……!」

お嬢様
「本当に嫌がる女はそんな顔しないわ。
 あなたがしてるその顔、よく知ってる。
 スミレは私の虜になる顔をしてる」

ドキドキした。
心臓が口から飛び出そうだった。
こんな強烈な恋心を抱いたことはなかった。

スミレ
(あたし、こういう人が好きだったんだ……)

今までなんとなくかっこういい男子とか、話が面白い男子とか、
ネットの向こうの人気者とか、あてどなく淡い恋心を抱いてきた。
しかし、そんな恋心はしばらくたつと霞むように消えてしまっていた。

自分の好みさえ把握できないような、
幼い恋心しか抱いてこなかったあたしの、
これが、初恋だ。

スミレ
「あた、あたし……でも、お、お……」

目がくらみ、腰が抜けてしまいそうな程の衝撃を受けながら、
脳裏に浮かんできたのは――

スミレ
「お母ちゃんが、は、はじめては、結婚まで
 とっておきなさいって……」

口からこぼれ出た言葉に、猛烈な恥ずかしさを感じた。
たった今感じていた恋心の衝撃を、かき消してしまいそうなほどの
羞恥があたしの心をぐちゃぐちゃにした。

お嬢様
「あら? いいお母様ね」

スミレ
「え? いえ! ご、ごめんなさいっ こんな時におかあ、母の、
 ことなんて……! その、ああもうやだぁ……! 恥ずかしい!」

お母さんが言ったからダメだなんて、まるっきり子供の言い訳だった。
迷子の子供が知らない人に付いていったらダメだと言われているのと
同じだ。

お嬢様
「そんなことないわ。
 あなたのお母様は自分が大切にしてきたものを
 大切なものだと教えられる素敵なお母様よ」

お嬢様
「そしてあなたもそれを覚えていて、土壇場でも大切なものを
 守ろうとした。
 立派なことじゃない」

ベッドから降りたお嬢様が私の前に立つ。
今まで女性の裸体になんて興味なかったのに、お嬢様の下着姿に、
目の前にあるセクシーな下着に包まれた乳房に興奮していた。

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 そういう女の子の大切なものを奪うの、
 興奮する」

お嬢様の指があたしのアゴを捕らえた。

スミレ
「あ……あぁ……」

拒否しても、無理矢理奪われるんだ……

一秒ごとに荒くなっていく息が苦しい。
見開いた目に涙がたまってジリジリする。
耳の奥で体中を血が駆け巡る音が弾ける。

奪われたい……! 奪われたい!
甘くぬるく流れにたゆたっていたあたしを、その濁流のような強さで
メチャクチャにかき乱してほしい!

お嬢様
「キスしてほしそうな顔してる。
 でも、まだしてあげない。
 スミレ、言ってたものね」

唇と唇が触れそうな距離で、お嬢様の目が私の目の前にある。
吐息を肌で感じて、ゾクゾクする……!

お嬢様
「自分で決められる人間になりたいんでしょう?
 手伝ってあげるから、ちゃんと自分で決めなさい」

あたしのアゴを上げていたお嬢様の指が離れ、その手は躊躇いなく
あたしの服を、その胸元を引き裂いた。
弾け飛んでいくボタンの一つ一つがあたしの理性のようだった。

スミレ
「だ、だめぇ……!」

最後に残った常識の一欠片が拒否の言葉を発しようとしたが、
その声はあたし自身が一度も聞いたことのないような熱っぽさを
帯びていた。

きっと、お嬢様はこんな声を何度も聞いてきたのだ。

スミレ
「だめ……なのにぃっ……!」

喉が鳴って、息が詰まって、腰が抜けた。
足が震えて、力が入らなくて自分で立っていられなかった。
体中を駆け巡る血の熱が下腹部の感覚を強調していた。

お嬢様
「あらら、腰抜かしちゃったの?
 舞、りり子、スミレを裸にひんむいてベッドに運びなさい」

舞・りり子
「はい、お嬢様」

スミレ
「あっ ……まって、まってぇ……」

いつの間にか後ろにいた双子の姉妹――舞さんとりり子さんが
下着姿になっていた。
こちらもお嬢様と同様に、その姿に一切臆する所がなかった。

ライオンの群れに捕らえられた草食動物は、こんな気持ち
なのだろうか。
いや、そんなわけはない。

食われて殺される獣が、こんな、嬉しいなんて、そんなわけない。


「すごい心拍数。
 過呼吸で倒れないでよ?
 ほら、深呼吸して」

りり子
「んー、良い匂いですね。
 シャンプーと石けんの可愛らしい匂い。
 お嬢様にどんな風に犯されるのかしらね?」

乱暴にあたしの服を剥ぎ取る手と、優しく撫でるようにあたしの
体を支える手の感触が入り交じって、脳が混乱する。

スミレ
「きゃっ」

床に突き飛ばされたかと思ったら足をつかまれ、
自分で脱ぎ着するよりも簡単に最後の一枚を
剥ぎ取られてしまった。


「ほら、ベッドにいくわよ」

りり子
「よい、しょっと」

二人に四本の腕で両手両足をつかまれて持ち上げられる。
手足に力を込めてどうにか内股を閉じるが、体ごと持ち上げられる
のは阻止できない。

あたしの秘所をさらけ出す羞恥心など、この人達にとっては
ほんの一つまみのスパイスのようなものなのだろう。

スミレ
「んあっ」

雑にベッドに放り投げられ、そのまま二人があたしの腕をつかんで
ベッドに押さえつけた。
裸の体にベッドの滑らかな生地が心地よかった。

お嬢様
「ほら、スミレ、嬉しそうな顔してないでなんとか言いなさい。
 自分から私を求めてセックスするか、それともお母様の言いつけを
 守って私を拒否してレ○プされるか」

