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【2023年初! 17作目ヒロインチラ見せ】???

17作目!! 皆さん新年あけおけでございます~~!

ロリこんばんは~~!

2023年、挨拶が遅れてしまいましたが…ロリっくorロリっ娘!は今年も新作をどしどし発表していこうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします~!

さて、2023年一発目の作品ということで、バトンタッチイベントも仕切り直しにします!
(というか今回のヒロインが特殊すぎて掛け合い形式成り立たないのです)

異質のチラ見せ寸劇をご覧あれ!!!

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【短編小説あり♪】本日はスノノちゃんの生誕日♡

本日12月22日は…!

ロリこんばんは~!

今年ももう、10日を切ってしまった~~~!
特に何があるわけでもないけど焦ってしまうのは、きっと私だけではないはず…!

そんな本日、12月22日は…
ひんやり雪女ロリっ娘、スノノちゃんの誕生日~~!

生まれてくれてありがとう…いつもひんやり冷たい君が、大好きだよ…!
そんなスノノちゃんが、あなたと愛し合うために、どうやらあたた~くなるための特訓をしているようで…??

彼女とのその後を記した短編小説を用意しましたので、ご覧ください~~!

→スノノちゃんとロリっく!←


スノノSS:死が二人を分かつまで

 
 

 とあるマンションの一室。そこには一風変わった新婚夫婦が暮らしている。夫はごく普通の成人男性。そして妻は――

「人間さん、お願いするですっ! 今日こそスゥ、冷気をコントロールしてみせるですよ!」

 透き通るような白い肌に、銀雪がごとく輝く長髪を携えし、天使のような美少女。一見すると、ただの子供にしか見えないその少女は今、夫と二人羽織をしながら、

「いきますよー……あー……はふっ、熱っ⁉ 玉子さん、熱々すぎます~~! う、うぅぅ、お水! 冷水~~!」

 夫におでんを食べさせてもらい、悶絶していた。
 夫婦漫才の練習でもしているのだろうか?
 否。

「はふ、はふ……また、失敗です……どうしたら、スゥ……熱に強くなれるんでしょう」

 彼女は雪山生まれ雪山育ち、吹雪を友とする妖怪、雪女なのである。
 紆余曲折を経て、人間である夫の元に嫁いだスノノだが……冷気を突発的に放出してしまう体質と、人肌以上の温もりにめっぽう弱いという弱点から、夫婦らしいスキンシップが中々取れず、頭を悩ませていた。
 あえて下品な言い方をすれば、夜の営みができていないのだ。それも新婚ほやほや、最もアツアツな時期なのにも関わらず。
 スノノが焦ってしまうのも、無理はないだろう。

「……ごめんなさいです。スゥのせいで、いつも貴方には……我慢、させちゃってるです。これじゃスゥ、お嫁さん失格です。実家に強○送還されちゃうです」

 そんなことしないよ、と夫が言うのも、今のスノノには聞こえていない。

「人間さんに捨てられたら、スゥ未亡人です……夫を忘れられず、挙句の果てに悪霊になって氷河期を再来させてしまうかも……ぅぅ、ブリザードモンスターさんになんて、なりたくないですぅっ」

 彼女には妄想が激しすぎるきらいがあった。愛されていると知っているはずなのに、被害妄想をし始めるとそれが真実であるかのように誤認してしまうのだ。

「に、人間さん! 次のトレーニング、お願いするのです! 次は、これです!」

 スノノは何故か突然、押し入れから毛布を三枚取り出した。

「これでスゥをぐるぐる巻きにして、ストーブの前に置いてほしいです! こうなったら荒療治しかないです! スゥは大丈夫ですから、どうか、お願いするです!」

 スノノの目が余りに血走っていたため、夫は止めるに止められなかった。本当に大丈夫? と何度も念押ししたが、『スゥを信じるです!』と強情なので、結局こちらが折れるしかなく。
 結果としてスノノは、ストーブの熱気に晒され続けるという○問さながらのトレーニングを行って――

「げほっ、ごほっ……ぅ、ぅぅっ」
 
 見事なまでに体調を崩した。

「か、風邪を引いてしまったのです……ぅ、ぅ……暑い、暑いですぅ」

 スノノは人間ではないため、風邪を引いた場合寒気ではなく暑さを感じるようになってしまう。
 また、体温を上げることではなく、下げることで雪女の免疫は活性化する。故に今、スノノの体温はマイナス二十度にまで下降していた。しかも咳をするたびに、彼女を中心に雪風が吹き荒れる。
 人の身では、近づくだけで凍りかねない危険な状態だ。
 それでも、夫は。

「あ、貴方……だ、ダメです……っ。スゥ、大丈夫なので、寝てれば、治るので…この部屋から、出てってください、ですっ」

 献身的に彼女に付き添っていた。人間の場合と逆の看病をすればいいのだろう、と判断し、人肌に温めたタオルと栄養補給用のシャーベットを用意して、彼女に与える。
 大丈夫? と問いかける夫の顔色は、見るからに蒼白で。先ほどから全身、震え続けている。このままでは最悪の場合、命に係わるかもしれない。
 夫の献身的なまでの愛情が、とても嬉しくて。しかし、今のスノノには重荷だった。

「や、やめ……優しく、しないでほしい、です……っ。スゥ、申し訳、なくて……貴方を、こんな……震えさせることしかできないのが、情けなくて……もう、消えちゃいたく、なるです……!」

 スノノの目尻から零れた涙が、頬を伝い落ちる最中で氷結する。また体温が低下しているのだろう。
 自分が情けない。こんなにも愛しているのに、愛してもらっているのに、何一つ返せない自分が心底恨めしい。
 喉を震わせながら、スノノは泣いた。彼女の総身を、今や薄い霜のような物が覆っている。このままでは、氷像になってしまうのではないだろうか。
 
 夫は思い出す。
 そういえば、雪女の伝承には愛する夫との悲恋を嘆き、そのまま消えてしまうという話があったではないか、と。 
 もし、スノノが消えてしまったら。自分の前から永遠に失われてしまったら。
 そんな悲劇を許せるはずなど、なかった。

「……⁉ あ、貴方、何、してっ」

 一切迷うことなく、スノノを抱きしめた。彼女の身体は今まで体感したことがないほど冷え切っている。下手をすれば、マイナス五十度なんて荒唐無稽な体温になっているのではないだろうか。
 当然、密着している自分の身体も凍り付いていく。スノノと共に、一つの氷へと変じていく。

「し、死んじゃうっ、死んじゃうです! 離れて、だめ、いやぁぁ!」

 スノノがどんなに身を捩っても、夫は決して離さない。
 当たり前だ。
 もし彼女が、物言わぬ氷像となるのならば。その死出の旅に、一人で行かせなどしない。自分も必ず、最後の瞬間まで彼女と共に。
 身体が朽ちても、例え今生で繋がれなくても。魂だけは溶け合うと信じて。
 薄れゆく意識の中、夫は青紫になった唇で、最愛の妻へと永遠の誓いを立てる。
 
 ――愛してるよ。例え死んでも、いや死後だってこの手は離さない。

「あ、あぁぁ……っ」

 悪熱しか感じていなかったスノノの身体に、慣れ親しんだ夫の体温が染み渡る。だがそれは、急激に熱を失い、今にも消えてしまいそうだ。
 夫の瞼が閉じきろうとしているのを見て、スノノは半狂乱で叫んだ。

「ダメ、嫌、そんなの、そんなのダメですっ! 死なないで、死んじゃダメです人間さん!」

 泣き止まないスノノの様子に、眠りを妨げられたのだろうか。夫は微笑んで、彼女にそっと口づけた。
 そして、それきり、何も言わなくなってしまった。

「あ、あ……っ。貴方、目を、覚ましてください……だ、誰か、誰か助け……っ」

 誰かなどいるはずもない。仮に騒ぎを聞きつけ人が来たとしても、この冷気に近づけるわけもなく。
 よしんば無事に救出されたとしても、スノノが雪女だということがバレ、然るべき化学機関により実験動物扱いされるのは想像に難くない。
 ならばこの状況を打開できるのは。