お嬢様は仰向けに寝転ぶあたしの膝に手を置くと、股を割り開いた。
秘所が晒され、空気でスースーする感触が濡れているのだと伝えて
くる。

3人の女に――女同士のセックスになれきった女達に取り囲まれて
犯される。あたしは玩具のように使われて、飽きられないように
がんばらないと、きっと捨てられてしまう。

だけど、何をどうすればいいのかわからない。
本当にこのまましてしまっていいのかもわからない。
犯されてメチャクチャにされたいこの恋心が正しいのかもわからない!

お嬢様
「まあ、触る前からこれだけ濡れてたらレ○プなんて言えないけど。
 そうね……スミレが選ぶ前に、少しは葛藤する材料をあげる」

お嬢様
「初めからそんなに従順じゃ面白くないもの。
 見なさい」

あたしの足の間に膝立ちになっていたお嬢様が、腰を前に突き出し、
下着を下ろした。

スミレ
「……え?」

そこには、あたしの理解を超えたモノがあった。
モノがあって、ニョキニョキと体積をまして、立ち上がっていく……

スミレ
「な、えっ どっ ……ふえええ!?」

わけがわからなすぎて悲鳴が出た。
お嬢様の股間にある棒は、確かに生きていた。生物の一部だった。
生々しい肉感と動きがお嬢様の一部であると主張していた。

スミレ
「ち、おち、おちんちん……?」

お嬢様
「マンコもちゃんと付いてるわよ」

スミレ
「まっ……」

そのあけすけな言葉に頬が熱くなる。
もう、体温が上がったり下がったり、何をどう考えればいいのか
わからない。

そんなあたしをお嬢様は楽しそうに笑った。

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 そうそう。そういう顔、だぁい好き」

サディストの顔だった。
あたしをメチャクチャにする人の顔だった。

めちゃくちゃにされる……
男か女かもわからないような、それを何一つ恥じずにあたしに
見せつけるような人に……

スミレ
「あぁ……して、ください……
 したいように……お嬢様の、したいように……」

お嬢様
「へぇ、マゾの顔するんだ。
 もっと怖がるか媚びてくるかと思った」

スミレ
「わか、んないです。初めてで。
 でも……お嬢様が、さっき、かっこうよく見えて、だから、
 お嬢様に、雑に使われたいって」

つっかえつっかえのあたしの言葉に、お嬢様がきょとんとした。

お嬢様
「雑に使われたい?
 大事にされたくないってこと? 愛されたくない?
 ……甘やかされたくない?」

スミレ
「わかんない、です……皆に甘やかされるの、好きです。
 あたしが喜ぶと、皆も喜んでくれるの、好きです。
 でも……マスコットじゃなくて……その……」

スミレ
「今のこのドキドキが、一番好き、です……」

お嬢様
「ふふっ
 私に捕まらなかったらDV男にはまってたわね」

とんでもないいいがかり、と昨日までの自分だったら憤慨して
いただろうが……今、こんな犯罪的な状況で犯されそうになって
喜んでいるのだから否定できない。

スミレ
「DV……でも、お嬢様は……」

お嬢様
「……何?」

スミレ
「お嬢様は、あたしと結婚しないですよね。
 この島を出たら終わり。
 今だけの、関係」

あたしなんて大勢いるうちの一人だ。
飽きたら捨てられる。
その程度の取るに足らない女だ。

なのに――そう思えば思うほど胸が高鳴る……!

お嬢様
「気に入った!
 ねえ聞いた、舞! りり子!」

お嬢様が牙をむいて笑った。

お嬢様
「私に取り入って一生楽して生きていこうって女もけっこう
 いてね、そういう娘を躾けるのも好きだけど――」

お嬢様があたしの上にのしかかってくる。
布一枚挟まずに腹と腹が触れあい、浅い呼吸を繰り返すあたしの
胸がお嬢様の乳房を上下させる。

ああ、ゾクゾクする。

お嬢様
「もうスミレがどうしたいかなんて聞いてあげない。
 私が○す」

お嬢様
「ちゅっ んっ ぢゅっ ちゅぷっ……んぅ んっ」

お嬢様の唇が私の唇と合わさる。
お互いに目を見開いたまま、口内で絡み付いてくる舌に吸い付く。
自分のものではないヨダレがあたしの口の中へ、体内へ浸透していく。

スミレ
「んっ んぐっ ちゅっ ちゅぷっ んふぅっ んんっ」

もっともっと触れあいたい。
体の表面だけじゃ全然足りない。
内側も、心の中までも触って、掻き回してほしい。

スミレ
「もっろっ んちゅっ ぢゅぷっ んぅ……もっろ、きふっ ちゅっ
 んっ んんぅ」

何度も頭を上げ下げしてお嬢様の口に吸い付く。
舞さんとりり子さんに抑えられた腕がもどかしい。お嬢様を抱き
しめて、もっと肌を触れあわせたいのに……!