「スゥが、やらなきゃ……スゥが人間さんを、助けなきゃ!」

 自分しかいない。ならばもう、泣き言を言っている暇などなかった。

「すーーー……」

 彼女は思い切り口を開け、吸えるだけ息を吸った。スノノが発した冷気なのだから、彼女の身体に収まらないわけがない。
 そう考え、部屋を雪景色に変えている氷も、霜も、雪も吸うつもりで肺を全力で膨らませた。

「むぐぐ、ぅ……っ」

 すんなりと吸収できるわけもなく、スノノの表情には苦痛が滲む。人間で言えば、吐き出した血を呑み込んで元に戻すような荒業だ。上手くいくはずなど、道理で考えればあるはずがない。
 それでも、一縷でも希望があるのならば。
 
 ――諦め、ません……! 絶対、絶対……折れたりしません!
 
 スノノは必死で息を吸う。もっと、もっと。
 臓器全てに冷気を貯蔵しろ。肺の中を氷気で満たせ。
 やがて、夫の身体を覆う氷がゆっくりと剥がれ始めた。手も首も、青みがかっている。このままでは助かっても、壊死してしまう。
 ならばもう、一か八か。思いつく手段を試し、奇跡を起こすしかない。

「ですぅぅぅ~~~ッッッ‼」

 スノノは息を吸いきった。
 部屋を覆う寒気は全て、今彼女の内に。
 そこで終わりではなかった。

「冷気を外に出さずに……スゥ自身に、巡らせて……!」

 スノノは体内へと意識を向け、吸収した冷気を循環させた。血管を流れる血液を急加速、絶えず自分の身体を動かす動力源として。
 雪女といえど、体のつくりは人間と似通っている。故に、血液が巡ればその分、体温も比例して上昇していく。
 
 氷が溶けるほどに血液の温度を上げ、そこに吸い込んだ冷気、体内で生成される冷気を流し込んで推進力とすれば。

「はぁ、はぁ……で、きた?」

 体温を上昇させ、また、冷気をある程度漏れないようにすることができるというわけだ。
 と言ってもそれもこれも全て、科学では解明できないブラックボックス、妖怪が持つ妖気の働きが大きいのだが……まあそこは置いておこう。
 とにかく今、スノノの体温は三十六度ほどにまで上昇している。

「はぁ、はぁ……きっと、今なら……ですっ!」

 スノノは夫を抱きしめ、温めた。いつもは冷やすだけしかできなかった雪女の体は今、確かな温もりを帯びていて。
 夫の身体を、しっかりと温めていく。
 やがて、朧気ながらも夫が意識を取り戻した。

「あ……人間さん! 人間さん……ぅぅぅ、ぅわぁぁあ……っ」

 自分のせいで、大切な人を失う所だった。しかしすんでのところでその最悪を回避できた安堵もあり、スノノの涙腺は決壊した。
 もう涙は凍らない。確かな熱を持って、彼女の頬から夫の頬へと滑り落ちた。
 心配かけてごめん、とはにかむ夫の胸に顔を埋め、スノノは泣きじゃくった。身体の水分を全て使い切るのではないかと危惧するほどに、泣き続けた。
 夫に後頭部を優しく抱きかかえられて、幸せな涙を流し続けた。

 その後。

「ふふ……スゥ、この前の一件でちょっぴり体温上げれるようになったです! ぎゅーってしても、いいですよ?」

 無事一命を取り留め、すっかり元気を取り戻した夫とスノノはストーブのある温かい部屋で触れ合っていた。

「えへへ……貴方、貴方……♪」

 スノノを膝に乗せて、夫が彼女を抱きしめる。そこには幸せだけが満ちていた。
 実のところ、夫はあの件で生死を彷徨い、病院へと搬送されたのだが――全身を覆っていた凍傷などは、手術をするまでもなく自然治癒していた。
 何故なのか、二人は知る由もないが――
 