我知らずあたしの足が上がり、お嬢様の腰に絡み付いていた。
下腹に感じる熱くて固い棒の感触がよりくっきりと、隙間もなく
密着しくる。

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 初めてなんでしょう? それなのにこんな求めてきて……
 本能なのかしら」

スミレ
「わかんないです……何にも……でもっ お嬢様にくっつきたいです。
 お嬢様の肌、気持ちいいです……
 だから、だ、抱きしめたいですっ」

言いながら手を離して欲しいと、腕に力を込める。

スミレ
「あのっ 舞さん、りり子さんっ 手を離してくださいっ
 お嬢様を、ぎゅってしたいんですっ
 抱きしめて、もっとっ 肌を触れあわせたいですっ」

お嬢様
「ふふっ ダメよ」

あたしのお願いをお嬢様はにべもなく却下した。

お嬢様
「私とするセックスは私が楽しくなるためにするセックスなの。
 スミレを気持ちよくするためのセックスじゃない」

スミレ
「あ、あ……あ……」

スミレ
「好きぃ……!」

スミレ
「すごいっ すごい好きです! お嬢様っ
 わたしっ すごいっ すごいっ どうしようっ こんなのっ
 おかしいっ でも、好きですっ お嬢様が好き!」

もう興奮しすぎて自分が何を言ってるのかわからない。
だけど、こんなに心に響く言葉があっただろうか……!
あたしがするセックスはあたしのためじゃなく、お嬢様のため!

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 あなた幼い顔して、とんだヘンタイね。
 でも――」

お嬢様が勝手に喚き続けるあたしの口に人差し指を当てて、黙らせた。

お嬢様
「あなたはまだ全然私好みじゃない。
 だから、スミレを躾ける必要がある。
 その躾をするのが、舞とりり子」

スミレ
「舞さんと、りり子さん」

あたしの腕をがっちり押さえつける二人を交互に見やる。
二人とも楽しそうだった。

お嬢様
「違うわ。
 舞様、りり子様と呼びなさい。
 あなたを躾ける調教師なんだから、敬意を払いなさい」

こんなの絶対に間違ってる。人間社会にあっていい関係じゃない。
好きな人が喜ぶセックスをするために他人がそれを教え込むなんて、
ましてやこんな今日初めて会った人達になんて!

スミレ
「舞様ぁ、りり子様ぁ……お願いします……!
 あたしっ お嬢様にっ 好かれたいです! だからっ!
 こんな興奮してっ あたし、おかしくなっちゃったぁ……!」


「本当に興奮しすぎね。
 でも、学校の成績は中の上だったんでしょう?
 物覚えは悪くないでしょうし、躾甲斐はありそう」

スミレ
「はいっ あたし、がんばりますっ
 がんばってお嬢様好みの女になりますっ
 だから、舞様っ お願いしますっ」

りり子
「ふふっ こんなにまっすぐ飛び込んで来た娘は初めてですね。
 なんですかね、体育会系の部活でやる気のある新人が来たって
 感じでしょうか」

スミレ
「あります! やる気あります!
 いっぱいやります!」

お嬢様
「ぶふっ ちょ、わら、笑わせないでっ ふっ ふふっ
 あははははは!」

スミレ
「え? え? あの、お、おかしかったですか?
 あの……!」

メチャクチャお嬢様に笑われてしまった。
なんで笑われたのかわからないけど、わからないからこそ恥ずかしい。

お嬢様
「あー笑った。
 たまには、こういう娘もいいのかもしれないわね」

スミレ
「お嬢様……あたし、どうすれば……
 やだ、き、嫌われたく、ないです……」

ああ、これも初めて感じる。
人に嫌われるんじゃないかって、こんな不安になるなんて初めてだ。

お嬢様
「大丈夫よ。
 スミレはそのままでいいわ。
 今までにない面白さを味わえそうだから。たとえば、えいっ」

スミレ
「え? あ――」

お嬢様がもぞもぞと動いたと思ったら、下腹に衝撃が――

スミレ
「いったあぁぁぁあああああっ!」

お嬢様
「くふっ ふふふっ
 スミレの処女、奪っちゃった」

何の躊躇も、雰囲気もなく、あたしの処女が散らされた。
雑に、本当に雑な処女喪失だった。





今回公開分はここまでとなります。
このキャラクター達がこの半無人島で日々ふたなりレズセックス三昧の日々を送る物語です。
どうか、いいねボタンや支援など、応援よろしくお願いいたします!

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ふたなりレズゲー シナリオ執筆中

シナリオ執筆進捗報告!

お久しぶりでございます。
相も変わらずふたなりレズゲーを作っております~

現在はシナリオを執筆しておりまして、10月中に書き終わればいいなぁ、という感じです。
進捗としてましては、メインシナリオを書き終わり、各ヒロイン達の個別Hシーンを書いている所です。各ヒロイン5シーン×4人と言うことで、個別Hは20個になる予定です。

シナリオの量としましてはメインシナリオでラノベ一冊分、個別Hシーンで1冊文くらいの予定です。
合計でラノベ2冊文くらいでしょうか。
ゲームとしてはもうノベル+海洋探索ゲーくらいのつもりになっております。
うーむ、シナリオ文量が多くなればなるほど売れる気がしなくなってきますが、一番作りたい部分がシナリオなので、もうしょうがないですよね!
いっぱいレズシナリオ書くぞ~!


お絵かき練習中

もはや人様に頼めるお金がないので自分で絵も描くぜぇ! と、意気込んだはいいものの、どうにも自分の絵に満足できない日々です。
最近で本気で描いた絵がこんな感じでございます。


ままま、お絵かき始めて3日の初心者よりは描けてる自負はありますが、世に数多ある魅力的な絵に対してはまだまだ足りてないな、と思う次第です。
なんというか、絵が硬いというか、味が足りないというか、迸る物がないというか、かといって細緻でもなく、手慣れてもなく……つまり魅力が足りない! 気がする!
そもそも自分が描きたい絵っていうものが定まらないんですよね。
真似したい絵描きさんが沢山いすぎて、絞れない……!
とりあえず、気持ち的に絵を描くことのハードルを下げるために、テキトーに表情練習とか人体の練習とかしていく日々です。






もっと描き慣れないと話にならんな、といつも思うんですけど、中々筆をとる際の気持ちハードルが高くて……
シナリオが描き終わったら一月ほど、本気で籠もってお絵かき練習したいと思ってる次第です。
魅力的な絵が、描けるようになりたい!

次回更新について

次回のCi-en記事更新はシナリオ全部書き終わったらになるかと思います。
多分10月末……にできればいいんですが、革小物の製作もあるので、ちょっとどうなるかわかりません。
どうか皆様、いいねボタンを押していただいたり、応援していただけたら幸いです! チップとか大歓迎!
ふたなりレズゲー、がんばって制作して行きますので、よろしくお願いします!



おまけ 前日譚

本編中には影も形も出てこないふたなりヒロイン高山都 愛狂射(らぶりい)のお父さんのお話です。
マジで本編には欠片も関係ないので、特に読まなくて大丈夫です
もう1年くらいシナリオ書いてなかったし、シナリオ書く前に筆慣らしに一丁書くか~って1日で書いた物なので、手慣れたラノベっぽい文体になっております。
ゲーム本編のシナリオは会話が主体のゲームらしいシナリオになってますのでご注意くださいませ。
本編のあらすじが以下のようなモノになります。おまけはその前日譚です。


-------------------------------- 本編あらすじ

主人公の田無スミレはお気楽で、マスコットのような存在で、学校を卒業したばかりの女の子。
就職や将来についてまったく悩んで来なかったスミレだったが、半無人島で海に潜って島近海の生態や地形の調査をする仕事に就いた。

しかし、スミレが就職して赴いた半無人島は、4人のレズしかいない島だった。
ふたなりのゼネコンの跡取りお嬢様・高山都 愛狂射(たかやまみやこ らぶりい)。
似てない双子の姉妹・武田舞湺、武田りり子。
照れ屋さんな猟師・大宮六実。
スミレはこの4人と毎日のようにセックスを繰り返しつつ、働くこと、人を好きになること、そして自分自身のことを学んでいくこととなる。