 妖怪であるスノノと何度も口づけを交わし、彼女が発する妖気に絶えず晒されている夫の肉体は……人間と妖怪の狭間とも呼ぶべき代物へと、変質しているのだ。
 並外れて頑丈な肉体、飛びぬけた回復力。
そして。
 妖怪同様の、長い寿命。
 スノノを置き去りにすることを心配する必要はもう、ないのだ。

「貴方……スゥ、頑張ります。今度は、無理せず……時間をかけて、特訓しますから。もし、完璧にあったか~くなったら……赤ちゃん、作りましょうね。いっぱい、いーっぱい……えへへ♪」

 スノノと夫との間に隔たる種族の壁は、どんどん薄くなっている。それはやがて見えない程に薄まり、二人の運命を繋げることだろう。

「ずっと、ずーっと一緒です……♪ 愛してるですよ、貴方……♡」

 幸せな二人の生活は、これからも続いていく。
 死が二人を分かつまで。
 だがその死はきっと、ずっと先の話だ。


二人の愛が新たな伝承を紡ぐまで

いかがだったでしょうか?
ちょっぴりシリアスながらも、スノノちゃんとの今後に一筋の光明が見えるようなお話しでしたね…!

不幸な伝承なんて書き換えるくらい、幸せな恋がきっと待っている…♪
さあ、これからも~~…レッツ、ロリっく!

→スノノちゃんとロリっく!←

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【短編小説あり!】祝、Wリアちゃんの誕生日~~~!!

本日12月13日は…♡

ロリこんばんは~!

12月も半ばに近づき、今年の終わりが見えてきた今日この頃……。
そんな本日12月13日は、現状ロリっく唯一のWヒロイン、
リアちゃん&黒リアちゃんの誕生日ですっ!!!

同一人物でありながら真逆、表裏一体の彼女たち……。
そんな彼女たちが、本編後どんな生活を送っているのか…。

その一端が垣間見える日常SSを、おとどけいたします✨
是非見てね♪

→Wリアちゃんとロリっく!←


リア SS 『正妻の座は譲りません!』

 昼下がりのとあるカフェで、一際目を引く二人の美少女が向かい合っていた。

「な、なんですか、黒リアさん……おうちじゃできないお話、ですか?」

 どこか幸が薄そうな金髪の少女、リアストリア・メリダポラリス、愛称リアがおずおずと尋ねた。
 それに対し、ややカールした銀髪を弄びながら、リアによく似た……いや、全く同じ顔をした褐色の少女、黒リアは答えた。

「そーだなぁ、旦那様には聞かせられねーよ。今から俺らがすんのはドロドロと濁った女同士の争いなんだからよぉ」
「女同士の、争い?」
「そーだ。名付けて、正妻戦争」

 どこかで聞いたようなフレーズを告げ、黒リアは続ける。

「ぶっちゃけ、俺らってさぁ……元々は同一人物で、二人に分かれたわけじゃん? しかも同じ男の、実質妻にしてもらって……」
「改めて整理すると、ほんと異質な状況ですね」
「それな。まーややこしいけどよぉ、とにかくあれだ。問題はシンプルだぜ? よーは……同じ男をシェアしてるからには、相応に不満が生まれるっつー話だ」
「不満なんて、私は」
「俺はあるぜ?」
「……‼」

 シスターを辞め、意中の男性との三人暮らしを始めてからはや数ヶ月。その間、小さな小競り合いこそあれど、大きな衝突や不満など抱えず、良い関係を築けているとリアは思っていた。
 だが黒リアは、明確に不満があると言う。自分と同じ深紅の双眸に多少怯みながらも、