14日の試用期間を乗り越え、正式採用されてこの島で幸せなふたなりレズセックスライフを送るため、スミレは今日も海に潜る。



という、本編の前日譚。
ではふたなりレズお嬢様・愛狂射(らぶりい)のお父さんの悲しみと不屈のお話でございます~



-------------------------------- お父さん泣く

「嘘でしょう、お父さん……」
「嘘でしょうって、それはもう俺が何百回も言ったよ。
 娘が自分でエロビデオ撮って、それも他所様の娘さんを何人も犯し回って、それをネットで配信って、そんなもん嘘だと思いたい。大炎上して会社に娘のエロビデオの苦情電話来るなんて悪夢としか思えない。
 母さんなんて、お前、まだ口も聞いてくれてないだろう?」
「私の顔を見た瞬間、泣かれるわ……。何度でも。桜子は泣きながら私に飛びかかってくる」
 そりゃそうだろう。
 俺は頭を抱えたくなる腕を、足先に力を込めてこらえた。
 辛い時、足先で地面を探るのが癖になっていた。
 いつだって地盤を確かめる。この足で、地盤を確かめる。
 四代続くゼネコンのトップとして、地盤の大事さは学んできた。実在としての大地は勿論、人間関係の地盤、己の知識という地盤の大切さも。
 現場に赴くことがあれば、まず地盤検査――ボーリング調査結果をこの目で見るし、その調査会社を確認する。
 そして言うのだ。
 地盤がダメなら全てが崩れる。
 折り重なった山々にトンネルを掘る時、それが確かな岩盤層なのか砂礫層なのか、地下水がどれだけ染み出すのかどれほどの圧力でコンクリの殻を押しつぶすのか……調査しなければわからないし、調査しても実際に掘り進めてみれば計算違いでしたと言うことは多々ある。もっと卑近な例でいれば地面が凍る土地で一軒家やビルを建てる際には、地面に埋める基礎が氷結深度より深く埋まっていなければ、凍った大地が基礎ごと建物を持ち上げて崩壊する。
 勿論、そんなことを一々俺が言わなくとも現場はそんなことは知っている。
 現場が知っていることをこの俺も知っていることを伝えることで、信頼に繋がり、会社の地盤たる現場からの支持となる。社内政治を乗り切るため、俺が選んだ地盤をそれだった。
「父さんな、会議でお前のエロビデオ流しながら、泣いて謝ったよ」
「見せたの!? 私の動画!? 会議で!?」
 驚く娘は、まさに重役と同じ顔をしていた。
「これはいつかお前にも話したな。父さんは、社内にわざと反対勢力を置いたままにしてるって」
「……地盤には圧力が必要。圧力がない地盤は、脆い」
「そうだ」
 そんな言葉は覚えているくせに、それこそ人生の地盤を崩すような大惨事を引き起こしているのだから、言葉は無力だ。真意の伝わらない言葉は、無力だ。
「お前のスキャンダルは、俺を失脚させ、お前の人生を破滅させるには十分な力がある。会議室に入った時の、山川派の笑いを堪えるので必死な顔、お前にも見せてやりたかったよ」
「……見たくない」
「俺だって見たくなかったよ。だけど、その顔は必ず見なくちゃならなかったし、あの押し殺した笑みを崩すためには、それ以上のインパクトが必要だとわかっていた」
「それが、私の動画を衆目に晒した理由?」
「自分で衆目に晒したんだろうが。ネット配信始めてから1年で、何万人に見られてたんだ」
「言葉もないわ」
 娘と俺、渋面の眉間に寄ったシワは、このたった二日で二度と消えないのではないかというほど深く刻まれていた。
 しかし、歳がいった俺はともかく、うら若き可愛い娘の顔にシワなんぞつけてたまるか。
「泣いて謝って、許しを請うたよ。自分の娘が何人もの女達の股ぐらに順番にチンコ突っ込んで喜んでる姿を前に、土下座して、床に額を擦りつけて、きつく叱るから一度だけでいいから娘たちにチャンスをくれと。実際、芝居でも何でもなく、本当に泣いたよ」
「………」
 さすがに今度こそ言葉もなくしたのか、娘は神妙な顔で俺を見ていた。
 辛いときほど相手から視線をそらすなと、視線をそらすなら、それは打開策を思いつてからにしろと、そう言い聞かせてきた甲斐が、あったのかなかったのか。こんなスキャンダルを巻き起こした今となっては自分の教育方針に自信は持てなかった。
「……娘たちって言った?」
「言った。言葉の端に気づける程度には、まだ注意深さが残ってるみたいだな。いや、その注意深さで、どうしてエロビデオなんぞ……」
「それはもう何回も聞いたから。お父さんが役員に泣いて謝って、私たちにどんなチャンスを残してくれたの」
 娘の顔にはもう恥じらいは消えていた。この切り替えの速さは実に現場向きと言える。
「天の運、地の運、人の運、時の運……人事を尽くし天命を待つと言っても、運は多種多様に折り重なり、大事を成すためには運の助けなくしては為し得ない」
「何の運試しをするって言うの」
 じれったそうに、しかし、それをなるべく表に出さないようにする自制心は身につけているらしい。娘は眼鏡を持ち上げてかけ直す。間を持たせるときの癖だった。
 この癖も、しばらくは見れなくなると思うと、寂しいものだった。
「ここから何百キロも離れた太平洋の海に、うちの会社は島を持ってる」
「島流し!? 娘を!? 精神病棟に隔離するようなもんじゃない!?」
「話が速くて助かるよ。だが、ただの島流しとは少し違うな」
「……違うの? あーもうだめ、速く教えて」
 さすがに参った顔を見せて、きつく目を閉じた。
「今回の件で、お前は大学退学だ」
「……うん」