「その、心当たりがないのですが……お聞かせくださりますか?」
 
 話の先を促した。

「ハッ、心当たりがねーだと? ったく、これだからおとぼけ本体様はよぉ」

 呆れたとばかりに両手の平を天に向け、やれやれと溜息を吐く黒リアの態度に、リアはムッとして言い返す。

「ないものはないですっ! 私は、迷惑をかけたりなんて全然――」
「お前俺に家事任せ過ぎだよな」
「うぐっ」

 食い気味に繰り出された言葉の刃は、リアの痛い所を的確に抉った。
 それは、その、とまごついている間に、黒リアが畳みかける。

「料理すんのも俺、掃除すんのも俺、洗濯も買い出しもぜーんぶ俺。全く、良いご身分だな?」
「で、でもそれは……! 黒リアさんが、『俺がやる』って言うから!」
「ああそうだな。ボランティアの時とか近所の連中とのコミュニケーションお前に任せてるし……まあ『恩』があるからな。家事をやること自体に不満はねーよ。意外と好きだしな、料理とか」
「じゃあ」
「だがよぉ……」

 黒リアは立ち上がると、リアの耳元に口を近づけて囁いた。

「困るんだよなぁ……家事してる時に、毎度毎度……エロいことされると」
「‼」

 リアの身体が、瞬間冷凍されたかのように固まる。数秒の沈黙の後、酷くぎこちない動作で黒リアに向き合った。
「なな、なんのこと、でしょうか?」
「バカかお前は。忘れてんのかよ、俺らは元々一つ……お前が考えてることや、感じてる想い、果てには肉体の状態まで……俺に流れてくんだよ」
「あっ」

 忘れていたわけではなかった。ただ、リアが浮かべた心の声を黒リアが代弁していたのは、初めて分裂したあの日だけ。一度消滅しかけて、その特性はすっかり失われたものだと思っていた。
 
 ――あの力は、消えたんじゃ……。

「消えてねーよ」
「ッ……」

 思い浮かべただけの疑問に肉声で返されては、希望的観測をする余地もない。黒リアは真実、リアの心情を読むことができるのだ。

「じゃ、じゃあなんで、今まで黙ってたんですか」
「頭の中覗かれていい気分になる奴はいねーだろ。つか、お前……いや、俺らの願いが叶った今、旦那様にお前の想いを伝えてやる必要もねーからな。言ってなかっただけで、お前の声は全部筒抜けだったぜ。この俺にはな」

 今まで頭の中で留めていたあんなことやこんなことを、愛する彼に暴露しなかったことに関しては、感謝してもしきれない。
 だが、黒リアが家事に勤しんでいる合間に、彼と淫靡な行いに耽っていたのがバレていただなんて。
 顔が燃えるように熱い。

「お前に分かるか? 飯作ってる時に、『おまんこ気持ちいいですっ♡ 子宮グリグリされるのしゅきですぅぅ♡』って、イヤホンしてても頭の中に直接流れ込んでくる気持ちが。ちんぽ挿れてるわけでもねーのに、腹の中がうずうずするもどかしさが。挙句の果てには口では言えないあんなプレイやこんなプレイを妄想しやがって。同一人物とは思えない淫乱っぷりだなお前は」
「ぅ、ぅぅ、ぅぅぅ……っ」

 顔を手で覆って、耳まで真っ赤なリアの様子に満足したのか、黒リアは口唇を吊り上げた。

「ま、これからは節度を持って行動してくれや。特に、火を使ってる時とかは遠慮してくれると助かるぜ。火事になっちまうからな」
「は、はい……すみませんでした」
「ま、いいってことよ。俺はお前だからな。自分に迷惑かける分には、文句言う奴もいねーだろ」
「黒リアさん……」

 なんて器が大きいのだろう、と感激したのも束の間。

「んで、物は相談なんだが……今までの分、俺に恩返しする気はねえか?」
「恩返し?」

 嫌な予感しかしない相談に、リアは身構えた。本体である自分よりも、何故か狡猾でクレバーな黒リアの事だ。
 どうせロクでもない要求に決まっている。

「一日でいい。俺と旦那様、二人だけにしてくれ」
「二人だけ……」
「そう、二人だけ。たまには俺もゆっくり愛してもらいてえんだよ。お前と比べたら、回数……そんなしてもらってねえし」
「……」