「うちの社員にする」
「……うん」
「太平洋の無人島の開発責任者にして、無人島に住まわせる」
「う、うーん……」
「試される運は、ここからだ。過酷でなければ、誰も納得しないし、お前の性根も治らんだろう」
「えぇ……無人島の開発って時点で過酷すぎやしませんかね」
 こんなに閉口している娘を見るのはいつぶりだろうか。娘の一挙一動に、何か、郷愁にも似た想いが胸の内からこみ上げ来る。
「太平洋に海底資源が埋まっていることは知っているな」
「知ってるけど、あれって本当に採掘して採算とれるの? あー、それが、運?」
「そうだ。だが、お前が阿呆みたいに口を開けて待っていたら、いくら運が向いても好機を逃すぞ」
 秘書から娘のスキャンダルを聞いて、その動画の1つを見た時は文字通り椅子から転げ落ちた。精神的な動揺で天地の判別がつかなくなることがあるなんて、この身で体験するまで比喩表現としか思っていなかった。
 血の気が退き、天地がわからなくなり、運動もしていないのに動悸息切れで嘔吐しながら、俺の頭は助かる道を勝手に考え出した。
 創業者一族の子を、円形脱毛症になるまでしごいてくれた現場の先輩たちの成果が、娘の危機でも俺を助けてくれた。
「俺たちが相手にしているのは人間だ。損得で判断しながら、好悪で判断がおかしくなる人間だ。インパクトの強さは、それを増長させる」
「……エロ動画流しながら、無人島の開発を訴えるのが、それ?」
「それだ。まず時の運。本当にこの時代に太平洋の海底資源採掘が行われるか。もしかしたら採算がとれる採掘方法が開発されるまで50年、100年かかるかも知れない」
 人差し指を立ててみせる。そして2本目の指も立てる。
「地の運。海底資源採掘が行われたとして、お前が開発する無人島がその現場からどれだけ離れているか。中継基地、あるいは休養地として成り立つ位置か」
 一番目途が立ちそうな島を選びはしたが、果たしてそううまく事が運ぶか。
「そして、これが肝心だ。心して聞け」
「……何よ?」
 神妙な顔をする娘に満足して、3本目の指を立てた。
「人の運。お前のエロビデオの中で、お前が犯した娘が言っていたな。ご主人様、一生尽くしますって」
「うーわ。父親の口からそんな言葉言われると、ホント、ちょっと、うわー……」
「俺だって耳を疑ったぞ。娘が、女をご主人様呼ばわりさせて、しかも相手が本当に嬉しそうで。あの瞬間の衝撃は、筆舌に尽くしがたいな。何せ、ゲロ吐いて口が詰まってたからな。秘書の柿崎君のあんな慌てた顔は初めて見たよ」
「め、面目ないです……」
 おお、今、初めて娘がこの件で謝ったぞ。
「だがまあ、正直に言えば、感動したよ。母さんだって、部下だって、誰一人一生尽くしますなんて言ってくれたことないからな。どんな事があれば一生尽くすなんて、あんな心底嬉しそうに言えるんだ。あるいは、どれだけ浅薄なのか」
「……それが、人の運?」
「お前が犯した女達の『一生尽くす』というその言葉が真実であるか、お前に人を集めて動かす力があるのか、それを試す。お前を慕う女が誰もいなくなった時点で、俺は会社との関わりを断って、当然お前も二度と会社とは関わらない。お前に窮地で人を従える能力がないと、そう判断して次代の後継者はうちの一族からは採用されない」
 娘がゆっくりと眼鏡をかけ直し、腕を組み、溜息を吐いた。
「私は退学になる。それに付き合って大学をやめて、うちの社員になる。これだけでもう人生のターニングポイントじゃない」
「エロビデオ撮って公開してる時点で、分水嶺はとっくに超えてるだろう。世間に知られれば一生の汚点になることは間違いない。それくらいわかっててやったんだろう。で、たぶん、何となく、きっと大丈夫だろうって楽観的にやっちまったんだろう」
「……反省してます。反省は――」
「行動で示せ。何遍も言って聞かせてきたな。力尽くで押さえつけるのには限度がある。行動で納得させれば、次がある。今が実行の時だ。大学やめてお前の女達を引きつれてこい。役員達の前で頭下げて無人島で血の小便が出るまで未開の島の木を切り倒して開拓しますって頭下げろ。本当に海と木しかない島に放り込むからな。覚悟しろ」
「はぁー……どる高いなぁ……でも……」
 この話を断ればどうなるか。さすがに娘もわかっているようだった。
 今、俺が失脚して会社を去っても、5年か10年程度は今のままの生活を続けられるだろう。だが、その先、娘の長い人生の大半は生活苦に追われ、この大学時代の過ちを悔いてのたうち回りながら人生を終える。ましてや妹の桜なんてとばっちりもいいところで、可哀想すぎる。それが想像できる程度の教育はしてきた、はずだ。
「わかった。ありがとう、お父さん。若い内の苦労は買ってでもしろって言うものね。私が蒔いた種だけど。精子だけに」
「なんだ、まだ冗談を言える余裕があるのか。しかも下品。実に現場向きだ」
 互いに苦笑して、溜息が出た。
「4年間、お前を無人島に隔離する。その間に島を本格的に開発できるように調査、計画を立てて、役員達を納得させろ。
 まずは3週間後に役員会議を開く」
 後戻りはできない。
「1週間以内に退学して、2週間以内にお前についてくる女達を連れてこい。まずは親御さんに菓子折持って頭を下げに行くぞ。誰もいなかったら、そこで俺もお前も、別の人生のスタートだ」
「わかった……それじゃあ、行くね。やることが決まったら迅速に」
 その言葉も俺が娘を現場に連れ回して言い聞かせた言葉の一つだ。