 想像していたよりは、大分慎ましい願いだった。
 
 ――それくらいなら、叶えてあげても……。
 
 リアも別に、黒リアを嫌っているわけではない。たまには彼女の申し出を叶えるのもやぶさかではない、そう思い始めていた。
 

 だが。
 
 ――あれ、でもそういえば……。

「あの、黒リアさん。回数、私より少ないって……本当ですか?」
「あ……⁉ な、何言いだすんだ、お前」

 黒リアの顔に、動揺の波紋が広がる。リアが口にした言葉は、確証のない疑惑の種に過ぎなかったのだが、その反応で今、確信に変わった。

「あの、もし違ったら申し訳ないですけど……私が寝静まってる時、二人で……その、愛し合って……ますよね?」
「ギギクッ⁉」
「や、やっぱり……!」

 リアは自分でも、性欲の強さを自負している。故に欲求不満から来る淫夢だと思っていたのだ。
 自分が寝ているすぐ横で、ベッドを軋ませながら重なる二人の痴態、黒リアの嬌声を。
 あれは現実に起こったことだったのだ。
 それも毎晩毎晩、律儀に欠かすことなく。

「黒リアさんだって、毎日シてもらってるじゃないですかぁ! しかも結構長時間ですよね⁉ レム睡眠とノンレム睡眠が二回切り替わるくらいの時間はシてますよね⁉」
「ぐっ……お、起きてやがったのか。クソ、俺としたことが……えっちに夢中で、気づかなかったぜ……」
「あっ、自白しましたね⁉ 貴女という人はぁ! 二人きりなんて、絶対ぜーったい許しません!」
「チッ、旦那様をメロメロの骨抜きにして、本体様が帰る場所なくそうとしたのによ」
「なんて悪質な作戦⁉ 俄然許すことができません! こらー!」

 頬を膨らませて、黒リアにぽかぽかパンチをお見舞いするリア。といっても、彼女の非力な細腕では、じゃれているような威力しか出ないのだが。

「じゃれるのウザってぇ。クッソ、こうなったら……おーい! ジャンボチョコバナナパフェ二つ~」
「店員さんへの態度が悪いですよ! ちゃんと敬語でっていつも言ってるじゃないですか!」
「うるせぇなぁ、マナー講師かよお前は。いいからほら……お前もバナナパフェ、好きだろ?」
「え、もしかして仲直りの証に、ご馳走……」
「んなわけねーだろぉ?」

 全長五十センチにも及ぶ巨大なチョコバナナパフェ二つが到着するなり、黒リアは手にしたスプーンをこちらに向けて、不敵に微笑んだ。

「どっちが先にこのパフェ食べきれるか、勝負しようぜぇ? 勝った方が……今日は旦那様を独り占め、ってのはどうだぁ?」
「む、むむ~~……! どこまでも人をコケにして! その挑発、乗ってあげます! 吠え面かかせてやりますから!」
「吠え面ってこんなツラかぁ?」
「ぷっ、ぷくくっ……なんですか、その顔……!」
「よーい、スタート~」
「ちょ、卑怯ですよぉ!」

 変顔でリアの動きを封じつつ、不意打ち気味にゲームをスタートさせた黒リア。相変わらず自分より一枚も二枚も上手だが、今日という今日は負けるわけにはいかない!
 リアは信仰する神に自らの勝利を祈願して、超質量のパフェを口の中に掻きこんでいく! 
 両者譲らぬデッドヒート、勝利はどちらに微笑むのかと言うと――

 結局のところ、どちらにも微笑まなかった。

「はぁ、はぁ……まさか、こんな……」
「引き分け、なんて……」
 
 食べ終わったのは両者全くの同着。勝敗の付けようがないほどに、両者の間に差はなかった。
 それも当然だろう。二人は同一人物。片方は悪知恵で、もう片方は根性で、という違いはあれど、全力で勝負をすれば優劣など付くはずもない。