 女の子に泥臭い――文字通りに土と汗と油の臭いが充満する現場は退屈だったろうに、この子は親の言いつけを守って、いずれこの現場を指揮し、その先には現場を生み出す仕事に就くのだと理解して……良い子だった。本当に良い子で、次を任せるのはこの子だとそう信じて疑わなかった。
「……すまなかった」
 言ってはいけない言葉が、口をついて出た。
「お、お前が、生まれた時、半陰陽だと、わか、わかった時っ」
 言葉が溢れ、感情が溢れ、涙が溢れ出た。
「お前が、女で、男で、どっちもあるって、わ、わかった時に、父さんが、俺が決断して、いれば……!」
「……やめて」
「俺が、俺が悪かったんだ! 俺があの時! ちゃんと! ちゃんと決心して、お前の男を、手術でっ 切除していれば!」
「やめてよ、お父さん!」
「お前が、こんな淫乱にっなったのは! ほ、ホルモンバランスが崩れたとか! アイデンティティの葛藤とか! そ、そういう! なにか! なにか、なんでも…!」
 母さんだってそりゃ泣くだろう。泣き腫らして、この世の終わりみたいな顔をして、だから、俺はしっかりしないとって。家族を。生活を。社員を。家に住む人々。道路を使う人々。会社を。国土を。海外。将来。守るんだって。俺は。泣いてはいけないって。
「ただの、スケベ心で、あってたまるか……!」
 監督不行届。
 三代目の親父がやらかして、若い俺は現場に追放されて、その現場ではボンボンがいい気なもんだとさんざんいじめられた。現場のミスは名ばかりでも監督の監督不行届だとなじられた。
 もうあんな思いは二度とするかと、どれだけ上の立場になっても移動経路に近い現場にはどんなに小さい現場でも必ず顔を出して睨みをきかせて、敵対派閥だろうが何だろうが想定外のミスは許さないとウンザリするほど言い聞かせてきた。
 その監督不行届だ。娘が生まれる前からの、俺の人生の地盤だ。
「お、俺っ……おれ、がぁ……あっ……」
 息が詰まり、気づけば膝が地についていた。隙間もないようなトンネルの隔壁から地下水が染み出すように、涙が溢れ、排水が間に合わずに水没していくようだった。全てが崩壊し、この子の人生の一番始まりまで、行き当たった。
「ら、らぶ、らぶりぃ、なんて、お前の名前、愛狂射なんて、つけてゴメン……!」
 娘の名前、愛狂射と書いてラブリイと読む。
 生まれた時はそれが良い名前だと思った。間違いなく思ったのだ。
 しかし、幼稚園で変な名前と笑われて、それを苦しく思いながら、親にはそんな素振りを見せまいとして……でも子供故に我慢しきれずに、大泣きして俺を叩いたのが、生涯でたった一度きりの反抗だった。
「お前が、はた、二十歳になったら、か、改名っ しようと、っ、名前をっ 春にっ 普通の、春に生まれたからっはる――」
「やめて!」
 生涯で二度目の娘からの殴打だった。もう、どこが足下で、どこに力を込めて立てばいいのか、わからなくなっていた。
「あああああああ……! あーーーーーーーーーっ!」
 まるで子供の泣き声だった。
 自分の口から出る声が信じられなかった。
 言われるまでもなく若狭がマスコミをおさえてくれた。宝田がネット工作の手はずを進言してくれて、堤でさえ社内に箝口令を敷く手伝いをしてくれた。
 それでも人の口に戸は立てられぬ。
 流出した娘のエロビデオ――マスクをつけてそれで身元を隠せると高をくくった浅はかな自撮りAVは消せはしない。世間の人々のパソコンの中にひっそりと眠り、社員達の脳裏に焼き付いている。
 一生、いや、会社が続く限り、四代目の娘は馬鹿な淫乱だと笑われ続ける……!
 積み上げてきたものが、人生の一切が、娘の性欲一つで崩れ去る!
「聞いて!」
 娘が、俺の頭を両手で鷲づかみにして、顔をあげさせた。
 涙でにじんだ視界では娘の表情はわからなかったが、その声は力あるものだった。
「ご主人様って、私の事を呼んでくれる子たちは、7人いる。でも、多分、本当についてきてくれるのは4人」
 俺の頭を、髪をつかんで前を向かせる手に躊躇いはなかった。人間の頭をつかんで固定する。そんな行為を躊躇いなくできる人間は、多くない。
 慣れた手つきだった。
 信じがたいことに、娘はこうやって女達を籠絡してきたのだ。
「ちゃんと連れてくる。人生捨てて私について来いって、その言葉だけで大学やめさせて、無人島についてこさせる」
 迷いのない声。
 力強い手。
 確信に満ちた目。
 そんな態度をして見せる者は現場では数多いる。己への自信、上司への対抗心、現場への信頼、色々な理由から強気な態度に出る者は多い。
 自分は失敗しないと、自信に満ちた態度をとることはたやすい。
 失敗したときのことを考えなければいいのだ。
 その強気の向こうで失敗したときの尻ぬぐいを考えている者は存外に少ない。
 そして困ったことに、その者がどちらなのか、態度だけではわからない。
「……お前は、どっちだ……」
「え?」
 ぽつりとこぼれた言葉に娘は眉をひそめた。
「……いや、すまない。取り乱した。まあ取り乱すさ。俺の今までの人生が全て台無しになるかどうかの瀬戸際だからな」
 俺は娘の手を振り払って姿勢を正した。
 散々泣きっ面を見せた後とは言え、体裁は取り繕わなくてはならない。
 親にエロビデオを見られた娘の方がしっかりしていては、示しがつかない。
 手で涙を拭い、そのままアゴ先を指で撫でた。
「対処しなければならないことはいくらでもある。ドタキャンした会合にも詫びを入れないとな」