「……なんか、バカらしくなってきたな」
「……そうですね、私たちに、勝ち負けなんて不要かもしれません」
「ああ。俺とお前、どっちも平等に旦那様は愛してくれてる」
「なら私たちも、平等にその愛を享受すればそれでいいんですよね。それ以上を望んだら、きっと神様が怒っちゃいます」
「神様ねぇ。元シスター様らしい物言いだな……ま、仕方ねぇ。とりあえず異議な~し」
「黒リアさん……ふふっ」
「何笑ってんだ、奥歯引っこ抜くぞ」
「地味にエグイやつ⁉」

 これからも、二人は時に意見をぶつけ合うこともあるのだろう。だが、愛されている実感があるならば、『彼』が二人を平等に愛しているのならば。
 きっとこれからも、幸せな生活は続いていく。
 白黒つける必要など、どこにもない。表裏一体、どちらのリアも魅力的な少女に違いないのだから。
 ちなみにこの日、朝まで三人で淫らな時間を過ごしたのは言うまでもない。



なんだかんだ、仲良しなんですよね♪

彼女たちのストーリー、楽しんでいただけたでしょうか?
小競り合いをしながらも、自分自身の片割れである互いを尊重し合う…そんな二人の関係は、ある種理想的ともいえるのではないでしょうか。

さあ、まだリアちゃんズとロリっくしていない方はこちらから~~!

→Wリアちゃんとロリっく!←

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クリスマスに、あなたは何を欲しますか?

サムネでネタバレしてるのは、気にするな…!

ロリこんばんは~!!

もういくつ寝るとクリスマス!!

でも…クリスマス?忌々しいな…という人もいることでしょう。

ですが今年は! 今年だけは、違う!!

あなたには…『彼女』がいるのだから!!(ドンッ!!)

今回は掛け合いなしで、単刀直入に本題!!いきますよ~~~…!!

出会ってから、一年が経って…。

「おい、貴様。何をニヤニヤしているんだ気色悪い」

歯に衣着せぬ物言いで近づいてくるのは、仏頂面の少女。

「はぁ…準備はできたのか? 今日は冷える…しっかりと着こまねば、風邪ひくぞ」

ぶっきらぼうな口ぶりだけど、滲みだす思いやりは隠しきれていなくて。
青色の髪が綺麗な、『猫耳』の彼女は――

「早くしろ。いるみねーしょん…とやらを、見に行くぞ」

ここで次回作タイトル&ジャケット!!

タイトル…

『【全編オホ声】気の強いネコ耳ロリサンタと星降る聖夜に腰振る性夜!澄まし顔ぐちゅぐちゅ排卵ホワイトクリスマス!~吾輩はサンタさんだ~【イルミとラブホで勝ち組交尾】』

→予告はこちら!←

そう!!

ゆにちゃんに続いて、まさかの…

ミカドちゃん続編です!!

前回は素直じゃない、ただ一緒に住んでいるだけだったミカドちゃん…。
故に、『発情』というトリガーがなければ、えっちすることができませんでした。
もっと、普段のミカドちゃんといちゃいちゃしたい…そんな声を多数いただきました。

ええ、私もそう思います。
そこで――

今回は、普段のミカドちゃん多め!!

勿論、発情時ミカドちゃんも変わらないポンコツっぷりで作品に華を添えてくれています!

今年のクリスマスは、自称サンタさんのミカドちゃんとイチャラブデート&えっち!!
ハッピーハッピー、クリスマス♡

感謝しかない、キャスト陣

CV:篠守ゆきこ様
絵:いせのり様
ロゴ:カジデザイン様

前回と同じく、篠守ゆきこ様にお声を担当して頂きました!
イラストも、勿論いせのり先生♪ 
ロゴにはカジデザイン様をお迎えして、豪華なジャケットに仕上げて頂きました!!

クリスマス仕様の本作…豪華すぎて、胸が躍る♪


ミカドちゃん、もっとお届けしたい一面があったので…続編を出すことができて、とても嬉しいです!
これもひとえに、皆さまの応援のおかげ…。

今年最後の本作、是非ともよロリっく、です!!
それでは~~…レッツ、ロリっく♪

→予告はこちら!←

一作目はこちら♪

→ミカドちゃんとロリっく!←

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