「お父さんはしばらくお父さんの仕事に専念して。必要なだけの指示はもらったんだから、私はちゃんと行動で示してみせる。2週間もいらないわ。1週間で私についてくる子達を連れてくるから」
「あー……うん……犯罪にならないようにな」
「しないわよ!?」
 目的を達成するために、失敗よりも始末の悪い悪事を働く。
 自信に満ちていながら、後がない者が陥りがちだ。
「父さん、心配になってきた。とにかく犯罪だけはしないようにな。失敗しても俺たちが路頭に迷うだけで済むんだから。他所様に迷惑かけないようにな」
「信頼が地に落ちてる……しょうがないけどさぁ」
 なんとも悔しそうな娘だった。
「……そういえば、一つ聞き忘れてたわ」
「なんだ?」
「時の運、地の運、人の運。それはわかったけど、もう一つあったでし。天の運は何?」
「ああ、そんなことか……」
 神妙な顔をして俺を見てくる娘に、苦笑をこぼした。
「わからない」
「わからない?」
「そうだよ。何かだ。サムシング。まさしく天の助けか、天の邪魔か、あるいは、そうだな――」
 ふと、意味ありげなセリフが脳裏をよぎった。
「身構えているときには、死神は来ないものだ。
 本当、今回の件はまったく身構えてない所から不意打ちで首を狩られかけた。青天の霹靂って奴だな」
「……それ、何かのアニメのセリフじゃなかったっけ」
「一つシリーズを追っかけておくと若いのと話するとき楽なんだ。向こうもそれだけ知ってれば俺と話を合わせやすくなる。俺の若い頃は車とかゴルフとか……時代だな。今は車持ってる奴でも格別の興味はないって感じがする」
「ははは……4年も無人島にいたら、時代に取り残されそうだけど……」
「なに、無人島開発なんて、うまくいけば時代なんて関係なく誰にでも自慢できる武勇伝だ。うまくやってくれ。また家族そろって笑えるようになりたいと、願ってる」
「そうだね……それじゃあ行くわ。大学の退学手続きしてくる」
 去って行く娘の後ろ姿を見ながら、そのエロビデオの内容を思い出してしまう。
 娘の艶姿は、美しいとさえ思えた。
 相手にしている女達も、マスクをつけてもなお美しく、それは自慢して見せびらかしたくもなるだろうというプロポーションだった。
 喘ぎ、ねだり、淫らに体を重ね合わせ、娘達のレズAVがネットで人気を博したというのも頷けた。
 カモフラージュのつもりか、チンコにペニスバンドを被せてふたなりを隠してはいたが、よがり狂って娘に男根を求める娘達の目は間違いなく娘のふたなりのとりこになっていた。
 嬉しそうに娘のチンコにしゃぶりつき、マスクの隙間から覗く目を輝かせ、カメラに濡れた視線をくれていた。
 何人もの女達が尻を並べて娘のチンコを求めて腰を振ってねだり、触ってもいないのに愛液がしたたり落ちる姿は目眩がするほど淫らだった。
 膣に挿入されるときに口から漏れ出る吐息と、娘に愛を誓う言葉。
 そして、娘もその愛に高ぶり、何度も腰を振り立てて女を喘がせ、そして果てる姿……
 親が見ていいものではないとわかっていながら、見続けてしまった。
 不思議な体験だった。
 今後の対応への焦りと、取り返しがつかない失態への悔恨と、人生が崩れていく事への恐怖と、美しくさえある女達の艶事への高ぶりと、それが娘であることの絶望。
 勃起したり、次の瞬間には萎えたり、動悸で息が苦しくなったかと思えば、いつの間にかまた勃起していたり。
 悪夢と淫夢を同時に見ているようだった。
 しかし、その夢から醒めたとき、俺の中に芽生えた感情は怒りだった。
 俺を恨む者達、妬む者達、蹴落とそうとする者達。
 また俺が恨む者達も、妬む者達も、蹴落としてきた者達も、大勢いる。
 そいうった男達が、この娘のエロビデオを見て、嘲りながらチンコを握って、娘を見下しながら射精して大笑いするのかと思うと、腸が煮えくりかえった。
 絶対に。
 娘を。
 次代のトップに据える。
 誰も文句が言えない実績を打ち立てて、相応の椅子に座らせる。
 海底資源採掘をこの手で主導し、ただのゼネコンで終わらせず、世界にこの高山都の名を轟かせる。その時、俺の右腕として傍らに娘が傍立ち、誰にも文句を言わせず後を継ぐ。
 世間に流布した娘のエロビデオはもう回収できない。
 だが、没落した令嬢だと嘲りながらチンコを握らせない。
 手が届かない高嶺の花だと羨みながらチンコを握らせてやる。
 何もかもなげうってでも、娘を押し上げる。
 それにはまず、娘自身の手で重圧に耐えられる地盤を作り上げなければならない。
 血を吐くような苦労と、苦労を分かち合う仲間と、生涯を共にする伴侶――娘の場合一人きりとは限らないかも知れないが――、娘にその手で地盤を作らせる。
 影であんなエロビデオを撮影してるとは露とも知らなかったが、表では間違いなく優秀で自慢できる娘だった。
 きっとこの苦しい4年間を耐えきって、あの無人島――千歩島を海底資源採掘の中継拠点のモデルケースにしてくれるはずだ。
 だから、俺がその4年のうちに会社の目指す先を、今までよりもさらに高みへと向けなければならない。
 もう姿が見えなくなった娘の背に無言でエールを送った。
 無人島開発を辛くとも楽しかったと言えるように、娘を世界でたった一人の、世界一美しいスーパーゼネコンのふたなり女社長と呼ばれるようにしてみせる。
 俺は足先に力を込め、地面を蹴って歩みだした。

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